「災害時に電子レンジでできること」をフードコーディネーターに聞いてみた

「災害時に電子レンジでできること」をフードコーディネーターに聞いてみた

かつて電気は電力会社から供給されるものであり、停電になれば電気が再開するのを待つしかありませんでした。しかし、いまはポータブル電源があればコンセントやソーラーパネルを使って電気をストックしておき、停電時でも電気を使うことができます。中でも停電時に動かせると重宝するのが電子レンジです。そこで今回は、フードコーディネーターとして活躍する、まちやまちほさんに、災害時に電子レンジがあればできることについて解説していただきました。なお、今回の撮影では高出力家電が使用できるJackery ポータブル電源 2000 Proを使用しました。

災害時に料理を作る時、電子レンジが使えるメリット

災害時に料理を作る時、電子レンジが使えるメリット

災害になるとライフラインが途絶え、温かい食べ物を食べられる機会が減り、精神的にも追いつめられた状況になってしまいます。そんな時に電子レンジが使えれば手軽に「温かい食事」を作ることができるので「日常」をイメージさせ、味覚的にも精神的にも安らぎを覚えることができます。

温かいご飯が食べられる以外に、災害時に電子レンジを使うと以下のようなメリットがあります。

 

食材の煮込み時間が短縮できる

災害時に料理を作る時、電子レンジが使えるメリット

電子レンジを使えば短時間で中心部まで加熱が可能なので、下ごしらえとして使用することで「焼く、炒める、煮込む」等の調理時間を短くすることができます。ポータブル電源があればIH調理器を使うこともできますが、15分煮込めば、その分だけ電池残量が減ってしまいます。調理の工程の中に電子レンジを取り入れることで、電気の使用量を抑えながら、短時間で料理をつくることができます。

ヘルシーに調理ができる

長期的な災害時には、市販品や糖質の多い食事に偏ることが予想されます。また缶詰など味が濃いものが続いてしまう可能性もあります。そんな時にノンオイルの調理が可能な電子レンジを使えば、健康面をサポートすることにも一役買うことになるでしょう。

また、野菜の水溶性のビタミンは茹でると水に流れ出てしまいますが、電子レンジ調理は水に触れて加熱することが少ないので野菜の水溶性ビタミンが残りやすい加熱方法のため、電子レンジを上手く取り入れることで、より多くの栄養素を摂取することができます。

災害時に電子レンジを使う意外なメリット

災害時に電子レンジを使う意外なメリット

洗いものを減らして水の使用が抑えられる

災害で水が使えなくなった場合は、お皿にサランラップを巻いて食事をすることで、お皿を洗う必要がなくなり、水を節約することができます。そのうえ、電子レンジを使うことができれば、電子レンジだけで料理を完成させることができるので、水が不足している災害時にフライパンなどの調理器具の洗い物を減らす事ができます。

調理での気温上昇を抑えられる

災害時には冷暖房がないことが予想されます。猛暑の中でクーラーをつけずに火を使って調理をすると熱中症の恐れもあり、避けたいところ。そんな時、電子レンジを使用すれば熱を発することがなく短時間で調理が済むので、気温上昇を抑えて快適に料理をして、食事を楽しむことができます。

利用イメージで最適なモデルを考える

災害時に電子レンジを使う意外なメリット

火災の心配がない

災害時に怖いのが火災などの二次災害です。災害用にガスコンロを用意している人も多いでしょうが、ガスなどが漏れ出ている可能性があるため、むやみに火を使うことにはリスクが伴います。そんな時に電子レンジが使えれば、二次災害を起こすリスクを減らすことができます。

まとめ

まとめ

普段何気なく使っている電子レンジですが、もしも災害時にも使えれば、少ない食材でも料理の選択肢が一気に広がります。また、料理以外にも様々なメリットがあるので、災害時の備えに電子レンジが使える環境を整えておくのもひとつの災害対策と言えるでしょう。


まちやまちほ プロフィール

まちやまちほ

フードコーディネーター。祐成陽子クッキングアートセミナーを卒業後、雑誌、書籍、テレビへレシピの提供、スタイリングなど精力的に活躍中。飲食店のメニュー・プランニングなども手がける。新たな食との出会いを求めて国内外を問わず巡るバイタリティの持ち主。スイーツから本格フレンチまでそのオールマイティでセンスの良いスタイリングに定評がある。著書に「盛りつけの発想と組み立て デザインから考えるお皿の中の視覚効果」誠文堂新光社、「料理がおいしくなる 美しい盛りつけのアイディア」朝日新聞出版など多数。

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