災害時には発電機とポータブル電源のどちらを使うべき?用途シーンごとに違いを
南海トラフ巨大地震や首都直下型地震など、日々様々な災害リスクと隣り合わせで生活しています。そのため防災への取り組みが求められ、防災グッズに発電機やポータブル電源を耳にしたこともあるのではないでしょうか?しかし、発電機とポータブル電源の違いをしっかりと認識できているケースは多くありません。そこで今回は発電機とポータブル電源の災害時における用途シーンなどを交えて違いについて説明します。
そもそも発電機とポータブル電源って違うの?
発電機とポータブル電源はどちらも電気が供給できない場所や環境で給電してくれるアイテムに違いありません。しかし発電機とポータブル電源は根本的に性質が違うアイテムになります。それではどういったアイテムなのか?基礎情報についてひもときます。
・発電機とは
発電機とはエンジンでローターを回転させることで電気を発生させる装置です。あくまでも発電機は電気を作る装置であり、電気を貯蓄することはできません。
一般的に発電機はガソリンやプロパンガスや軽油などを燃料として燃焼することで電気を作るため、燃料がある限り電気を供給することができます。
大きなサイズからコンパクトなサイズまで幅広く、家庭規模から企業の電気をすべて賄うことも発電機によっては可能です。
しかし発電機は排気ガスや騒音をを出してしまうデメリットも見られてしまうため、用途が制限されることがあるでしょう。
・ポータブル電源とは?
ポータブル電源とはバッテリーやその他の保存媒体に電気を蓄え、電気が無い環境下で電源として使う装置です。あくまでもポータブル電源は電気を保存する装置であり、電気を発電することは含まれていません。
ただしソーラーパネルなどの付属品と接続することで、発電も蓄電もできる装置に変わることがあります。
ポータブル電源は静穏性が高く、小型で外出先での電源として活躍してくれます。さらに発電機と比較して、出力や稼働時間が短くなるものの排気ガスや騒音が抑えられているので、室内での用途に最適です。
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発電機が災害時に活躍したシーン3選
発電機は特徴を活かし、災害時に企業や施設など大規模電源として稼働します。発電機が災害時に活躍したシーンを「地震」「台風」と、災害ごとのエピソードを紹介していきましょう。
・2011年福島第一原子力発電所事故
東日本大震災の津波によって福島第一原子力発電所でメルトダウンがおこる事故が発生しました。バックアップ発電機を含む全ての電源を喪失し、冷却方法を失った原子力発電所は放射性物質を放出するまでに発展してしまいました。
しかし非常用発電機を導入することで、原子力発電所の冷却システムが稼働し、事態のさらなる悪化を防ぐことができました。
・2016年熊本地震
2016年に発生した熊本地震では連続して大きな地震が発生したため、被害範囲が広範囲に及びました。
停電の被害も数多く見られ、医療機関や交通網の確保のために非常用発電機が必要になりました。
発電機によって電気が病院やインフラへの給電されると救急隊などの支援が円滑になります。またスピーディーな復興にも発電機は貢献しました。
・令和元年東日本台風(ハギビス)
2019年に東日本に上陸した台風ハギビスは40年ぶりに死者100人を記録しするほどの大きな台風でも発電機は活躍しました。
政府が激甚災害、特定非常災害大規模災害復興法の非常災害の適用をするほど事態は悪く、広範囲に及ぶ洪水と停電の被害に見舞われました。避難所や病院、その他の重要インフラの稼働のために発電機は活躍し、多くの避難生活や復興の基盤となりました。
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ポータブル電源が災害時に活躍したシーン3選
ポータブル型電源は発電機と異なり、閉鎖空間での利用や小型の電子機器への充電で活躍します。そのためポータブル電源の用途は個人が対象のケースがとても多いです。実際にポータブル型電源が活躍するシーンを「地震」「台風」「洪水」と、災害ごとに紹介してきましょう。
・2011年東日本大震災
2011年東日本大震災が発生した際、津波や大地震によって電力網は甚大な被害を受けました。
電気が復旧するまで長い時間が予想され、パナソニックは数千個のソーラーランタンを被災地に提供しています。内臓されたソーラーパネルによる充電ができるようになっていました。
また、ソーラーランタンは防水加工が施されて被災地の環境に適応されており、照明や携帯電話の充電に使われました。この他にも数多くの企業が電源の支援を行っており、ホンダは医療施設へ緊急電源として提供しています。
・2018年台風12号
2018年に西日本を襲った台風12号(Jebi)は東から西へと移動する異例の経路をたどった異常な台風で、住宅破損や停電被害を西日本の広範囲に及ぼしました。
この被災状況を受け、ソフトバンクは住民のスマホ充電用にパワーバンクを設置しています。パワーバンクではスマートフォンなどの小型電子機器の充電が行えるため、利用者は情報収集や救難要請などが行えるようになりました。
・令和2年7月豪雨(2020年)
2020年に九州地方での豪雨では大規模な洪水と土砂崩れが発生し、2,208億円の被害額が記録されました。
この豪雨を受け、ある会社は避難所や医療施設といった重要な施設に緊急電源を提供しています。ポータブル電源は非常用電源として機能し、多くの方の救急医療や情報収集に貢献しました。
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災害時に発電機やポータブル電源を使う用途とは?
ポータブル電源は災害時に救急活動や情報収集のために使われますが、どういった用途で優先的に使われるのでしょうか?ポータブル電源の用途をランキング形式でまとめて紹介していきます。
1位:通信手段の充電
特に内陸部やインフラが孤立しやすい地域は通信アクセスが災害によって遮断されることがあります。
また、建物やインフラの破壊により情報収集が難しくなります。
そういったケースでは最新情報の収集や連絡するスマートフォンの充電にポータブル電源が活躍します。
2位:食料や備蓄の保存
長期間電気や水道が停止するような災害では、食料の保存やきれいな水の確保が課題に上がります。
特に気温が高い夏季期間は食料や備蓄の保存が重要で、食中毒などの二次被害をもたらす可能性があります。
ポータブル電源は冷蔵庫や冷凍庫、浄水器の電源として使用できるため、避難生活での安全な食べ物と水の保管に貢献します。
3位:避難生活の快適性アップ
避難生活には様々なストレスが潜んでいます。特に冬季や夏季などの避難生活は気温が体調に大きな影響を与えます。ポータブル電源で扇風機やヒーターなどで快適な温度を作る事ができると避難生活がよりよくなります。
また、ポータブル電源を持つだけで避難所生活をしなくてもよくなるので、とても重宝します。
発電機よりもポータブル電源が災害時に家庭で活躍する!
家庭レベルで災害に備えるためには発電機よりもポータブル電源がおすすめです。なぜポータブル電源が災害時に活躍するのでしょうか?それはポータブル電源の特徴『携帯性』『耐障害性』『ライフサポート』『独立性』にあります。
災害時には単に停電しているだけではなく、道路や建物が壊れています。
そういった環境下では「持ち運びがしやすく」、厳しい環境でも稼働してくれる「耐障害性の高い」電源が必要になります。
電源には発電機やポータブル電源がありますが、発電機は排気ガスや燃料の問題が付きまといがちです。
そのため企業や施設全体の電力を賄うのであれば発電機がよいでしょう。
一方でポータブル電源であれば、電力規模は家電を稼働させるレベルになってしまいます。
しかし、静穏性の高さや排気ガスを気にしなくていいため、避難場所内で利用できます。結果的に、家庭レベルの電力であれば、発電機よりもポータブル電源が災害時に活躍します。
災害時にポータブル電源を使うなら何に注意すべき?
災害時にポータブル電源が活躍することを踏まえたものの、適切な使い方をしなくてはポータブル電源の効果は半減してしまいます。
そのためポータブル電源を安全かつ効果的に使用するための注意事項を抑えておきましょう。注意事項は2ポイント「使用場所」「給電先の確認」を抑えておきましょう。
①使用場所
ポータブル電源を使う場合、使用する場所に注意しなくてはなりません。
多くのポータブル電源は熱を発するため、過熱や火災の危険性を防ぐために風通しの良い場所で使用しなくてはなりません。
また、ガソリンやプロパンなどの可燃物から遠ざけて使用するようにしましょう。
②給電先の確認
ポータブル電源を使う場合は、給電する家電にも目を向けなくてはなりません。
間違ったコードやコネクタを使用したり、電源に過大な負荷をかけるとポータブル電源が過熱し、発火する可能性があります。
適切なコードやコネクタを使用したり、ポータブル電源の最大対応W数を順守しているのか?を確認するようにしましょう。
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災害時におすすめのポータブル電源とは?
現在、様々な企業がポータブル電源を販売しており、格安のポータブル電源から高機能なポータブル電源まで数多く見られます。
しかし全てのポータブル電源が災害時のおすすめ商品ではありません。例えば災害時にポータブル電源製品を使用する際は、安全性がとても需要です。有名メーカーやブランド商品のポータブル電源を考える方がおすすめです。
Jackery(ジャクリ)は世界初となるアウドトア⽤ポータブル電源を発売、さらに世界初のポータブルソーラーパネルも開発しています。「少しでも軽く」「少しでも出⼒を⾼め」「あらゆる安全機能の追加」を意識した製品制作をしています。災害時のポータブル電源にはおすすめのメーカーになります。
●Jackery ポータブル電源 2000pro
Jackery ポータブル電源 2000 ProはJackery最高クラスの2160Whの大容量と定格出力2200Wの高出力のポータブル電源です。
2200Wの高出力であるため、ほぼ全ての家電が使るほか、最大8つのデバイスに同時給電が可能なため、家族やグループでのキャンプでも問題なく使えます。
また、バッテリーマネージメントシステム(BMS)によって過充電や過放電を防止しており、高い安全性を実現しています。
●Jackery ポータブル電源 1500 Pro
Jackery ポータブル電源 1500 Proは高速充電ができるUltra-Charging Systemを搭載したProモデルポータブル電源になります。
1534Whの容量に1800Wの定格出力でノートPCも急速充電することができます。
自然放電が少なく、80%の電池残量で472日間保管することができるため、日頃ポータブル電源を使わない方でもいざというときに役立つことでしょう。
●Jackeryポータブル電源1000Pro
Jackeryポータブル電源1000Proは定格出力が1000W、炊飯器、ドライヤーなどの消費電力が1000W以内の電化製品を稼働できます。
デュアルPD100W出力に対応しており、ノートPCも急速充電することができます。
また、過充電や過放電を防止するバッテリーマネージメントシステムを搭載しているので、安心して使えます。
1,000サイクル使える長寿命、45Dbの静穏性で避難場所での活用も問題ありません。
まとめ
さて今回は発電機とポータブル電源の違いを災害で活躍したシーンとともに紹介してきました。災害時の緊急電源として発電機は大規模電源として、ポータブル電源は小規模電源として大いに活躍してくれます。
ご家庭規模での防災グッズとしてポータブル電源を検討してみてはいかがでしょうか?