保育園での避難訓練のやり方【5ステップ】子どもへ地震を伝える3つの方法

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保育園での避難訓練のやり方【5ステップ】子どもへ地震を伝える3つの方法

「保育園の避難訓練で、子どもに地震のことをどう伝えれば良いの?」と悩む保育士は多いです。大切な命を預かっている自覚がある人ほど、防災への備えは万全にしたい気持ちが強いでしょう。 

そこで今回は、保育園で子どもに地震・避難訓練を伝える方法や、5ステップでわかりやすい避難訓練のやり方などを紹介します。火災・水害・不審者を想定した避難ポイントも紹介するので、本記事を読んで子どもの命を守る準備を始めましょう。

目次

保育園における避難訓練の3つのねらい



保育園における避難訓練には、主に次の3つのねらいがあります。 

・子どもが落ち着いて行動できる

・保育士がとるべき行動がわかる

・保護者のお迎え手順がわかる 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1:子どもが落ち着いて行動できる

定期的に避難訓練をおこなうことで、地震が起きたときに「子どもが落ち着いて行動できる」ようになります。子どもが落ち着いていれば保育士も冷静さを取り戻せるので、実際に地震が起きた際もスムーズに避難できるでしょう。 

地面の揺れによりパニックになる子を減らすためには、避難訓練で地震への理解を深めておくことが大切です。

2:保育士がとるべき行動がわかる

避難訓練を繰り返しおこなうと、いざというときに保育士がとるべき行動が瞬時にわかるようになります。地震発生から保護者に子どもを引き渡すまでの流れを掴めるので、災害時に「何をすればいいの!?」とパニックになる保育士を減らせるでしょう。 

避難訓練における現在の問題点・改善点を明らかにして防災対策をブラッシュアップするためには、避難訓練の後に反省会を開くことが大切です。

3:保護者のお迎え手順がわかる

保育園で避難訓練が実施されていると、保護者が「子どものお迎え手順」を知ることができます。保護者との連携をとるためには、災害時用に次の4つを確認しておくことが大切です。 

・災害時の連絡手段

・災害別の避難場所

・子どもの引き渡し場所

・保育園から連絡する頻度 

保育園と保護者が連携をとることで、地震発生時の「ママはいつ迎えに来るの……?」という子どもの不安を減らせます。避難訓練の実施とあわせて、ぜひ上記4つの確認も忘れずにおこないましょう。

保育園での子どもへの地震・避難訓練の伝え方



避難

保育士の大きな悩みが「子どもへ地震や避難訓練をどうやって伝えれば良いの?」ということ。ここでは、子どもに伝わりやすい次の3つの伝え方を紹介します。 

・絵本で伝える

・クイズで伝える

・おかしもちで伝える 

どれも子どもの興味を引きやすい方法なので、ぜひ避難訓練に取り入れてみてください。

絵本で伝える

一つ目は「地震や災害にまつわる絵本」で伝える方法です。言葉だけで地震を説明するのが難しいときは、イラストや動きで内容が伝わりやすい「絵本」を活用しましょう。 

絵本はやさしい言葉選びのものが多いので、子どもたちを怯えさせずに地震への理解を深められます。登場人物になりきって読むと子どもが感情移入しやすいため、ぜひ気持ちを込めて読んであげましょう。

クイズで伝える

絵本を読み終わった後は、ストーリーに関係のあるクイズを出してみるのもおすすめです。「地震のときはどこに逃げれば良いかな?」「どうして頭を守るのかな?」など、避難訓練につながる話へも自然ともっていけます。 

またオリジナルの劇を作って、保育士が園児役を演じて見せるのも良いでしょう。劇の途中で子どもたちに「こんなときどうすればいいかな?」とクイズを出すと、子どもが飽きずに参加できます。

おかしもちで伝える

保育園の避難訓練では「おかしもち」を必ず子どもたちに伝えましょう。おかしもちとは、次の意味を持つ避難用の合言葉です。 

・「お」→押さない

・「か」→駆けない

・「し」→喋らない

・「も」→戻らない

・「ち」→近づかない 

禁止事項をただ言葉にするのではなく「おかしもち」のようなキャッチーな合言葉で伝えると、子どもたちが興味を示しやすくなります。「なぜ“おかしもち”をしてはいけないのか」の理由まで説明すると、子どもたちの防災意識がより高まるでしょう。

地震を想定した避難訓練のやり方【5ステップ】



ここからは、地震を想定した避難訓練のやり方を次の5ステップで紹介します。 

1.子ども・保育士の安全を確保する

2.避難経路を確保する

3.人数を確認する

4.周囲の状況を確認する

5.安全な場所へ避難する 

避難訓練のやり方がよくわからない保育園の保育士・職員はぜひ参考にしてみてください。

ステップ1:子ども・保育士の安全を確保する

まずは次の3つを実践し、子どもや保育士の安全を確保しましょう。 

・窓や大きな家具から離れる

・子どもを机の下へ誘導する

・子どもに自分の頭を守るよう促す 

窓や大きな家具から離れるのと同時進行で、子どもたちを机の下に移動させましょう。大きな地震では上から照明や時計などが落ちてくる恐れがあるため、自分の頭を守るよう積極的に指示を出すことも大切です。乳児がいる場合は、一か所に集めた上から布団やゴザを被せて落下物から守りましょう。

ステップ2:避難経路を確保する

地震の揺れでドアや窓が歪むと、室内から外へ出られなくなってしまいます。閉じ込められて避難ができなくなる前に、ドアや窓は全開にしておくことが大切です。保育士が複数人いる場合は「子どもの安全確保」と「避難経路の確保」を分担して、同時進行でおこなうと効率が良いでしょう。

ステップ3:人数を確認する

避難経路の確保まで終わったら、素早く人数確認をおこなってください。万が一人数が足りない場合は次の2つを確認しましょう。 

・トイレに行っている子どもがいないか

・他のクラスに遊びに行っている子どもがいないか 

トイレや他のクラスに担当の子どもがいる場合は、すぐに迎えに行ってあげてください。園児や保育士が全員いることを確認できたら、園長先生や担当の先生に人数を報告しましょう。

ステップ4:周囲の状況を確認する

周囲の状況確認は次の3つをおこないます。 

・ドアは全開か

・ガラスは割れていないか

・避難の邪魔になるものが落ちていないか 

まずは「ドアは開いているか」「落下物は落ちていないか」などを落ち着いて確認しましょう。ガラスが割れている場合は裸足の子どもが怪我をする恐れがあるため、床の状況も注意深く確認してください。

ステップ5:安全な場所へ避難・誘導する

安全な場所への避難は、必ず「揺れが完全に収まってから」。揺れが収まるのを待つ間に、子どもに次の2つを装着させましょう。 

・靴

・防災頭巾 

怪我をしないことが目的のため、靴は内履きでも外履きでも構いません。園児に防災頭巾を被せたら、保育士もヘルメットを装着して頭を守りましょう。安全な場所へ避難できたら再度人数確認をおこない、園長や担当者に報告してください。 

避難訓練はこれで終わりですが、実際に大きな地震が起きたら「保護者への連絡」も必要になります。訓練用のマニュアルを作る場合は、子どもが家に帰るまでの段取りを明確に記しておきましょう。

地震以外の避難訓練はどうする?火災・水害・不審者を想定した場合のポイント



避難の非常口

ここからは、次の災害を想定した避難訓練のポイントを紹介します。 

・火災

・水害

・不審者 

それぞれで重要なポイントが異なるので、どの災害でも対応できるように一通り目を通してみてください。

火災時のポイント:まずは火元を確認する

火災が発生したら、まずは「火元」を確認することが大切。なぜなら火元の場所によって、避難経路が変わるからです。どの部屋で火災が起きても安全に避難できるように、部屋ごとの避難経路を決めておきましょう。あわせて消防へ通報する段取りも訓練しておくと、実際に火災が発生したときに落ち着いて対応できます。

水害時のポイント:安全なうちにお迎えに来てもらう

水害時は「安全なうちに子どもをお迎えに来てもらう」のがポイントです。増水後は保護者へ子どもを引き渡すのが困難なため、お迎えの連絡は早めに入れるようにしてください。避難訓練では「浸水に備えて高い所へ避難する」訓練をすると、水害が発生したときの行動が身に付くでしょう。

不審者侵入時のポイント:「いかのおすし」を訓練する

不審者侵入時に備えて、子どもたちには次の意味を持つ「いかのおすし」を覚えてもらいましょう。 

・「い・か」→行かない

・「の」→乗らない

・「お」→大きな声で叫ぶ

・「す」→すぐに逃げる

・「し」→知らせる 

柵や塀がある保育園でも、大人がその気になれば簡単に乗り越えられます。不審者を想定した避難訓練では「いかのおすし」を子どもたちと共有して、いざというときに身を守れるように訓練してあげてください。あわせて、保育士は警察へ通報する段取りも確認しておきましょう。

保育園での避難訓練の事前準備【4選】



避難用のポータブル電源

保育園における避難訓練では、下記4つの事前準備が必要です。 

・避難計画書

・避難訓練マニュアル

・防災バッグ

・ポータブル電源 

それぞれ詳しく紹介します。

1:避難計画書を作成する

文部科学省の調査研究報告書によると、校内で防災検討・協議機会があった学校等の割合は次のようになっています。文部科学省「東日本大震災における学校等の対応に関する調査研究報告書」

引用元:文部科学省「東日本大震災における学校等の対応に関する調査研究報告書」 

「防災対策を検討する機会がなかった」と答えた割合は、幼稚園がもっとも高い50.6%。しかし小さな子どもは災害が起きても一人で対応できないため、幼稚園や保育園こそ綿密な避難計画書を作成し、いざというときに備えておく必要があります。避難計画書は、ぜひ下記の4つのポイントを押さえて作成しましょう。 

・想定している災害を明確にする

・避難訓練のねらいを記載する

・必要な備品リストを作成する

・避難訓練の実施日を決める 

想定している災害によって、避難訓練の内容が変わります。地震の場合は「地震」に絞った訓練内容を記載して、これを災害別に用意しましょう。 

参考:内閣府防災情報

2:避難訓練マニュアルを作成する

こども家庭庁は、災害時の避難の備えとして保育園等に次のような呼びかけをしています。 

火災や地震などの災害の発生に備え、緊急時の対応の具体的内容及び手順、 職員の役割分担、避難訓練計画等に関するマニュアルを作成すること。

引用元:厚生労働省「こども家庭庁」 

円滑な避難訓練の実施には、実際の災害を想定して作られたマニュアルが必要不可欠。避難訓練マニュアルには、次の6つの内容を記載しましょう。 

・想定している災害

・避難訓練の流れ

・安全確保の具体的な方法

・避難訓練に必要なもの

・避難経路の書き出し

・保育士・職員の役割分担 

マニュアルをもとに定期的な避難訓練を実施することで、子どもも保育士もいざというときに落ち着いて行動できます。ぜひ災害別にマニュアルを用意して、避難訓練を実施するごとに内容をブラッシュアップしていきましょう。

3:防災バッグを準備する

災害時に必要な物は多いため、防災バッグは次の3つに分けて準備をするのがおすすめです。 

園児用アイテム

保育士用アイテム

備蓄品

・ウェットティッシュ

・哺乳瓶

・紙おむつ

・おしり拭き

・おむつ袋

・おんぶ紐

・下着/着替え

・バスタオル

・マスク

・懐中電灯

・ヘッドランプ

・ホイッスル

・救急セット

・簡易トイレ

・カイロ

・軍手

・スマホの充電器

・園児名簿

・ミネラルウォーター

・粉ミルク

・液体ミルク

・離乳食

・お菓子

・缶詰

・レトルト食品

懐中電灯やヘッドランプは、必ず定期的に動作点検をおこないましょう。備蓄している食べ物や飲み物の消費期限が切れていないか、こちらも定期的に確認する必要があります。防災バッグは普段よく過ごす場所に置き、緊急時にすぐ取り出せるようにしておきましょう。

4:ポータブル電源を用意する

ポータブル電源とは、長期保管できる「大容量バッテリー」のこと。家庭のコンセントと同じAC100V電源がついているため、停電時にエアコンやヒーター・扇風機などの冷暖房を動かしたり、炊飯器などの調理器具で避難中の食事を確保したりできます。学年ごとに1~3台程度備えておけば、もし停電が長引いても安心して子どもを園内で預かれるでしょう。 

東京都では、2024年度から「都内全ての保育園・福祉施設などを対象に、緊急災害時用の非常用電源の整備費を補助する」ことを決定しています。非常用電源は500万円未満、可搬型電源は40〜130万円を補助基準額として整備費の4分の3を補助してもらえるようです。 

仮に当社のポータブル電源とソーラーパネルのセット「Jackery Solar Generator 2000 Plus」を3台導入した場合、通常なら定価で1,065,000円かかりますが、補助金を使えば実質30万円以下で揃えられる可能性があります。(※詳しくは、自治体にお問い合わせください)金額がネックで非常用電源の導入を踏みとどまっている東京都内の保育園は、補助金が出ているうちにポータブル電源を用意しておくのがおすすめです。 

参考:日本経済新聞

保育園での地震発生に備えよう!おすすめのポータブル電源【3選】



ここからは、災害時に使えるおすすめのポータブル電源を3つ紹介します。「種類が多すぎてどれを選べば良いかわからない」という保育園の職員は、防災に適した次の3つのモデルから選んでみてください。

Jackery ポータブル電源 1000 Plus:持ち運びOK!必要な場所にコンセントを設置

・好きな場所に持ち運びOK

・1台でほぼ全ての家電を動かせる

・最大5,000Whまで容量拡張が可能

・消費電力が大きい電気ケトル・電子レンジも使用可能 

容量1,264Wh・定格出力2,000Wもある「Jackery ポータブル電源 1000 Plus」は、1台でほぼ全ての家電を動かせます。消費電力が大きい電気ケトルや電子レンジを難なく動かせるので、大きな地震で保育園が停電しても安心です。 

さらに「Jackery Battery Pack 1000 Plus(拡張バッテリー)」を追加すれば、バッテリー容量を最大5,000Whまで拡張できます。冬の災害時に長時間電気毛布を使えるので、子どもたちに寒い思いをさせる心配はありません。夏はエアコンや扇風機で暑さを凌げるので、季節を問わない防災対策にはぜひJackeryのポータブル電源を活用しましょう。

Jackery ポータブル電源 2000 Plus:エアコンも動かせる大容量モデルで暑さ・寒さ対策

・容量2,042Wh・定格出力3,000Wの大容量モデル

・合計10ポートで複数の家電を同時に動かせる

・最大12,000Whまで容量拡張が可能

・毎日使っても10年以上使える

・安心の「5年間の長期保証」つき 

Jackery ポータブル電源 2000 Plus」は、先ほどの1000 Plusよりさらに大容量のハイスペックモデル。AC5口・USB4口・シガーソケット1口の合計10ポートあるので、同時に複数の家電を動かせます。最大3つの拡張バッテリーで容量を12,000Whまで増やせるので、充電切れの不安をなくしたい場合は1000 Plusより2000 Plusのほうが使いやすいでしょう。 

毎日使っても10年以上保つので、災害時だけでなく行事や遠足に持っていってプロジェクターや車載冷蔵庫を使うのもおすすめ。保育園探しをする保護者へのアピールポイントにもなり、園児募集の面でも一役買います。 

万が一子どもがイタズラをして壊れても「5年間の長期保証」で修理できて安心です。「とにかく大容量な非常電源で子どもや保育士を守りたい」という保育園はぜひ導入しましょう。

Jackery Solar Generator 2000 Plus:ソーラーパネルの活用で保育園を「避難所」に!

・ソーラー高速充電対応

・停電時も安心の「EPS機能」対応

・最大24,000Whまで容量拡張が可能(2台並列稼働時)

・キャスター付きで移動もラクラク

・自己放電率が限りなく低い 

Jackery Solar Generator 2000 Plus」は、Jackery ポータブル電源 2000 Plusにソーラーパネルがついた超安心モデル。ソーラー高速充電に対応しているため、太陽光さえあればいつでも充電可能です。キャスター付きのため移動もラクラクで、曇りの日に少しでも太陽光が当たっている場所に簡単に動かせます。 

また「EPS機能」の搭載により、家庭用コンセントにつないでおけば停電時にポータブル電源からの電力供給に切り替えることが可能。自己放電率も10%程度と低いため、充電を満タンにして保管すれば災害時に「充電切れてないかな……?」と不安に感じることはありません。 

拡張バッテリーは最大10台まで接続可能で、容量を24,000Whまで増やせます。24,000Whもあれば平均500W消費するエアコンを約38時間稼働させられるため、突然の災害時も体調管理ができて安心です。 

防災対策がまだ十分ではない保育園は、ぜひJackery Solar Generator 2000 Plusを導入して園を「避難所」として活用してください。

まとめ



まだまだ防災対策や避難訓練をしている保育園が少ないからこそ、モデルケースとなり地域の防災意識を高めることが可能です。ポータブル電源があればスマホの充電が切れる心配もなくなるので、次のようなリスクを徹底的に回避できます。 

・保護者への連絡手段がなくなった

・地震の最新情報をチェックできなくなった

・防災ハザードマップを確認できなくなった

・関連機関の連絡先を確認できなくなった 

スマホが使えれば、ひとまず災害時の連絡・情報入手の手段が途切れることはありません。

大きな地震が起きる前にポータブル電源を備えて、子どもたちの大切な命を守ってください。

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