自宅に家庭用太陽パネルを設置するメリット
近年、世界的な脱炭素の流れの中で、グリーンエネルギーである太陽光が注目されています。太陽光を使って発電する太陽光パネルは、住宅の屋根や太陽光発電所などで多く見かけるようになりました。そこで今回は自宅に太陽光パネルを設置するメリットや、付ける際に気を付けるポイントについて解説します。
なぜ太陽光パネル設置を推進するのか
なぜ太陽光パネル設置を推進するのか
太陽光は再生可能エネルギーと言われており、グリーンエネルギーとも呼ばれています。
現在、世界的に太陽光パネルの普及が促進されており、様々な国で太陽光パネルが設置されている姿を目にするようになりました。この背景には世界的な脱炭素の動きがあります。
2015年に「パリ協定」が批准され、二酸化炭素の削減目標が決められました。各国はその目標を達成するために様々な取り組みを行っています。そのうちの一つがグリーンエネルギーを活用した太陽光パネルの設置です。
いま発電をする際に使用される、石油、天然ガス、石炭といった地下に埋まっている「化石燃料」は、生物が取り込んだ二酸化炭素が長い年月をかけて地中に埋まったものです。この化石燃料を燃やすと、地中に埋まった炭素が二酸化炭素として大気中に放出されるため、その分大気中の二酸化炭素量が増えてしまいます。
そのため、脱炭素という目標を達成するためには、化石燃料を使用しないことが重要になります。そこで注目されたのが太陽光、風力や推力といった、二酸化炭素を排出しない発電方法です。
この流れは日本でも見られており、各地域で太陽光パネルを見る機会は以前よりもずっと増えてきました。この太陽光パネル推進の原動力となった政策が「FIT」です。
「FIT」とは固定価格買取制度のことで、太陽光で発電された電気を電力会社が決められた価格で買い取ってくれる制度です。
売電価格は電力相場よりも高く設定されており、価格が決められているので損益の計算がしやすく、実際に太陽光パネルを設置した多くの場合で利益が上がっている状況になっています。
このため、多くの家庭や事業所の屋根に太陽光パネルが設置され、さらには使われていない農地や山の斜面を利用した太陽光発電所も増えてきました。
一方で、相場よりも高値で買い取りされる電力の原資はどこから来ているのでしょうか。これは電気を使用している人から「再エネ賦課金」として徴収されています。
この再エネ賦課金は太陽光パネルを設置している、していないにかかわらず電気料金に上乗せされて請求されていますので、太陽光パネルを設置して余剰電力を売却した方が得となるのです。
屋根に設置するタイプの太陽光パネル
屋根に設置するタイプの太陽光パネル
自分で使う電気を自分で作れて、さらに売却することもできるなど、メリットの多い太陽光パネルですが、実際に屋根に設置する場合には気をつけなければならない点があります。
まず、設置しようとしている屋根が太陽光パネルを設置できるタイプなのか、という点を確認する必要があります。
極端な例でいえば、茅葺屋根などはパネルを固定する骨組みの強度が乏しく、設置ができません。逆に言えば、パネルを固定さえできれば設置可能になります。最近の住宅では太陽光パネルの設置は標準となっていますので問題ありませんが、古い住宅では注意が必要です。
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