エアコンと扇風機の電気代はいくら違う?節電に役立つポータブル電源も紹介
いくら暑い夏と言っても、エアコンはとても電気代がかかるので、ときには扇風機を使用するなど、少しでも電気代を抑えたいですよね。しかし、エアコンのほうが扇風機より電気代がかかることは知っていても、具体的にどのくらい違うのかを知っている方は多くはないでしょう。
この記事では、エアコンと扇風機の電気代の違いを実際の数値で比較するとともに、エアコンの節電方法や、節電に役立つおすすめのポータブル電源も紹介します。
エアコンと扇風機の電気代の差は?
エアコンと扇風機の電気代の差は、どのくらいあるのでしょうか。ここでは実際にそれぞれの金額を計算して比較してみます。
下表は、2023年7月の大手電力会社の1kWhあたりの電気料金です。
政府が実施している、電気・都市ガスの使用量に応じて料金の値引きをおこない、家庭や企業などを支援する政策(電気・ガス価格激変緩和対策事業)が反映されている価格ですが、今回はこの料金で計算してみます。
電力会社 |
北海道 |
東北 |
東京 |
北陸 |
中部 |
関西 |
中国 |
四国 |
九州 |
沖縄 |
料金 |
36円 |
30円 |
29円 |
28円 |
27円 |
22円 |
30円 |
29円 |
21円 |
32円 |
参考:資源エネルギー庁
●エアコンの電気代
ここでは、一般家庭で使用されることの多い6畳用エアコンと10畳用エアコンの冷房の消費電力を、東京電力エリアの料金で計算してみます。消費電力は、それぞれ下表のようになります。
|
消費電力 |
最小消費電力 |
最大消費電力 |
平均消費電力 |
6畳 |
400~470W |
105~180W |
810~960W |
435W |
10畳 |
515~670W |
100~180W |
850~1980W |
593W |
参考:スマートでんきコラム
この表をもとにして、エアコンを冷房で1時間使用した場合の電気代を計算すると、およその値は次のようになります。
6畳の場合:0.435×1×29≒12.6円
10畳の場合:0.593×1×29≒17.2円
また、24時間続けて使用した場合は、それぞれ次のようになります。
6畳の場合:12.6×24=302.4円
10畳の場合:17.2×24=412.8円
●扇風機の電気代
次に、扇風機の電気代を計算してみましょう。扇風機はACモーターとDCモーターで消費電力が異なるので、それぞれを計算してみます。
消費電力は、それぞれ下表のようになります。
|
最小消費電力 |
最大消費電力 |
平均消費電力 |
ACモーター |
27W |
47.5W |
37.25W |
DCモーター |
2.7W |
20W |
11.35W |
出典:SHARP
この表をもとにして、それぞれの扇風機を1時間使用した場合の電気代を計算してみます。扇風機の場合は、真夏に使用するときには最大の風量で使用することが多いので、最大消費電力で計算します。
すると、およその値は次のようになります。
ACモーターの場合:0.0475×1×29≒1.38円
DCモーターの場合:0.02×1×29=0.58円
また、24時間続けて使用した場合は、それぞれ次のようになります。
ACモーターの場合:1.38×24≒33.1円
DCモーターの場合:0.58×24≒13.9円
●エアコンと扇風機の電気代の違い
以上の計算結果から、エアコン(冷房)と扇風機の電気代の違いを比較してみましょう。
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6畳用エアコン |
10畳用エアコン |
ACモーター扇風機 |
DCモーター扇風機 |
1時間使用時 |
12.6円 |
17.2円 |
1.38円 |
0.58円 |
24時間使用時 |
302.4円 |
412.8円 |
33.1円 |
13.9円 |
一例として、6畳用エアコンとACモーター扇風機の電気代を比較すると、10倍近い差があることが分かります。さらに、6畳用エアコンとDCモーター扇風機の電気代を比較すると、差は20倍以上です。
10畳用エアコンとの比較になれば、それ以上に電気代の差が広がります。
近年の猛暑を乗り切るにはエアコン無しでは難しいものの、これほどに電気代の差があると出費のことも考えてしまいますね。
エアコンの電気代を抑える4つの方法
前述のようにエアコンには高額な電気代がかかることが判明しましたが、実はエアコンの電気代を抑えるコツがいくつかあります。おもなコツは、次の4つです。
・カーテンやすだれで日光を遮る
・エアコンの室外機を日光から保護する
・エアコンのフィルターを掃除する
・省エネタイプのエアコンに買い替える
それぞれの詳細を順に解説します。
①カーテンやすだれで日光を遮る
エアコンの電気代を抑えるコツの1つは、カーテンやすだれで室内に当たる日光を遮ることです。カーテンで日光を遮るときには、カーテンの遮光性にこだわると、より高い効果が得られます。
カーテンの遮光性は、遮光1級・遮光2級・遮光3級というように分類されており、1級が最も遮光性の高いカーテンです。
また、窓の外にすだれを配置する方法も、昔から用いられている効果的な遮光方法です。
すだれのメリットは、日光を遮りながら風を通すことなので、風のある日には窓を開けて自然の風で涼むことができます。
●エアコンの室外機を日光から保護する
エアコンの電気代を抑える方法として、室外機を日光から保護する方法もあります。
室外機は室内の熱を排出するための設備で、室外機が熱くなると室内の熱を排出するために必要な電力が増えるため、そのぶん電気代も余分にかかります。
室外機を日光から保護する方法は、おもに次の3つです。
・天板を保護する
・室外機全体を保護する
・すだれや植物で保護する
天板を保護するタイプの日除けは、アルミやプラスチックなどで作られたカバーを天板にかぶせるだけなので、最も簡単な方法です。
室外機全体を保護するには、木製やアルミ製などの箱型カバーで室外機を覆います。すだれや植物などで室外機に日陰を作る方法も、よく利用されています。
●エアコンのフィルターを掃除する
エアコンの電気代を抑えるには、フィルターを掃除することも効果的な方法です。
フィルターが目詰まりしていると冷房の効果が落ちるので、設定された温度に室内を保つために必要な電力が増えるからです。
最近のエアコンはフィルターの掃除がしやすくなっているので、積極的に行いましょう。フィルターを掃除すると電気代を抑えることができるだけではなく、エアコンから清潔な風が送られるので、健康面にも効果があります。
エアコンのフィルターの掃除は、2週間に1度ほどのペースが理想的ですが、少なくとも1月に1度は掃除しておきましょう。
●省エネタイプのエアコンに買い替える
エアコンの電気代を抑えるには、省エネタイプのエアコンに買い替えることも効果的です。出費を抑えたいのに、新しいエアコンを買うというのは現実的ではないとお考えの方も多いかもしれません。
しかし、エアコンの性能は年々向上しており、近年の省エネタイプのエアコンは10年前のエアコンと比べると約17%もの省エネになります。エアコンは長い年月にわたり使用するものなので、一時的には出費となっても、長期間のスパンで費用対効果を考えるとよいでしょう。
参考:省エネポータルサイト
エアコンと扇風機の併用で電気代を抑える3つのコツ
エアコンの電気代を抑えるコツとして、扇風機と併用するという方法もあります。具体的な方法は、おもに次の3つです。
・扇風機と併用してエアコンの温度を上げる
・サーキュレーターで室内の空気を循環させる
・DCモーター扇風機を使用する
以下で、それぞれの詳細を順に解説します。
①扇風機と併用してエアコンの温度を上げる
エアコンと扇風機を併用することにより、エアコンの設定温度を上げて節電することができます。なぜなら、エアコンの風は一方通行で、どうしても足元だけが涼しくなりやすいからです。
扇風機を併用することによって、エアコンから出る涼しい風を循環させることができます。具体的には、扇風機をエアコンの風下でエアコンと向かい合うように配置し、扇風機の首を最大限に上向きにします。
扇風機を併用することによって、涼しい風が顔の近くでも感じられるので、エアコンの設定温度を上げても涼しくなるでしょう。
②サーキュレーターで室内の空気を循環させる
扇風機の代わりに、サーキュレーターを使用して室内の空気を循環させる方法もあります。サーキュレーターは扇風機よりも循環させる性能が高いので、室内のより広い範囲を涼しくすることができます。
具体的には、エアコンを背にするような位置にサーキュレーターを配置して、床にたまりやすい涼しい空気を遠くに飛ばします。
サーキュレーターに飛ばされた涼しい空気は、壁にぶつかって上昇し、天井を伝ってエアコンの方向に戻ってくるので、広い範囲に涼しい空気を循環させることができるのです。
③DCモーター扇風機を使用する
エアコンと扇風機を併用する際には、DCモーター扇風機を使用すると、より一層節電効果が高くなります。なぜなら、ACモーター扇風機と比べるとDCモーター扇風機のほうが電気代が約半分になるからです。
特に長時間エアコンと扇風機を稼働させる場合には、DCモーター扇風機の使用がおすすめです。
DCモーター扇風機の初期費用はACモーター扇風機よりもかかりますが、長い年月使用することを考えると、決して無駄な買い物にはならないでしょう。
家庭の節電にはポータブル電源の活用もおすすめ
エアコンの電気代をさらに抑えたいならば、ポータブル電源の使用が有効です。ポータブル電源には、おもに次の3つのメリットがあります。
・安い夜間電力を利用できる
・ソーラーパネルで太陽光発電できる
・消費電力の高い家電も使える
以下で、それぞれの詳細を順に解説します。
●安い夜間電力を利用できる
ポータブル電源を安い夜間電力を利用して充電すれば、電気代を大きく節約することができます。
契約している電力プランにもよりますが、夜間電力が安く設定されている場合にはぜひお試しいただきたい方法です。
たとえ現在契約中のプランが、夜間電力が安くない価格設定であっても、夜間電力の安いプランに変更できたり、他の電力会社に乗り換える方法もあります。
価格の安い時間帯でポータブル電源に充電し、日中にポータブル電源で扇風機や炊飯器等の家電に電力を供給すれば、大きな節電になるでしょう。
●ソーラーパネルで太陽光発電できる
ポータブル電源のメリットとして、折りたたみソーラーパネルを接続すれば太陽光発電により無料で充電できるという点もあります。ソーラーパネルは日中にしか発電できず、日中でも雨天時には充電できませんが、電気代は全くかかりません。
もちろん、ソーラーパネルでポータブル電源に充電し、蓄えた電力を様々な家電に供給することで節電になります。
停電時にも利用できるので、用意しておいて損はありません。
●消費電力の高い家電も使える
ポータブル電源のメリットの1つとして、消費電力の高い家電にも使用できるという点があります。1000W以上の定格出力を持ったポータブル電源であれば、エアコンも問題なく稼働させることができます。
エアコンの消費電力は、おおむね500W前後なので、スペックの高いポータブル電源を使用すれば他の家電も同時に稼働することも可能です。
電気代の節約におすすめのポータブル電源3選
家庭で電気代の節約におすすめのポータブル電源は、次の3つです。
●Jackery Solar Generator 2000 Plus|ジャクリソーラージェネレーター2000プラス
「Jackery Solar Generator 2000Plus」は、耐熱性の高い「リン酸鉄リチウムイオン電池」を搭載したポータブル電源にソーラーパネルをセットにしたモデルです。
サイクル数が4000回もあり、毎日フル充電しても10年以上使えるという超長寿命が自慢。
容量2042Wh・定格出力3000W・瞬間最大出力6000Wという高スペックにより、どんな家庭用エアコンでも余裕をもって稼働させられます。
もちろん、扇風機をはじめとする他の家電にも同時に電力を供給できるので、エアコンだけではなく家中の電力の節約につながるでしょう。
製品名 | Jackery ポータブル電源 2000 Plus |
容量 |
2042.8Wh(最大12kWhまで拡張可能) |
定格出力 |
3000W/正弦波(最大瞬間出力:6000W) |
出力ポート数 |
ACⅹ5、DCⅹ1、USBⅹ4 |
充電時間 |
AC充電:2時間 |
寿命/サイクル数 |
約4000回サイクル |
保証期間 |
5年間 |
●Jackery Solar Generator 3000 Pro|ジャクリソーラージェネレーター3000プロ
「Jackery Solar Generator 3000Pro」は、Jackery最大の容量を持つポータブル電源にソーラーパネルをセットしたモデルです。
基本スペックは、容量3024Wh・定格出力3000W・瞬間最大出力6000Wという高性能で、エアコンを長時間稼働させることも問題ありません。
特に容量の多さは、扇風機など同時に接続できる家電の多さと、稼働できる時間の長さを示しています。
例えば、エアコンの出力を500Wとすると、フル充電の場合は約6時間稼働し続けられることになるので、大きな節電効果が期待できるモデルです。
製品名 | Jackery Solar Generator 1500 Pro |
容量 |
3,024Wh |
定格出力 |
3,000W/正弦波(最大瞬間出力:6,000W) |
出力ポート数 |
ACⅹ5、DCⅹ1、USBⅹ4 |
充電時間 |
AC充電:2.8時間 |
寿命/サイクル数 |
2,000回のサイクル数 |
保証期間 |
5年間 |
●Jackery Solar Generator 1500 Pro|ジャクリソーラージェネレーター1500プロ
「Jackery Solar Generator 1500Pro」は、「Jackery ポータブル電源 1500Pro」にソーラーパネルをセットしたモデルです。
17kgという軽量ボディに、容量1512Wh・定格出力1800W・瞬間最大出力3600Wという高スペックを秘めており、エアコンの稼働も十分に可能です。
また、ソーラーパネルを最大6枚まで接続させることができ、最速の充電時間がわずか約2時間しかかかりません。晴天時にタイミングよく充電し、エアコンや扇風機に電力を供給すれば、大きな節電効果が得られるでしょう。
製品名 | Jackery Solar Generator 1500 Pro |
容量 |
1512Wh |
定格出力 |
1800W/正弦波(最大瞬間出力:3600W) |
出力ポート数 |
ACⅹ3、DCⅹ1、USBⅹ4 |
充電時間 |
AC充電:2時間 |
保証期間 |
5年間 |
まとめ
近年は、猛暑とともに電気料金が高騰しているという厳しい状況であり、エアコンの電気代は誰もが気になることでしょう。もちろん、エアコン単体の電気代を抑えることは重要です。
しかし、余っている電気を蓄電して必要な時に使ったり、太陽光のような再生可能エネルギーを活用するなど、電気を有効に使う時代に入っているとも言えます。この機会にぜひ、JackeryのSolarGeneratorシリーズをご検討下さい。
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