地震の際に家の中で一番安全な場所の条件3選
地震が起きて身を潜める場所を間違えてしまうと、ガラスの破片が飛んできたり、重たい家具の下敷きになったりと危険です。家の中で一番安全な場所の条件に当てはまる場所を把握しておきましょう。
避難がしやすい
避難経路として最も使う玄関に近い場所は、地震が収まった後にすぐに避難できるので、身を潜める場所にふさわしいです。身を潜める際に、玄関のドアを開けやすく、迅速に出口を確保できます。
また、たとえ玄関に近かったとしても、トイレやお風呂場といった窓がない密閉された部屋は、安全とは言えません。地震の歪みでドアが開かなくなった場合に閉じ込められる恐れがあるためです。
落下物が少ない
地震で負傷する原因の3割〜5割は、自宅の家具等の落下物によるものと言われています。そのため、食器や家具が周囲にない場所は安全と言えるでしょう。
ガラスや陶器は地面に落ちて割れた際に、破片が飛んでくる恐れがあります。また、重たい物が高い位置から頭に当たると命の危険もあるでしょう。地面から高い位置に、ガラスや陶器、重たい物を収納していない場所を選んでください。
窓ガラスが少ない
地震が起きると窓ガラスが割れやすいです。窓ガラスから離れるのはもちろんのこと、割れた破片が飛んでくる可能性が低い部屋を選びましょう。地震で窓ガラスが割れる主な要因は、以下の2つです。
・倒れた家具が窓ガラスに当たる
・窓枠の歪みに耐えられなくなる
地震が収まるまで直接的な被害がなかったとしても、出口に向かう途中にガラスの破片が散乱していると、足裏に刺さって大怪我をする恐れもあります。そのため、身を潜める場所から出口までに窓ガラスがないと、より安全です。
家の中を安全な場所にするための対策5選
家の中に上記の条件全てに当てはまる場所がない場合は、これから紹介する5つの対策を行い、安全な場所を確保しましょう。また、地震による家への被害を最小限に抑えるためにも、対策は万全にしておくのが望ましいです。
ガラスに飛散防止フィルムを貼る
飛び散ったガラスの破片による怪我を防ぐためには、ガラスに飛散防止フィルムを貼るのがおすすめです。飛散防止フィルムは、衝撃が加わっても破れにくいポリエステル素材でできており、強力な粘着剤でガラスに貼り付けます。
地震で窓ガラスが割れたとしても、飛散防止フィルムがガラスの破片を受け止め、外に飛び散るのを防いでくれるのです。フィルムには、以下のような付加機能が付いているタイプもあるので、お好みの種類を選んでください。
・UVカット機能
・目隠し機能
・遮光・断熱機能
・汚れ防止機能
寝室には家具を置かない
寝室にはできるだけ家具を置かないようにしましょう。睡眠は人生の時間の1/3を占め、多くの時間を寝室で過ごします。寝ている間は無防備なので、万が一家具が倒れてきたとしてもすぐに対応できません。
阪神・淡路大震災や新潟中越地震では、倒れた家具の下敷きになって亡くなられた方が多くいらっしゃいました。家具の転倒リスクを避けるために、そもそも重たい家具は寝室に置かないようにしてください。
また、どうしても寝室に家具を置く必要がある場合は、頭に倒れてくるリスクがない場所にしましょう。家具は全て固定するのがおすすめです。
出入口に物を置かない
避難経路になる出入り口付近には、できるだけ物を置かないようにしましょう。出入り口付近に物を置かない方が良い理由は、以下の通りです。
・ドアを開ける際に家具が転倒して怪我をする恐れがある
・床に転倒していると、避難の妨げになる恐れがある
地震が起きると家が歪むので、ドアや窓が開かなくなる場合があります。そのため、迅速に避難経路となる出入り口のドアを開ける必要がありますが、家具を置いていると下敷きになる危険があります。
また、避難時に床に転倒した家具が避難を阻害したり、家具の破片で怪我をしたりする恐れもあるでしょう。
高い位置に重たい物を置かない
地震による怪我の原因の多くを占める落下物の被害を最小限にするため、高い位置に重たい物は置かないようにしましょう。特に、背の高い家具の上段に重たい物を収納していると、倒れやすくなります。
重たい物が頭に直撃した場合は、命にも関わります。また、人に被害を及ぼさなかったとしても、床や他の家具を傷つけたり、落下した家具が破損したりと、大きな経済的な損害を被ることになるでしょう。重たい物はできるだけ下に置くという前提は、守るようにしてください。
丈夫な机を購入する
家の中で一番安全な場所には、頭を守れる丈夫な机を置くのがおすすめです。東京都防災ホームページでは、地震発生時の行動として丈夫なテーブルや机の下に身を隠すことを推奨しています。
ただし、家具が倒れてくる恐れがない場所であれば机は必要ありません。安全な場所に退避する余裕がない場合に、身を守る術として、各エリアに丈夫な机を配置しておくのは有効です。
地震が起きて最初に取るべき行動3選
大きな地震が発生した場合、最初の行動が生存率に大きく影響します。これまで一度も大きな地震を経験したことがない方は、いざという時に適切な行動を取れるよう、シミュレーションしておくのが望ましいです。地震が起きて最初にとるべき行動を紹介します。
ドアを開ける
近くに出入り口がある場合は、ドアを開けましょう。地震が収まった後では、家の歪みによってドアが開かなくなっている恐れがあるためです。ただし、身の安全が第一なので、現在地からドアまで離れている場合は、無理をする必要はありません。
また、ガラス扉の場合は、割れて破片が飛び散る危険があるので、距離を取るのが望ましいです。出入り口のドアは開けられなかったとしても、近くに外へと通じるドアや窓がある場合は速やかに開けてください。
倒れやすい家具から離れる
地震が起きて恐怖のあまり、その場に身を伏せるのは危険です。事前に把握している一番安全な場所に速やかに移動しましょう。ただし、震度6弱を超えると、立っていることが困難になり、移動は家具の下敷きになるリスクがあります。
そのため、安全な場所まで距離がある場合は無理に移動せず、転倒しやすい家具からできるだけ距離をとってください。移動する際は姿勢を低くして、両手で頭を守りましょう。
丈夫なテーブル・机の下に隠れる
安全な場所に移動できず、倒れる可能性がある家具や照明、割れやすいガラスが近くにある場合は、丈夫なテーブルや机の下に身を隠しましょう。
身を隠す際は、テーブルの外に体が出ないようにできるだけ小さくなり、両手で頭を覆います。座布団やクッションが近くにあれば、頭を守る道具として使えます。
テーブルを床に固定していない場合は、テーブルの脚につかまり、飛ばされないようにしてください。揺れが収まるまでは、顔を出さずにじっとしているのが望ましいです。
災害の対策グッズとして欠かせないポータブル電源
地震が発生すると電気の供給が数日間途絶える恐れがあります。自宅や避難所での避難生活を余儀なくされた場合、電気が使えないことで、加熱料理や十分な暑さ・寒さ対策が行えません。また、スマホを充電できないために、家族への連絡や災害情報の収集もできない恐れがあります。
そんな電気が使えない状況でも、場所を選ばずに電気の供給を可能にするアイテムがポータブル電源です。ポータブル電源とは、大量の電気を内部に蓄電し、多彩なポートから、いつでもどこでも電化製品に給電できる機器を指します。
Jackeryのポータブル電源は、創業から11年間で世界販売台数300万台を突破した実績を誇り、耐震性や高温耐性に優れた高い安全性を備えています。ポータブル電源とソーラーパネルがセットになったJackery Solar Generatorがあると、地震発生後にも太陽光発電により、蓄電が可能です。災害対策として、おすすめの機種を紹介します。
Jackery Solar Generator 2000 Plus
2042Whの大容量と定格出力3000Wを備えた「Jackery ポータブル電源 2000 Plus」と「Jackery SolarSaga 200W ソーラーパネル」により、太陽光発電した電気で、家族全員の体温維持に貢献してくれます。
■商品の特徴
・合計10台の家電を同時に稼働し、家族全員に電気を供給できる
・リン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載により、災害対策以外のアウトドアなどの用途で頻繁に使用していても、10年以上使用できる
・ソーラーパネルで、避難所にいながら最短2時間でフル充電できる
・365日経過で10%程度の自然放電なので、地震発生直後から電気が使える
・家の中で一番安全な場所に保管しておき、揺れが収まったら、キャスターとハンドルで簡単に持ち運べる
Jackery Solar Generator 1000 Plus
1264Whの大容量かつ2000Wの定格出力を備えた「Jackery ポータブル電源 1000 Plus」と「Jackery SolarSaga 100W ソーラーパネル」により、太陽光発電した電気で、ほとんど全ての家電を稼働させられます。
■商品の特徴
・計8台の家電を同時に稼働し、加熱調理や気温対策が行える
・ChargeShield技術により、安全性を確保した状態で、1.7時間で充電できる
・5kWhまで容量を拡張できるので、避難生活が長引く場合も使い続けられる
・合計62個の保護システムと12重のBMS保護システムを搭載し、二次災害の恐れがある状況でも安全に使用できる
地震が起きても安全な場所に関するよくある質問
家の構造は家庭によって異なるので、あなたの家が本当に安全なのか不安に思う方も多いでしょう。いずれにしても、家の中にいつまでもいるわけにはいかないので、適切なタイミングで外に避難する必要があります。地震が起きた際の安全な場所に関する、よくある質問と回答は以下の通りです。
地震の際に外と中はどっちが安全?
家の中で身を隠すか、外に避難するかを迷われた場合は、建物の築年数を確認してください。1981年に新しい耐震基準に改定されたため、それ以降に建設された建物であれば、倒壊の危険は少ないと言えます。
反対に、1981年より前に建設されている建物の場合、震度6以上の大地震が起きると倒壊する危険があるので、最初の揺れが落ち着いたら直ちに外に避難しましょう。
また、築年数によらず、震度6以上の地震が複数回起きると、どの建物も倒壊の危険があります。余震で大きな地震がくる可能性もあるので、最初の揺れが収まったからといって家の中に留まらず、適切な避難所に適切なルートで避難してください。
地震で家の中から外に出る適切なタイミングは?
新築の家にお住まいでも、震度6を超える地震が連続で来ると危険なので、最初の大きな揺れが収まったタイミングで、外に避難しましょう。外に出る前に、以下のようなサイトから災害情報を収集し、適切な場所に避難してください。
機関 |
URL |
内閣府 防災情報 |
http://www.bousai.go.jp/ |
気象庁 防災情報 |
https://www.jma.go.jp/jma/menu/menuflash.html |
国土交通省 災害・防災情報 |
http://www.mlit.go.jp/saigai/ |
NHK 各地域災害情報 |
https://www5.nhk.or.jp/saigai/ |
総務省消防庁 防災情報 |
https://www.fdma.go.jp/disaster/ |
家の外に出ても、ブロック塀や自動販売機、電柱が転倒したり、ビルの窓ガラスが割れたりといった危険が潜んでいます。避難所までのルートを誤ると、津波や土砂崩れに巻き込まれる危険もあるので、十分に注意してください。
トイレやお風呂は地震が起きても安全?
木造の家であれば、トイレやお風呂は狭い空間の四隅に柱が立っているため、地震に強い可能性がありますが、家が倒壊する場合はどこにいても変わりません。
また、トイレやお風呂には窓が付いていない場合が多いので、閉じ込められる危険があります。お風呂の扉にガラスが使われている場合は、扉の枠が地震で歪んでガラスが割れる危険もあるでしょう。
そのため、トイレやお風呂よりも、以下の条件を満たした家の中で一番安全な場所に移動するのが望ましいです。
・避難経路になる玄関に近い
・家具や照明などの落下物が少ない
・窓ガラスから距離がある
マンションとアパートはどちらが安全?
マンションとアパートはどちらも準拠する耐震基準が同じなので、安全性に変わりはないと言えるでしょう。ただし、高層マンションの高い階は、低い階に比べると地震の揺れが大きくなります。
高層階の方が揺れが大きいということは、家具が倒れてくる可能性も高いことを示すので、倒れた家具によって怪我をする可能性も高まります。そのため、高層階にお住まいの方は特に、転倒防止の器具を家具に取り付けましょう。
まとめ|地震の時に安全な場所を確認しておこう
避難経路となる玄関まで近く、倒れてくる恐れがある家具や照明が周囲に少なく、割れる恐れがある窓ガラスが近くにない場所が、家の中で一番安全と言えます。
また、ガラスに飛散防止フィルムを貼ったり、寝室に家具を置かないようレイアウトを変えたりといった対策を行うことで、家の中の安全性はさらに高まります。
避難生活を安全かつ快適に乗り越えるためのポータブル電源も用意し、いざという時に地震から家族を守れる準備を整えておきましょう。