進化したリン酸鉄リチウムイオン電池!ポ ータブル電源におすすめの理由とは?

進化したリン酸鉄リチウムイオン電池!ポ ータブル電源におすすめの理由とは?

ポータブル電源といえば三元系リチウムイオン電池が主流でしたが、リン酸鉄リチウムイオン電池を使った製品も登場しています。Jackeryでも2023年に、対応する製品を発売開始しました。
リン酸鉄リチウムイオン電池は、これからポータブル電源を購入する方におすすめです。性能の高さに加えて拡張性も高いこと、安全に使えることが理由です。ときどきニュースで話題になる「リチウムイオン電池による火災」のリスクが少ないことに、魅力を感じる
方も多いでしょう。
この記事では進化した電池・リン酸鉄リチウムイオン電池を紹介し、ポータブル電源におすすめする理由を解説していきます。

そもそもリン酸鉄リチウムイオン電池とは何か?

リン酸鉄リチウムイオン電池は、電池の正極(プラス極)に「リン酸鉄リチウム」を使った電池です。リン酸鉄は、以下に挙げる3つの物質からつくられています。

● リン
● 鉄
● 酸素

リン酸鉄リチウムイオン電池には、以下の特徴があります。

● 三元系リチウムイオン電池に欠かせないコバルトやニッケルが不要
● 寿命が長く、繰り返し充放電できる
● 自己放電をしにくい
● 発火しにくく、火災に結びつきにくい

本記事で、それぞれの特徴を確認していきましょう。

●仕組みは他のリチウムイオン電池とどう異なる?

リン酸鉄リチウムイオン電池の正極材と負極材には、以下の素材が使われています。

● 正極材(プラス極):リン酸鉄リチウム
● 負極材(マイナス極):黒鉛

リチウムイオンが正極から負極に移動すると充電し、負極から正極に移動すると放電します。

他のリチウムイオン電池は、正極材が異なります。例えば三元系リチウムイオン電池の場合は、正極材にコバルト・ニッケル・マンガンが使われます。過充電の状態や高温になると正極材が分解し、酸素を放出します。酸素は燃焼を支援する物質ですから、注意しなけ
ればなりません。

一方でリン酸鉄リチウムイオン電池の場合は、リンと酸素の結合が強い特徴があります。リン酸鉄リチウムからリン酸鉄に変化しても、酸素は放出されません。電池を原因とする発火に結びつきにくいことは特徴的です。

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●リン酸鉄リチウムイオン電池が使われる機器

リン酸鉄リチウムイオン電池は、バスやトラックなど大型の電気自動車で採用されていました。近年では小型化が進み、以下の機器でも使われています。

● 普通車サイズの電気自動車
● ポータブル電源
● モバイルバッテリー
● 蓄電池
● 投光器

現時点では大型の機器が中心です。今後はさまざまな家電での活用が期待されます。

リン酸鉄リチウムイオン電池がポータブル電源に向く5つの理由

リン酸鉄リチウムイオン電池は、ポータブル電源に向く特徴を多く備えています。ここでは5つの特徴を取り上げ、ポータブル電源に適する理由を確認していきましょう。

●安全性が高く発火しにくい

リチウムイオン電池に使われる電解液は、気化しやすい有機溶媒です。また三元系リチウムイオン電池は高温になると酸素を放出し、発火しやすくなるため注意しなければなりません。向井らは「リチウムイオン電池の熱暴走メカニズムと高安全性技術」論文において
、「200℃以上では、層状酸化物系正極材料が熱分解して酸素を放出し、気化した電解液と激しく燃焼し熱暴走に至る」と記しています。

一方でリン酸鉄リチウムイオン電池では高温でも酸素が放出されないため、電池内部の温度が高くなっても発火を抑えられます安全性の高さは、安心して使える特徴の一つです。

●電池容量が減少しても安定した電圧を保てる

2つ目の特徴には、電池容量が減少しても安定した電圧を保てることが挙げられます。電池容量が少なくなっても家電を安定して動かせることは、ポータブル電源に適した特性です。

リン酸鉄リチウムの場合、放電開始から80%の容量を消費するまでの電圧はほぼ変わらず、残り10%を切った後で急激に電圧が降下する特徴がみられました。「まだ電池容量がたくさんあるのに、なぜか家電が動かない」といった事態が起きにくいことは、メリットといえるでしょう。

●電池の寿命が長く放電もしにくい

電池の寿命という面でも、リン酸鉄リチウムイオン電池は有利です。三元系リチウムイオンバッテリーの一般的な寿命は、500回~800回にとどまります。Jackeryでは長寿命化の工夫を施したバッテリーを販売していますが、それでも2,000回程度です。一方でリン酸鉄の寿命は4,000回と、三元系の2倍から8倍の寿命を誇ります。

自己放電の少なさも、見逃せないポイントです。リン酸鉄リチウムイオン電池の自己放電率は、月間で1%未満です。無駄になる電気が少ないため、停電時の備えとして使いやすいことは魅力的といえるでしょう。

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●安価な材料を使って製造できる

リン酸鉄リチウムイオン電池ではコバルトやニッケルの代わりに、リンと鉄が使われます。鉄は豊富な資源である一方で、コバルトやニッケルは埋蔵量が少ない「レアメタル」の一つであり高価です。レアメタルを使わずに済むため、安価な材料を使って製造できることも強みの一つです。

●バッテリーパックの活用で電池容量を上げられる

リン酸鉄リチウムイオン電池では外付けのバッテリーパックを接続して、電池容量をアップできます。内蔵バッテリーの容量が足りなくても、買い換えをせずに性能を挙げられることは強みです。

Jackeryの「ポータブル電源 2000 Plus」は最大で10個まで、「ポータブル電源 1000 Plus」では3個まで、バッテリーパックをつなげて容量をアップできます。

リン酸鉄リチウムイオン電池はなぜ注目されているのか?

リン酸鉄リチウムイオン電池は優れた性能を持つとともに、いま注目されている製品のひとつに挙げられます。なぜ注目されているのか、3つの観点から解説していきましょう。

●既存のリチウムイオン電池による発火事故が絶えない

リン酸鉄リチウムイオン電池が注目されている背景の一つに、既存のリチウムイオン電池による発火事故の多さが挙げられます。

国民生活センターや各地の消費生活センターには、電池の発熱ややけど、爆発など、多くの相談が寄せられています。このうち国民生活センターではリチウムイオン電池の表面温度が100℃前後になると熱暴走を起こし、1分前後で100℃から450℃まで温度が上昇したことを公表しました。

しかしリン酸鉄リチウムイオン電池は例外で、温度が上昇しても発火などの危険な事態が起こりにくい電池です。安全に使える電池であることは、注目される理由の一つです。

●より少ない種類のレアメタルで製造できる

製造に必要なレアメタルの種類を抑えられることも、リン酸鉄リチウムイオン電池が注目されている理由に挙げられます。三元系のバッテリーは製造にあたり、以下に挙げる3種類の金属が必要です。

● リチウム
●コバルト
● ニッケル

これらの金属について、資源エネルギー庁は主な産出国と産出量を公表しています。

金属

主な産出国

世界年間生産量

リチウム

オーストラリア、チリ、アルゼンチン、中国

3.5万純分トン

コバルト

コンゴ民主共和国、中国、カナダ、ロシア

12万純分トン

ニッケル

フィリピン、ロシア、カナダ、オーストラリア

190万純分トン

出典:資源エネルギー庁「EV普及のカギをにぎるレアメタル」:https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/ev_metal.html

産出国のなかには政情不安を抱えるなど、カントリーリスクがある国も少なくありません。特にコバルトの半数以上を産出するコンゴ民主共和国は、国内外にさまざまなリスクを抱えています。

リン酸鉄リチウムイオン電池ならば、レアメタルはリチウムだけで済みます。この点も、メリットの一つといえるでしょう。

●技術の進歩によりコンパクト化が可能となった

以前のリン酸鉄リチウムイオン電池はサイズが大きいため、バスやトラックなど大型の自動車が主な用途でした。しかし技術の進歩によりコンパクト化が進んだため、さまざまな用途に活用可能となっています。

機器の本体に収容できるサイズとなったことは、製品化への後押しとなります。幅広い製品で使えることは、注目される大きな理由です。

リン酸鉄リチウムイオン電池を上手に活用する5つのポイント

リン酸鉄リチウムイオン電池は5つのポイントを押さえることで、上手に活用できます。どのような点に注意して使えばよいか、確認していきましょう。

●充電方法や充電時間、バッテリーで使える時間を確認する

電池を扱う際には、以下の事態に遭遇するかもしれません。「しまった!」と思うなど、残念な気持ちになる方も多いのではないでしょうか。

● 電池が充電されておらず、希望のタイミングで電池を使えない
● 家電を使っている途中で、電池が切れてしまった
● 充電方法がわからず、希望の方法で充電できない

このような事態を防ぐためには、付属する取扱説明書やメーカーの公式サイトを確認して、充電方法や充電時間、バッテリーで使える時間を確認すること重要です。Jackeryではポータブル電源などの取扱説明書で、充電方法や接続方法などを詳しく解説しています。また公式サイトでは充電時間やバッテリーで家電を使える時間を紹介していますので、ぜひご一読ください。

●電池切れの兆候が出たら早めに充電する

リン酸鉄リチウムイオン電池は、容量が少なくなっても電圧がなかなか下がりません。一方で電池切れが近くなると、一気に電圧が下がる特徴を持っています。電池切れの兆候が出たら「まだ使えるから大丈夫」などと油断せず、早めに充電しましょう。

JackeryのPlusシリーズでは、バッテリー残量警告灯により残量をお知らせします。警告灯が点灯している場合の電池残量は20%未満、点滅した場合は電池残量が5%を切っていることを示します警告灯が点灯した段階で充電を始めると、電池切れを気にせず安心して使えます。

●バッテリーパックを有効に活用する

リン酸鉄リチウムイオン電池ではバッテリーパックを活用して、電池容量を増やせます。オフグリッド生活を目指す方のなかには、ポータブル電源を満充電にしても数時間で電池が切れてしまうことにお悩みの方もいるでしょう。バッテリーパックの活用により容量が増えるため、より長い時間、またより多くの家電を使えます

「容量が足りなくなったからポータブル電源を買い替える」という行動は、SDGsが注目されている今の時代にふさわしくありません。容量が足りなくなったらバッテリーパックで増やせることも、リン酸鉄リチウムイオン電池の見逃せないメリットです。

●持ち運びしやすい製品を選ぶ

同じ重さの電池なら、持ち運びしやすい製品がおすすめです。ポータブル電源なら以下の使い方ができるため、電池を活用するシーンが広がります。

● 家電のそばにポータブル電源を置けるため、長い延長コードがいらない
● 太陽の動きにあわせて、ソーラーパネルとポータブル電源を移動できる
● 車中泊やキャンプにも活用できる

持ち運びやすい持ち手がある製品を選びましょう。また重い製品の場合は、キャスターがあると移動がとても楽になります。

●信頼できるメーカーの製品を購入する

リン酸鉄リチウムイオン電池は比較的安全とはいえ、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが重要です。購入後、以下のトラブルに遭うことはぜひとも防がなければなりません。

●カタログスペックよりも性能の低い製品が送られてしまう
●すぐに故障する
●発煙を起こす
●不要になってもメーカーで引き取ってもらえず、自力で業者を探し回収を依頼しなければならない

信頼できるメーカーの直販サイトや代表的な通販サイト、大手の家電量販店で購入することにより、このようなトラブルを防止できます。Jackeryでも直販サイトなど、安心して購入できる方法を用意しております。

ここからはなぜJackery製品が良いのか、またおすすめする製品は何かについて解説します。

リン酸鉄リチウムイオン電池ならJackeryのポータブル電源をおすすめ!

Jackeryは10年以上ポータブル電源を発売しているメーカーで、多くのユーザーから信頼を得ています。Jackeryでは、2つの製品をご用意しています。リン酸鉄リチウムイオン電池を選ぶなら、Jackery製品の活用がおすすめです。

ここからはJackeryが提供するリン酸鉄リチウムイオン電池の強みと、おすすめする製品の特徴を紹介します。あなたに合った製品選びにお役立てください。

●Jackery製品の強みをご紹介

Jackeryのポータブル電源には、以下の強みがあります。

● 家庭用100V電源はもちろん、ソーラーパネルやシガーソケットでも充電可能
● 出力ポートの種類はAC100V、USB-A、USB-C、シガーソケットと豊富
● Jackeryアプリで、屋外からでもポータブル電源の状態を確認し操作できる
● 充電と放電を4,000回繰り返しても、70%の容量を保持できる寿命の長さ
● 本体の切り忘れを防ぐ「省エネモード」や、自然放電を抑制する「スタンバイモード」を搭載
● バッテリーの安全装置や難燃性、耐衝撃性など、安全に使える多数の仕組みを搭載

充電も使用も便利なことに加えて、寿命の長さや安全に使える工夫も行われている製品です。初心者の方でも安心してお使いいただけます。

とりわけ寿命の長さは特徴的です。他社製品の寿命は3,000回から3,500回ですが、Jackery製品は4,000回まで充放電が可能です。また電池残量が30%の状態から「スタンバイモード」で保管した場合、1年間放置しても電池残量が20%残ります。自己放電の少なさも魅力的です。

●おすすめ製品①:Jackery ポータブル電源 2000 Plus

ポータブル電源 2000 Plusには、以下の強みがあります

1. 定格出力は3000W。ほぼすべての家電を使える
2. バッテリーパックを5個まで追加できる
3. ポータブル電源を2台用意することで並列運転が可能
4. AC100Vのコンセントが5口あり、さまざまな家電を接続できる

1番から3番は、2000 Plusならではの優れたポイントです。定格出力が3000Wあれば、高い電力を要求する調理家電と冷房・暖房機器を組み合わせて使えます。停電に遭っても、快適に過ごせることでしょう。

2000 Plusの特徴は、拡張性の高さです。1台のポータブル電源には、バッテリーパックを5個まで接続できます。2000 Plusが1台の場合は最大12kWhまで、2台で並列運転する場合は最大24kWhまで容量を拡張できます。多くの据え置き型蓄電池をしのぐ容量を、ポータブル電源で実現できる時代になりました。

製品名 Jackery ポータブル電源 2000 Plus

容量

2042.8Wh(最大24kWhまで拡張可能)

定格出力

3000W/正弦波(最大瞬間出力:6000W)

出力ポート数

ACⅹ5、DCⅹ1、USBⅹ4

充電時間

AC充電:2時間
ソーラー充電:最速2時間
シガーアダプター:25時間

保管温度

1年間:0℃~25℃;3ヶ月:0℃~45℃;1ヶ月:-20℃~45℃

寿命/サイクル数

約4000回サイクル
※4,000回サイクル放充電後も工場出荷時の容量の70%以上をキープできます。

保証期間

5年間

●おすすめ製品②:Jackery ポータブル電源 1000 Plus

ポータブル電源 1000 Plusの特徴は、以下のとおりです。

● 定格出力は2000W。ほとんどの家電を利用できる
● バッテリーパックを3個まで追加でき、最大5kWhまで容量を拡張できる
● 充電が速い。家庭用の100V電源を使うと100分で満充電にできる

市場では、1000 Plus相当のスペックを持つ製品が主流です。そのなかでも最大容量が5kWh、100分で満充電にできるスピードは優れています。バッテリーパックは取り外しできますから、目的に応じて容量を調整できるメリットも見逃せません。本体が約14.5kgと軽いことも、強みといえるでしょう。

扱いやすく家計や地球にやさしい電池のメリットを実感しよう

今までのポータブル電源よりも容量が多くて定格出力が高く、自分で容量を調整できて寿命も長い。それが新しい「リン酸鉄リチウムイオン電池」のメリットです。容量が足りなくなっても追加できるため、家計だけでなく地球にもやさしい電池です。安全性も高いため、「ちょっと使い方を誤ると火災に結びつくのではないか」といった心配はいりません。

これからポータブル電源を使うなら、Jackeryのリン酸鉄リチウムイオン電池がおすすめです。期待の性能を持つ電池を活用し、メリットを実感してください。

 


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