「災害時には温かいもの、すぐに使えるものを」家電ライター倉本春氏
毎日使う家電ですが、災害になると停電などが起こり、使える製品が一気に限られてしまいます。普段使いもできて災害時にも活用できる家電には一体どんな物があるのでしょうか。家電ライターとして活躍している倉本春(くらもと はる)氏におすすめの製品を教えてもらいました。
ガスの復旧まで約1ヶ月、温かい物の大切さを知った
ガスの復旧まで約1ヶ月、温かい物の大切さを知った
―最初にご自身の災害の経験について教えてください
倉本氏「1995年1月に阪神淡路大震災で実家が被災しました。家自体は無事でしたが、ガスはその日の夜からストップ。電気は3日ほどで復旧しましたが、ガス管は安全確認が終わるまで使えず、ガスの復旧には1ヶ月ほどかかりました。震災後はガスボンベと灯油が品薄になり購入が困難に。家のお風呂も使えず、大学で借りたり、灯油がなくて冬なのに石油のストーブも使えなかったり、温かいものが食べられなかったり、とにかく寒くて辛かったことを覚えています」
―その時に得た教訓はありますか
倉本氏「温かい物は大事、ということですね。災害時は精神的負担が大きいので、そんな時にお鍋やコーヒーなど温かいものを口にできるとホッとでき、少しでも日常に戻れると思います」
倉本氏おすすめの災害時に役立つ家電とは
倉本氏おすすめの災害時に役立つ家電とは
家電ライターとして最新の家電に触れ、実際に試している倉本氏。普段から自宅で使える、災害時にも役立つおすすめ家電を伺いました。
卓上IH調理器
「電気はガスよりも先に復旧するので、電気で調理ができて、温かいものが食べられるIH調理器は災害時にも役立つアイテムです。カセットコンロもあると便利ですが、災害時にはガスボンベがすぐに店頭から消えてしまうので、IH調理器との併用をおすすめします。表面がガラストップで操作がタッチパネルになっているIH調理器なら、食器用スポンジで洗えるので常に清潔に使用することができます」
明るさセンサー付ハンディホーム保安灯
「廊下のコンセントに差し込んでおき、足元を照らす保安灯は、明るさセンサーがついていて暗くなると自動点灯する製品がおすすめ。いざ地震が来た時、懐中電灯の置き場所がわからなくなりがちですが、これは廊下に出ると光っているため、すぐに発見できます。単3電池を入れられるので、コンセントから抜けば持ち運ぶことができます」
LEDランタン
「カチッと押すだけで、簡単に2段階の明るさを調整できるLEDランタンです。ベッドの横に置いて、普段は読書灯として使用し、災害時にはすぐに枕元から取り出して、持ち歩けます。後ろに紐が通せるようになっているので、災害時には天井から吊り下げて照明として使用することもできます」
倉本春氏にJackery Solar Generatorの活用法を聞く
倉本春氏にJackery Solar Generatorの活用法を聞く
最後にJackeryのポータブル電源とソーラーパネルを組み合わせたJackery Solar Generator(以下、SG)について話を伺った。
―SGは、普段どんなことに活用したいですか?
倉本氏「ポータブル電源は、庭で卓上IH調理器を使ってバーベキューをやる時に活用してますね。気分転換に庭でPCを使って仕事をする時にもポータブル電源があれば、すぐに電源を持ち出すことができます。お子さんがいるならソーラーパネルで電気ができるところを見せれば、電気を大切に使う気持ちを育てられるのではないでしょうか」
―では災害時にSGがあったらどんなことに活用したいですか?
倉本氏「うちはワンちゃんがいるので、災害時には避難所ではなく、車の中での避難生活になることが予想されます。そんな時でもソーラーパネルがあれば車の屋根につけておいて、ポータブル電源に電気を貯めれば、避難生活のクオリティが上がりますよね。また、災害時にスマートフォンはライフラインになります。最近は自治体が災害時に充電できるステーションを用意するケースが増えていますが、1人1日10分間だけだったりすることも。ソーラーパネルを自分で持っていたら好きなだけ充電できるので、その点も大きなメリットだと思いますね」
利用イメージで最適なモデルを考える
撮影協力:月島長屋
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