停電時に「非常用電源」って本当に必要なの?
災害時、モバイルバッテリーさえあれば十分か?
「災害時にあったら便利だろうけど、絶対に必要ではなさそう」
と思っている方も多いかもしれません。
確かに短時間の停電なら、スマホ用にモバイルバッテリーさえあれば十分に思えます。しかし、モバイルバッテリーは20,000mAhの大容量といわれるものを選んでも、スマホをフル充電できるのは約6回(機種によって異なります)。停電が長期化すれば、あっという間になくなってしまいます。
また、停電から時間が経つにつれ、乾電池やモバイルバッテリーでは対応できない冷蔵庫、エアコンなどの家電や、大切な情報源となるテレビが使えないことも大きな痛手となってきます。
夏冬の停電、環境温度の維持が大事
夏冬の停電は特に危険!熱中症・低体温症による死者も…特に猛暑が続く夏、厳しい冬の寒さの中では、エアコンや暖房器具が使えないことが命取りに。身体の弱い小さなお子さまや、気温の変化に弱い魚、爬虫類などのペット、シニア世代がいるご家庭では、更に危険性が高まります。2019年9月に発生した台風15号では、長時間の停電が発生しエアコンが止まったことで、死者8人のうち4人が熱中症で亡くなっています。そのため、情報の取得だけでなく、取り返しのつかない命の危険を避けるためにも非常用電源を備える必要があります。
「非常用電源」にポータブル電源をおすすめ理由
ポータブル電源は、スマホの充電などに使うモバイルバッテリーよりも大容量で長時間使用可能な電池です。平時には車中泊やキャンプで使われることがあります。モバイルバッテリーとは異なり、ACコンセントが付いているため、スマホの充電だけでなく、照明・冷蔵庫・テレビ・パソコンなどさまざまな電気製品に利用できます。
Jackery ポータブル電源 一覧
ポータブル電源を選ぶ時の4つのポイント
いざ非常用電源を買おう!と思っても、色んなメーカーから発売されており、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。自分や家族に適したものを選ぶために、最低限押さえておきたい4つのポイントをご紹介します。
①複数家電を使いたいなら定格出力が1000W以上のものにする
定格出力とは、安定して出力し続けられる電力の量です。
電化製品の消費電力が定格出力を上回る場合、動かすことができないので、購入時に一番気を付けたいポイントです。
※例えば、「定格出力:500W<消費電力:700W」のような場合は動きません。
電化製品によっては、起動時に運転時より消費電力が高くなるものもあるので、消費電力だけでなく起動電力も見て使えるかどうかを判断する必要があります。
また、複数の電化製品を動かす場合は、合計が定格出力よりも上回っていると動きません。
災害時には、複数のスマホの充電しながら照明を付けたり、冷暖房器具を使ったりすることも想定されるため、目安として1000W以上の定格出力があるものがおススメです。
②出力波形は正弦波であること
非常用電源から出力される電気(AC出力)の「波形」によって利用できる家電製品に制限が生じることがあります。
家電製品ははほぼ「正弦波」を前提に設計されているため、一般家庭の防災用に購入するのであれば「正弦波」タイプのものを選びましょう。
※「修正波」タイプのものは「正弦波」のものよりも安価ですが、テレビなどの精密機器、扇風機などのモーターを搭載した機器、調光機能を備えた照明器具、コンピュータ制御の炊飯器や電子レンジなど、一般的な家電を使うと、家電が壊れてしまう可能性があります。
③持ち運びやすい重さ・サイズ
非常用電源を自宅で使う場合は、重さやサイズはあまり気にする必要はありません。
しかし、自宅の倒壊や火災、浸水の危険がある場合に、避難所や知人宅などに移動することがあります。そのため、なるべくコンパクトで持ち運びやすいものがおススメです。
④メンテナンス・管理が簡単で使いやすいもの
せっかく非常用電源を購入しても、いざという時に使えないと困りますよね。
非常用電源の種類によっては、細かいメンテナンスが必要であったり、発電のために燃料が必要なため、その管理にも気を付ける必要があります。災害時用に備えるものであれば、なるべく手間がかからず使いたい時に簡単に使えるポータブル電源を選びましょう。
さらに知りたいなら、こちらの動画をご覧ください。