火山による災害を事例つきで解説!被害を抑えるための防災対策7選

シェア

活火山が集中している日本では、火山の被害が数多く報告されています。火山災害に関する情報の見落としは、あなたの身を危険にさらす第一歩です。

 

この記事では、火山の噴火で起きる5つの被害を事例付きで解説します。また、火山災害の被害を抑えるための防災対策も紹介します。

 

噴火の予兆は正確に把握しきれないのが現状です。火山の知識を深め、日頃の災害対策を充実させて噴火の被害から身を守りましょう。

目次

1.【一覧】火山災害で起きる5つの被害を日本の事例つきで解説

 

日本の5つの火山災害を事例付きで解説します。 

種類

被害の詳細

火砕流

建物や道路の壊滅

火山灰

交通機関の麻痺

噴石

建物の破損や人的被害

火山ガス

ガス中毒による人的被害

火山泥流・溶岩流

人や建物、自然への被害

一つずつ確かめていきましょう。

●火砕流:建物や道路の壊滅

火砕流はガスや火山灰、溶岩の破片などの混合物が火山の斜面に流れ、建物や道路に壊滅的な被害をもたらします。1991年6月3日に発生した雲仙普賢岳の火砕流は、甚大な被害をもたらしました。 

・負傷者9人

・死者40人

・行方不明者3人

・建物被害179棟 

1990年から約4年半に渡って雲仙普賢岳は噴火活動が続き、火砕流以外の被害も発生しています。 

参考:国土交通省 九州地方整備局「主な災害の概要:雲仙・普賢岳噴火活動による災害」

●火山灰:交通機関やライフラインの麻痺

火山灰の主な被害は交通機関の麻痺です。直径2mmに未満の粒子が数万〜数十万t以上降り積もり、さまざまな被害が発生します。 

・農作物の不作

・工場の操業停止

・人体への悪影響

・自然環境の悪化

・電車・バス・飛行機の運航停止

・ライフラインの停止による停電・断水 

火山灰による人体への直接的な被害は、マスクの装着や外出の自粛で抑えられます。しかし、製造や物流への被害は抑えきれません。火山灰の影響で道路が滑りやすくなり、トラックの衝突事故が起きた事例もあります。 

参考:政府広報オンライン「火山灰が降る地域と量を迅速に予報する「降灰予報」」

●噴石:建物の破損や人的被害

噴石は直径20~30cm以上の岩石が飛散する現象で、建物や人々に直接的な被害をもたらします。1929年9月5日に浅間山が噴火した際は、直径30~60cmの噴石が3kmに渡って飛散しました。 

屋根やガラス、ソーラーパネルの破損など、建物を大きく損傷させます。噴火から数十分経過後に落下するケースもあるため、噴火が収まったからといって安心はできません。 

参考:気象庁「浅間山 有史以降の火山活動」

●火山ガス:ガス中毒による人的被害

火山ガスは二酸化硫黄や硫化水素などを含んだ成分が飛散する現象です。中毒症状で気管支への障害など人的被害を発生させ、最悪の場合は命に関わります。実際に、過去には下記の火山ガスを原因とする死亡事故が起きました。 

・1997年7月:青森県八甲山での二酸化炭素ガス噴出

・1997年9月:福島県安太良山での硫化水素ガス噴出

・1997年11月:熊本県阿蘇斬での二酸化硫黄ガス流出 

火山ガスの被害は、平常時のガス噴出口やガス溜まりでも発生します。ぜんそくなど呼吸器系の疾患に罹っている人は、火山付近での行動に要注意です。ガスを吸うだけで発作を起こしかねないため、可能な限り火山付近での活動は控えましょう。 

参考:環境省「火山ガス事故防止のため」

●火山泥流・溶岩流:人や建物、自然への被害

火山泥流は、噴出物が火口の湖や付近の雪など大量の水分と混ざりあい、火山周辺に泥流が押し寄せます。 

溶岩流は、火口から噴出したマグマが斜面に沿ってゆっくりと流れる現象です。速度が遅いため直接的な被害は避けやすいですが、住宅や自然環境を広範囲で焼失させます。 

過去に起きた火山泥流や溶岩流は、それぞれ人や建物に下記の被害を発生させました。 

・1926年5月24日:十勝岳で発生した火山泥流により死者・行方不明数144人

・1983年10月3日:三宅島で発生した溶岩流により約400戸の住宅炎上、学校の埋没 

被害の性質に違いはありますが、どちらもとてつもない規模の災害です。 

参考:気象庁「防災メモ 【火山泥流】」

参考:気象庁「防災メモ 【溶岩流】」

2.火山災害の被害を抑えるための防災対策7選

 

火山災害の被害を抑えるための防災対策

火山災害の被害を抑えるための防災対策を7つ解説します。 

・緊急避難所を確認しておく

・災害時の安否確認手段に慣れておく

・噴火警報・噴火警戒レベルをチェックする

・各市町村の防災の手引きをチェックする

・各市町村の防災の手引きをチェックする

・火山噴火時の持ち出し品をそろえておく

・火山防災マップで避難経路を確認しておく 

順番に見ていきましょう。

●緊急避難所を確認しておく

非常時に備えて緊急避難所の確認は大切です。避難所は3種類あり、それぞれ違った特徴を備えています。 

避難所の種類

特徴

指定緊急避難場所

土砂、洪水、津波、地震などの種類ごとに緊急避難できる場所

指定避難所

災害の危険が収まるまで長期間滞在できる避難所

福祉避難所

介護の必要がある人が使用できる避難所

なお、避難所の場所や種類は各市町村の防災情報マップで確認できます。 

参考:東京海上日動「いざというときの避難場所」

●災害時の安否確認手段に慣れておく

災害時の安否確認手段の使い方に慣れておきましょう。自然災害の緊急時には電話回線が非常に混雑するため、電話がつながりにくくなります。 

NTTが公開している災害用伝言ダイヤル(171)なら、伝言を録音して回線混雑に影響されず安否を確認可能です。録音と再生の手順をまとめました。

録音の手順

再生の手順

 【171】を押す

 【1】を押す
→暗証番号を使う場合は【3】を押す

 相手の固定電話・携帯電話・IP電話の番号を押す

 プッシュ回線はガイダンスが流れた後に【1】を押す

 ガイダンスが流れた後、30秒以内に録音を済ませる

 【171】を押す

 【2】を押す
→暗証番号を使う場合は【4】を押す

 相手の固定電話・携帯電話・IP電話の番号を押す

 プッシュ回線はガイダンスが流れた後に【1】を押す

 ガイダンスが流れた後に伝言が流れる

また、下記の日付は伝言ダイヤルを体験利用できます。 

・毎月1日、15日

・1月1日~3日

・8月30日~9月5日

・1月15日~21日 

万が一に備えて、伝言ダイヤルの使い方を練習しましょう。 

参考:NTT東日本公式サイト「災害用伝言ペラ両面 2023表(20230731)」

●噴火警報・噴火警戒レベルをチェックする

火山災害の被害を抑えるためには、噴火警報・噴火警戒レベルのチェックが重要です。気象庁は全国にある111カ所の活火山を常に監視し、異常発生時には報道機関と都道府県の関係機関が警報と予報を発表します。噴火警報のレベルは5段階に分かれています。 

・噴火予報(レベル1):火山活動は平穏で警報には及ばない

・噴火警報(レベル2):火口周辺に規制

・噴火警報(レベル3):火山への入山規制

・噴火警報(レベル4):周辺居住地域の高齢者など避難

・噴火警報(レベル5):周辺居住地域の住民避難 

火山の被害範囲から離れるためにも、噴火警報を常に把握しておきましょう。 

参考:内閣官房内閣広報室「火山噴火では、どのような災害がおきるのか」

●各市町村の防災の手引きをチェックする

各市町村の防災の手引きをチェックして、火山噴火の被害を抑えましょう。例えば、東京都大島町役場は、火山の一般的な知識や伊豆大島火山の活動、火山防災の情報を公開しています。 

防災情報を確かめるには、役場や市役所の公式サイト閲覧がおすすめです。過去の被害を教訓にした防災情報が充実しています。 

参考:東京都大島町役場「防災の手引き【火山編】」

●火山噴火時の持ち出し品をそろえておく

火山噴火に備えて、持ち出し品をそろえておきましょう。火山灰や火山ガスなどの被害から身を守るためには、下記の服・道具類が必須です。 

服装

持ち出し品

 軍手

 マスク

 ゴーグル

 リュック

 ヘルメット

 長ズボン

 長袖の上着

 歩きやすい運動靴

 現金

 印鑑

 雨具

 包帯

 ラジオ

 免許証

 保険証

 常備薬

 カイロ

 タオル

 非常食・飲料水

 懐中電灯

 洗面用具

 マイナンバーカード

 紙おむつ

 粉ミルク・哺乳瓶

地域の寒暖差や環境によって、必要な道具が変わる可能性があります。各市町村の防災情報チェックは必須です。 

参考:東京都防災ホームページ「八丈島防災マップ」

●火山防災マップで避難経路を確認しておく

火山防災マップでの避難経路確認は大切です。火山防災マップには、地域ごとの環境に合わせた防災情報が載っています。 

・避難場所

・過去の噴火事例

・緊急連絡先

・火山噴火の影響範囲 

火山近辺の交通網に詳しくない人は、火山防災マップで避難経路を確かめておきましょう。

●停電に備えてポータブル電源や蓄電池を用意しておく

停電への備えとして、非常用電源のポータブル電源や蓄電池を用意しましょう。ポータブル電源は持ち運び可能なバッテリー装置であり、さまざまな場所で家電を充電できるアイテムです。 

蓄電池は幅広い用途で使われる充電池です。電気自動車のバッテリーや家庭用の太陽光発電システムに採用され、エネルギーコストの削減や自然災害への対策に活躍しています。 

どちらも停電時に役立ちますが、家庭用蓄電池を用いた太陽光発電システムは屋外に設置した場合、火山灰の影響で使えなくなるリスクを見逃せません。内閣府によれば、太陽光発電設備は火山灰が0.03cm以上積もれば発電量が0になると想定しています。 

自宅はもちろん、避難先でも家電や電子機器に充電したい人には、ポータブル電源がおすすめです。停電時に家電が動かせるだけでなく、釣りやキャンプなどのアウトドアや、車中泊の環境でも家電を使える利点もあります。持ち運び式のソーラーパネルとのセット品なら、太陽光発電システムと同じように繰り返し充電して使うことが可能です。 

Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は12年間で400万台以上販売され、利用者の98.9%が周りに勧める満足度の高い製品としておすすめです。 

参考:内閣府防災情報「降灰による影響の想定の考え方」

3.火山など災害の停電時におすすめの非常用電源5選

 

火山など災害の停電時におすすめの非常用電源

火山災害への非常時に欠かせない備え「非常用電源」として、ポータブル電源とソーラーパネルのセットを5つ紹介します。 

今回は子どもでも持ち運べるサイズの製品から、大人数に対応できる性能を持つ製品まで紹介します。非常時でもエアコンや電子レンジを使いたい人は、チェックしておきましょう。

●Jackery Solar Generator 240 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル 

Jackery Solar Generator 240 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネルは、Jackery ポータブル電源 240 Newと、Jackery SolarSaga 100Wのセットです。電気ポットと同じくらいの小型サイズに3.6kgという軽さで、小さな子どもでも運びやすくなっています。デュアルPD機能を備え、スマホやノートPCなど複数の機器を同時に高速充電可能です。

●Jackery Solar Generator 600 Plus 100 Prime ポータブル電源 セット 

Jackery Solar Generator 600 Plus 100 Prime ポータブル電源 セットは、Jackery ポータブル電源 600 PlusとJackery SolarSaga 100 Prime のセットです。ソーラーパネルを車のルーフに付けっぱなしにして発電できるため、車の長距離移動が多い人に向いています。最短1時間でフル充電できる緊急充電モードも搭載。またパススルー機能により、充電と給電を同時に行うことが可能です。

●Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル

Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネルは、Jackery ポータブル電源 1000 Newと、Jackery SolarSaga 100Wのセットです。ほぼすべての家電を使える出力を誇ります。容量1,000~1,500Whのポータブル電源の中で、最軽量級の10.8kgという軽さも強みです。専用のアプリを使えば、外出先から電池の状況を把握して最適なバッテリーモードを選択できます。

●Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット 

Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セットは、Jackery ポータブル電源 2000 NewとJackery SolarSaga 200 のセットです。容量2,000Whクラスの中で初めてCTB(セル・トゥ・ボディ)技術を採用し、エネルギー効率や本体の強度を従来のモデルから向上させました。また、震度7の地震による衝撃にも耐える耐久性を持ちます。

●Jackery Solar Generator 3000 Pro ポータブル電源 ソーラーパネル セット

Jackery Solar Generator 3000 Pro ポータブル電源 ソーラーパネル セットは、Jackery ポータブル電源 3000 Proと、Jackery SolarSaga 200Wのセットです。30dB以下の静音性により、静かな図書館と同じくらいの音量で充電できます。またソーラーパネルの太陽光変換効率は、業界最高レベルの25%。大容量と高出力で、大型家電への給電と大人数のデジタル機器に同時充電が可能です。

もっと多くの商品を見る

 

まとめ

 

日本には活火山が111カ所も存在し、火山噴火の被害に何度もさらされてきました。火山の災害に遭った人々は、被害を抑えるためのさまざまな教訓を残しています。 

地域によって環境は変わるため、火山噴火への対策も変わる可能性があります。あなたと大切な人の命を守るためには、都道府県・各市町村の市役所ホームページの防災情報が必須です。 

南海トラフを代表する巨大地震が起きれば、最悪の場合、何カ月も停電が続く可能性があります。災害時の停電や断水を生き延びるためにも、ポータブル電源や蓄電池を用意しましょう。

関連人気記事
サマーセール|Jackery Japan