カーポートの台風対策5選!屋根・柱の補強やロープの結び方も徹底解説

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カーポートに車を駐車している方は、台風の強風で飛ばされて、車や家を傷付けるリスクを心配されたことはありませんか。オープンな構造をしているカーポートは強風の影響を受けやすく、万全な台風対策が欠かせません。 

そこで本記事では、カーポートに必要な台風対策について解説します。台風に強いカーポートの特徴や台風対策でしてはいけないことも掲載しているので、台風による被害を未然に防ぎたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

1.カーポートの台風被害とは?

 

カーポートの屋根は複数枚のパネルが敷き詰められた構造をしています。そのため、強風にあおられるとパネルが外れて飛ばされる恐れがあります。カーポートの屋根が1枚の板で構成されない理由は、強風によってカーポートの土台となる支柱が壊されないためです。 

しかし、パネルが飛来するだけでも車を傷付けたり、人に怪我を負わせたりと、大きな被害に繋がりかねません。万が一、パネルが外れずに骨組みが強風や豪雨の圧力をもろに受けてしまった場合は、支柱が倒れて大事故になる危険もあるでしょう。

2.カーポートの台風対策5選

 

カーポートの台風対策5選

カーポートの被害を最小限に抑えるには、台風が接近する前に以下のような台風対策が欠かせません。カーポートの構造を強化するだけでなく、被害の原因を取り除く工夫も必要になります。

●柱の補強を後付けする

支柱の補強として、サポート柱を後付けする方法があります。サポート柱とは、片側一方に支柱がある場合に、反対側に一時的に取り付ける補助柱のことです。台風接近時には4本の柱で屋根を支えられるため、耐風圧強度が高まります。 

サポート柱は着脱式で台風の心配がない時は自由に外せるため、景観を損ねません。サポート受けは地面を掘る必要があるので、これからカーポートを設置する方は、最初の段階でサポート柱も注文しておくとよいでしょう。

●防風ネットを設置する

カーポートに防風ネットを設置すれば、駐車している車の被害を最小限にできます。雨や風、飛来物の侵入を防ぐので、愛車を守りたい方におすすめです。 

ただし、片側のみに支柱があるタイプの場合は、片方の柱に負荷がかかり過ぎるため、推奨できません。また、自分で補強を行う必要があるため、万が一破損したとしてもメーカーの補償対象外になる可能性が高いので注意してください。

●カーポート周辺の物をしまう

カーポートの周辺に置いている物があれば、室内にしまいましょう。自転車や椅子、机、植木鉢などが強風で飛ばされると、カーポートの屋根や車自体を傷付ける恐れがあります。風速20m/sの強い台風になると、物が飛来するリスクが高まるので注意してください。 

どうしても室内にしまうスペースがない場合は、ロープでしっかりと固定します。カーポートの支柱に固定すると、強風で折れる危険もあるので、頑丈なフェンスや柵に固定するとよいでしょう。

●カーポートの屋根を外す

屋根のパネルが外れないように固定するよりも、屋根材を全て外してしまうのも一つの方法です。特に大型の台風が接近している場合は、屋根材が飛散して通行人を怪我させたり、車や家を傷付けたりするリスクが高まります。 

支柱の強度を保つために、カーポートの屋根材は元々外れやすい設計をしているため、誰でも簡単に外せます。高所での作業になるため、強風が吹いていない時に足場に注意して行いましょう。外し方はメーカーに確認することを推奨します。

●屋根材ホルダーや母屋補強材を付ける

屋根材や屋根の骨組みを防風から守るためには、屋根材ホルダーや母屋補強材を取り付けるのがおすすめです。それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。 

屋根材ホルダー

母屋にアルミ製の部材を補強し、屋根材が外れるのを防ぐ

母屋補強材

母屋の芯材を強化し、カーポートの強度を高める

ただし、屋根材ホルダーを片側支持タイプに使用すると支柱への負担が増大するので、おすすめできません。両側支持タイプまたはサポート柱を取り付けた片側支持タイプに取り付けましょう。

3.カーポートの台風対策で活躍!ロープの結び方

 

カーポートの強度を上げるために、ロープで固定する方法もあります。使用するロープは、防水性に優れ、伸縮性がないナイロン製のロープがおすすめです。ロープを使ってカーポートを固定する具体的な方法を紹介します。 

ロープで固定する方法

内容

支柱の固定【基本】

支柱にロープを巻き、地面に打ち込んだアンカーにもう片方のロープの端を巻きつける

支柱の固定【クロス】

各柱から対角線上にロープを張り、他の柱に固定する

屋根の固定

屋根の端から端までロープを張り巡らせる

柱に巻き付けたロープは、輪の中に2回結び、締め上げます。最後に、ロープの端に輪を作れば、強度の高い結び方の完成です。

4.台風に強いカーポートの特徴

 

台風に強いカーポートの特徴

一般的なカーポートの耐風圧強度は、風速38m/秒と言われています。台風が大型になれば風速40m/秒を超える可能性もあるので、台風に強いカーポートを選ぶのも重要です。ここでは、台風に強いカーポートの特徴を紹介します。

●耐風圧42m/秒以上

風に強いカーポートとは、耐風圧強度42m/秒以上のものを指します。支柱やフレームにアルミニウムやスチールなどの強度の高い金属が使用されているため、高い耐久性を発揮するのが特徴です。風を受け流す設計がされているので、風圧を効果的に分散させます。

●スチール折板屋根

耐風圧42m/秒以上のカーポートは、スチール折板屋根がおすすめです。屋根材にガルバリウム鋼板という素材が使われており、高い強度を誇ります。折板屋根は、軽くて強度が高いにも関わらず、安価で導入できるのも魅力と言えるでしょう。 

鉄だけだとすぐに錆びてしまいますが、ガルバリウム鋼板は鉄の上にガルバリウムでメッキ加工しているため、鉄よりも耐久性に優れています。メーカーによっては風速62m/s相当対応のカーポートもあるほどです。

●両側支持タイプ

カーポートは、柱の本数や位置によって「片側支持タイプ」「両側支持タイプ」「後方支持タイプ」に分かれます。高い耐久性を求めるのであれば、両側支持タイプを選びましょう。 

両側支持タイプは、屋根の両側を4本の柱で支えます。設置費用は高くなりますが、その分安定感が増すので台風対策に最適です。車2、3台が停められるような広いスペースも作れます。屋根材ホルダーにも対応しているので、屋根の強化が可能です。

5.カーポートの台風対策でしてはいけないこと

 

片側支持タイプのカーポートを設置している場合は、屋根材ホルダーや防風ネットを取り付けてはいけません。風の影響を受けやすいので、支柱が曲がって倒壊する危険があります。また、屋根全体がフレームごと飛ばされ、大事故に繋がるリスクもあるでしょう。 

また、カーポートの屋根は人が乗って作業することを想定されていないため、屋根の上に登って補強作業を行うのはやめましょう。一か所に重さがかかると破損して、落下する危険があります。足を滑らせる恐れもあるので、専門業者に依頼するのが得策です。

6.台風対策の必需品!ポータブル電源の魅力とは

 

台風対策の必需品!ポータブル電源の魅力とは

カーポートの台風対策と併せて、自宅の対策としてポータブル電源を導入しましょう。ポータブル電源とは、内部のバッテリーに大量の電気を蓄え、コンセントが使えない状況でも電化製品に給電できる機器を指します。 

台風によって停電が発生した際に、ポータブル電源があるメリットは以下のとおりです。

 ・エアコンや扇風機を稼働し、快適な気温を維持できる

・冷蔵庫に給電して、食品が傷むのを防ぐ

・電子レンジや炊飯器、ケトルを使用し、手軽に加熱調理が行える

・被害状況を調べたり、家族に連絡したりするスマホを常にフル充電にしておける 

台風による停電は1週間以上も長引く恐れがあるため、ポータブル電源で停電生活を乗り切りましょう。

7.カーポートの台風対策に関するよくある質問

 

最後に、カーポートの台風対策に関するよくある質問を紹介します。カーポートの台風対策を万全にすると共に、仮にカーポートが飛んで他人の所有物に被害を与えた場合の損害賠償についても覚えておくと安心です。

●カーポートの屋根が飛ばされないための対策は?

カーポートの屋根は、全体への被害を最小限にするために複数のパネルで構成され、風の影響を受けやすい設計がされています。カーポートの屋根が飛ばされないためには、以下のような対策を行いましょう。 

・屋根材や支柱部分を固定しているビスが緩んでいないか確認する

・屋根材ホルダーを取り付ける

・屋根材を全て取り外しておく 

カーポートの屋根材や支柱に固定されているビスが緩んでいると、強風の影響で簡単に取れて、屋根の飛散に繋がります。両側支持タイプの場合は、屋根材ホルダーを取り付けることで強度を高められるでしょう。 

上記は屋根材を設置した状態での飛散防止対策ですが、そもそも屋根材を外しておくのも効果的です。屋根材がなければ、飛んでいく心配もいりません。

●台風でカーポートが飛んだ場合の損害賠償は?

万が一、カーポートの屋根材が飛んで他の人や物に危害を加えた場合、気になるのは損害賠償ではないでしょうか。台風によってカーポートの屋根材が飛散するのは故意・過失にあたらないため、基本的に賠償責任は生じません。 

しかし、カーポートの管理が不十分でいつ飛んでもおかしくない状態であったのならば、持ち主に賠償責任が発生する可能性があります。また、製造物の欠陥が原因と判断された場合は、製造業者が責任を問われることもあるでしょう。 

また、他の人には危害を加えていないが、自宅のカーポートが破損した場合には、火災保険を適用できる可能性があります。ただし、20万円を超える場合に適用対象としている保険会社が多いので、加入している方は適用条件を確認しておきましょう。

まとめ|カーポートの台風対策は点検・補強で完璧

 

カーポートの屋根材は全体の被害を抑えるために、外れやすい設計がされています。そのため、何も対策をしなければ台風による強風で飛んでいき、通行人や車などに被害をもたらす恐れがあります。 

主なカーポートの台風対策は、柱の補強と屋根の補強です。着脱式のサポート柱を取り付けることで、カーポートの安定感を高められます。屋根材ホルダーや母屋補強材を取り付ければ、屋根の強度を高められるでしょう。 

また、カーポートをまだ購入していない場合には、台風に強い耐風圧42m/秒以上・スチール折板屋根・両側支持タイプを選ぶのがおすすめです。この記事で紹介したカーポートの台風対策を実践し、人・家・車を守りましょう。

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