1.林業とは”伐採”や”植林”などを行うお仕事
林業は森林を適切な管理で木材資源を生産しつつ、健全な森林を守っていくお仕事です。その仕事内容は主に“伐採”による木材資源の生産と、森林を守り共存していく“植林”となります。林業のことを知るためにも、この2つの仕事内容についてくわしく解説します。
●木を切り雑草を取り除く作業「伐採」
伐採とは、丸ごと木を根元から切り倒すことです。伐採にはチェーンソーやノコギリなどが使用されます。基本的には木材を生産するためですが、森林を長く保ち続けるためには、伐採は必要なことでもあります。
・木や天然の植物の健康を保つため
・木が腐敗したり刈れたりして突然枝が落ちることのないようにする
などの理由から、育ち過ぎた木を管理する目的のために伐採は必要です。木を切ることで、地球温暖化防止や生態系を守ることにもつながります。森林をきちんと管理し、守る働きもある役割にもなっているのが林業のお仕事です。
●木の苗を植えて森林を育てる「植林」
林業では伐採のほかに“植林”も行っています。伐採ばかりしていると、森林は消え環境破壊や自然の生態系を壊してしまうことになります。だから、伐採して木を間引くと同時に苗木を植えて森林を再生していくことも林業の重要な仕事のひとつになっています。植林では、
・苗木を育て、伐採したあとの土地に植えて人工林をつくる
・下刈りや枝打ち、間伐などの手入れ
なども行います。植林には苗木を植えて人工林になるまで約60年かかります。現在の日本は戦後に植えた苗が十分育ったことで本格的な利用期を迎えています。
2.林業”伐採”で使用する道具
林業と言えば、木を切り倒している光景を思い浮かべる方も多いかと思います。その光景の中で作業者の方が持っている道具で知られているのは“チェーンソー”ですよね。チェーンソー以外にも、伐採で使われる道具があります。一緒にご紹介していきますので参考にしてください。
●木を切り落とす万能道具「チェーンソー」
チェーンソーは、木材の伐採を行う電動式、またはエンジン式の機械工具です。木材の伐採や加工などに欠かせない工具として主に林業で扱われることが多いです。カッティングを行う刃が連なった鎖の形をしており、それらを高速で回転させることにより効率よく木や竹などを切断することができます。
ただ、誤って自分やほかの対象物を傷つける恐れがあり、チェーンソー自体が跳ね返ってくる「キックバック」のリスクもあります。そのため、チェーンソーの取り扱いには十分に気を付けなければなりません。初めて使用する人は、扱いに慣れた人から指導を受けるほか、業務で用いる場合は講習会の参加、または「チェーンソーによる伐木等特別教育」を受ける必要があります。
●木が倒れる方向を調節する道具
伐採で木に切り込みを入れるときには、木が倒れる方向も考えなければなりません。木を倒す方向に人が居たら大事故に繋がってしまうためです。木が倒れる方向を調節する道具をご紹介します。
〇「ロープ」
木に巻き付けて倒したい方向に引っ張るときに使用します。クサビと合わせて使うことで、より確実に狙った方向に倒すことができます。ロープの種類は一般的な麻や綿のほかに、ビニロンも使われることが多いです。
〇「クサビとハンマー」
クサビは木の重心を倒したい方向に移動させて、狙った方向に確実に倒すための道具です。
チェーンソーで作った追い口に2本差込み、ハンマーで交互に打ち込んでいきます。すると、徐々に追い口が持ち上げられて切り口が大きくなり、やがて木が倒れるという仕組みです。
〇「フェリングレバー」
フェリングレバーは、木回し棒とも呼ばれ、おもにかかり木の処理に使用されます。かかり木とは、まわりの木などに引っかかり倒しきれていない状態の木のことです。このような状態の木の幹にフェリングレバーのかぎ爪を引っかけてレバーを押すと、テコの原理で木が回転し倒れます。
●伐採後の切り株を除去する道具「ノコギリとシャベル」
ノコギリとシャベルは、抜根に必要な道具です。シャベルはホームセンターなどで売られている安価なものでも良いのですが、ノコギリは“根切り用”を使用します。根切り用ノコギリは、刃に特殊なコーティングが施されており、土や砂が付いても切れ味が落ちません。
●木の枝を切り落とすなら「手動ノコギリ」
手動ノコギリは、力の調節がしやすいため木の枝を切り落とすときによく使われます。
・縦挽き:木目に対して平行に切りたいときに使う
・横挽き:木目に対して垂直に切りたいときに使う
どちらも付いた両挽きのノコギリもあります。刃の目の粗さについては、細目、万能目、
粗目に分かれます。初心者の方は、太い木にも細い木にも使える万能目がおすすめです。
●雑草除去に最適「草刈り機(刈払機)」
林業のお仕事では、雑草を取り除く作業もあります。伐採したあとの整地のときに使用されることが多いです。雑草を刈り取る作業で使われるのは、草刈り機(刈払機)です。おもに森林づくりにおいて必要不可欠な作業「下刈り」で使用されます。
急斜面、炎天下での過酷な作業でもある「下刈り」では、草刈り機(刈払機)は機能性の高いおのが好まれます。茎が太い草が多い中での草刈り作業となる山林での下刈り作業では、パワーのある草刈り機が重宝されます。
3.林業の作業を助けるサポート道具
林業のお仕事「伐採」・「植林」での作業場へ向かう際は、場合によっては山の中に入ることもあります。険しい山道を安全に歩くためにも、そして野外作業時の服装や道具は欠かせません。林業のお仕事で活躍するサポート道具をご紹介します。
●「背負子・バックパック」
背負子にギアラップを装着し、チェーンソーなどの作業工具や道具を背負って運ぶときに使用するアイテムです。主に荷物を括り付けて背負う運搬道具で、登山やキャンプなどにも使用されることがあります。
●「苗木袋」
苗木を入れて持ち歩くときに使用する専用の袋のことです。苗木の重量に耐えるために帆布などの素材で作られています。帆布は綿や麻で造った厚手の生地で、船の帆に使われるほど丈夫なのが特徴。苗木袋は背負うタイプのものが多く、両手を使わずに現場まで苗木の運搬ができるようになっています。
●「ポータブル電源」
山林や森林が主な作業現場となる林業でも、効率化を促進させるための技術が導入され電気機器や通信機器が使われるようになってきました。電動工具の使用や照明器具のほか、パソコンや現場の状況を撮影する機材が使われています。電力供給源として重宝されているのがポータブル電源です。
・手軽に持ち運びができ使用できる
・燃料を必要としない
・電動工具や電気機器を使用できる
という点で、ポータブル電源は林業でも屋外用電力供給源として活躍しています。衝撃に強く温度耐性のあるJackery(ジャクリ)ポータブル電源なら、過酷な作業環境である林業の仕事に十分に活躍してくれるでしょう。
・スマホやパソコン、電動工具など、製品によって最大10個まで同時に使用できる
・ソーラーパネル付きの製品もあるので、太陽光から充電しながらでも使用できる
・照明器具付きの製品もあるため、木々に覆われた薄暗い環境にも適応可能
など、森林や山林内での使用に適した性能を持ち合わせており、林業での使用に適した電力供給源としておすすめです。
4.安全に林業の作業をするために必要な道具(服装)
電動ノコギリやチェーンソーなど、取り扱いには気を付けなければならない工具を使用する林業のお仕事では、安全のためにもけがをしにくい服装と装備を身につけなければなりません。正しい服装で作業することで、万が一事故が起きても軽いケガで済む可能性が高くなります。ここでは林業の作業をするうえで必要な服装についてくわしく解説します。
●「ヘルメット・イヤーマフ」
ヘルメットは切った枝などの落下物から人間の大切な頭を守るために必要な装備です。イヤーマフは、聴力を守るために欠かせない装備です。チェーンソーやエンジン式の草刈り機などは、かなり大きな音を発生させます。長時間大きな音を聞いていると、聴力の低下を引き起こす恐れがあるため、林業での作業時には必ず身につけるようにしましょう。
●「保護メガネ」
伐採中は細かい木くずが飛んでくることがあり、飛び散る木くずから目を守るとともに視界を確保して安全に作業するために必要な装備品です。フェイスシールでも保護効果はありますが、万全を期すならぜひ準備しておきましょう。
●「安全靴」
林業のガイドラインでは、足を守る安全靴の着用も推奨しています。安全靴は、足首やつま先に鉄芯が入っており、誤って刃が当たってもケガをしにくい構造になっています。おすすめなのは、
・JIS T 8125(日本規格)
・ISO 11393(国際標準化規格)
・EN 381-5(欧州規格)
のいずれかに適合したものを選ぶのがベストです。別名チェーンソーブーツとも呼ばれている安全靴の装備は、ケガをするリスクを軽減する方法として最適な装備としておすすめです。
●「防護ズボン」
保護ズボンは、チェーンソーなどの刃が当たる可能性の高い部分を重点に保護してくれる作業用ズボンです。チャップスというおしりの部分には布がないものもあり、保護ズボンよりも着脱しやすいのが特徴です。
5.電気の力で作業サポート「Jackeryポータブル電源」
「ポータブル電源」の紹介の部分で前述したとおり、林業での環境下で使用するポータブル電源ならJackery(ジャクリ)がおすすめです。林業では1日の作業中は山林、森林の中で滞在することになることや、使用する電動工具の消費電力も高めなので、比較的大きめの容量のものがおすすめです。
以下に、林業で使用するのにおすすめのJackery製品をご紹介していますので、林業に携わりたい方は参考にしてください。
●Jackery Solar Generator 2000 Plus ポータブル電源 セット
合計4つの家庭用電源(AC100V)の出力ポートを持っていて、電動工具も同時に4つまで使用可能。拡張機能で最大24kWhまで増設できるので、柔軟な電力供給が可能です。スマホの充電からパソコンの使用やドローンでの現場撮影など、現代的な林業の仕事を支えてくれる機器を使うことができます。森林での林業作業に適したポータブル電源です。
●Jackery Solar Generator 1000 Plus ポータブル電源 セット
USB-C,USB-A,DC12V,AC100Vの出力ポートを合計8個内蔵していて、スマホはもちろんパソコンやドローン、電動工具など、様々な電気機器、電動工具などを同時に動かせるポータブル電源です。ソーラーパネル付きだから、万が一電力不足になっても太陽光から充電もできるので、電気のない場所で柔軟に使用できるポータブル電源です。
●Jackery Solar Generator 1000 New 200W ポータブル電源 ソーラーパネル
電動工具はもちろん電動草刈り機も動かせる、林業での作業現場である森林、山林に持っていくのに十分な容量と、本記事で紹介しているポータブル電源の中でも最軽量の製品です。200Wのソーラーパネルも付属しており、電力不足を太陽光で補うことも可能。LEDライトも内蔵されているため暗くなった野外での作業も可能なポータブル電源です。
まとめ:安全のため林業の作業はサポートアイテムを万全に
今回の記事では、林業で使用する道具を中心に、これから林業の作業に携わるために必要なものをご紹介しました。林業で使用する道具は、取り扱いに注意しなければならないものもあります。その中で、安全に作業をするには、きちんと対策を整えなければなりません。
とくに、都会での暮らしに疲れ、田舎暮らしを求めて林業の仕事に携わろうとしている方は、不慣れな面もあるかと思います。サポートアイテムをしっかり身につけ、きちんと知識も習得したうえで林業の仕事を学んでいくことをおすすめします。
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