1.ポータブル発電機とは?種類とそれぞれの特徴
そもそもポータブル発電機とは、災害時やキャンプなどのアウトドア・屋外イベントなどで活躍する持ち運び式の発電機です。主に4つの種類があるので、それぞれの特徴を表で比較してみましょう。
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種類 |
メリット |
デメリット |
適している人・シーン |
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・排気ガスなし ・静音性が高い ・屋内で使用可能 ・燃料補給不要 ・メンテナンスが簡単 |
・初期費用がやや高い ・ソーラー充電に時間がかかる場合も ・曇りや雨の日は発電効率が落ちる |
・家庭での災害対策 ・キャンプや車中泊 ・電気代節約 ・子どもやペットがいる家庭 |
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ガソリン式発電機 |
・大きな出力を発揮 ・燃料さえあれば連続運転可能 ・価格が比較的安い |
・排気ガスが出る ・騒音・振動が大きい ・燃料がないと動かない ・屋内使用不可 |
・屋外工事現場 ・屋外イベント ・災害時の屋外使用 |
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ガス式発電機 |
・ガソリンより保存が効く ・燃料の入手が比較的簡単 |
・排気ガスあり ・騒音あり ・屋内使用は危険 ・カセットガスがないと動かない |
・短時間の屋外作業 ・災害時の一時利用 |
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軽油発電機 |
・燃費がよい |
・本体が重い ・価格が高い ・騒音・振動が大きい ・排気ガスが出る |
・長時間の電源確保 ・業務用途 ・建設現場 |
もっとも使い勝手が良いポータブル発電機は「ポータブル電源&ソーラーパネル」です。排気ガスがなく静かなので、戸建てでもマンションの室内でも安心して使用できます。燃料切れの心配もなく、太陽光さえあれば半永久的に電気を作り出せるのもポイントです。
2.災害時に使うポータブル発電機は「ソーラー対応」が最強

以下3つの理由で、災害時に使うポータブル発電機は「ソーラーパネルで発電するタイプ」がもっともおすすめです。
● 排気が出ないから屋内でも使える
● 騒音トラブルの心配がない
● ガソリン(燃料)がなくても制限なく発電できる
理由を詳しく解説します。
①排気が出ないから屋内でも使える
ガソリンやガス式のポータブル発電機は、一酸化炭素などの有害な排気ガスを出します。一酸化炭素中毒による死亡リスクがあり、屋内で使うのはNGです。
一方、ポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせなら、排気ガスがまったく発生しません。災害時は在宅避難をせざるを得ないケースも多数。そんなときでも、部屋の中で安心して使えます。
②騒音トラブルの心配がない
災害時は避難所や仮設住宅など、人が密集する環境で生活することも少なくありません。そんな状況でエンジン式発電機を使用すると、必ずと言ってよいほど「騒音によるトラブル」が発生します。
ソーラー対応のポータブル電源なら、充電も放電(使用中)もほぼ無音。夜間や早朝でも周囲に気兼ねなく使えるため、ストレスのない災害生活をサポートしてくれます。「日常が戻ってくるまでの不安」を軽くしてくれるでしょう。
③ガソリン(燃料)がなくても制限なく発電できる
災害発生時は配送・運送ルートがストップし、燃料の入手が難しくなることがあります。仮に被災地まで燃料が届いても、ガソリンスタンドには長蛇の列ができ、手に入れるまでに多くの時間と労力がかかるでしょう。
ソーラー対応のポータブル電源なら、そもそも燃料を調達する必要なし。ガソリンの備蓄と違って保存期限も心配無用です。災害が長期化しても、安定して電気を確保できる安心感が得られます。
関連記事:【最新版】家庭用ソーラー発電機のおすすめ9選|選び方から効率の良い発電方法まで
3.ポータブル発電機おすすめ5選

①Jackery ポータブル電源 3000 New セット|容量:3,072Wh
変換効率25%の高性能200Wソーラーパネルが付属し、最大4枚まで接続可能。晴天時なら最短7.5時間でのフル充電を実現します。
家庭用エアコンや冷蔵庫、電子レンジなどほぼすべての家電を動かせるパワーを持ち、3~5人家族のおよそ3日間分の電力をカバー。
大容量ポータブル電源は重さがネックですが、本機は専用キャリーカートで運ぶのも簡単です。災害時の電源として最高レベルの安心感を提供します。
②Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット|容量:2,042Wh
2000Whを超える大容量ながら、付属のソーラーパネル1枚で12時間でのフル充電が可能なモデル。2枚に増設すれば、なんと6時間でフル充電できます。
毎日フル充電して使用を繰り返せば、月約2,000円の節電にも。防災はもちろん、普段使いにも適した高性能なポータブル発電機となっています。
③Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル|容量:1,070Wh
従来のポータブル電源よりも圧倒的に速い充電が可能で、付属の100Wソーラーパネル2枚使用時はわずか8時間でフル充電可能。ほぼ毎日、フル充電と使用を繰り返せる安心の1台です。
ソーラーパネルは折りたたみ式で持ち運びやすく、キャンプや車中泊でも活躍します。バランスの取れた性能と手頃な価格が魅力の、初めてのポータブル発電機にもおすすめのモデルといえるでしょう。
④Jackery Solar Generator 500 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル|防災にもアウトドアにもちょうどいい中容量モデル
⑤Jackery Solar Generator 240 New 40 Mini ポータブル電源 ソーラーパネル|リュックに入れられる小型モデル
手軽に持ち運べるコンパクトさと、わずか3.6kgの軽量設計が魅力の小型ポータブル発電機です。セットの40Wソーラーパネルは、折りたたむとA4用紙ほどのサイズに。電源と一緒にリュックに入れて、いつでもどこでも持ち運んで使えます。
自分用の災害対策から、ハイキングやピクニックなど「カジュアルなアウトドア」に使うのもおすすめの1台です。
4.ポータブル発電機を選ぶ5つのポイント

ひとくちにポータブル発電機と言っても、その性能はさまざまです。「思いのほか役に立たなかった……」「スペックが足りなかった……」と後悔しないための、ポータブル発電機の選びのポイントを5つ紹介します。
①定格出力は十分か
「家電の消費電力」を超える「ポータブル発電機の出力」がないと、家電が動かず困ってしまいます。以下に主な家電の消費電力をまとめたので、「これが使えないと困る!」と使用する家電の消費電力を超えるモデルを選びましょう。
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家電製品 |
消費電力の目安 |
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スマートフォン充電 |
10~20W |
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ノートパソコン |
30~100W |
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LEDライト |
5~30W |
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テレビ(32~42インチ) |
60~150W |
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扇風機 |
30~50W |
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電気毛布 |
50~80W |
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小型冷蔵庫 |
80~120W |
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電気ケトル |
800~1300W |
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炊飯器 |
500~1000W |
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ドライヤー |
800~1200W |
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電子レンジ |
500~1500W |
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IHクッキングヒーター |
1000~1500W |
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エアコン |
900~1500W |
※あくまで目安ですので、実際の消費電力はお持ちの家電の表示・カタログ等をご確認ください。
スマホ充電や電気毛布など、消費電力の小さい家電だけなら300W程度の出力があれば十分。一方で電子レンジや炊飯器なども使いたいなら、少なくとも1000W以上の出力が必要になってきます。Jackeryには豊富なラインナップがあり、あなたにとって「ちょうどいい出力」のポータブル発電機が見つかるはずです。
関連記事:初心者必見!ポータブル電源の購入前に知っておくべき定格出力とは?
②容量は十分か
ポータブル発電機の容量(Wh)は、どれだけの時間電気を供給できるかを示します。災害時の停電に備えるなら、必要な容量をしっかり見極めることが大切です。用途別に必要な容量の目安の目安を表でまとめました。
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用途 |
必要な容量の目安 |
想定使用例 |
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個人用の非常用電源(1~2日) |
300~600Wh |
スマホ・タブレット充電、LEDライトなど |
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1~2人分の非常用電源(3日間) |
600~1000Wh |
上記+テレビ、扇風機、電気毛布など |
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家族用の非常用電源(3日間~) |
1000~2000Wh |
上記+炊飯器、電子レンジなど |
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キャンプや車中泊(1泊2日) |
1000Wh~3000Wh |
スマホ充電・電気毛布・炊飯器・電気ケトルなど 人数・使う家電が増えるほど必要な容量も増える |
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屋外イベント運営 |
3000Wh以上 |
大型照明・各種調理家電など |
ソーラーパネルと組み合わせることで、容量が小さめのモデルでも長期間の電力確保が可能になります。ただし、消費する電力が大きいと充電が間に合わないため、できるだけ余裕を持った容量のポータブル発電機がおすすめです。
関連ページ:大容量ポータブル電源のおすすめ一覧
③ソーラー充電が速いか
ソーラーパネルがどれだけ高出力・高効率で、太陽の光を電力に変えられるかチェックしましょう。一般的なポータブル発電機のソーラーパネルの出力は「40~200W」の範囲内です。
一方で、少ない光でも効率よく発電できるかを示す「発電効率」は、製品によりかなり差があります。一般的なソーラーパネルの発電効率は「15~20%」程度。一方で、Jackery(ジャクリ)の折り畳みソーラーパネルのように「25%」と高効率なメーカーもあります。これは屋根に取り付けるタイプのソーラーパネルとほぼ同じ水準です。
発電効率が良いほど天気が不安定でもスピーディーに充電できるので、なるべく高いものを選びましょう。
関連記事:Jackeryのソーラーパネルでアウトドアやベランダでも太陽光自家発電が簡単にできる!
④持ち運びやすいか
災害時は避難や移動が必要になる場合もあります。そのため、ポータブル発電機の重さやサイズ、持ち運びやすさもポイントです。
Jackery(ジャクリ)のポータブル発電機は取っ手付きで持ち運びやすさに配慮。重量のある上位モデルも、キャスターや専用のキャリーカートでラクラク持ち運べます。好きな場所で使える使い勝手の良いポータブル発電機なら、Jackeryがおすすめです。
⑤保証やサポートが充実しているか
「買ったけど使い方が分からない」「すぐに調子が悪くなってしまった」「たった1年で壊れた」こんなケースが不安で、高額なポータブル発電機に手を出せない方も多いでしょう。このようなケースを回避するためには、保証やサポートが充実したメーカーの製品を選ぶべきです。たとえばJackery(ジャクリ)の場合、以下のような保証・サポート体制を整えています。
● 長期無料保証:基本3年間保証+延長2年間保証の合計5年間
● 修理サービス:故障時のスピーディーな修理対応
● 日本語サポート:電話・メール対応のカスタマーサポートセンターを設置
● アフターフォロー:Q&AやPDF取扱説明書などサポートも充実
● 製品回収サービス:使用済み製品の回収にも対応
オンラインだけでなく電話サポートも充実しているため、インターネットが使えない状況でも対応します。Jackeryなら、実際に災害が来ても不安なくポータブル発電機を使えるでしょう。
関連記事:【失敗しない】ポータブル電源メーカーの選び方!買ってはいけないメーカーの特徴とおすすめ
5.ポータブル発電機に関するよくある質問(Q&A)

ポータブル発電機に関するよくある質問と、その回答をまとめました。
①ガソリン式のポータブル発電機はダメなの?
ガソリン式のポータブル電源をおすすめしない一番の理由は、排気ガスと騒音のせいで、室内や住宅街・避難所で使えないためです。
また、大規模な災害時にはガソリンが買えなくなり、燃料が手に入らなくなってしまいます。燃料不要で排気や騒音がなく、どこでも使えるポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせがおすすめです。
②ポータブル発電機はレンタルできる?
Jackeryでは「ゲオあれこれレンタル」または「Rentio(レンティオ)」でポータブル電源とソーラーパネルをレンタルしています。最短で7泊8日からお試し可能です。レンタル期間終了後、気に入ったらそのまま購入することも可能。「高い買い物だし、失敗はしたくない」という方は一度お試しください。
③ポータブル発電機に使える補助金はある?
2025年5月1日現在、ポータブル発電機(ポータブル電源とソーラーパネル)に使える補助金は見つかりませんが、ポータブル電源に使える補助金はあります。たとえば山形県朝日町では、町内在住者が新品ポータブル電源を購入する際、10,000円を上限に補助金が支給されます。
参考:山形県朝日町「家庭用ポータブル蓄電池購入の支援を行っています」
お住まいの自治体でも使える補助金があるかもしれません。購入前には、最新の補助金情報をチェックしてみましょう。
関連記事:ポータブル電源に補助金は出る?申請の落とし穴・見逃さないためのポイント
まとめ
災害大国の日本に住む私たちにとって、いざというときの電源確保は安全に直結するポイントです。排気ガスがなく屋内でも使えて、静かで周囲に迷惑をかけない「ポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせ」なら、安定して災害時の電力を確保できます。
Jackeryのポータブル発電機は容量や出力・サイズなど幅広いラインナップがあり、あなたのニーズに合った1台が見つかるはずです。家族構成や用途に合ったモデルを見つけて備えておきましょう。
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