グリッドタイインバーターってなに?特徴と注意点を解説
「グリッドタイインバーターを使って、安く太陽光発電システムができるって本当?」この記事をお読み方はこんな疑問をお持ちではないでしょうか。グリッドタイインバーターはソーラーパネルから発電した直流の電気を交流の電気に変換して、家庭で使用するために使われています。屋根にのっているソーラーパネルからの家庭用発電システムよりも、安価に導入できるのがメリット。
しかし、余った電気が商用電力を逆流してしまう可能性があることや、万が一何かあったときのリスクが大きいなど日本ではおすすめできないものです。でも「できるだけ安価に、太陽光発電システムを作りたい」と思いますよね。そこで今回は、グリッドタイインバーターの特徴や注意点、誰にも迷惑をかけない安全安心な太陽光発電システムを紹介します。
※この記事は、グリッドタイインバーターの使用をおすすめする記事ではありません。
グリッドタイインバーターってなに?特徴を解説
グリッドタイインバーターは、直流を交流に変換して、家庭に流れてきている商用電力に流せるようにする装置です。具体的には、ソーラーパネルで発電した直流電気を、グリッドタイインバーターで交流電気に変換して家庭で使用するために使います。
グリッドタイインバーターの特徴としては、
・グリッドタイインバーターを家庭のコンセントに接続すれば商用電力に投入できる
・知識と技術、作業によっては資格があればD I Yで設置可能。
・上手に導入できれば、家庭でもエコな発電が可能
などがあります。
家庭用太陽光システムは、工事業者による工事が必要となりますが、グリッドタイインバーターは基本的にD I Yでも導入でき、太陽光発電を導入するコストカットにつながります。
しかし、グリッドタイインバーターを家庭で使うには、いくつか注意点があるので解説していきます。
グリッドタイインバーターの注意点
グリッドタイインバーターには、以下3つの注意点があります。
・逆潮流させるリスクがある
・日本製品はない
・D I Yで設置のためすべて自己責任
詳しく解説していきます。
①逆潮流させるリスクがある
グリッドタイインバーターを使って発電した電力が、商用電力を逆流する「逆潮流」という現象が起きるリスクがあります。
逆潮流は、太陽光発電した電力が家庭では使いきれないときに、余った電力を電力会社に送って売電するときに使われています。グリッドタイインバーターを使った太陽光発電でも使いきれない電力は、逆潮流で電力会社に送り返されます。
しかし、グリッドタイインバーターを使って得た電気は、電力会社と売電の契約をしていない電気です。電力会社から見れば「勝手に発電して送ってきた電気」ですので、グリッドタイインバーターを使って逆潮流を起こすと電気会社に訴えられる可能性もあります。
また、商用電力に発電した電気が家から流れ出たときにで、万が一電力会社の設備を壊してしまったら、とんでもない被害が予想されます。
グリッドタイインバーターは、勝手に逆潮流させるリスクがあることを頭に入れておきましょう。
②日本製品はない
2023年5月25日に調べたところ、日本製のグリッドタイインバーターは発売されていません。海外のものをネットなどで購入する必要があります。
海外製品のリスクとしては、
・壊れても保証が無い
・何かあっても責任はすべて自分
などが挙げられます。
メーカー保証が期待できないため、壊れても自分で修理する必要があります。海外製品のリスクを知って、グリッドタイインバーターの導入は慎重に検討しましょう。
③設置はすべて自己責任
グリッドタイインバーターは、日本製の製品がなく対応している業者も見当たらない(2023年5月25日現在)ため基本的にD I Y設置になります。D I Yですので、すべて自己責任になります。万が一、グリッドタイインバーターを使って火災が起きても、すべて自己責任と言うことです。
また、電気工事士でなければ従事できない電気工事の作業として、ダクトに電線を納める作業があります。
(出典:電気工事士等でなければ従事できない電気工事の作業(電気工事士法施行規則第2条第1項)URL:https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/files/1-2denki-kouzi.pdf)
外から屋内に電線を引き込むため、ダクトに配線を納める作業が必要な時は、電気工事士資格がある方が作業する必要があります。D I Yで設置できるとはいえ、電気工事士資格の無い方が行うにはおすすめできない作業と言えます。
グリッドタイインバーターを設置するとしても、すべて自己責任になることを忘れずに検討してください。
家庭用太陽光発電システムとグリッドタイインバーターを比較
グリッドタイインバーターについて、わかったところで家庭用の太陽光発電と何が違うのかを比較していきましょう。
以下の順に解説していきます。
・家庭用太陽光発電の仕組み
・グリッドタイインバーターと家庭用太陽光発電の違い
・太陽光発電とグリッドタイインバーターの設置コスト比較
では、詳しくみていきましょう。
①家庭用太陽光発電の仕組み
家庭用太陽光発電は、屋根などに設置されたソーラーパネルに太陽光を当てて発電しています。発電された、直流電気はパワーコンディショナーという設備で交流に変換され、家庭内に供給されます。パワーコンディショナーは、電気の売買もコントロールしています。
上記が家庭用太陽光発電の仕組みとなります。
グリッドタイインバーターは、パワーコンディショナーの代わりに直流を交流に変えるための設備とわかりますね。
では、グリッドタイインバーターと家庭用太陽光発電の違いを紹介していきます。
②グリッドタイインバーターと家庭用太陽光発電との違い
グリッドタイインバーターと家庭用太陽光発電との違いを表にまとめました。
|
グリッドタイインバーター |
家庭用太陽光発電 |
導入コスト |
○ |
× |
安全性 |
× |
○ |
保証 |
× |
○ |
売電 |
× |
○ |
DIYでの設置 |
△ |
× |
グリッドタイインバーターは家庭用太陽光発電と比べて、導入コストが低い、技術や資格があればD I Yでも設置しやすいという点で、家庭用太陽光発電よりも優れています。
しかし、安全面に目をやると、保証がないことや海外製品しかない点で不安が残ります。
グリッドタイインバーターの設置を検討するなら、さまざまなリスクを頭に入れながらじっくりと考えましょう。
③グリッドタイインバーターと家庭用太陽光発電の設置コスト比較
グリッドタイインバーターと家庭用太陽光発電の設置コストを1kWあたりで比較します。条件などは以下を確認してください。
・家庭用太陽光発電:「令和5年度以降の調達価格等に関する 意見(案)」を参考にしています。(出典:「令和5年度以降の調達価格等に関する 意見(案)」 url:https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/084.html)
・グリッドタイインバーター:家庭用太陽光発電のソーラーパネルと同じものを取り付けたと仮定
・グリッドタイインバーターの架台設置については設置条件によるので家庭用太陽光発電と合わせる
1kWあたりの比較 |
家庭用太陽光発電 |
グリッドタイインバーター |
ソーラーパネル |
14.5万円 |
14.5万円 |
パワーコンディショナー |
4.2万円 |
3万円(おおよそ) |
工事費 |
7.1万円 |
0円 |
架台 |
2.1万円 |
2.1万円 |
その他 |
0.2 |
0円 |
合計 |
28.1万円 |
19.6万円 |
グリッドタイインバーターの方が1kWあたり8.5万円コストをおさえられます。
グリッドタイインバーターのメリット・デメリット
グリッドタイインバーターには以下のようなメリットがあります。
・太陽光発電システムの構築がD I Yでできる
・コストが低い
グリッドタイインバーターは、コスト面を見ればメリットの大きい商品です。必要な資格や知識と技術があればD I Yで大陽光発電システムを作り上げられます。
腕に自信のある電気工事士の方なら、グリッドタイインバーターの導入を検討してみても良いかもしれません。
グリッドタイインバーターには以下のようなデメリットがあります。
・すべて自己責任
・逆潮流などのリスク
・電力会社に影響を当てたら賠償の可能性もアリ
・停電したら使えない
グリッドタイインバーターは、日本製のものが無く、基本的にD I Yでの設置になるのですべての責任が自分に乗ってきます。逆潮流によるリスクも考えて、導入を検討しましょう。
また、グリッドタイインバーターは商用電力に反応して動作する仕組みになっています。停電してコンセントに電流が流れなくなれば使えなくなります。停電や災害の備えにはならないの、お気をつけください。
太陽光発電を手軽に導入するなら安心・安全なJackery Solar Generatorがおすすめ
太陽光発電を導入するなら、Jackery Solar Generatorがおすすめです。グリッドタイインバーターでの太陽光発電を調べている方なら、ぜひ一度ご検討してみてください。
今回は、
・Jackery Solar Generatorとは?
・グリッドタイインバーターとの違い
について解説していきます。
●Jackery Solar Generator(ジャクリとソーラージェネレーター)は?
Jackery Solar Generatorはソーラーパネルとポータブル電源を組み合わせた設置工事不要で持ち運べる太陽光発電商品です。
・屋根に取り付けないポータブル型ソーラーパネル
・ポータブル電源に電気を貯めるから停電しても使える
・給電方式がソーラーパネル・コンセント充電・シガーソケットの3つ有る
という特徴があります。
Jackery Solar Generatorは、ソーラーパネルとポータブル電源のセット商品だから、太陽光で発電した電気をポータブル電源に充電できます。なお、設置工事などが不要でベランダや庭にソーラーパネルを置いてポータブル電源と接続すれば、簡単に太陽光発電ができます。災害による停電や、車中泊、DIY、キャンプなどで幅広く活躍しております。
また、太陽光発電で充電したポータブル電源を、生活家電に使えば節電にもつながります。気になる充電時間は、容量2160Whのポータブル電源「Jackeryポータブル電源2000Pro」を僅か2.5時間で充電できます。
使いたいときにすぐ充電して使える、Jackery Solar Generatorはグリッドタイインバーターよりもおすすめできる商品です。
関連人気記事:ポータブル電源の太陽光発電セットが便利すぎる!5つのメリットを紹介
●グリッドタイインバーターとの違い
Jackery Solar Generatorとグリッドタイインバーターとの違いは、以下の通りです。
・停電時でも電気が使える
・コンパクトな設計により持ち運びできる
・逆潮流の心配もない安心なソーラーシステム
Jackery Solar Generatorは、太陽光発電した電気をポータブル電源に充電して使うので、グリッドタイインバーターのように「停電したら使えない」という心配が入りません。
もちろん、商用電源に接続するなんて必要がないので「逆潮流」の心配もありません。
また、バッテリーマネジメントシステムや4つの温度センサーを搭載した安全性は、グリッドタイインバーターには無い安心感と言えるでしょう。
おすすめ製品一覧
Jackery Solar Generator 2000 Pro
(ポータブル電源2000Pro+ソーラーパネル200W)
容量:2160Wh
定格出力:2200W
フル充電:7.5時間(Solarsaga 200W×1枚)
Jackery Solar Generator 1000 Pro
(ポータブル電源1000Pro+ソーラーパネル100W)
容量:1002Wh
定格出力:1000W
フル充電:13.5時間(Solarsaga 100W×1枚)
Jackery Solar Generator 1500pro
(ポータブル電源1500Pro+ソーラーパネル200W)
容量:1,512Wh
定格出力:1800W
フル充電:11時間(Solarsaga 200W×1枚)
Jackery Solar Generator 1000
(ポータブル電源1000+ソーラーパネル100W)
容量:1002Wh
定格出力:1000W
フル充電:13.5時間(Solarsaga 100W×1枚)
まとめ
グリッドタイインバーターは、D I Yで設置できるほどの知識や技術があればお得な商品です。しかし、すべての責任が自分にのしかかってくるので、太陽光発電システムを築く上で、万が一を考えておすすめはできないのも事実です。
後付けでソーラーパネルを導入するなら、安心・安全で災害時にも強いJackery Solar Generatorをおすすめします。ぜひ、Jackery Solar Generatorでサステナブルな暮らしをしてみましょう。