高潮と津波の違いを徹底解説!過去の被害例や備えるべき防災グッズを伝授

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海に関する自然災害には「高潮」や「津波」などがありますが、その違いがわからないという方もいるでしょう。

 

自然災害から身を守るためには、まずはその災害についてよく理解しておくことが大切です。

 

そこで本記事では、高潮と津波の違いを徹底的に解説します。

 

過去の被害例や準備しておきたい防災グッズも紹介するので、高潮や津波に備える際の参考にしてください。

目次

1.高潮・津波・高波の違い①発生原因

 

海に関する自然災害にはさまざまなものがありますが、その中でもよく耳にするのが「高潮」「津波」「高波」の3つです。 

「高潮」「津波」「高波」には、以下のように発生原因に違いがあります。 

名称

発生原因

高潮

発達した低気圧と台風

津波

海底下を震源とした地震

高波

低気圧で発達した強風・暴風

それぞれ詳しく解説していきます。

●高潮の発生原因:発達した低気圧や台風

「高潮」は、台風などの発達した強い低気圧が発生し、波が高くなり海面の水位が上昇することで発生します。周期が数時間と長く、海の水位が全体的に上昇するのが特徴です。 

潮位が高い満潮時・大潮の時期に台風が接近すると高潮被害が発生しやすい傾向にあります。海水の量が非常に多く、浸水がはじまると低地では一気に被害が広がるので注意が必要です。 

参考:高潮はどうして起こるの?

●津波の発生原因:海底下を震源とした地震

「津波」の発生原因は、海底で地震が発生した際に起こる海底地盤の隆起や沈降、地滑りなどによる海水の上下変動です。発生した海水面の上下運動が大きければ大きいほど、沿岸に到達した際に破壊力が大きい津波が発生します。 

海底を震源とした大きな地震が発生すると大津波が発生する可能性も高くなるため、避難指示が出たら速やかに避難しましょう。 

参考:津波はどうして起こるの?

●高波の発生原因:低気圧で発達した強風・暴風

低気圧で発達した強風や暴風が、「高波」の主な原因です。高波は文字通り高い波のことをさし、気象庁では「波浪警報・注意報」の対象となる高い波と定義しています。 

天気が穏やかな場合でも高波が発生する場合があるため、波浪警報・注意報が発表されたら海岸には近づかないようにしましょう。 

参考:高波による災害

2.高潮・津波・高波の違い②海面の動き

 

「高潮・津波・高波」は、海面の動きにも違いがあります。 

名称

海面の動き

高潮

低気圧が海面を吸い上げ、強風が波を運ぶ

津波

海面全体が盛り上がって押し寄せる

高波

強風で波があおられて高くなる

それぞれ解説していきます。

●高潮の海面の動き:低気圧が海面を吸い上げ、強風が波を運ぶ

高潮は主に以下の2つのメカニズムによって発生するため、海面の動きにも2つの特徴がみられます。 

吸い上げ効果

大気圧の低下に伴って、海面が吸い上げられるように上昇する現象

吹き寄せ効果

湾口から湾奥に向かって強風が吹き続けることで、湾奥に海水が吹き寄せられて海面が上昇する現象

まず1つ目が、「吸い上げ効果」によって海面が吸い上げられるように上昇する動きです。

気圧低下による吸い上げ効果のイメージ

大気圧が1hPa低下すると海面が約1cm上昇するため、高潮発生時には吸い上げ効果によって異常に海面が高くなります。 

2つ目は、「吹き寄せ効果」によって湾奥に強風が海水を吹き寄せて海面が上昇する動きです。

風による吹き寄せ効果のイメージ

吹き寄せによる海面の上昇は、「風速が速く湾の長さが長い」「湾の水深が浅い」ほど大きくなります。 

参考:高潮はどうして起こるの?

●津波の海面の動き:海面全体が盛り上がって押し寄せる

津波は海底地震による地殻変動が原因で発生するため、海面全体が大きく盛り上がって押し寄せてきます。

津波進行に伴う速度・波高の変化(参考:港湾空港技術研究所HP)

水深が深いところでは波のスピードは速いものの、あまり高い波ではありません。水深の浅い近海に波が到達するとスピードが遅くなり、高い波へと変化します。

参考:津波はどうして起こるの?

●高波の海面の動き:強風で波があおられて高くなる

高波は発達した低気圧や、台風による強風に波があおられることで大きな波が発生します。悪天候によって発生する高波もありますが、遠くで起こっている台風が高波を発生させることもあるので注意が必要です。 

天気が良く波が穏やかな日にも起こりうるので、注意報や警報が出ている場合は海辺に近づかないようにしましょう。 

参考:高波による災害

3.高潮による過去の被害例

 

ここでは、実際に起きた高潮による過去の被害例を2つ紹介します。

●伊勢湾台風(1959年)

1959年9月26日に和歌山県潮岬に上陸した伊勢湾台風は、勢力が強く暴風域も広かったことから広い範囲で強風が吹きました。 

これにより、21時35分に名古屋港で3.89mと観測史上最高潮位を記録。名古屋市を含む伊勢湾沿岸や知多半島で大規模な浸水被害が発生しました。 

参考:伊勢湾台風(高潮による被害顕著、台風による死者・行方不明者最大)

●台風16号(2004年)

2004年8月30日に鹿児島県串木野市付近に上陸した台風16号は、強い勢力を保ったまま九州を縦断。 

8月30日の夜に台風の接近と大潮期間の満潮が重なったため、高松港や宇野港などで観測開始以来最も高い潮位を観測しました。 

参考:災害をもたらした気象事例

4.津波による過去の被害例

 

ここでは、実際に起きた津波による過去の被害例を3つ紹介します。

●昭和三陸沖地震(1933年)

三陸沖地震は、1933年3月3日に北海道から太平洋岸で最大震度5を観測した地震です。震源地から離れていたことから震度4〜5程度の揺れでしたが、マグニチュード8.1と地震の規模は非常に大きいものでした。 

地震発生から約30分後に第1波となる津波が沿岸に到達。計6回にわたって津波が押し寄せた中でも第2波がもっとも大きく、波の高さは10mを超えたと記録されています。 

参考:内閣府防災情報

●昭和南海地震(1946年)

昭和南海地震は、四国の沖から紀伊半島沖にかけた沿岸部を含む南海トラフ沿いの地域を震源域とした地震です。 

東海・北陸地方から九州地方にかけて津波が発生し、三重県・高知県・徳島県では4〜6mの津波高を観測しています。これにより家屋の損壊や流出が40,000棟近くにのぼり、死者1,330人と大きな被害が発生しました。 

参考:東南海・南海地震による被害

●東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)(2011年)

2011年3月11日に三陸沖を震源としたマグニチュード9.0の地震が発生。最大震度7を観測し、東日本を中心に北海道から九州地方にかけて広い範囲で震度6弱〜1を観測しました。 

これにより、東北地方から関東地方にかけた太平洋沿岸で非常に高い津波が発生。広い地域で甚大な被害が生じました。 

参考:平成 23 年(2011 年)東北地方太平洋沖地震の概要

5.高潮・津波の危険から身を守る方法4選

 

高潮・津波の危険から身を守る方法

高潮・津波の危険から身を守る4つの方法を解説します。

●津波はとにかく高いところへ避難する

揺れが強い地震や弱くても長時間続く地震が発生した場合は、すぐに高いところへ避難しましょう。津波警報・注意報の分類と想定される被害、取るべき行動は以下のようになっています。 

警報名

予想される

津波の高さ

想定される被害と

取るべき行動

大津波警報

5m〜10m以上

・木造家屋が全壊、流出

人は津波に流される

・沿岸部や川沿いにいる場合は、速やかに高台へ避難する

津波警報

3m

・標高の低いところでは津波が襲い、浸水被害が発生する

・沿岸部や川沿いにいる場合は、速やかに高台へ避難する

津波注意報

1m

・海の中では人は速い流れに巻き込まれる

・養殖いかだが流出し、小型船が転覆する

・海の中にいる場合は、速やかに海から上がって海岸から離れる

海や川の近くに住んでいる方や、津波の危険区域に住んでいる方は警報や注意報を待たずにすぐに避難を開始しましょう。 

また津波は、長い時間繰り返し発生します。津波警報・注意報が解除されるまでは、自己判断で避難をやめるなどの行動は避けましょう。 

参考:津波では、どのような災害が起こるのか

●高潮は警報や注意報をチェックする

高潮から身を守るには、台風情報や高潮に関する警報・注意報を必ずチェックしましょう。気象庁のホームページでは、気象情報や警報・注意報をリアルタイムで確認が可能です。 

高潮に関する気象警報が発表されたときに取るべき行動は、以下のようになっています。 

警戒レベル

気象庁の情報

市町村の対応

住民がとるべき行動

5

高潮による浸水が発生

緊急安全確保

すでに安全な避難ができず、命が危険な状況です。今いる場所よりも安全な場所へ直ちに移動しましょう。

4

高潮警報

(または高潮特別警報)

暴風警報

(または暴風特別警報)

避難指示

危険な場所からただちに避難しましょう。

3

高潮注意報

(高潮警報に切り替える可能性が高い)

強風注意報

(暴風警報に切り替わる可能性が高い)

高齢者避難指示

高齢者は危険な場所から避難しましょう。高齢者以外の人は、避難準備や自主避難を状況に合わせて行う。

2

高潮注意報

 

避難行動を確認しておく。

1

早期注意報

(高潮に関する)

早期注意報

(暴風に関する)

・心構えを高める

・職員の連絡体制を整える

災害への心構えを整える

台風などにより暴風が予想される場合は、暴風が吹きはじめる前に避難しておくことが大切です。 

すでに高潮が発生して浸水がはじまっている場合は、無理に外へ避難せずに自宅の最上階へ避難しましょう。 

避難所まで行けない場合は建物の3階以上に避難するなど、今いる場所よりも安全な場所へ避難してください。 

参考:高潮に関する防災気象情報の活用

●ハザードマップで災害リスクがあるか確認する

災害から身を守るためには災害時に迅速な対応が取れるよう、あらかじめ住んでいる場所に災害リスクがあるかどうかを確認しておくことが大切です。自治体のハザードマップで津波や高潮の危険があるかどうかを確認し、浸水想定区域などの危険箇所を確認しておきましょう。 

確認した危険箇所は家族とも共有しておき、災害時には近寄らないようにして身を守ることが大切です。

●事前に避難場所・避難ルートを確認しておく

高潮や津波が発生した際に迅速に避難できるように、事前に避難場所や避難ルートを確認しておきましょう。避難場所は、自治体のハザードマップで確認できます。 

また、避難場所を実際に歩いて、危険な場所がないかを確かめることも大切です。 

6.高潮や津波に備えて準備しておきたい防災グッズ4選

 

高潮や津波に備えて準備しておきたい防災グッズ

ここでは、高波や津波に備えて準備しておきたい防災グッズを4つ紹介します。

●水や食料の備蓄

高潮や津波などの災害時には、電気や水道などのライフラインが停止する可能性があります。万が一に備えて普段から飲料水や長期間保存できる食料を準備しておきましょう。 

飲料水や食料は最低でも3日分(1人1日3リットル)、大規模災害に備えるなら1週間分程度を用意しておくと安心です。 

また、飲料水とは別にトイレを流したりする際に使用する生活用水の準備も必要になります。水道水をポリタンクに入れて保管する、お風呂に水を常に張っておくなど日頃から災害に備えておくことが大切です。 

●避難用持ち出しバッグ

高潮や津波が発生する危険がある場合、すぐに安全な避難場所へ避難する必要があります。避難時に必要なものをあらかじめバッグに詰めた「避難用持ち出しバッグ」を準備しておき、非常時にすぐに持ち出せるようにしておきましょう。 

避難用持ち出しバッグには、以下のようなものを入れておくと安心です。 

・飲料水

・非常食

・防災用ヘルメット・防災ずきん

・レインウェア

・懐中電灯

・救急用品

・マッチ・ろうそく 

子どもがいるご家庭の場合は紙オムツやミルク、女性の場合は生理用品や防犯ブザーなども用意しておきましょう。 

参考:災害が起きる前にできること

●救急箱や衛生用品

高潮や津波などの災害発生時には怪我をする可能性もあるため、防災用の救急箱も用意しておきましょう。 

防災用の救急箱には、以下のようなものを入れておくのがおすすめです。 

・絆創膏

・消毒液

・ガーゼ

・包帯

・ピンセット

・はさみ

・使い捨て手袋 

また、災害時には環境の変化によるストレスから体調を崩しやすくなります。体調不良になったときのために、風邪薬や頭痛薬など市販の薬も用意しておくと安心です。とくに持病がある方は、日頃から服用している薬の準備もしておきましょう。

●非常用電源(ポータブル電源)

高潮や津波の発生時には停電が発生する可能性があるため、非常用電源としてポータブル電源を準備しておきましょう。ポータブル電源とは、コンセントのない場所でも家電を動かすことができる大容量バッテリーです。 

ポータブル電源は災害時の非常用電源として注目されており、特にソーラーパネルとセットで使用できるものは停電が長期化した場合にも充電ができると人気。スマホの充電が繰り返し行えるため、高潮や津波の情報を常にチェックすることが可能になります。また、調理家電や冷暖房機を使い、災害時に温かい食事が食べられたり暑さ・寒さ対策が行えたりする点も魅力です。 

屋根に取り付けるタイプの太陽光発電システムよりも圧倒的に安価なうえ、好きな場所に持ち運んで使えます。ポータブル電源は、災害時の心強い味方になってくれるでしょう。

7.高潮・津波はJackeryのポータブル電源で備えよう!おすすめ機種4選

 

高潮や津波が発生すると停電が起こるだけでなく、安全な場所へ避難する必要もあります。 

そこで避難時の持ち出しにも便利なJackery(ジャクリ)ポータブル電源のおすすめ機種を4つご紹介します。 

【Jackery(ジャクリ)のポータブル電源がおすすめの理由】

・軽量コンパクトな設計で抜群に持ち運びやすい

・防災安全協会にも認められるほど安全性が高く、災害時も安心して使える

・全世界で400万台以上使われているから圧倒的な安心感がある

・自然放電が少なくなるように設計されているから、いざというときにすぐ使える

・ラインナップが豊富だから自分にぴったりのポータブル電源が見つかる 

この記事を参考に、高潮や津波による災害に備えましょう。

●Jackery Solar Generator 240 New 40 Mini ポータブル電源 ソーラーパネル

Jackery Solar Generator 240 New 40 Mini ポータブル電源 ソーラーパネルは、「Jackery ポータブル電源 240 New」と「Jackery SolarSaga 40 Mini」がセットになった製品です。 

約3.6kgと軽量かつコンパクト設計なので、リュックに入れて避難所へ手軽に持ち運ぶことができます。 

長期保管に役立つ超ロングスタンバイモードなど、小さいながら災害時に頼りになる心強いアイテムです。

●Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル

Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネルは、「Jackery ソーラーパネル 600 Plus」と「Jackery SolarSaga 100」がセットになっています。 

2つ以上のUSB機器を急速充電できる「デュアルPD高速充電」に対応しているので、スマホやタブレットの同時充電が可能な災害時に心強いアイテムです。

●Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル

Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネルは、「Jackery ポータブル電源 1000 New」と「Jackery SolarSaga 100」がセットになっています。 

同容量の製品に比べて軽量設計で、さらに折りたたみ式の持ち手が搭載されているので避難時にも手軽に持ち運びが可能です。

●Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット

Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セットは、「Jackery ポータブル電源 2000 New」と「Jackery SolarSaga 200」がセットになった製品です。 

この一台で一般的な家電をほぼすべて稼働できるため、車で避難する場合でも快適に過ごすことができるでしょう。

まとめ

 

今回は、高潮と津波の違いや備えるべき防災グッズを紹介しました。 

高潮や津波などの災害から身を守るためには、避難用持ち出しバッグや非常用電源などを事前に準備しておくことが大切です。 

とくに非常用電源は、停電も同時に起こりやすい高潮や津波発生時に大変重宝します。 

Jackeryのポータブル電源を非常電源として用意して、高潮や津波から家族の安全を守りましょう。

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