蓄電池はやめたほうがいい?向いている人・いない人や安く済む製品を紹介
「蓄電池は元が取れないからやめたほうがいいの?」最近導入する人が増えている太陽光パネルと蓄電池ですが、その一方で「やめたほうがいい」という意見も聞こえてくるようになりました。
そこで今回は「蓄電池はやめたほうがいい」といわれる4つの理由や、蓄電池が向いている人・向いていない人を紹介します。最後には安く導入できる蓄電池&ソーラーパネルも紹介しているのでぜひチェックしてみてください。
「蓄電池はやめたほうがいい」といわれる4つの理由とは
「蓄電池はやめたほうがいい」といわれる理由は主に下記の4つです。
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・設置費用・メンテナンス費用が高く元が取れない
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・太陽光発電の発電量が下がってしまうケースもある
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・業者と揉めるリスクがある
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・動作音がうるさく隣人とトラブルになる
蓄電池は本当にやめたほうがいいのか、順に理由を詳しく見ていきましょう。
理由①:設置費用・メンテナンス費用が高く元が取れない
ホームセンターでの太陽光、蓄電池の営業 ・10kwh200万円 ・16kwh270万円 保証期間内に元を取るのは無理ですね |
引用元:Twitter(現X)
蓄電池は設置費用やメンテナンス費用が高く元が取れない」という声が多くありました。経済産業省の資料によれば、蓄電池の価格相場は容量1kWあたり18.7万円です。
参考:経済産業省「定置用蓄電システムの目標価格および導入見通しの検討」
一般家庭で導入される蓄電池は10kW前後となっているので、先ほどのTwitterの投稿のように200万円近い費用がかかります。費用の高さのイメージが先行してしまい「元が取れない」と噂されるようになったのでしょう。
理由②:太陽光発電の発電量が下がってしまうケースもある
「ハイブリッドタイプ」と呼ばれる蓄電池を導入した場合、既存の太陽光パネルの発電量が大きく下がってしまうケースがあります。太陽光パネルで生み出した電力を使える形に換えるには「パワーコンディショナー」という装置が必要です。太陽光パネルと蓄電池のパワーコンディショナーを一体化したものを「ハイブリッドタイプ」と呼びます。
パワーコンディショナーにはいくつか電流が流れる回路が内蔵していますが、詳しくない業者からハイブリッドタイプの蓄電池を購入すると、今までの構成よりも回路の数が減ってしまう場合があるので注意しましょう。回路が減ると当然流せる電流の量も減ってしまうので、発電量が大きく減少してしまうというわけです。
理由③:業者と揉めるリスクがある
太陽光パネルと蓄電池の普及に伴い、悪質な業者も増えてきました。2022年には90万円を支払ったのに施工してくれず、音信不通で返金もしてくれないトラブルが話題となりました。
参考:FNNプライムオンライン『「工事しないなら、お金返せ」太陽光発電の蓄電池販売巡りトラブル…業者社長は音信不通に【長野発】」
これ以外にも「業者が保証期間中なのに修理してくれない」「施工してもらった業者が倒産になった」などのトラブルが散見されます。設置数に比例してトラブルの件数が増えたとみるべきですが、一部の業者の悪いイメージが先行している状況です。
理由④:動作音がうるさく隣人とトラブルになる
隣の太陽光、蓄電池、エコキュートの設置が完了したのだが、早速騒音被害を受ける・・・ |
引用元:Twitter(現X)
「動作音がうるさい」という理由で、隣の家の住民とトラブルになるケースは少なくありません。製品にもよりますが、蓄電池の動作音は50デシベル前後です。50デシベルは「目の前にいる人が普通の大きさの声で話している」程度の音に相当します。
蓄電池の設置場所と隣の家との距離が狭い場合、常に家に向かって話しかけられているイメージです。人によっては非常に不快に感じるため、設置場所には十分に注意しなければいけないでしょう。
蓄電池は本当にやめたほうがいい?2つのメリットを確認
蓄電池には多くのデメリットがあると分かりましたが、あわせて蓄電池のメリットも確認しておきましょう。
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・停電時にも家電が使えて安心
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・電気代を大幅に節約できる
それぞれ解説します。
メリット①:停電時にも家電が使えて安心
蓄電池を設置していれば、停電時にも普通に家電が使えるので安心感が高まります。もし蓄電池がなければ、当然冷蔵庫やエアコンの動作はおろかスマホの充電すらできなくなる可能性があるでしょう。
一般的に蓄電池は太陽光パネルとセットで設置するため、停電が長期化しても家電を使い続けられます。いつ起こるか分からない災害への備えとして蓄電池は有効です。
メリット②:電気代を大幅に節約できる
蓄電池と太陽光パネルがあれば、電気代の大幅削減が可能です。たとえば10kWhの蓄電池を導入して毎日フル充電→使い切りのサイクルで使った場合の、年間の電気代の節約量は下記のとおりです。
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10kWh×365日×31円=113,150円
※全国算家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」より、1kWhあたり31円(税込)として計算
10kWhの蓄電池を導入すれば、年間10万円以上の節約となるのが分かりました。補助金制度などをうまく使えば、蓄電池と太陽光パネルを100万円以下で導入できるケースもあります。10年ほどで設置費用をペイして、壊れるまで電気代を浮かせ続けることも可能でしょう。
蓄電池が向いていない人3選
蓄電池のマイナス面やメリットを踏まえて、蓄電池をやめたほうがいい人の特徴を3つ紹介します。
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・電気代が月1万円に満たない
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・適切なスペース場所がない
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・初期費用が捻出できない
それぞれ見ていきましょう。
向いていない人①:電気代が月1万円に満たない
一般家庭の平均スペックといわれる10kWhの蓄電池を導入した場合、月々の電気代を10,000円ほど節約できる可能性が高いです。しかし電気代が月1万円に満たない家の場合は、節約のメリットが小さくなってしまいます。蓄電池の設置はやめたほうがいいでしょう。
向いていない人②:適切な設置スペースがない
適切な設置スペースを用意できない人も、蓄電池の設置はやめたほうがいいでしょう。蓄電池は意外に幅を取るので、家の周りの通路を塞いでしまう可能性があります。また50デシベル(目の前で人が話している程度)ほどの音が出るので、隣人トラブルにも発展しかねません。隣の家との距離が数mは離れている場所に設置してください。
なおこの後紹介する小型の蓄電池「ポータブル電源」なら、わずか30デシベルほどしか音が出ません。設置工事も不要で隣人とのトラブルのリスクはないでしょう。面倒なトラブルを避けたい人にはポータブル電源がおすすめです。
向いていない人③:初期費用が捻出できない
初期費用が捻出できない場合も蓄電池の導入は向いていません。補助金を使わない場合、太陽光パネルと蓄電池を導入するには150~400万円程度の費用がかかります。いくら電気代の節約効果があるといっても、元を取れるのは10~30年後です。生活の負担となるなら、蓄電池の導入はやめたほうがいいでしょう。
初期費用を抑えたいなら、50,000円~500,000円の価格帯で豊富なラインナップがある「ポータブル電源・ソーラーパネルセット」がおすすめです。初期費用の高さから蓄電池の導入を敬遠している人は、ぜひポータブル電源・ソーラーパネルのセットを検討してみしょう。
蓄電池を導入したほうがいい人3選
反対に蓄電池を導入したほうがいいのは、下記3つの特徴にあてはまる人です。
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・すでに太陽光パネルを設置している
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・住んでいる自治体に補助金制度がある
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・オール電化の家に住んでいる
それぞれ見ていきましょう。
向いている人①:すでに太陽光パネルを設置している
すでに太陽光パネルを設置しているなら、蓄電池を導入する費用対効果は大きくなるでしょう。かつて太陽光パネルで発電した電気は売るのが主流でしたが、最近では売電価格の下落や電気代の高騰により自家消費にシフトする人が増えてきています。蓄電池を導入すれば、効果的に電気代の節約が実現可能です。
向いている人②:住んでいる自治体に補助金制度がある
住んでいる自治体に補助金制度がある場合もおすすめです。たとえば東京都の場合、蓄電池の容量や太陽光パネルの同時設置有無に応じて最大120万円もの補助金がもらえます。
参考:東京都環境局「助成制度」
うまく使えば半額以下で蓄電池や太陽光パネルを導入可能です。お住まいの自治体の補助金情報をチェックしてみましょう。
向いている人③:オール電化の家に住んでいる
オール電化の家に住んでいる場合は、蓄電池を導入した場合の電気代節約効果が非常に大きくなります。ぜひ高出力の太陽光パネルと大容量の蓄電池の導入を検討しましょう。スペックによっては、月2万円ほどの電気代をほぼ0円にすることも可能です。
安価でお気軽に導入できる蓄電池「ポータブル電源」とは
「蓄電池はいくら補助金を使っても高すぎる」と思った方には、安価で導入できる「ポータブル電源」をおすすめします。ポータブル電源とは持ち運びができる、数百Wh~3,000Whほどの容量をもつ蓄電池です。まずはポータブル電源の3つのポイントを解説します。
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・設置工事不要ですぐ使える
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・持ち運んでどこでも使える
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・設置型よりも圧倒的に安い
それぞれのポイントについて見ていきましょう。
ポータブル電源のポイント①:設置工事不要ですぐ使える
ポータブル電源は設置工事が不要で、コンセントやソーラーパネルとケーブルを繋げば充電できます。数万円~数十万円の設置費用をかけたり、設置場所を確保したりする必要はありません。購入したらすぐに使用可能です。
ポータブル電源のポイント②:持ち運んでどこでも使える
ポータブル電源は持ち運びが可能なため、下記のようにあらゆるシーンで使えます。
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・キャンプ
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・車中泊
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・夜釣り
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・災害の停電時に
- ・節電
- ・DIYや庭づくり等
アウトドアや災害対策にピッタリです。「ちょっと庭でコンセントが使いたい」といったシーンでも活躍するでしょう。
ポータブル電源のポイント③:設置型よりも圧倒的に安い
ポータブル電源は安いものなら、ソーラーパネルとセットで50,000円前後から購入できます。どんなに安くても50万円、高ければ数百万円する設置型蓄電池と比較し、圧倒的に導入のハードルが低いのがポイントです。高い初期費用を出したくない人はぜひポータブル電源を検討しましょう。
●ポータブル電源・ソーラーパネルおすすめ一覧
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【ソーラーパネル付き】おすすめのポータブル電源2選
今回は当社が誇るポータブル電源とソーラーパネルのセット商品「Jackery Solar Generator」シリーズから、予算に合わせて選べる2モデルをピックアップしました。
Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は全世界で300万台以上の販売実績がある人気商品です。防災安全協会の「防災製品等推奨品マーク」を取得するほどの安全性や、他社製品と比較して20~30%も軽量・コンパクトな点などが評価され、ユーザーに満足いただいています。ぜひ予算にあったモデルを使ってみてください。
●Jackery Solar Generator 2000 Plus|ジャクリソーラージェネレーター2000プラス
Jackery Solar Generator 2000 Plusは、定価355,000円で購入できるポータブル電源とソーラーパネルのセット商品です。ポータブル電源の容量は2,042Whと非常に大きく、たとえば電子レンジなら1.5時間、炊飯器なら5.2時間ほど稼働できます。定格出力は3,000Wとなっており、普段家で使っている家電で動かせないものはありません。
セットしている200Wのソーラーパネルは業界最高レベルのエネルギー変換効率24%を誇り、最速2時間ほどでポータブル電源をフル充電できます。毎日ソーラー充電して毎日使えば、年間の電気代も大きく節約できるでしょう。ポータブル電源はキャスター付き、ソーラーパネルは折り畳み可能&取っ手付きで持ち運びしやすく、普段使いはもちろんアウトドアや災害対策まで幅広く活躍します。
製品名 | Jackery ポータブル電源 2000 Plus |
容量 |
2042.8Wh(最大12kWhまで拡張可能) |
定格出力 |
3000W/正弦波(最大瞬間出力:6000W) |
出力ポート数 |
ACⅹ5、DCⅹ1、USBⅹ4 |
充電時間 |
AC充電:2時間 |
寿命/サイクル数 |
約4000回サイクル |
保証期間 |
5年間 |
●Jackery Solar Generator 300 Plus 100W:75,000円以下で買える!
Jackery Solar Generator 300 Plus 100Wは288Whの容量をもつポータブル電源と、100W出力のソーラーパネル1枚がセットになった商品です。ポータブル電源はリュックに入るほどコンパクトです。圧倒的な持ち運びやすさでどこでも使えるのがポイントです。
288Whというと容量が少ない印象を受けるかもしれませんが、スマホなら約14回、扇風機なら4.5時間ほど動かせます。ソーラーパネルで4.6時間あればフル充電できるため、意外にも充電切れの心配なく使えるでしょう。安く買って普段使いで試してみたい人や、災害時の最低限の安心感が欲しい人におすすめです。
製品名 | Jackeryポータブル電源1000Pro |
容量 |
288Wh |
定格出力 |
300W/正弦波(最大瞬間出力:600W) |
出力ポート数 |
ACⅹ1、DCⅹ1、USBⅹ3 |
満充電時間 |
AC充電:2時間 |
寿命 |
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー採用 |
保証期間 |
5年間 |
まとめ
蓄電池がやめたほうがいいといわれる理由には、費用の高さや業者と揉めるリスクなどがありました。その一方で災害対策や電気代の節約ができるのは事実で、すでに太陽光パネルがある人や補助金制度が使える自治体に住んでいる人は損なく導入できるでしょう。
より安く簡単に蓄電池を設置したいなら、持ち運びできる「ポータブル電源」がおすすめです。小型のソーラーパネルとセットの「Jackery Solar Generator」シリーズなら、設置工事なしでどこでも使えます。ぜひ気に入ったモデルを使ってみてください。
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