蓄電池の充電の仕組み
蓄電池は、硫酸などの電解液の中にプラス極とマイナス極になる下記の2つの金属を入れて、電流を作り出します。
・プラス極:電解質に溶けにくい金属(鉛など)
・マイナス極:電解液に溶けやすい金属(二酸化鉛など)
プラス極にくっついていた電子は、電解液につけられるとマイナス極に移動していきます。このとき電子の動きと逆方向に流れる「電流」を貯めておくのが蓄電池の仕組みです。
反対に「放電」させるときは電子がプラス極に向かって移動しますが、この時に蓄電池の中では電解液にマイナス極の金属が溶け出していきます。マイナス極の金属がすべて溶けだしてしまうと放電できなくなってしまいます。蓄電池を何度も使うと容量が減ったり、最終的に使えなくなったりするのはこれが原因です。
蓄電池の2つの充電方法
蓄電池の2つの充電方法を紹介します。
・コンセント
・太陽光発電
それぞれ詳しくみてみましょう。
コンセント
電力会社から電気を買い、家にあるコンセントで充電する方法があります。コンセントで充電する場合は配線工事が不要なので、購入した直後から使えるのがメリットです。また、コンセントで充電するタイプの蓄電池なら後付けでも手軽に導入できます。手軽に蓄電池を導入したいなら、コンセント充電タイプの蓄電池を選びましょう。
太陽光発電
蓄電池にパワーコンディショナが付いているものは、太陽光発電設備から充電可能です。この充電方法には、太陽光さえあれば0円で充電できるメリットがあります。しかし天候に左右されるため電力供給量が安定しない、というデメリットに注意が必要です。悪天候が続くと電力切れで使えない、というケースも少なくありません。
ただし太陽光発電で充電する蓄電池には、持ち運び可能な「ポータブル電源とソーラーパネル」で構成されたタイプも存在します。このタイプは好きな場所に移動できるので、太陽の光が少しでも多く当たる場所に動かして使用可能です。持ち運び可能な「ポータブル電源とソーラーパネル」を選べば、太陽光発電メインの使用でも電力切れのリスクを抑えられるでしょう。
蓄電池の充電時間は約3時間〜8時間
蓄電池の充電時間は容量によって異なりますが、約3時間〜8時間といわれています。ここでいう蓄電池の充電時間とは、蓄電池の電気の残量が0%から充電が100%になるまでにかかる時間のことです。
一般的に市販されている蓄電池の充電時間の目安は下記のとおりで、1時間あたり約1.5kWh 充電できます。
蓄電容量 |
充電時間(目安) |
4.2kWh |
3時間 |
9.8kWh |
6時間 |
12kWh |
8時間 |
充電時間が遅い場合、充電ができてないまま屋外で使用するとすぐに充電が切れてしまい満足に電子機器や家電を使用できない可能性があります。一方早く充電できる容量の少ない蓄電池を選ぶと、家電の消費電力によっては使用できないかもしれません。家電の1時間あたりの消費電力の目安は次のとおりです。
電化製品 |
消費電力(1時間あたりの目安) |
エアコン |
400~800W |
テレビ |
100W |
洗濯機(洗濯のみ) |
200W |
電子レンジ |
1,400W |
冷蔵庫 |
40W |
たとえば平均500W(0.5kW)を消費するエアコンを動かす場合、4.2kWhのエアコンでは8時間ほどで充電切れに陥ってしまいます(4.2kWh÷0.5kW=8.4h)。もしこの500Wのエアコンを24時間動かしたいなら、12kWhほどの容量が必要です。蓄電池を選ぶ際には、充電時間だけでなく使用目的に合わせて容量も考慮しましょう。
【時間帯別】おすすめの充電方法
時間帯別でおすすめの充電方法を紹介します。
・昼間:太陽光発電で充電して節電に
・夜間:深夜電力プランを契約すればコンセント充電で電気代がお得に
充電時間を工夫して、節電や電気代の削減につなげてください。
昼間:太陽光発電で充電して節電に
蓄電池の充電方法は主に下記の方法がありますが、昼間は太陽光発電で充電するのがおすすめです。
・電力会社から電気を買って充電
・太陽光発電でできた電気で充電
充電するために電力会社から電気を買う(コンセントで充電する)場合、買った分は電気料金がかかります。昼間は太陽光発電でできた電気を充電することで、電力会社から購入する電気の量を削減可能です。電気代を節約したい人は、昼間に太陽光発電で充電しましょう。
夜間:深夜電力プランを契約すればコンセント充電で電気代がお得に
各電力会社が提供する「深夜電力プラン」を契約して、夜間にコンセントから充電をするのがおすすめです。「深夜電力プラン」を利用すれば、夜間の時間帯の電気料金が安くなります。例えば東京電力の「夜トクプラン(夜トク8)」における安い時間の電気料金と「スタンダードプラン」の電気料金(1kW)は下記のとおりです。
・「夜トクプラン(夜トク8)」:64円(何kW使っても固定)
・「スタンダードプラン」:80円~40.49円 (使用量に応じて増加)
スタンダードプランは使用量に応じて電気代が大幅に上がる仕組みのため、夜間に充電した電気を昼間に使用すれば、高確率で電気代の節約につながります。電気料金を安くしたい人は、契約している電力会社に深夜に電気代が安くなるプランがないか確認してみてください。
蓄電池の充電を繰り返すと劣化する!寿命を延ばす2つのコツ
蓄電池は充電を繰り返すと劣化してしまいます。ここでは、蓄電池の寿命を延ばす2つのコツを紹介します。
・高温多湿になる場所に保管しない
・過度に放電や充電をしない
少しでも長く使えるよう、蓄電池の使い方を工夫してみてください。
高温多湿になる場所に保管しない
蓄電池は熱と湿度に弱いため、保管や設置の際には、下記の場所は避けてください。
・直射日光が当たる場所
・エアコンの室外機やボイラーの近く
・雨が入りやすい場所
・水はけが悪い場所
蓄電池は熱で本体の温度が上がると過剰に充電する「過充電」が起こり、内部のバッテリーに負担がかかってしまいます。
例えば、エアコンの室外機やボイラーの近くは高温になりやすいので避けてください。
また湿度の高い場所に置いておくと、湿気で蓄電池がさびてしまう可能性があります。
雨が入りやすい場所や、水はけが悪い場所は湿度が高くなりやすいため蓄電池の設置に適していません。
蓄電池を長く使うには、風通しが良く直射日光が当たらない場所へ保管しましょう。
過度に放電や充電をしない
下記のような過度な放電や充電は、蓄電池を劣化させ寿命を縮める原因になります。
過放電 |
充電が0の状態で長時間放置すること |
過充電 |
充電が100%の状態でさらに充電すること |
劣化を防ぐためにも蓄電池は、50%ほど残量がある状態にしておくことがおすすめです。国立研究開発法人科学技術振興機構 低炭素社会戦略センターの「リチウムイオン電池の劣化挙動調査」で、蓄電池は50%程度の残量がある方が劣化する速度が遅くなることが判明しました。
また、充電が0%の状態で充電せずに長時間放置すると完全放電の状態になり、寿命前でも蓄電池が使えなくなってしまう可能性があります。蓄電池を長く使用するためにも、必要以上に充電したり放電状態のまま放置したりしないようにしましょう。
手軽に充電できる蓄電池「Jackery Solar Generator」がおすすめ
手軽に充電できる蓄電池なら、ポータブル蓄電池とソーラーパネルのセット「Jackery Solar Generator」がおすすめです。「Jackery Solar Generator」なら好きな場所に持ち運びが可能で、自宅やキャンプ場、被災時の避難所など使用場所を選びません。ここでは、おすすめの3モデルを選びました。
・Jackery Solar Generator 2000 Plus
・Jackery Solar Generator 1000 Plus
・Jackery Solar Generator 600 Plus
Jackeryの蓄電池は急速充電に対応しており、早いものだとわずか100分ほどで充電可能です。家庭用ACコンセントだけでなく、ソーラーパネルや車のシガーソケットでの充電も可能です。そのため、屋外にいる時も太陽光で充電できます。さらに、充電しながらの給電するハイテクな使い方も可能です。
また「バッテリーマネジメントシステム」が搭載されており、バッテリーの電圧や電流などを常に自動管理してくれます。過充電や過放電を防ぎ適切に充放電できることで、バッテリーの劣化を防げるのがメリットです。
電気代の節約や、災害時の備えには高性能で安全、さらに持ち運びも手軽なJackeryを活用してみてください。
Jackery Solar Generator 2000 Plus
「Jackery Solar Generator 2000 Plus」は、2,042Whの大容量バッテリー、3,000Wの高出力ポータブル電源でさまざまな電化製品を使用できます。セットのソーラーパネルは出力200W・24%以上の変換効率の高性能モデルで、曇りの日の少ない光でも効率よく発電が可能です。各充電方法における充電時間は下記のとおり。
・ACコンセント:2時間
・ソーラーパネル(200W1枚):14時間
・シガーソケット:25時間
電子レンジやエアコン、電気ケトルなど消費電力の大きい家電も使えるので、停電時の備えはもちろんアウトドアにも活用可能です。また、拡張バッテリーを利用すれば最大24kWhまで拡張可能で、数日間~1週間程度の停電にもじゅうぶん対応できます。
「Jackery Solar Generator 2000 Plus」は、急速充電により2時間でフル充電が可能です。さらに4,000回の充放電に対応し10年以上使用可能で、バッテリー寿命の最大化も実現しました。
また、5年間の無料保証が付いているので「2年しか使っていないのに調子が悪い」「久しぶりに使おうと思ったら充電できない」という心配もありません。災害時の備えだけでなく、アウトドアにも活用するなら「Jackery Solar Generator 2000 Plus」がおすすめです。
Jackery Solar Generator 1000Plus
「Jackery Solar Generator 1000 Plus」は、1,264Whの大容量バッテリー、定格出力2,000Wでさまざまな家電を使用できるポータブル電源と、出力100Wソーラーパネルのセットです。各充電方法における充電時間は下記のとおり。
・ACコンセント:1.7時間
・ソーラーパネル(100W1枚):18時間
・シガーソケット:7時間
スマートフォンの充電はもちろん、液晶テレビや車載冷蔵庫も使用できるので、アウトドアでも活用可能です。また追加バッテリーを最大3つ追加すれば、バッテリー容量を1,264Whから5,000Whまで拡張できます。拡張することで消費電力の大きい家電も長時間利用できるので、数日停電してもいつものように家電を使えるでしょう。
「Jackery Solar Generator 1000 Plus」は、家庭用のコンセントなら1.7時間でフル充電できます。Jackery独自の技術でバッテリーを最高効率の最適な状態で動作させることで、約4,000回充放電でき、毎日使っても10年以上使用可能なバッテリーの長寿命化を実現しました。
充電時間が早く、長寿命で長く使える蓄電池を探している人には「Jackery Solar Generator 1000 Plus」をおすすめします。
Jackery Solar Generator 600 Plus
「Jackery Solar Generator 600 Plus」は、定格出力800W、バッテリー容量632Whで軽くてコンパクトな設計のポータブル電源と、出力100Wのソーラーパネルのセットです。各充電方法における充電時間は下記のとおり。
・ACコンセント:1.7時間
・ソーラーパネル(100W2枚):4.5時間
・シガーソケット:時間
軽くてコンパクトなので、キャンプやハイキングなどのアウトドアの際に持っていっても場所を取りません。好きな場所に持ち運んで、コーヒーメーカーやトースター、冷蔵庫などのさまざまな家電を使えます。
「Jackery Solar Generator 600 Plus」は、家庭用コンセントなら、約100分でフル充電できる急速充電に対応。太陽光充電なら、ソーラーパネル100Wを2枚使用すれば約4.5時間で充電を完了できます。2つの方法でスピード充電できるため、使いたい日に充電を忘れていても安心です。
バッテリーは毎日充電しても最長10年、4,000回充電可能な長寿命化を実現しました。
主にアウトドアで活用したい人には「Jackery Solar Generator 600 Plus」がおすすめです。
蓄電池の充電に関するQ&A
蓄電池の充電に関するよくある質問をまとめました。
・蓄電池は太陽光充電できるようにした方がいい?
・蓄電池は充電しながら使っても問題ない?
・家庭用蓄電池の放電時間設定はできる?
・蓄電池が充電されないときの対処法は?
蓄電池を充電する際や充電方法を選ぶ参考にしてください。
蓄電池は太陽光充電できるようにした方がいい?
蓄電池は太陽光充電できるようにした方が良いでしょう。太陽光充電できるようにするメリットは下記のとおりです。
・電気代を削減できる
・余剰電力を充電でき停電時の備えができる
太陽光発電できれば電力会社から電気を買う量を減らせるため、電気料金の削減が期待できます。ただし、太陽光発電と蓄電池を選ぶ際に、組み合わせや設置場所を誤ると不具合が起こる原因になるので注意しましょう。不具合が起きて損をするのが不安な人は、最長5年の長期保証があるうえ設置場所を固定しない「Jackery Solar Generator」がおすすめです。
蓄電池は充電しながら使っても問題ない?
災害用の特殊なモードを搭載している機種を除き、据付型の蓄電池はそもそも充電しながら使えません。モバイルバッテリーやポータブル電源などの据付型でない蓄電池は充電しながら使える場合がありますが、内蔵バッテリーに負担がかかるため劣化を早めてしまいます。
充電しながらの使用を想定するなら「パススルー」に対応する機種を選びましょう。パススルー機能があれば、充電しながら使っても内蔵バッテリーに負担がかかりません。紹介した「Jackery Solar Generator」は、パススルーに対応しています。
家庭用蓄電池の放電時間設定はできる?
家庭用蓄電池は、放電時間の設定が可能です。放電時間だけでなく、充電時間や放電する曜日を設定できるものもあります。
例えば充電時間を夜間に設定し、放電時間を昼間に設定すれば、電気料金の高い昼間に充電した電気を使用して電気代の節約が期待できます。充電時間や放電時間を工夫してお得に生活しましょう。
蓄電池が充電されないときの対処法は?
蓄電池が充電されない場合には、下記のような原因が考えられます。
・プラグやケーブルがうまく接続できていない
・発電するのに十分な光が当たっていない
・蓄電池のバッテリー容量が低下している
プラグやケーブルが正しく接続できていないと充電できないので、蓄電池が充電できない場合はしっかり奥まで差し込まれているか確認が必要です。
太陽光発電の場合は発電に十分な光が当たっていないと充電できないので、太陽光が弱い可能性があります。屋根への据付型だと対処のしようがありませんが、ポータブルタイプのソーラーパネルならスタンドの角度調整で改善可能です。
また蓄電池にはバッテリーが内蔵されており、長期間使っているとバッテリー性能が低下していき、充電できなくなる場合があります。バッテリーを交換すれば直る可能性があるので、蓄電池のメーカーに相談してみてください。
まとめ
蓄電池は、コンセントと太陽光発電の2つの充電方法があります。充電時間は容量によって異なりますが、一般に3時間〜8時間ほどです。なお蓄電池は、昼間は太陽光発電で充電し、深夜電力プランを契約して夜間はコンセントで充電すれば電気代がお得になるので活用しましょう。
「Jackery Solar Generator」の蓄電池は約100分〜2時間のコンセントからの急速充電と、ソーラーパネルを使った充電に対応しています。据付型の蓄電池・太陽光発電装置とは異なり、外に持ち運んでキャンプや避難所生活にも活用可能です。早く手軽に充電できる蓄電池を探しているなら「Jackery Solar Generator」を使ってみてください。
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