放置は危険?侮れない車中泊の結露|7つの対策と予防措置
車中泊をしていると、朝起きたときなど窓に結露が発生していることが多いのではないでしょうか。この結露、実は放置しておくと後々面倒なことになるのはご存知でしょうか。
今回の記事では、車中泊をするうえで侮れない湿度・結露についてくわしく解説しています。結露は放置しておくと危険です。その理由を通して車中泊の湿度・結露対策をまとめています。
また、もしも車中泊で結露を侮ってしまいカビを発生させてしまった場合どうなるのかも合わせて解説していますので、最後までじっくり読んで参考にしてください。
車中泊で結露を放置するとカビ発生の原因に
車中泊をしていると、気がつくと窓が曇っていたり、結露が発生していることがあります。実はその結露は放置しておくと、カビが発生する原因となってしまいます。車中泊における結露対策の前に、結露になる原因や放置するとどうなるかについてくわしく解説します。
●車中泊で結露が発生する原因は「湿度」と「温度差」
結露の原因は空気中の水蒸気によるものです。車内は住宅よりも狭い空間で、空気量も少ないため、含むことのできる水分量もその分少なくなります。そのため、人の呼吸に含まれる水分だけでも結露が発生してしまう可能性が高いのです。ほかには、
・複数人、同じ車内に滞在している場合
・冬場など外気温と車内に温度差があるとき
・内窓が汚れている
・車内の湿度が高い
・内気循環モードになっている
などが原因により、「窓ガラスが曇る」、「結露が発生する」原因となります。車の機能設定などすぐに対処ができるものは、改善しておくことをおすすめします。
●湿度が高い状態と結露を放置するとどうなる
車はもともと気密性が高いため、細かいほこりやゴミが湿気を含みやすくなっています。そのため、車内は湿度が上がりやすいと言っても良いでしょう。湿度が高くなるとどうなるのか。結露を放置しておくとどうなるかをまとめると、
・カビやダニの発生リスクが高まる
・エアコンから不快なニオイが発生する
・人体にもむくみやだるさと言った体調不良が起こる恐れも
など、車中泊で長時間居続ける環境を考えれば、良くないことは明らかです。とくに梅雨の時期や冬の寒さの中で車中泊をするときは、湿度が上がりやすい環境、結露が発生しやすい環境が整っています。十分な対策が必要となる時期とも言えますね。
車中泊における7つの結露対策
結露の原因を知ったうえで、車中泊における結露対策を取っていきましょう。ここでご紹介する車中泊の結露対策は7つです。基本的にエンジンをつけっぱなしにはできない環境での車中泊をすることも考えて、できることはやっていきましょう。
●1つ目:こまめに拭き取る
結露が発生したらこまめに拭き取る。面倒かもしれませんが発生してしまった結露を取り除くことで、車内の水分保有量を減らすこともできます。また、こまめに窓ガラスを拭くことで窓の汚れを防ぎ、ほこりやゴミが湿気を含む原因も一緒に取り除くことができます。「結露取りワイパー」を使うことで、比較的簡単に結露を取り除けるのでおすすめです。
●2つ目:エアコンをつける
車のエンジンをかけて、エアコンを使うことで除湿が可能です。よく窓ガラスの曇りを取るときに使っている方も多いのではないでしょうか。ただ、RVパークやオートキャンプ場などの施設での車中泊では、エンジンをかけると周囲の迷惑になる可能性がありできないため、場所は選んだ方が良さそうです。
●3つ目:窓を1cmくらい開けておく
窓を少しだけ開けておくことで、車外から空気が入り車内に蓄積された湿気も外に出ていきます。よって結露を抑制できる効果があります。しかし、冬にこの対策をすると、車内温度もグッと下がってしまいます。結露対策とともに防寒対策も十分施す必要がありますね。
●4つ目:断熱材のサンシェードを取り付ける
断熱性の高いサンシェードを窓に貼り付けることで、窓に伝わる車内の熱を遮断して温度差を軽減することができます。合わせて結露防止テープでサンシェードと窓の隙間を埋めていくと、より効果的です。窓に貼り付ける対策として、
・ダンボール
・緩衝材(プチプチ)
・アルミシート
などを使って窓を覆うことで同じ効果を得られます。これらの素材は100均でも販売されているので、安く仕上げたいのであれば自作するのも良いでしょう。
●5つ目:換気をする
適度に換気をすることで、車内にこもった湿気を外に逃がせます。また、発生してしまった結露も換気によって蒸発してくれます。換気対策としては、
・換気扇を取り付ける
・扇風機やサーキュレーターで車内の空気を外に逃がす
なども結露対策として効果的です。天気の良い晴れた日には、窓を全開にすると良いです。カビやダニは太陽光を嫌うので、発生や繁殖を抑える効果も期待できます。
●6つ目:除湿器(除湿剤)を装備する
車内に除湿器や除湿剤を置くことで、車内の空気中に含まれる水分を取り除いて湿度を下げることが可能です。除湿剤は置いておくだけで簡単に湿度を下げてくれるのでお手軽です。最近では小型の除湿器もAmazonや楽天市場で販売されています。中には水が溜まらないシリカゲルを使った小型の除湿器もあるので、一度商品をチェックしてみるのも良いですね。
●7つ目:車中泊DIY時に使用する木材は無垢材を使う
車中泊の上級者ともなると、車内にDIYで棚やテーブルを自作する方もいます。もし、DIYするときに木材を使用する場合、「桐」や「檜」など無垢材の使用をおすすめします。無垢材は、
・「調湿機能がある」
・「接着剤などの化学製品を一切使っておらず体に害のない材木」
などの特徴があります。室内を快適な環境に整えてくれる作用があるので、車中泊DIYに向いている素材です。
車中泊中の気になる湿度の予防措置6選
ここからは、車中泊での気になる湿度を予防する方法をまとめています。結露になる前の段階で予防することも、車中泊の結露防止対策として知っておいて損はありません。あなたの車中泊でできることがあれば、参考にしてください。
●調理や湯沸しを車内では控える(しない)
車内で調理をする。お湯を沸かす行為は少なからず水蒸気を発生させてしまいます。湿度の上昇や車内の空気中の水分量を増やしてしまう行為なので、結露の最大の原因となってしまいます。
車中泊の醍醐味のひとつでもあるので、「全くしない」選択は取りづらいかもしれません。「控える」ことで、車内の湿度を抑えるのもひとつの方法として知っておきましょう。
関連人気記事:【最新】車中泊で調理家電を使おう!ポータブル電源で広がる選択肢とは?
●定期的に車内清掃して清潔に保つこと
車中泊をしていると、ゴミは少なからず発生します。また、車内に長時間滞在することで、自然にチリ、ほこりを車内にため込んでしまいます。また、知らないうちにカビやダニを少なからず発生させてしまっていることも考えられるので、定期的な掃除は大切です。
・掃除機をかける
・ドアや壁、窓ガラスを布で拭く
など、チリやほこりを除去することで、車内の水分量を抑えることができ、湿度を下げることにもつながります。
●定期的に空気の入れ替えをする
車内の湿度対策として、「換気」は大きな役割を果たしてくれます。水分を多く含んだ空気を外に逃がし、新鮮な空気を車内に取り入れることで、車内の湿度を下げることができます。
・窓やドアを全開にしてしばらく放置する
・車のエアコンを「外気導入」でかける
などをすると、空気の入れ替えができます。また、車内に長時間滞在していると、車内のニオイに慣れてしまっていることも。知らずのうちに空気がよどみ、ニオイが発生してしまっていることもあるので、定期的な空気の入れ替えは必要です。
●壁や天井にも断熱材を取り付ける
断熱材は窓以外に使用しても車内の湿度・結露対策になります。車のボディは外気温に影響されやすい素材でできています。窓ガラスのみの対策では十分とは言えないでしょう。冬の車中泊であれば、寒さ対策の一環としても活用できます。もし、車中泊DIYに挑戦するつもりなら、床や壁、天井にも断熱材を取り付けることに挑戦するのも良いですね。
●扇風機とサーキュレーターで空気を循環
扇風機とサーキュレーターを装備すれば、空気の流れをつくることができます。車内で調理をしたときや、お湯を沸かしたときに発生する水蒸気をうまく窓の外に逃がすこともできます。
そのほか、扇風機やサーキュレーターを装備すれば、
・夏の暑さ対策にも効果的
・車内の気になるニオイも一緒に外に逃がすことができる
などの利点もあります。湿度予防も含めて、車中泊するならぜひ装備したいものの1つです。
●ポータブル電源があると電気が使えて便利
車中泊において、ポータブル電源も一緒に装備すると、扇風機やサーキュレーター、除湿器などの湿度・結露対策に有効な装備が使えるようになります。モバイルバッテリーでは長時間複数の電気製品を使用することは難しいし、AC電力の必要な家電に給電できません。
ポータブル電源は車内で家庭用AC電源が使えるようになる、モバイルバッテリーよりも容量が大きい電力供給源です。車中泊の環境を改善する、整えるためにも便利なものです。あなたが車中泊で利用したい電化製品を考えて容量を検討し、購入すると車中泊の質が向上するアイテムとしておすすめです。
もしもカビが発生したら?カビが招く健康被害と対処法
もしも車にカビが発生してしまった場合、カビが原因で招く健康被害や除去方法についてくわしく解説します。湿度対策をしていても、カビは発生してしまうことがあります。目に見えるカビは根が生えている場合があるので、除去する方法をまとめましたので参考にしてください。
●個人で完ぺきにカビを除去するのは困難
目に見えるカビは、根が生えてしまっていて除去するにはカビ取り剤を必要とします。とくにパッキンや木材など、柔らかいものに生えているカビは中まで根が生えてしまっていることが多いです。注意点は、
・ゴシゴシ掃除してしまうと、断面に小さい傷がついてしまい余計にカビやすくなる
・カビ取り剤をしっかり浸透させてから強くこすらず拭き取ること
です。車の中に発生したカビは、なかなか完ぺきに除去することが困難な場合があります。カビ取り剤も臭いがキツくてしばらく液剤の匂いが残ることがあります。人によっては匂いのせいで気分が悪くなるかもしれません。こまめに換気をするようにしましょう。