1.【DIY】オリジナルの山小屋の作り方
山小屋作りでは、最初に土地選びや図面作り、素材選びを行います。その後の製作工程では、初心者の方はキットを使う方法もありますが、ここでは全てをDIYで行う方法を紹介します。DIYならではのオリジナリティのある山小屋を完成させましょう!
1.基礎・土台を作る
まずは、山小屋の土台となる基盤を作っていきます。図1のような床の骨組み図を参考に、基準となる束柱の位置をざっくりと決めたら、四隅に基礎石を仮置きしましょう。
図1:床の骨組み図
基礎石を置いた場所に深さ100〜150mm程度の穴を掘ります。その後、他の束柱の位置にも同様の穴を掘り、突き固めてください。基礎石と束柱を接合した物を各穴に置き、図面通りに作った床の骨組みと接合します。構造用合板を留めれば、基礎の完成です。
2.壁の骨組みを作る
土台の上に寸法通りに切り出した材料を並べ、各面のパーツごとに接合していきます。まずは、外枠から固定し、その後に中面の骨組みを固定するのが基本です。正面・背面・左側面・右側面が完成したら、全ての面を接合し、壁の骨組みを取り付けていきます。
3.屋根の骨組みを作る
屋根の骨組み作りは、高所作業になるので、事前に動き方を確認する必要があります。安全に作業するために、4人以上で組み上げを行いましょう。屋根が組み上がったら、正面と背面の妻壁の柱を作ります。妻壁にパネルを張るために下地を追加してください。
続いて、屋根に合板を張っていきます。最後に、防水シートを屋根に張っていき、ステープルで固定したら、屋根の骨組みの完成です。
4.壁・屋根を仕上げる
壁と屋根の仕上げに入ります。まずは、屋根と壁の間に面戸を固定して、隙間を塞ぎましょう。正面の床下地の合板の小口を塞ぐために、ラスカットも張ってください。続いて、仕上げる面に透湿防水紙を張っていきます。漆喰の下地にモルタルを塗り、壁の下地は完成です。
屋根に下地材を留め、トタン波板を張っていきます。棟カバーを取り付けるために、スギ材を波板の下地に固定しています。棟カバーは直角に折り曲げて、屋根の頂点に傘釘で固定していきましょう。屋根の側面に下地を隠すようにスギ材を張ったら、屋根の下地も完成です。
塗装や建具もこだわりたい方は、さらに詳しく調べてみてください!
2.初心者必見!簡単に山小屋が作れる「小屋キット」
山小屋の作り方が分かったとしても、DIY初心者からすると、なかなかハードルが高く感じられますよね。そんな方におすすめなのが「小屋キット」です。小屋キットには、小屋一軒分の材料が含まれているため、誰でもすぐに山小屋作りが始められます。
キットによっては、屋根材や防水シート、釘、ビスも入っているタイプがあります。同梱されている日本語の説明書を読みながら、ぜひ手軽に山小屋を作ってみましょう!
3.山小屋を作る際の3つの注意点
早速、山小屋作りを始めようと思われた方は、以下の3点に注意してください。山小屋についての前提知識を理解しておく必要があります。思いつきで準備を始めてしまうと後悔することにもなりかねません。
●事前に許可を取る必要がある
屋根と柱と壁がある山小屋は、建造物に該当するので、以下の条件に該当する場合は建築確認申請が必要です。申請が通り、許可を得た場合にのみ、山小屋を建てられます。
・都市計画区域に建てる
・更地に山小屋を新設する
・土地が防火地域・準防火地域に指定されている
・床面積が10平方メートルを超える
・土地の用途地域が無指定ではない
●電線や水道を引き込むのは難しい
山小屋を建てる山林の中に、電線や水道を引き込むのは難しいです。どうしても水と電気が使いたい場合には、以下のような方法で工夫しましょう。
・軽油を入れて、発電機を動かす
・雨水をタンクに溜めて、浄水する
●材料の購入前に予算を設定する
小屋作りには、数十万から数百万の費用がかかります。素材・工具・設備などに費用がかかるので、まずは内訳を洗い出し、それぞれの予算を設定しましょう。計画を綿密に立てて、予算通りに山小屋が製作できれば、これ以上ない程の達成感を味わえますよ。
4.山小屋作りに欠かせない道具5選
DIY工具を持っていない方は、まずは以下のような道具を揃える必要があります。それぞれ性能と価格はピンキリなので、山小屋を効率的に作れる十分な性能を保有している物の中から、予算に収まるタイプを選びましょう。
●丸鋸
木材を切断する時に使う工具が、丸鋸です。丸いノコ刃を回転させて、ノコギリよりも正確かつ効率的に木材を切断できます。同様に切断する工具としてジグソーがありますが、山小屋のような大規模なDIYには向いていません。
丸鋸に装着する鋸刃のサイズは、ツーバイ材をメインにするなら165mmで十分でしょう。鋸刃のサイズが短いほど軽くなるので、作業がしやすくなります。他にも電動工具を使用することになるので、工具ごとに2個以上はバッテリーの予備が欲しいところです。
●インパクトドライバー
木材をネジで固定するためには、インパクトドライバーが必要です。打撃を加えながらネジを回していくので、パワーが強く、以下のような作業に向いています。
・長いネジを打ち込む
・硬い材料にネジ打ちをする
・大量のネジを効率的に打つ
似ている電動工具にドリルドライバーがありますが、 小さめのネジを打ち込むのに向いているため、山小屋作りには不向きです。また、インパクトドライバーを使うと、木材に穴を開けることも可能ですが、15mmを超える穴を開けたい場合はコート付きの電気ドリルを購入しましょう。
●水平器
山小屋作りを成功に導くためには、水平・垂直をチェックできる水平器が必要です。山小屋作りでは、大きめサイズの40〜60cmを超える水平器を選ぶと良いでしょう。基礎や床の施工時に水平・垂直が狂っていると、壁や屋根の接合が上手くいかなくなります。
●脚立
大規模なDIYをした経験がない方であれば、脚立を持っていない方も多いでしょう。山小屋作りでは、屋根や天井といった高所での作業が多いです。使用頻度が高いので、耐久性に優れた脚立を選びましょう。高さを出せて安定感のある、はしご兼用脚立がおすすめです。
●ポータブル電源
山小屋作りにおいては電動工具の電源として、山小屋生活では電気の供給源として重宝するアイテムが、ポータブル電源です。ポータブル電源とは、モバイルバッテリーを超える大量の電気を内部に蓄え、コンセントがない場所でも電動工具や家電を稼働できる機器を指します。
山小屋作りは数時間やそこらで完成するものではなく、数日かかることが想定されます。電動工具を使わなければ、作業効率は雲泥の差です。終日使うことになるので、ポータブル電源の電気容量は多い方が安心でしょう。
また、完成した山小屋に電気を開通させることは難しいので、ソーラーパネルとポータブル電源で自給自足する方法がおすすめです。折り畳み式のソーラーパネルであれば、持ち運びできる上に、初期費用も備え付けに比べて圧倒的に下がります。
Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は、創業から12年間で世界販売台数400万台を突破した実績を誇ります。純正の折り畳み式のソーラーパネルと併用することで、山小屋作りや山小屋の暮らしで、電気残量を気にせず、電化製品を使い続けられます。
5.山小屋の製作・生活を快適にするポータブル電源3選
山小屋作りに電動工具は欠かせません。終日作業することになるので、充電切れを気にしなくていいようにポータブル電源を購入しておきましょう。また、山小屋が完成した後の生活では、ソーラーパネルも導入することで、電気が使える快適な暮らしが実現します。 Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は、耐衝撃性や高温耐性を備えているので、野外でも安心して使用できます。
山小屋の製作や生活で大活躍する、おすすめの機種を紹介します。
●Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル セット
Jackery ポータブル電源 600 PlusとJackery SolarSaga 100W ソーラーパネルのセットです。軽量かつコンパクト設計なので、山小屋作りで気軽に場所を移動させて、電動工具が使えます。
山小屋生活では、電気毛布や扇風機を使った気温対策や、電気ポットや小型炊飯器を使った簡単な調理が可能なモデルです。充電が少なくなれば、バッテリー節約モードを使うことで、バッテリー寿命を1.5倍に延長します。
●Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル
Jackery ポータブル電源 1000 NewとJackery SolarSaga 100W ソーラーパネルのセットです。電動工具や家電などを合計7台まで接続して同時に稼働させられます。
調理家電や冷暖房器具をフル活用して、快適な山小屋生活を送りたい方におすすめのモデルです。合計62個の保護システムと12重のBMS保護システムを搭載しているので、環境変化の激しい山小屋でも安全に稼働させられます。
●Jackery Solar Generator 2000 Plus ポータブル電源 セット
Jackery ポータブル電源 2000 PlusとJackery SolarSaga 200W ソーラーパネルのセットです。365日保管していても、自然放電は10%程度に抑えられるため、山小屋に行く頻度が少なくても、着いたらすぐに電気が使えます。
24kWhまで拡張できるので、山小屋作りで複数台の電動工具を同時に使用したい方や、山小屋で宿泊を考えている方におすすめのモデルです。約30dB以下の静音設計により、山小屋で冷暖房器具を稼働させながら就寝しても、稼働音が気になりません。
6.山小屋の作り方に関するよくある質問
山小屋作りは数日間の製作期間を要する大規模なDIYなので、疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか?最後に、山小屋の作り方に関するよくある質問を紹介します。
●山小屋を無許可で自作するのは法律違反?
山小屋を作るために必要な建築確認は、建築基準法によって定められた決まりです。もし、無許可で山小屋を建てた場合には、法律違反となります。自治体から行政指導を受けることになり、山小屋の製作は中止になるだけでなく、罰金や懲役を課せられる可能性もあるでしょう。
●小屋キットはどこで売っている?
DIY初心者でも簡単に山小屋が作れる「小屋キット」。楽天やAmazonといった通販サイトで、価格もデザインも様々な小屋キットが販売されています。建築確認申請をせずに気軽に作りたいという方は、50〜100万円ほどの10平方以下の小屋キットを選びましょう。
まとめ|山小屋作りの楽しさを味わおう
自作した山小屋は、言わばあなただけの別荘です。日常に疲れたら、山小屋に行って、好きなだけ自然を堪能できます。大規模なDIYになるので、完成したときの達成感もひとしおでしょう。DIYの経験が少ない方は、小屋キットを使うのもおすすめです。
この記事で紹介した山小屋の作り方を参考に、ぜひオリジナルの山小屋を作ってみてください。
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