手回しモバイルバッテリーが使えないって本当?災害時に役立つ電気供給源を解説

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災害や停電などの非常時、手回し充電に対応したモバイルバッテリーがあれば、電気の供給を継続できます。環境の影響を受けず、自分の力のみで発電できるため、災害時の貴重な電気供給源です。充電方法だけでなく、モバイルバッテリーとしての性能も重視しましょう。

 

そこで本記事では、手回しモバイルバッテリーのメリット・デメリットについて解説します。手回し充電器を選ぶ際のポイントや、太陽光発電が可能なポータブル電源についても掲載しているので、非常時に役立つ電気供給源を確保したい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

1.手回しモバイルバッテリーとは?メリットとデメリットを解説

 

手回しモバイルバッテリーとは、ハンドルを回して発電できるモバイルバッテリーのことです。モバイルバッテリーに蓄電した電気は、スマートフォンやタブレット、小型家電などの電子機器に給電できます。 

手回しモバイルバッテリーのメリット・デメリットは、以下のとおりです。 

メリット

・発電時に環境の影響を受けない

・外部電力や燃料がいらない

・軽量かつコンパクトな設計で、持ち運びやすい

デメリット

・充電効率が低い

・長時間使用すると疲労が蓄積する

・大型デバイスへの充電には向いていない

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2.【手回し以外】災害に備えたモバイルバッテリーのあるべき充電方法

 

【手回し以外】災害に備えたモバイルバッテリーのあるべき充電方法

手回しモバイルバッテリーは燃料がいらず、どこでも発電できる点が魅力です。その一方で、災害による停電は3日以上続くケースもあり、手回しモバイルバッテリーでは発電量が足らなくなる恐れがあります。災害に備えた手回し以外の充電方法は、以下のとおりです。

ソーラー充電(太陽光発電)

太陽光を使って充電できる方法が、ソーラー充電です。小さなソーラーパネルに太陽光を当てるだけで、電力を確保できます。ソーラーパネルは太陽光電池セルで構成され、セル内の電子が太陽光から得たエネルギーによって電気を発生させる仕組みです。 

日光の元に放置しているだけで充電されるので、手回し充電のように人間の労力がかかりません。ただし、曇りや雨の日には発電効率が大幅に低下する上に、夜間は発電が不可能です。夜間に使用するための電力は、日中帯に確保しておく必要があります。

乾電池

モバイルバッテリーには、単3形・単4形の乾電池を使う乾電池式も存在します。事前に乾電池を購入しておけば、本体にセットして即座に電気供給が可能です。さらに、乾電池式のモバイルバッテリーは、他の充電方法のタイプと比べて、最も安価で購入できます。 

災害用として普段使いしなければ、乾電池にかかる費用も負担になりません。災害時にスマホを100%近くまで充電したい場合は、乾電池を6本以上使うタイプがおすすめです。

シガーソケットからの充電

車のシガーソケットにシガーチャージャーを挿入し、ケーブルを介してモバイルバッテリーに充電できるタイプも存在します。災害によって自宅の電力供給が遮断されたとしても、車に避難すれば、モバイルバッテリーの充電が可能です。 

ただし、車のバッテリーはエンジンを回転させることによって発電するため、エンジンを切った状態でモバイルバッテリーを充電すると、バッテリー上がりのリスクが高まります。 

バッテリー上がりが起きると、避難したい時にエンジンがかからなくなる恐れもあるので、注意してください。

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3.防災用の手回し充電器を選ぶ際のポイント7選

 

一定期間ハンドルを回すことで発電できる手回しモバイルバッテリーは、家族と連絡を取ったり、情報を集めたりするための電力確保に最適です。製品によって様々な機能が搭載されているので、どれを選べばよいか分からない方も多いでしょう。 

防災用の手回し充電器を選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。

手回しの発電効率が良い

緊急時にどれだけ長く家族と会話できるかは、手回しの発電効率に直結します。1分間の手回しで1〜3分話せるだけの電力を確保できれば、必要な情報を伝えられるでしょう。一方で、1分間の手回しでわずかな電力しか確保できなければ、ほとんど役に立ちません。 

手回しで発電している時間が長くなればなるほど、逃げ遅れるリスクは高まります。ラジオに換算すると、1分間の手回しで30分以上動かせるだけの発電効率を備えたタイプを選びましょう。製品表示に発電効率の記載がなければ、極端に悪い可能性があります。

ラジオ機能が付いている

ラジオ機能が搭載されたモバイルバッテリーを選べば、被害情報や復旧情報を迅速に収集できます。災害時に情報収集を行わずに避難すると、かえって危険な目に遭いかねません。 

スマホも情報収集に使えますが、充電が残っていない可能性もあります。スマホの充電は、家族との連絡用に残しておいた方がよいでしょう。また、SNSに載っている情報は信憑性が低いため、情報を鵜呑みにするのは危険です。 

公共の電波に乗って発信されているラジオであれば、迅速に正確な情報を入手できます。ノイズが入りにくい、ワイドFMに対応しているタイプがおすすめです。

ライトを搭載している

災害用の手回しモバイルバッテリーを選ぶ際、ライト機能が搭載されているかも重要なポイントです。夜間に停電が発生した際には、ライトで辺りを照らして安全を確保しなければなりません。特に地震発生時には、窓ガラスの破片や家具が散乱している可能性があります。 

手回しモバイルバッテリーに搭載されているライトは、懐中電灯に相当する200ルーメン程度の明るさがあるタイプを選びましょう。ただし、明るさ重視で光量の強いライト単体も常備しておくと安心です。

軽量でコンパクトに収納できる

屋外への避難を想定して、軽量かつコンパクトな手回しモバイルバッテリーを選びましょう。災害時は、飲料水や食料、救急セットなどの防災グッズを持ち歩くことになり、手回しモバイルバッテリーがかさばると移動の妨げになります。 

必要以上に体力を消耗すると、心身ともに負担がかかるでしょう。350g前後の手回しモバイルバッテリーであれば、最小限の負担で済みます。普段から非常持ち出し袋の中に収納しておきましょう。

防水・防塵性能が備わっている

台風や豪雨などの災害時に避難すると、雨・風の影響を大きく受けます。環境に左右されずに手回しモバイルバッテリーを稼働させるには、防水・防塵性能が備わっているタイプを選びましょう。 

特に、防水・防塵性能を示す国際規格であるIP規格を確認するのがおすすめです。IPX4以上の防水性能を備えた製品なら、雨や水しぶき程度では問題なく使用できます。IP5XやIP6Xの防塵性能があれば、ほこりや砂の侵入を防ぎ、機器の故障を防げるでしょう。

複数のUSBポートを搭載している

家族全員分のスマホを充電したいのであれば、複数のUSBポートを搭載している必要があります。また、災害時にはスマホだけでなく、懐中電灯やラジオなどの他のデバイスも同時に充電するケースもあるでしょう。 

デバイスによって入力ポートは異なる可能性があるので、USB-CとUSB-Aのどちらにも対応している製品が安心です。ただし、同時に使えるポート数が多くなるほど、必要な容量も大きくなる傾向があります。 

大容量の手回しモバイルバッテリーは価格が高くなるだけでなく、サイズや重量も大きくなるので、ポート数と携帯性のバランスを考慮しましょう。

大容量バッテリーを搭載している

災害時に役立つ手回しモバイルバッテリーを選ぶ際、大容量バッテリーを搭載しているかも重要です。手回しの発電効率がいくら高かったとしても、最大で蓄電できる容量が少なければ、十分な電力をデバイスに給電できません。 

特に災害時は、情報収集や連絡、照明など、長時間デバイスを使用する機会が多くあります。大容量のバッテリーがあれば、デバイスを複数回充電でき、安心して避難生活を送れるでしょう。50,000mAh以上の容量があれば、2,500mAhのスマホ4台を4回以上充電できます。

4.災害時も太陽光から充電!ポータブル電源の魅力

 

モバイルバッテリーは、スマホやタブレットなどの小型デバイスの充電はできますが、自宅にある調理家電や冷暖房機器への給電はできません。そこでおすすめのアイテムが、ポータブル電源です。内部に大量の電気を蓄電し、コンセントを使わず電化製品に給電できます。 

災害時に大活躍するポータブル電源の魅力を詳しく見ていきましょう。

高出力・大容量を備えている

ポータブル電源の最大の魅力は、高出力かつ大容量を備えている点です。機種によっては、3000W・3000Wh以上を備えているものもあります。災害による停電は3日以上続くケースもあるので、健康的な生活を送るためには生活家電への給電も欠かせません。 

大容量のポータブル電源があれば、長引く停電生活でも以下のような場面で活躍します。 

エアコンや電気ストーブなどの冷暖房機器を稼働し、快適な気温を維持できる

電子レンジや電気ケトルを稼働し、温かい料理を簡単に作れる

スマホやラジオなどの小型デバイスを常に満充電にしておける

冷蔵庫に給電して、食品の腐敗を防げる

LEDランタンで夜の暗闇を照らせる 

創業から13年間で世界販売台数500万台を突破した実績を誇るJackery(ジャクリ)は、容量99Wh〜3024Wh・出力128W〜3000Wという幅広い製品を販売しています。家庭の人数や想定する日数に最適なポータブル電源が見つかることは間違いありません。 


多彩な出力ポートを搭載している

USBポートのみを搭載しているモバイルバッテリーと異なり、ポータブル電源には多彩な出力ポートが搭載されています。出力ポートの主な種類と用途は、以下のとおりです。 

出力ポートの種類

用途

ACポート

扇風機、炊飯器、エアコン、洗濯機、掃除機

USB-Aポート

キーボード、スピーカー、ゲーム機器

USB-Cポート

スマートフォン、タブレット

DCポート

ケトル、LEDライト、ハンディ掃除機、扇風機

複数の充電方法に対応

ポータブル電源は、ソーラー充電やAC充電、シガーソケット充電など、複数の充電方法に対応しています。コンセントからの電気供給が途絶えている状況でも、大型のソーラーパネルを使えば、大容量のポータブル電源も短時間で満充電できます。 

Jackery(ジャクリ)が販売する「Jackery Solar Generator」は、ポータブル電源とソーラーパネルのセットです。ソーラーパネルは、業界トップクラスとなる最大25%の太陽光発電効率を実現しています。最大IP68レベルの防水仕様や防塵に対応している点も魅力です。 


停電時に役立つUPS機能を搭載している

ポータブル電源には、無停電電源装置と呼ばれるUPS機能を搭載した製品も販売されています。UPS機能とは、主電源が遮断されると、瞬時に内蔵バッテリーへと電気供給源を切り替える機能です。電化製品の予期せぬシャットダウンを防げます。 

Jackery(ジャクリ)のポータブル電源にもUPS機能が備わっており、主電源が断たれた際には、わずか0.02秒未満で電気供給源を切り替えます。バッテリーを充電したまま家電に給電できるパススルー機能も搭載されているので、日常生活では常に家電に接続し、停電に備えられます。

5.手回しモバイルバッテリーに関するよくある質問

 

最後に、手回しモバイルバッテリーに関するよくある質問を紹介します。災害時の充電器や蓄電池として、モバイルバッテリーとポータブル電源のどちらを選ぶべきか悩まれている方は多いでしょう。用途に応じて、適切な製品を選んでください。

手回しモバイルバッテリーでスマホを何回充電できる?

手回しモバイルバッテリーによるスマホの充電回数は、電気量を表す単位「mAh」によって決まります。手回しモバイルバッテリーの内蔵バッテリーが「10,000mAh」と記載されている場合には、 3,000mAhのスマホを約2回分満充電できます。

モバイルバッテリーとポータブル電源はどちらがよい?

スマホやタブレットなどの小型デバイスを充電する用途では、モバイルバッテリーがおすすめです。一方で、自宅にある生活家電も動かしたい場合は、ポータブル電源を選びましょう。それぞれの主な違いは、以下のとおりです。 

 

モバイルバッテリー

ポータブル電源

容量

5000mAh~20000mAh

100Wh~3000Wh

出力

5W~100W

100W以上

重量

150g~500g

3kg~20kg

出力

USB

AC、USB、DC

手回しモバイルバッテリーで急速充電はできる?

充電速度の目安になるのは「V(ボルト)」と「A(アンペア)」の組み合わせです。一般的に急速充電と言われる規格「USB PD」は、最大20V/5Aまで出力できます。手回しモバイルバッテリーには、USB PD相当の出力を発揮できる製品はほとんど存在しません。

まとめ

 

ハンドルを回して発電する手回しモバイルバッテリーは、災害時の電気供給源として活躍します。環境の影響を受けずに自力で電力を確保できるので、スマホやラジオに必要な電力を素早く確保できます。自宅の家電にも給電したい場合は、ポータブル電源がおすすめです。 

災害による停電は3日以上続くケースもあるので、用途に応じた蓄電池の備えが欠かせません。災害時に健康的な生活を送るために、コンセントを使わずに電気を供給できる仕組みを構築しておきましょう。

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