1.コンセントの雷サージは3種類ある！仕組みや考えられる被害を解説
コンセントの雷サージは、下記3種類があります。
・直撃雷サージ
・誘導雷サージ
・逆流雷サージ
それぞれ原因や想定される被害が異なるので、雷サージに関する基本的な知識を身につけましょう。
①直撃雷サージ｜建物に落ちた雷が直接電気配線へ侵入する
直撃雷サージは、その名の通り雷が建物に直接落ちることで発生する現象です。屋根や外壁、電柱に雷が落ち、膨大な電流が建物内の電気配線へ瞬時に流れ込みます。
数百万〜数億ボルトを超える膨大な電流が一気に流れ込んだ場合、コンセントや接続されている機器への大きなダメージは避けられません。運が悪いと家電が焼けたり、ブレーカーが壊れたりするケースもあります。
②誘導雷サージ｜落雷の電磁波が配線に誘導して侵入する
誘導雷サージは、雷が近くの地面や電柱などに落ちた際に発生する電磁波の影響で、建物の配線やアンテナ線に過電圧が誘導される現象です。落雷の直撃ではないものの、強い電磁パルスがケーブルに電流を流し、接続された機器にダメージを与えるケースがあります。
設備によっては電子基板がショートしたり、データ破損が起きるケースも珍しくありません。サーバーダウンやネットワーク遮断のリスクが高まるため、精密機器を扱う家庭やオフィスでは特に注意が必要です。
③逆流雷サージ｜雷がアース線や通信ケーブルを通じて室内に侵入する
逆流雷サージは、通信回線やアース線を通じて雷の電流が屋内に流れ込む現象です。下記の電線をたどって雷のエネルギーが入り込み、ルーターや電話機、パソコンなどの通信機器を破壊する恐れがあります。
・光回線モデム・ルーター
・LANケーブル
・電話線など
近年はネットワーク機器が増えている現代では、逆流雷サージへの対策が重要度を増しています。特にLANケーブル経由で給電できるPoE（Power over Ethernet）機能を持つ機器の場合、同時に逆流雷サージへのリスクが高まることも忘れないようにしましょう。
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2.コンセントの雷サージ対策方法
コンセントの雷サージ対策には、下記の方法が効果的です。
・雷が鳴り始めたら電源ケーブルをコンセントから抜く
・外部端末と接続しているケーブル類を全て外す
・アース線が正しく設置されているか確認する
・分電盤に避雷器を設置する
対策に必要な道具、知っておくべき用語も解説します。コンセントの雷サージから家電やデバイスを守るためのポイントを知っておきましょう。
●雷が鳴り始めたら電源ケーブルをコンセントから抜く
もっとも確実な雷サージ対策は、雷が近づいたら家電の電源ケーブルをコンセントから抜くことです。コンセントを抜くと物理的に電気の通り道を断てるため、雷による過電流の侵入を防げます。
雷注意報が出ているときは、下記をはじめ高価で精密な機器から優先的に電源を外しましょう。
・パソコン
・テレビ
・冷蔵庫
・電子レンジなど
ただし、在宅していない時間帯は急な落雷への対応が困難でしょう。そのために、あらかじめサージ対策タップや避雷器を導入しておくのがおすすめです。
●外部端末と接続しているケーブル類を全て外す
雷サージ対策では、電源ケーブルだけでなく外部端末と接続しているケーブルも全て外す必要があります。外部端末とは、下記を含む「通信機器やアンテナ機器そのもの」を指す用語です。
・ルーター・モデム
・テレビレコーダー
・ゲーム機
・NAS（ネットワーク（LAN）上に接続することができるハードディスク）
・USBメモリなど
雷の電流は電源線だけでなく、LANケーブルやテレビのアンテナ線などあらゆる配線を通じてIT機器に侵入します。近年のIT機器には複数のケーブルが接続されており、それぞれが雷サージの侵入経路となるリスクがあることを忘れてはいけません。雷サージへの対策として、普段から配線の取り外しがしやすいように工夫するのも大切です。
●アース線が正しく設置されているか確認する
雷サージから機器を守るには、サージ電流を地面へ流すための「アース（接地）」を適切に設置する必要があります。アース線とは、家電製品などの金属部分が漏電した際に、電流を地面に逃がすために使われる線のことです。
アース線は、過電流を安全に逃がすための経路となるため、雷によって配線に発生したエネルギーを最短距離で地面に流すことが可能です。しかし、設置方法が適切でなかった場合、逃げ場を失った電流が家電製品へ直接流れ込むリスクがあります。
エアコンや洗濯機などアース端子付きの家電を使っている場合は、画像を参考に正しく接続されているかどうかを確認しましょう。
分電盤のアース工事が不十分なこともあるため、不安な方は専門の電気工事業者に点検を依頼することをおすすめします。
●分電盤に避雷器を設置する
雷サージが建物の電気配線に入り込む段階で対処するには、分電盤に避雷針を設置するのがおすすめです。避雷針はSPD（サージプロテクションデバイス）と呼ばれており、落雷による被害を避けるため建物に設置されます。
避雷針は、一定以上の電圧を検知すると地中に逃がす構造になっています。家庭内のコンセントや配線全体を保護できます。電源タップ上の対策だけでは防ぎきれない雷サージも、住宅の入り口でブロックすることが可能です。
ただし、SPDの設置には専門知識と電気工事士の資格が必要です。特に資格を持っていない場合は、対応可能な業者へ依頼しましょう。落雷が多い地域や在宅時間が少ない家庭ほど、分電盤での雷対策を優先しておくことをおすすめします。
3.コンセントの雷サージ対策におすすめなグッズ
コンセントの雷サージ対策には、下記4つのグッズがおすすめです。
・雷サージ対応電源タップ
・雷ガード付き延長コード
・コンセント用サージプロテクター
・UPS（無停電電源装置）
それぞれの活用方法や値段相場も解説します。予算や使い道に応じて必要なアイテムを揃えましょう。
●雷サージ対応電源タップ
コンセントの雷サージ対策には、雷による過電圧を吸収する機能を備えている電源タップがおすすめです。雷サージのエネルギーをバリスタという部品が吸収する仕組みとなっており、過電流からパソコンやテレビなどの精密機器を保護します。
雷サージ対応電源タップの価格相場は、約1,000〜4,500円です。使用する電子機器の数に応じて購入するモデルを選びましょう。
●雷ガード付き延長コード
雷ガード付き延長コードは、複数の家電を一括で接続すると同時に雷サージ対策もできる優れものです。通常の延長コードに雷サージ吸収素子が内蔵されており、活用方法次第で安全性と利便性を両立させられます。
雷ガード付き延長コードの価格相場は、約1,500〜4,500円です。ケーブルが5m以上のモデルもあるため、PCやテレビを始めとする電子機器の配置場所を考慮して選びましょう。
●コンセント用サージプロテクター
サージプロテクターは、コンセントに直接差し込んで使用する小型の雷対策グッズです。家電一台ごとに使用できるので、冷蔵庫や洗濯機を単体で保護したい方に向いています。
コンセント用サージプロテクターの価格相場は、約3,000〜6,000円です。サイズがコンパクトで場所を取らないほか、設置方法も差し込むだけと簡単です。雷サージ対策の第一歩として導入しましょう。
●UPS（無停電電源装置）
UPS（無停電電源装置）は、落雷による電圧変動や停電時、コンセントに替わって電力を一時的に供給してくれる装置です。雷サージ吸収機能を備えるモデルも多く、重要なデータを扱うパソコンやサーバーに対しても活用できます。
UPSの価格相場は約2万〜20万円と高めなので、高負荷サーバーや映像制御システム向けの機器といったイメージです。企業のBCP対策に使えるアイテムでもあるため、本格的な雷サージ対策をしたい方は導入を検討しましょう。
4.もしコンセントが壊れても安心！Jackeryのポータブル電源で停電対策
Jackery（ジャクリ）のポータブル電源は、雷サージの影響でコンセントが壊れてしまった場合に役立つアイテムです。ポータブル電源とは、持ち運び可能な充電式バッテリーを指します。モバイルバッテリーの上位互換といったイメージです。
Jackery（ジャクリ）のポータブル電源があると、落雷の影響による停電やコンセントの故障時も安心して家電やパソコンなどの機器へ給電できます。持ち運んで移動できるため、用途や目的に応じて自由に設置方法を選べるのも大きなメリットです。
Jackery（ジャクリ）は、13年間にわたるポータブル電源販売実績を持つ企業です。全世界において500万台以上の販売実績を誇り、外資系企業でありながら日本語サポートも充実しています。
工事なしで使えるため、停電をはじめとする災害対策の第一歩としても導入できます。無料保証や国内でのサポートもあるため、購入後のトラブル時も安心です。
またJackery（ジャクリ）のポータブル電源は、釣りやキャンプなど様々なアウトドアでの活用も可能です。自分に合った使い方を見つけてみてはいかがでしょうか。
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5.コンセントの雷サージ対策に関してよくある質問
最後に、コンセントの雷サージ対策に関してよくある下記の質問へ回答します。
・パソコン用のコンセントの雷対策は何が必要？
・エアコン用のコンセントの雷対策は何が必要？
・雷ガードは意味ないって本当？
・雷が鳴っている時に家電を使うのはNG？
・雷がよく落ちるのはどんな場所？
・雷が鳴ったら家のどこに移動すべき？
本文中で触れていない内容にも目を通し、コンセントの雷サージ対策を強化しましょう。
●パソコン用のコンセントの雷対策は何が必要？
パソコンは雷サージの影響を受けやすいため、雷サージ対応の電源タップか雷ガード付き延長コードの使用がおすすめです。LANケーブルにも雷が伝わる可能性があるため、LANポート保護機能があるタイプを選ぶと安全性が高まります。
雷が鳴り始めたら、パソコンの使用を控えるようにしましょう。どうしてもパソコンを触る必要がある場合、電源ケーブルを抜いておくと安心です。
●エアコン用のコンセントの雷対策は何が必要？
エアコン用のコンセントの雷サージ対策には、雷ガード付き延長コードやアース線の設置が欠かせません。大きな電力を扱う家電のため、雷が鳴ったときは優先的にコンセントを抜きましょう。
雷ガード付き延長コードだけでは不安な場合、分電盤に避雷器（SPD）を取り付けるのがおすすめです。
●雷ガードは意味ないって本当？
雷ガードは決して「意味がない」わけではありません。雷ガードが意味ないと言われる理由には「直撃雷サージを完全に防げない場合があるため」です。
ただし、実際に発生する雷被害の多くは誘導雷サージであり、雷ガード付き延長コードでも十分に対策できます。雷サージに対する完全な防御は難しくても、家電の故障リスクの大幅な軽減が可能です。
●雷が鳴っている時に家電を使うのはNG？
結論、雷が鳴っている間に家電を使うのは危険です。エアコンやドライヤーなどの家電が雷サージを受けると、急激な電圧変化により内部の基板や回路が故障するリスクがあります。
雷が鳴り始めたら、家電を使うのは極力控えましょう。
Jackery（ジャクリ）のポータブル電源があれば、雷が鳴っているときも安心して家電への給電・使用ができます。天気が悪い日も家事のペースを守りたい方におすすめのアイテムです。
●雷がよく落ちるのはどんな場所？
雷がよく落ちる場所の共通点は「高く広い場所」で、例を挙げると下記の場所が挙げられます。
・高層ビル
・山頂
・ゴルフ場
・鉄塔
・電柱
・砂浜・海
・田んぼなど
周囲に高い建物が少ない郊外の住宅地も、雷が落ちやすくなるリスクが高まるため注意が必要です。
●雷が鳴ったら家のどこに移動すべき？
雷が鳴ったら、家の下記の場所へ移動するのがおすすめです。
・金属部分（電話線やテレビのアンテナ、水道管など）から1m離れた場所
・部屋の中央エリア
雷が鳴っている間は、基本的に電化製品から離れましょう。基本的には鉄筋コンクリートや木造住宅を問わず、建物内にいるだけで十分安全です。ただし、雷による停電や電波障害が発生する恐れもあるため、事前の対策が欠かせません。
Jackery（ジャクリ）のポータブル電源は「雷の影響でスマホが充電できない」「停電でコンセントが使えず仕事ができない」などの事態へ向けた対策にもおすすめです。
まとめ
雷が鳴り始めたら、まずは洗濯機やドライヤーのコンセントを抜くことが大切です。アース線や避雷針についても、正しく設置されているか確かめておきましょう。
雷による家電の故障を防ぐためには、雷サージ対応タップやサージプロテクターの導入が欠かせません。場所や用途に応じた対策グッズを選ぶことで、パソコンやエアコンなどの電子機器を守れます。
また雷サージの対策には、コンセントを「守る工夫」だけでなく「壊れたときの備え」も大切です。ポータブル電源やUPSを準備しておき、停電やコンセント故障時も安心してスマホやパソコンへ給電できる体制を整えましょう。
