マグニチュードと震度の違いをわかりやすく解説!今すぐできる防災対策4選

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マグニチュードと震度の違いをわかりやすく解説!今すぐできる防災対策4選

2024年元日に発生した能登地震は「マグニチュード7.6」「最大震度7」の大地震でした。しかし「マグニチュードと震度の違いって何?」「東日本大震災はマグニチュード9.0・震度7だったけど、何が違うの?」と疑問を感じたのではないでしょうか。

そこで今回はマグニチュードと震度の違いを詳しく解説します。過去の地震の被害例やおすすめの防災対策も紹介するので、参考に「いざというとき」の備えを始めましょう。

目次

マグニチュードと震度の違い


マグニチュードと震度には、以下のような明確な違いがあります。

・マグニチュード:地震そのものの規模

・震度:揺れの強さ 

二つの違いがよくわからない場合は、マグニチュードを「電球の明るさ」に置き換えてみましょう。電球の明るさは同じでも、近くにいるほど明るく、遠くにいるほど暗く見えるはずです。マグニチュードも同じように、震源が近いほど揺れ(震度)は大きく、遠いほど小さくなります。二つの違いを以下で詳しく見ていきましょう。

マグニチュード:地震そのものの規模

マグニチュードとは「地震そのものの規模」のことです。上限となる数値はありませんが、世界でもっとも大きなマグニチュードを観測したのは1960年5月に発生した「チリ地震(マグニチュード9.5)」。日本で発生した地震の最大マグニチュードは9.0で、3.11地震として知られる「東日本大震災」で観測されています。 

マグニチュードは大きさが1増えるとエネルギーが32倍になるため、8クラスは6クラスの地震の約1,000回分のエネルギーをもつことになります。

参考:気象庁

震度とは:揺れの強さ

震度とは「その場所で起こる揺れの強さ」のことです。同じ地震でも、震源からの距離や地盤の揺れやすさなどによって揺れの大きさが変わります。 

また震度の階級は、日本では「0〜7」で決められています。震度5と6は「弱」と「強」の2段階にわけられているため、震度は全部で10段階です。以前は気象庁職員の体感や周囲の状況から震度を測定していましたが、平成8年(1996年)4月からは「計測震度計」で自動的に観測されています。

参考:気象庁

震度階級ごとの体感や屋内外の状況


震度階級ごとの体感や屋内外の状況

地震の揺れの強さにより、体感や屋内外の状況はどのように変わるのでしょうか?震度階級ごとの違いを以下で詳しく見ていきましょう。

震度0〜7の体感の揺れ

震度0〜7の地震では、体感の揺れに以下のような違いがあります。 

震度階級

体感の揺れ

0

人は揺れを感じない。(地震計には記録される)

1

屋内で静かにしている人のなかで、わずかに揺れを感じる人がいる。

2

屋内で静かにしている人の大半が揺れを感じる。

眠っている人のなかには目を覚ます人もいる。

3

屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる。

眠っている人の大半が目を覚ます。

外を歩いている人のなかで揺れを感じる人もいる。

4

歩いている人のほとんどが揺れを感じる。

眠っている人のほとんどが目を覚ます。

5弱

大半の人が恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。

5強

大半の人が物につかまらないと歩くことが難しい。

6弱

立っていることが困難になる。

6強

立っていることができず動けなくなる。

揺れにより飛ばされることもある。

7

参考:気象庁 

震度0は揺れを感じず、震度1〜2は屋内にいる人のみが揺れを感じます。屋外にいる人でも揺れを感じるようになるのは震度3からで、震度5弱からは大半の人が恐怖を覚えるでしょう。震度6弱からは立っているのが困難になり、震度6強〜7は揺れにより吹き飛ばされてしまうこともあります。

震度0〜7の屋内・屋外の状況

震度0〜7の地震が起きた場合、屋内・屋外では下記のような状況になることが予想されます。 

震度階級

屋内の状況

屋外の状況

0

1

2

電灯のような吊り下げ物がわずかに揺れる。

3

棚にある食器類が音を立てることがある。

電線がわずかに揺れる。

4

電灯のような吊り下げ物が大きく揺れ、棚にある食器類が音を立てる。

 

電線が大きく揺れる。

自転車を運転していて揺れに気づく人もいる。

5弱

電灯のような吊り下げ物が激しく揺れ、棚にある食器類や本などが落ちることがある。

固定していない家具が移動することがある。

電柱の揺れがわかる。

道路に被害が生じることがある。

窓ガラスが割れて落ちることがある。

 

5強

棚にある食器類や本などで落ちるものが多くなる。

テレビが台から落ちることがある。

固定していない家具が倒れることがある。

補強されていないブロック塀が崩れることがある。

自転車の運転が困難になる。

窓ガラスが割れて落ちることがある。

6弱

固定していない家具の大半が移動し、倒れるものがある。

ドアが開かなくなることがある。

壁のタイルや窓ガラスが破損・落下することがある。

6強

固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる。

壁のタイルや窓ガラスが破損・落下する建物が多くなる。

補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる。

7

固定していない家具のほとんどが移動したり倒れたりし、飛ぶこともある。

壁のタイルや窓ガラスが破損・落下する建物がさらに多くなる。

補強されていないブロック塀も破損するものがある。

参考:気象庁 

震度0〜1は、屋内外の状況はほとんど変わりません。屋内の物が揺れ出すのは震度2からで、屋外は震度3から電線がわずかに揺れはじめます。震度4からは屋内外の多くの物が揺れたり倒れたりし、震度6弱からは避難が困難になるほど激しい倒壊・破損が起こるでしょう。

【被害例】過去に起きた地震のマグニチュードと震度


ここからは、過去に日本で起きた地震のマグニチュードと震度を紹介します。実際の被害はどのようなものだったのか、以下で詳しく見ていきましょう。

(参考:気象庁

阪神・淡路大震災:マグニチュード7.3・震度7

平成7年(1995年)1月に発生した「阪神淡路大震災」では、マグニチュード7.3・震度7を観測しました。神戸市を中心とした阪神地域で火災が多発し、死者数は約6,400人にもおよびます。鉄道や高速道路などの被害も大きく、全壊・半壊含め約24万9,000棟の家屋が倒壊・破損しました。

新潟県中越地震:マグニチュード6.8・震度7

平成16年(2004年)10月に発生した「新潟県中越地震」では、マグニチュード6.8・震度7を観測しました。大規模な余震が続き、地震発生前の長雨による地盤の緩みと重なって土砂災害が拡大。集落が孤立したほか、死者68名、全壊・半壊含め約1万7,000棟の家屋が倒壊・破損しました。

東日本大震災:マグニチュード9.0・震度7

平成23年(2011年)3月に発生した「東日本大震災」では、マグニチュード9.0・震度7を観測しました。東北地方の沿岸部を中心に最高潮位9.3メートル・遡上高 40.5メートルに達する「巨大津波」を引き起こし、本震後も余震が多発。死者数は約1万9,000人にもおよび、全壊から一部破損を含め約115万3,000棟の家屋が倒壊・破損しました。

熊本地震:マグニチュード7.3・震度7

平成28年(2016年)4月に発生した「熊本地震」では、マグニチュード7.3・震度7を観測しました。電気・ガス・水道などのライフラインへの被害のほか、空港・道路・鉄道などのインフラにも甚大な被害が発生。熊本県を中心に、避難所を含めた約20万6,000棟もの家屋が倒壊・破損し、土砂災害による死者数は64名にもおよびます。

北海道胆振東部地震:マグニチュード6.7・震度7

平成30年(2018年)9月に発生した「北海道胆振東部地震」では、マグニチュード6.7・震度7を観測しました。発電所が停止したことにより、北海道のほぼ全域が停電。数日前からの降雨による地盤の緩みで土砂災害も発生し、死者43名、約1万5,000棟の家屋が倒壊・破損しました。

大きな地震ではライフライン・インフラが止まる可能性大!


上記や能登地震のような「大地震」が起きれば、生きていくために必要なライフラインやインフラは高確率で止まります。ライフラインやインフラが止まると、下記のような困りごとが想定されるでしょう。 

ライフライン・インフラ

困ること

水道

・洗濯ができない

・飲料水が足りない

・お風呂に入れない

・水洗トイレが使えない

・粉ミルクがつくれない

電気

・照明が使えない

・冷暖房が使えない

・冷蔵庫が使えない

・スマホを充電できない

・テレビやパソコンが使えない

ガス

・調理ができない

・お風呂が沸かせない

・ガス暖房が使えない

通信設備

・インターネットが通じない

・家族や知人と連絡が取れない

交通機関

・避難所まで辿り着けない

・避難所に食料や水が届かない

 なかでも止まると厄介なのが「水道」「電気」「交通機関」です。水道が使えないと飲み水の確保ができず、交通機関が停止すると食料や衣類などの支援物資が届きません。電気が停止すると真夏や真冬に冷暖房が使えず、熱中症や低体温症で命を落とす危険もあるでしょう。 

また気象庁によればマグニチュード8~9クラスの「南海トラフ地震」が、30年以内に70~80%の確率で起こるとされています。 

南海トラフ沿いの大規模地震(M8からM9クラス)は、「平常時」においても今後30年以内に発生する確率が70から80%であり、昭和東南海地震・昭和南海地震の発生から約80年が経過していることから切迫性の高い状態です

 引用:気象庁 

いつ何が起きても冷静に対応できるように、これから紹介する防災対策をぜひ取り入れてご自身やご家族の安全を守りましょう。

今すぐ備えよう!やっておくと安心な防災対策4選


避難用バッグを用意する

ここからは、やっておくと安心な防災対策を4つ紹介します。

・家具の置き方を工夫する

・避難用バッグを用意する

・家族との連絡方法を決めておく

・ポータブル電源を用意する 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

対策①:家具の置き方を工夫する

家具の置き方を工夫すると、倒れてきた家具にぶつかって怪我をしたり下敷きになったりするのを防げます。「家具は倒れるもの」という認識で、下記のような防災対策を施しましょう。

・家具は壁に固定する

・出入り口の近くに家具を置かない

・タンスや食器棚などはストッパーで固定する

・寝室・子ども部屋にはなるべく家具を置かない

・手の届くところにスリッパ・懐中電灯・ホイッスルを備えておく 

家具を出入口がふさがらない位置で固定するだけで、被害のリスクは大きく下がります。お子さんがいる家庭では、子どもに物が落ちてこないよう考えて家具を配置すると良いでしょう。

対策②:避難用バッグを用意する

避難用バッグには、家族が3日間生き延びるための備蓄を用意しておく必要があります。最低限必要なアイテムは下記のとおりです。 

・水

・3日分の非常食×家族分

・着替え

・雨具

・懐中電灯

・携帯ラジオ

・充電器

・マッチ

・ライター

・ろうそく

・軍手

・医薬品

・救急用品

・使い捨てカイロ

・歯ブラシや歯磨きシート

・トイレットペーパー

・携帯トイレ

・タオル

・マスク

・貴重品

 上記とは別に、子ども用品・女性用品・高齢者用品などが各自必要になるでしょう。家庭で備えるべき備蓄を詳しくチェックしたい方は「防災グッズでいらなかったもの5選と本当に必要なものリストを解説」の記事をご確認ください。

対策③:家族との連絡方法を決めておく

家族との連絡方法を事前に決めておくと、迅速な安否確認ができ地震が起きた際に孤立するリスクを減らせます。連絡方法とあわせて「集合場所」も決めておくとなお安心でしょう。 

また、通信整備が停止して電話がつながらないときは、局番なしの「171」で伝言を録音できる「災害用伝言ダイヤル」の利用がおすすめです。災害用伝言ダイヤルに伝言を残しておけば、自分の電話番号を知っている人が伝言を再生できます。 

参考:総務省

対策④:ポータブル電源を用意する

災害のときに困るのが、スマホの充電が切れて情報を集められなくなることです。大きな地震が発生した際は情報がないと正確な状況把握ができないため、支援物資の確保や避難所の情報集めが困難になるでしょう。 

そのような事態を防ぐのに役立つのが「ポータブル電源」です。ポータブル電源はモバイルバッテリーより大容量な蓄電池で、家族全員分のスマホをまとめて充電できます。消費電力の大きいヒーターや炊飯器なども使えるため、長引く避難所生活用に備えておくと安心です。

防災対策におすすめのポータブル電源3選


被災した際におすすめなのが、一般社団法人防災安全協会の「防災製品等推奨品マーク」を取得し、災害時にも使える安全性が認められた当社「Jackery」のポータブル電源です。ここでは被災時に役立つ、ソーラーパネルとセットになった3つのモデルを紹介します。

Jackery Solar Generator 1000 Plus:1〜2人での防災対策におすすめ

1〜2人での防災対策には、出力2,000Wのポータブル電源「Jackery Solar Generator 1000 Plus」がおすすめです。スマホの充電は約90回、電気毛布(40W)の使用は約30時間可能。消費電力の大きいケトルや電子レンジも動かせるため、災害時に一つは持っておくと安心です。 

耐久温度もー10〜45℃と幅広く、真夏・真冬の災害時にも対応できます。消費電力が大きいエアコンでも1,500W程度が最大のため、Jackery Solar Generator 1000 Plusがあればどの季節の災害時も電力不足で困ることはないでしょう。 

機能性と価格のバランスが取れたポータブル電源を1台備えておけば、使わないときは自宅で電気代の節約に、災害が起きたときには命を守るために大いに利用できます。迷ったら「Jackery Solar Generator 1000 Plus」を選ぶのがおすすめです。

Jackery Solar Generator 2000 Plus:3人以上の防災対策におすすめ

3人以上の防災対策には「1000 Plus」よりさらに高出力な「Jackery Solar Generator 2000 Plus」がおすすめです。2,042Whの大容量・出力3,000Wもあり、1,500Wの電子レンジと1,000Wのセラミックヒーターでも同時に動かせます。 

コンセントでわずか2時間での充電が可能なうえ、365日使わずに保管していてもわずか10%しか放電されません。思い出したときにサッと充電しておけば、突然災害が起きても心配はいらないでしょう。もちろんソーラーパネル充電にも対応しているため、停電が長引いても繰り返し使用可能です。 

より安心感が欲しい場合は「拡張バッテリー」を追加して、容量を最大12,000Whまで増やすこともできます。容量が12,000Whまであると、たとえば500Wのホットカーペットなら24時間も使用可能です。能登地震のような冬の被災が心配な人は、Jackery Solar Generator 2000 Plusで徹底して対策しておきましょう。

Jackery solar  Generator 300 Plus 100w:手軽な防災対策におすすめ

手軽に防災対策をしたい場合は、コンパクト設計の「Jackery Solar Generator 300 Plus 100w」がおすすめです。容量288Wh・出力300W(瞬間最大600W)あるため、どこへでも持ち運んで好きな場所にコンセントがつくれます。 

たとえばモバイルバッテリーだと1〜3回程度しかできないiPhoneの充電も、Jackery Solar Generator 300 Plus 100wなら10回以上可能。50Wの電気毛布が5時間程度使えるので、寒さで眠れない心配もありません。なるべく価格を抑えて高機能なポータブル電源が欲しい方は、75,000円以下でリーズナブルなJackery Solar Generator 300 Plus 100wがおすすめです。

まとめ


2024年元日に起きた能登地震では、1月23日時点(地震発生から約3週間経過)の今でも多くの方が自宅に戻れずにいます。「避難所で温かい飲み物が飲める」「情報が欲しいときにスマホを使える」のは、災害時の大きな心の支えになるでしょう。 

ご自身や一家の安全を守れるよう、家具の配置・避難用バッグ・連絡方法の取り決めとあわせて、ぜひポータブル電源の用意も検討してみてください。

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