介護施設の非常災害時の対応策まとめ!命を守る非常用電源のおすすめも紹介
「災害大国」とまで呼ばれる日本では、介護施設における非常災害時の対応策を決めることがもはや必須です。今回は非常災害時が起きた際に介護施設が対応すべきことや、事前準備しておくべきことをまとめました。介護施設の安全運営のために、絶対に用意しておきたい「非常用電源」についても解説しています。漏れなくチェックして、万が一の地震や水害に備えておきましょう。
介護施設は非常災害時の対応を決めておこう
介護施設は、さまざまな非常災害時の対応をしっかりと決めておくことが大切です。まずはその理由について詳しく見ていきましょう。
●日本は自然災害のリスクが非常に高い
日本は災害のリスクが非常に高い国です。内閣府防災情報のページによれば、日本はその位置や地形・地質・気象などの自然条件が原因で、下記のような災害が起きやすいとされています。
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・台風
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・豪雨
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・豪雪
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・洪水
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・土砂災害
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・地震
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・津波
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・火山噴火
参考:内閣府防災情報のページ「災害を受けやすい日本の国土」
特にリスクが高いのは「水害」です。最近ニュース等を見ていると感じる方が多いかと思いますが、台風や豪雨による浸水・停電などの被害が増えてきています。具体的な原因等はまだ究明段階にありますが、気象庁によれば2022年現在、1時間降水量80mm以上・3時間降水量150mm以上・日降水量300mm以上などの強い雨は、1980年ごろと比較して約2倍の頻度に増えているとのことです。
参考:気象庁「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」
ほかにも日本はさまざまなプレートの間に位置することから、むこう30年以内に60~70%以上の確率で東日本大震災クラスの大地震が起きるといわれています。もはや介護施設における非常災害時の対応策定は、避けては通れないことのひとつです。
●高齢者は自力での避難や情報収集が難しい
「特に」介護施設で非常災害時の対応を定めることが求められている背景としては、利用者(高齢者)が自力で避難したり、情報収集したりするのが困難な点が挙げられます。介護施設が利用者をサポートしなければ、たちまち施設内がパニックに陥ってしまうのは間違いありません。災害の規模によっては、犠牲者が出てしまうリスクもあります。しっかりと対応を決めておく必要があるでしょう。
●2024年4月にはBCP(業務継続計画)の策定が義務化
実は2024年4月には、介護施設におけるBCP(業務継続計画)の策定が義務化されます。非常災害時の対応を含め、職員・利用者の安全を守るための対策を具体的に決めなければいけません。
参考:厚生労働省「介護施設・事業所における自然災害発生時の業務継続ガイドライン」
BCP義務化に対応するためにも、非常災害時の対応策定を今から始めておく必要があるでしょう。
非常災害発生した直後に介護施設が取るべき7つの対応
実際に非常災害が発生した際、介護施設がすぐに対応すべき7つのことを解説します。
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・入居者や職員の安否を確認する
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・入居者をできるだけ安全な場所に集合させる
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・扉や非常口を開放する
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・エレベーターに閉じ込められている人がいないか確認する
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・医療機器の作動状況を確認する
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・入居者の家族に連絡する
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・防災グッズを取り出しておく
それぞれ見ていきましょう。
●対応すべきこと①:入居者や職員の安否を確認する
まずは入居者や職員の安否をしっかりと確認してください。非常時に向けて顔写真入りの名簿を作っておき、事前に決めた担当者が全員を漏れなくチェックするのがおすすめです。ここで対応が漏れると被害者を出してしまうかもしれないので、事前の念入りな準備と迅速な確認が必要です。
●対応すべきこと②:入居者をできるだけ安全な場所に集合させる
全員の安否を確認したら、次は入居者をできるだけ安全な場所に集合させてください。なぜかというと、停電や衝撃が原因でナースコールが使えなくなってしまう場合があるからです。情報伝達や避難を、漏れなく一斉に行える状態にしておきましょう。
●対応すべきこと③:扉や非常口を開放する
地震・雷による停電の場合は扉・非常口など、出口はいったん解放しておきましょう。機器のショートなどが原因で火災が発生する可能性があるため、煙で体調を崩したり逃げ遅れたりする人を防止するのが目的です。ただし万が一外が氷点下の場合は、利用者の低体温症のリスクを考慮して最低限の数の出口を開放するのが良いでしょう。
●対応すべきこと④:エレベーターに閉じ込められている人がいないか確認する
エレベーターのある施設の場合には、中に閉じ込められている人がいないかしっかりと確認しておきましょう。多くのエレベーターは、地震や浸水などが発生すると緊急停止するようになっています。この場合は外部から適切な対処をしないと、中の人を救出できません。忘れずに全基確認するようにしてください。
●対応すべきこと⑤:医療機器の作動状況を確認する
医療機器を使用している施設では、各機器がしっかりと動くか確認しましょう。介護施設で使っている医療機器の多くはすぐに利用者の生死にかかわるわけではありませんが、長期間使用できなければ体調不良などを引き起こすことにつながります。安否確認や避難経路の確保が終わったら、医療機器の動作も確認しておいてください。
●対応すべきこと⑥:入居者の家族に連絡する
ここまで終わったら入居者のご家族に連絡し、無事であることを報告しましょう。場合によってはご家族が利用者を迎えに来るケースもあると思われるので、適宜対応するようにしてください。ただし余震が予想される大地震の発生後などは、無理に迎えに来てもらうよりも施設内で安全確保をしたほうが良い場合もあります。ご家族と協議して、もっとも安全な策を取るようにしましょう。
●対応すべきこと⑦:防災グッズを取り出しておく
防災グッズはこのタイミングで取り出しておき、すぐに使えるようにしておきましょう。まとめておくべき防災グッズはこの後解説します。
【今からできる】介護施設の非常災害時の対応策5選
今からでもすぐにできる介護施設の非常災害時の対応策を5つ紹介します。
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・防災グッズを備蓄してまとめておく
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・避難経路を決めておく
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・役割分担を明確にしておく
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・防災・避難訓練を定期的に行う
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・非常用電源を用意しておく
それぞれ見ていきましょう。
●対応策①:防災グッズを備蓄してまとめておく
最低限、下記の防災グッズを備蓄してまとめておきましょう。
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・最低3日分の飲用水(人数×9Lが目安)
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・最低3日分の非常食(人数×9食が目安)
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・人数分の毛布
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・簡易トイレ
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・ラジオ
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・懐中電灯
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・電池
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・救急箱
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・トイレットペーパー・ティッシュペーパー
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・マスク
水や食料はもちろん、暖をとるための毛布や感染症の拡大を抑える衛生用品、明かりなどは必須です。しっかりと揃えておきましょう。
●対応策②:避難経路を決めておく
避難経路は事前に決めておき、すぐ確認できるよう施設内のいたるところに貼っておくのがおすすめです。緊急時に避難経路マップを出していては間に合わないケースがあります。事前の張り紙で対策しましょう。
●対応策③:役割分担を明確にしておく
非常災害時の役割分担は明確にしておきましょう。先ほど紹介した「災害発生直後に対応すべき7つのこと」からも分かるように、緊急時といえどやらなければいけないことは盛りだくさんです。誰が何をやるのか決めて、スムーズに行動できるようにしておきましょう。
●対応策④:防災・避難訓練を定期的に行う
実際に決めた避難経路でスムーズに避難したり、安否確認や入居者の集合をスピーディーに行ったりできるように、定期的に防災・避難訓練を行っておきましょう。いざ有事が発生したとき、意外とすぐに動き出すのは難しいです。訓練しておけば動き出しのスピードが間違いなく早くなるので、ぜひ実践してみてください。
●対応策⑤:非常用電源を用意しておく
台風・水害・地震など、さまざまな災害が原因で停電が発生します。下記のことが起きて困らないように、非常用電源を用意しておきましょう。
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・エアコンが動かせなくて施設内が暑い・寒い
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・ポンプが動かなくてトイレが流れない
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・パソコン・インターネット機器が止まってシステムが使えない
高齢者は体温調節の機能が衰えているので、暑い・寒いことに気づかず熱中症や低体温症を起こしてしまうリスクがあります。非常災害時であっても、施設側がしっかりと対応することが大切です。
また現代の情報社会において、パソコン・インターネット機器の停止は死活問題です。利用者の情報を閲覧できなくなってしまい、必要な処置ができなくなってしまうケースもありえます。非常用電源を用意して、最低限の機器は動かせる状態にしておいてください。
介護施設の非常災害時におすすめの非常用電源は「ポータブル電源」
介護施設の非常災害時におすすめなのが、大容量・高出力の蓄電池「ポータブル電源」です。ポータブル電源にはコンセントの穴(AC電源)とUSBポートがついているので、ほとんどの機器を動作できます。ポータブル電源のポイントは下記の3つです。
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・導入コストが安価
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・持ち運べるので使い勝手が良い
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・ソーラーパネル充電で燃料管理いらず
それぞれのポイントについて見ていきましょう。
●ポータブル電源のポイント①:導入コストが安価
ポータブル電源は圧倒的に導入コストが安価です。建物に据付するタイプの蓄電池が50~300万円ほどするのに対し、容量によりますがポータブル電源は1台3~30万円ほど。初期コストを大幅に抑えて導入できます。安いからといって性能が悪いことはなく、高出力のポータブル電源ならほとんどの機器を問題なく動作可能です。「蓄電池の導入はコストが高すぎる」と悩んでいた施設運営者の方は、ぜひポータブル電源の導入を検討しましょう。
●ポータブル電源のポイント②:持ち運べるので使い勝手が良い
ポータブル電源のポイントは、なんといってもその使いやすさ。ほとんどの製品に取っ手やキャスターがついており、持ち運んで好きな場所で使えます。利用者の近くに電源が欲しい時も、ポータブル電源を持っていけばOK。なお当社「Jackery」のポータブル電源なら、さらに他社製品より20~30%も軽量でラクラク使えるでしょう。
●ポータブル電源のポイント③:ソーラーパネル充電で燃料管理いらず
ポータブル電源と比較される非常電源に「ガス・ガソリン式発電機」があります。ガス・ガソリン式発電機は、その名のとおりガスやガソリンなどの燃料を用いて発電する装置です。燃料はタンク内が9カ月、携行缶に入れていても3年ほどで劣化するので、定期的に入れ替えるなど管理する必要があります。
この点、ポータブル電源はソーラーパネルからの充電が可能な装置です。当然燃料は使わないので、面倒な管理は必要ありません。忙しい介護施設にとって、少しの燃料管理の手間も必要ないのは大きなメリットでしょう。メンテナンスもほぼ不要なため、使いたいときにすぐ使える優れモノです。
関連人気記事:停電対策はポータブル電源と発電機どちらがおすすめ?
介護施設の非常災害時の対応にJackeryポータブル電源がおすすめ!
介護施設の非常災害時の対応に用意したいポータブル電源は「Jackery(ジャクリ)」の製品です。メリットからおすすめのモデルまで詳しく解説します。
●防災製品等推奨品マーク取得済み
Jackeryのポータブル電源は、すべてが防災安全協会の「防災製品等推奨品マーク」を取得済みです。大規模な災害時にも安心して使える堅牢性や機能性、使いやすさが客観的に認められています。まさに「非常災害時の対応策にピッタリ」なのが、Jackeryのポータブル電源なのです。
●軽量・コンパクトで非常時に扱いやすい
Jackeryのポータブル電源は、他社製品と比較して20~30%ほどコンパクトな設計。女性の職員でも持ち運びやすく、非常時に必要な場所にラクラク移動して使えます。定期的な充電もケーブル1本、機器への給電も本体のコンセント(AC電源)に挿すだけ。圧倒的な使いやすさで、非常時にも迷わず使えること間違いなしでしょう。
●おすすめは「Jackery Solar Generator 2000 Plus」
特におすすめのポータブル電源は、2,042Whの大容量を誇り、さらに200Wのソーラーパネルがセットになった「Jackery Solar Generator 2000 Plus」です。2,042Whの容量があれば、数日間パソコンやインターネット機器の電源が落ちる心配はありません。
さらに拡張バッテリーで最大12,000Whまで容量を増強可能なのが強みで、平均500Wを消費するエアコンなら約24時間も継続して動作できます。利用者の熱中症・低体温症のリスクは、この1台で大幅軽減できるでしょう。
もちろんソーラーパネルで充電すれば繰り返し使えます。「パススルー充電」に対応しているので、充電しながら機器への給電も可能。圧倒的な機能性で、介護施設の停電対策をバッチリサポートします。ぜひ施設に規模に応じて何台か用意してみてください。
製品名 | Jackery ポータブル電源 2000 Plus |
容量 | 2042.8Wh(最大12kWhまで拡張可能) |
定格出力 | 3000W/正弦波(最大瞬間出力:6000W) |
出力ポート数 | ACⅹ5、DCⅹ1、USBⅹ4 |
充電時間 | AC充電:2時間 |
寿命/サイクル数 | 約4000回サイクル |
保証期間 | 5年間 |
まとめ
自然災害のリスクが非常に高い日本では、介護施設の非常災害時の対応策を練るのはもはや必須です。2024年4月には介護施設がBCP(業務継続計画)の策定義務化も始まるので、しっかりと対策を決めておきましょう。
非常災害時を安全に切り抜けるには「非常用電源」の用意が必要不可欠です。当社「Jackery」では、「ポータブル電源」を使った対策をおすすめしています。ぜひ「Jackery Solar Generator 2000 Plus」で、あなたの施設の安全を守りましょう。
ご参考になるサイト:いえケア | 在宅介護の悩みを解決するプロの知恵袋
在宅介護に不安や悩みを抱える本人・ご家族・ケアマネ・介護職など、介護に携わるすべての人に役立つ情報サイト。