台風対策に必要な事前準備とは?台風上陸に備えた防災グッズ15選を解説!
台風は頻繁に発生する身近な災害のひとつです。地域によっては台風にあまりなじみのない方もいるので、いざ台風対策を考えた時にイメージがつきづらいかもしれません。しかしながら、台風は思わぬ被害をもたらすことがあり、備えが不十分であれば取り返しのつかないことになる可能性があります。そこで当記事では、台風対策が必要な理由や、台風対策に役立つ防災グッズについて詳しく解説していきます。ぜひ、最後までご覧ください。
台風の対策は何がポイントになるのか
台風対策の防災グッズおすすめ15選!建物用と避難用別で解説
防災グッズは、台風対策に備えるために「建物用」と「避難用」の2つに分類されます。建物用は台風から建物を守るための安全対策に役立ち、避難用は台風発生時の避難時に必要なグッズです。建物用と避難用別の台風防災グッズをしっかりとチェックし、準備しておきましょう。
●「建物用」の台風対策グッズ4選
●土のう、水のう
土のうは、台風や豪雨などの水害を防ぐために、土や砂を詰めた袋のことです。これは住居の浸水だけでなく、川の氾濫や田畑への浸水を防ぐのに役立ちます。
水のうは、都市部などで土や砂の確保が難しい場合でも、水道水やお風呂の残り湯を利用して作ることができます。また、水のうは土のうよりも軽量であり、誰でも準備しやすいという特徴があります。
具体的な用途としてはトイレやお風呂、洗濯機の排水口の上に置いて逆流対策として利用したり、玄関などの出入り口前に置いて浸水対策に活用したりすることができます。
●ブルーシート
ブルーシートは、広い範囲を覆うことができるため、屋根の応急処置に非常に役立ちます。
台風で雨漏りが発生した場合、雨水の浸入箇所を特定することは困難であり、専門業者ですら難しい場合がありますが、ブルーシートを屋根全体に被せることで、特定できない箇所でも一時的に雨水の侵入を防ぐことができます。
ブルーシートはホームセンターなどで手軽に入手でき、設置方法も比較的簡単です。雨漏りが生じた屋根にブルーシートをかけ、しっかりと固定すれば十分です。
ただし、ブルーシートの設置は一時的な応急処置に過ぎません。ブルーシートを使用しても、屋根との隙間から雨水が侵入する可能性は考える必要があります。
また、ブルーシートの寿命は種類によって異なりますが、一般的に4年程度から1年以下とされています。そのため、ブルーシートの寿命が切れる前に、専門業者に本格的な雨漏り修理業者への依頼を検討しましょう。
●吸水シート
吸水シートは、水を吸い込ませたい箇所にシートを浸すだけで使用することができます。
吸水シートは台風時の雨漏りの応急処置だけでなく、水回りの漏水時にも役立つ台風対策グッズです。水トラブルが発生した際にシートを浸すだけで、大量の水を効果的に吸収することができます。
また、吸水シートは約3週間ほど天日で自然乾燥させると元のシートの状態に戻り、再び使用することができます。
材質が劣化しない限り、何度も繰り返し利用することができるため、1枚持っておくだけでもさまざまな場面で重宝します。
●ガラス飛散防止フィルム
ガラス飛散防止ガラスフィルムは、窓ガラスに貼ることでさまざまな効果をもたらす防災グッズです。
台風対策として注目されるのは飛散防止の効果です。ガラス飛散防止フィルムを貼ることで、もし窓が強い台風で割れた場合でも、ガラスの破片がフィルムによって保持されるため、飛び散りを防止することができます。
さらに、窓ガラスフィルムは飛散防止だけでなく、飛び散ったガラスによる二次被害を防ぐ役割も果たします。
ガラス飛散防止ガラスフィルムは、窓の安全性を向上させるだけでなく、窓ガラスの破損によるリスクを軽減します。
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●「避難用」の台風防災グッズ11選
〇飲料水
大人の場合、体重や年齢による個人差はありますが、1日に必要な水の目安は一般的に1人あたり3リットルとされています。
ただし、これは単純に水のみを摂取する必要量ではなく、食べ物から摂取される水分も含まれます。
災害発生時にはライフラインが停止し、復旧まで時間がかかる可能性があり、救援物資が届くまで数日かかることもあります。
そのため、救援活動の目安となる72時間をカバーするための期間である3日分の水を備蓄することが推奨されています。
〇非常用保存食
災害時は自由が制約されるためストレスを引き起こしやすいです。そこで、自分が好きな食べ物や美味しいと思うものを備蓄しておくことで、災害時のストレスを少しでも軽減できる効果が期待できます。
停電によって冷蔵庫の中の食品はすぐに食べられなくなる可能性があるため、備蓄する食品は常温で長期保存が可能なものを選ぶことが重要です。
家族の構成に合わせて、高齢者や乳幼児などの特別なニーズに対応した食品も備蓄しておき、食品アレルギーがある人にとっても安心な食品を用意しておくことが必要です。
食料の備蓄は災害時の心の支えとなります。自分や家族が好きな食べ物や安心して食べられる食品を用意し、困難な状況に備えましょう。
〇貴重品(保険証・免許証などの身分証明書、通帳、印鑑など)
災害時には、身の回りの貴重品を全て持ち出したくなるのが人情というものですが、避難所生活で必要な最低限の物を厳選して持参する必要があります。
公衆電話を使用するための小銭や、身分証明書や健康保険証のコピー、公的機関で必要な印鑑(認印)などは必ず持参しましょう。
また、銀行口座や保険に関する情報はメモに控えておくことも重要です。家族に小さな子供がいる場合は、母子手帳のコピーも忘れずに準備しましょう。
災害時は限られた物資や設備が共有されるため、最低限の必要な物を持参することで、避難所での生活をスムーズに過ごすことができます。
〇現金
災害時には、大規模な停電やライフラインの遮断により、ATMが使用できない可能性があります。そのような状況に備えて、1週間分程度の生活費を現金として手元に準備しておくことが安心です。
現金は、非常持ち出し袋に入れて手元に保管しておくことをおすすめします。災害時にはおつりを準備することが難しい場合もあるため、1万円札だけでなく、千円札や小銭も用意しておくと便利です。
災害発生時には、現金がすぐに利用できるように準備することで、必要な物品の購入や生活費の支払いなどをスムーズに行うことができます。
ただし、安全な保管場所や盗難に対する注意も忘れずに行いましょう。
〇救急用品
台風からの避難時には、応急処置に必要なアイテムとして、絆創膏や消毒液の他にも包帯や三角巾などが役立ちます。これらは、出血の止め方や骨折の固定などに使用することができます。
また、台風発生時は時には砂埃や塵が舞いやすい状況が生じることがありますので、マスクも実用的です。
〇防災用ヘルメット
台風が発生すると、強風によって落下物や飛来物が飛んでくる可能性があります。
防災用ヘルメットは、地震や強風による落下物や飛来物から頭部を守る役割を果たします。しっかりとヘルメットを装着しておけば、建物の倒壊や危険な物体から頭部を守ってくれます。
ヘルメットがあるだけで、大きなけがを回避したり、命を守ることができる場合もありますので、台風発生時には必ずヘルメットを着用しましょう。
〇防災用レインコート
防災用レインコートは、身体を濡らさないためにさまざまな工夫が施されており、一般的にはポンチョタイプとセパレートタイプの2種類があります。
ポンチョタイプの防災用ウェアは、手軽にリュックの上から羽織ることができる利点がありますが、強い雨や足元の浸水がある場合には、下半身を保護することができません。
そのため、セパレートタイプの防災用レインコートが適しています。セパレートタイプのレインコートは、上着とズボンが別々になっており、全身を水濡れから守ることができます。
セパレートの防災用レインコートにはしっかりとしたフードが付いており、全身を保護するだけでなく、風を遮るウインドブレーカーとしても役立ちます。
また、濡れた服を乾かす間の着替えとしても利用することができます。
〇ポータブル電源
ポータブル電源は、家電に給電できる持ち運び型の蓄電池であり、停電時の非常用電源、車中泊やキャンプなどアウトドアの電源確保で活躍されています。
一般的な充電式充電器の容量は5,000mAhですが、ポータブル電源の場合は200~2000whと大容量が特徴です。一般的な充電式充電器の容量と比べても、ポータブル電源のパワーは桁違いであることがわかります。
アウトドア用のポータブル電源は、コンパクトかつ大容量な電源として、台風などの災害時も役に立つでしょう。
また、AC電源ポートが2つ以上あるポータブル電源であれば、複数人のスマホなどを同時に充電することも可能です。
台風や地震などの防災におすすめの非常用電源一覧
Jackery Solar Generator 2000 Plus
(ポータブル電源2000PLUS+ソーラーパネル200W)
容量:2042Wh
定格出力:2000W
フル充電:14時間(Solarsaga 200W×1枚)
Jackery Solar Generator 2000 Pro
(ポータブル電源2000Pro+ソーラーパネル200W)
容量:2160Wh
定格出力:2200W
フル充電:7.5時間(Solarsaga 200W×2枚)
Jackery Solar Generator 1500pro
(ポータブル電源1500Pro+ソーラーパネル200W)
容量:1,512Wh
定格出力:1800W
フル充電:11時間(Solarsaga 200W×1枚)
Jackery Solar Generator 1000 Pro
(ポータブル電源1000Pro+ソーラーパネル100W)
容量:1002Wh
定格出力:1000W
フル充電:13.5時間(Solarsaga 100W×1枚)
Jackery Solar Generator 1500
(ポータブル電源1500+ソーラーパネル100W)
容量:1,534Wh
定格出力:1800W
フル充電:11時間(Solarsaga 100W×2枚)
Jackery Solar Generator 1000
(ポータブル電源1000+ソーラーパネル100W)
容量:1002Wh
定格出力:1000W
フル充電:13.5時間(Solarsaga 100W×1枚)
Jackery Solar Generator 708
(ポータブル電源708+ソーラーパネル100W)
容量:708W
定格出力:500W
フル充電:11時間(Solarsaga 100W×1枚)
〇アルミブランケット
アルミブランケットは、災害時やアウトドアでのレジャーなど、緊急時の防寒対策や体力維持に役立つアルミ製の毛布です。
このブランケットは、軽量かつ薄い素材でありながら、保温性が高い特徴を持っています。また、コンパクトなサイズでたたむことができるため、バッグに忍ばせて持ち運ぶ際も負担になりません。
ブランケットはキャンプで使うようなシュラフと同様に、保温効果や防水性、防風性を備えており、寒さから大切な身体を守る役割を果たします。
その軽量かつ高い保温性は、災害時の体温の維持に役立ちます。
〇衣類や下着
台風発生時には断水などの状況が発生し、洗濯ができなくなる可能性があります。
また、自治体の備蓄物資や救援物資がすぐに全員に行きわたるとは限らないため、自身で備えることが重要です。
避難所によっては洗濯機や更衣室の設備が十分でない場合もあり、避難所では他の人々と共有するため、洗濯や乾燥の場所にも制約が生じることがあります。
避難所で着用する下着は洗濯しやすく、乾きやすい素材のものを選ぶようにしましょう。
〇粉ミルク、哺乳瓶、離乳食
粉ミルクや液体ミルクを赤ちゃんに与えている方は、災害時に備えてミルクの備蓄を行いましょう。避難所には多くの人が集まり、ミルクの供給が限られる可能性があるため、個人での備蓄が重要です。
災害時も通常と同様に、粉ミルクを熱湯で溶かすことで殺菌を行います。また、哺乳瓶の煮沸消毒のために、備蓄水とカセットコンロの準備もしておきましょう。
また、液体ミルクは熱湯を必要とせずに直接与えることができるため、災害時に便利です。ただし、災害直後はガスや水道、電気が停止しやすく、生活の負担も大きいため、1週間分程度の液体ミルクを備蓄しておくと役に立ちます。
ただし、水の選択には注意が必要で、赤ちゃんの腎臓への負担を考慮して軟水を選びましょう。
建物用の台風防災グッズは悪天候になる前に準備しておこう
台風が接近し、悪天候が迫っている段階で作業を行うことは危険です。建物の安全対策には、雨風が強まる前の段階で防災グッズを活用しましょう。
台風シーズンが到来する前に防災グッズを準備しておけば、台風が発生したときに慌てることなく対応できます。
台風が発生した場合は、テレビやラジオ、インターネットなどの情報源で気象情報を頻繁に確認し、台風の進路や規模を把握しましょう。
●自宅や職場周辺のハザードマップを頭に入れておく
ハザードマップは、地震、津波、高潮、浸水などの自然災害が発生した際の予測される被害の規模や範囲を地図上に示したものです。
洪水や津波など、さまざまな種類の災害に応じたハザードマップが存在します。各自治体の窓口やウェブサイトなどで入手できますので、まずは自宅や職場周辺の状況を確認するためにハザードマップを利用しましょう。
●ハザードマップ上で危険な場所を確認しておく
関連人気記事:台風の日の過ごし方9選!絶対引きこもる日を有意義に使おう
台風が接近直前となった時にやっておくべきこと
●物干し竿や植木鉢を家の中へ入れる
台風時にはベランダで物干し竿を使用することは危険です。
風速が20m/sを超えるような大型台風の場合は、重量のある物でも飛ばされる可能性があるため、安全対策としては物干し竿を室内に取り込むことが最も適しています。
ただし、物干し竿は長くて邪魔になることがあるため、室内に物干し竿を収納する際は、伸縮可能な物干し竿を買っておくと便利です。
物干し竿の収納場所には悩むところかもしれませんが、台風が通過するまでの間だけを考えれば、室内に入れておくことが最も安心できます。
●雨戸やシャッターをロックする
家にシャッターや雨戸がある場合は、ロックがかかっていることを確認しましょう。暴風の中で外の様子を確認するために、シャッターや雨戸を開けることは危険ですので絶対に避けてください。
庭に小屋やガレージがある場合はそちらもあわせてチェックしておきます。なお、強風によって窓の下枠に雨水が吹き込むことがあるかもしれませんが、住宅用の窓の構造上これは仕方がありません。
ただし、非常に激しい雨風が窓に直接当たるような場合は、窓の水密性や気密性を超えてしまい、水が室内に漏れる可能性も考えられます。その場合は、吸水シートやタオルを敷いて対策をしましょう。
●ポータブル電源を充電しておく
災害や防災に備える際はポータブル電源を用意しておけば、地震や台風などの災害時にスマートフォンの充電や情報収集、冷蔵庫食料の守り、料理づくりなどに役立ちます。
また、夜間の照明や季節に応じた暖房や扇風機の電力供給にも使用でき、避難先でも便利に利用することができます。
電力供給が安定している時間帯や余力があると思われるタイミングでポータブル電源を充電しておき、もしもの時に備えておきましょう。
●湯船に貯めれるだけの水を貯めておく
大規模な地震が発生すると、電気やガスだけでなく水道の供給も止まる可能性があります。水が止まってしまうと、飲料水はもちろん生活用水も使用できなくなり、洗濯や洗い物に支障をきたすばかりでなくトイレも流せなくなってしまいます。
台風の到来前には事前の準備が重要です。たとえば、事前に湯船やペットボトル、鍋、やかんなどにも十分な水を貯めておけば、ライフラインが停止しても生活用水として利用できます。
ただし、水の保存は定期的に入れ替えることが必要となるため、災害発生時や予測される被害が大きいと予想される時は事前に水の確保に取り組みましょう。
まとめ
台風は時として思わぬ被害をもたらすことがあり、備えが不十分であれば取り返しのつかないことになる可能性があります。
台風に備えた防災グッズは、「建物用」と「避難用」の2つに分類され、建物用は台風から建物を守るための安全対策に役立ち、避難用は台風発生時の避難時に必要なグッズを指します。
台風の通過中は、強風によってさまざまな物が飛ばされ、家屋や窓などに被害が生じる危険性があります。そのため、台風発生時から警報や防災気象情報に注意を払い、台風の進路を把握しながら家の備えを行う必要があります。
台風の影響を最小限に抑えるためには、早めの備えと適切な対策が欠かせません。地域の防災計画や指示に従いながら、安全な場所への避難や必要な物資の備蓄など、適切な対応を行いましょう。