台風によって引き起こされる停電の原因は?実例を踏まえて備えと対策を解説

台風によって引き起こされる停電の原因は?実例を踏まえて備えと対策

地震による自然災害は突然発生しますが、台風による被害はある程度予測することができます。だからといって侮っていると、ときに身を危険にさらしてしまいます。台風によってなぜ停電被害が発生するのか。過去に何度か大きな台風によって被害を受けた日本。過去の事例もあることから何となくイメージはできている方は多いでしょう。しかし、いざ自分が対策を考え備えるとなると、何を揃えるべきなのか明確にはわからない方もいらっしゃるかと思います。今回の記事では、台風によって停電が発生する原因と、台風停電への備え方、対策方法をくわしくご紹介していきます。

台風で停電になる原因は大雨や強風による二次被害

台風で停電になる原因は、強風や大雨によるものです。川の氾濫と土砂崩れ、強風によって家屋や建物が破損したものが電柱に当たって倒れたりするなど、さまざまな原因があります。ここでは台風によって引き起こされる二次被害についてくわしく解説します。

 

大雨による土砂崩れや川の氾濫

台風は雨雲を伴ってやってきます。台風が上陸したときの降水量は、多いときで数日間に1000mm近くの雨を降らします。この量は、年間総降水量の3~4割に達する量です。たとえば、2019年10月に上陸した台風19号で記録した大雨は、数日間に神奈川県で1001.5mm、静岡県で760mmに達しました。

単純に考えれば、それだけ川の水位が上がることになります。氾濫の対策をしていない川なら簡単に地上を乗り越え道路や家屋を巻き込んでいるでしょう。長期間雨が降ると、地面は水を多く含み続け地盤も緩くなってしまいます。これが、土砂崩れやがけ崩れの原因となり、たくさんの家屋を巻き込むことになるのです。

強風による電線や電柱の破損

台風は中心に近ければ近いほど、強風区域になります。天気予報の台風情報を見ていると、台風の勢力についてくわしく教えてくれていますね。大体の台風が中心付近の風速が30m/s以上はあるものが多いです。30m/sと言えば、走行中のトラックが転倒する危険性があるくらいですから、野外での行動は極めて危険な状態と言っていいでしょう。

これくらいの強風であれば、家屋の一部を破損してしまう力を持っています。よくTVで看板が風に飛ばされていたり、民家の屋根が飛ばされている映像を見た方は多いかと思います。もしそんな大きなものが電柱にぶつかってしまえば、電柱や電線は破損して停電を引き起こしてしまうでしょう。

復旧した時の通電火災に注意

台風によって停電した場合、電柱がなぎ倒されたり、土砂に埋まってしまったことによってその区域一帯が停電してしまうことが多いです。そうなると、復旧に時間がかかってしまうのですが、気を付けなければならないのが復旧時の通電火災です。

通電火災とは、停電から電気が復旧したときに電源を入れたままにしていたものが急に通電すると、ショートや漏電(ろうでん)の原因を引き起こします。事例で言うと、

分電盤や家電などの基盤が大雨によって水に濡れていてショートや漏電の原因となる

電線、引込線が損傷した状態で通電したことによるショート、可燃物の接触による火災

電気ストーブなどの家電の電源が入ったまま再通電したことによる可燃物への引火

などが考えられます。阪神大震災では、地震が起きたあと、街中でたくさんの火災が発生していた光景をニュースで見た方は多いのではないでしょうか。あの火災の多くは通電火災が原因で引き起こされました。

台風の停電で困ったことは?

台風による停電で、電気が使えなくなったらどうなるのか。実際に台風で停電にあった方がこまった事例をあげてご紹介します。台風で停電したら、

すべての家電が使えなくなってしまった

停電によって断水になってしまった

信号が消えた交差点、事故も多発

の3つの事例が挙げられます。詳しくは下記にて解説致します。

〇すべての家電が使えなくなってしまった

家にある全ての家電が使えなくなってしまったことで、家事がままならなくなった。食事作りや掃除、洗濯ができなくなり、冷蔵庫に入れてあった食材もダメになってしまった。

学校も台風停電してしまったことで子供たちがお弁当持ちに。しかし、冷蔵庫に入れてあった冷凍食品をあたためる電子レンジも使えないので、お弁当もつくれない状態に。

〇台風の停電によって断水になってしまった

マンションやアパートでは、貯水タンクに水をくみ上げる機能に電気を使用しているため、くみ上げることができなくなり水が使えなくなり断水状態に。水が使えないと食器洗いやトイレの水も流せなくなってしまい非常に困った。

〇信号が消えた交差点、事故も多発

静岡県では一時2,000基あまりの信号が使えなくなりました。あまりの多さに交通誘導する警察官が足らず、交差点では車同士がお互いの動きを確認しあいながらの状態で、事故も多発。子供の小学校登校も危険と判断し休ませる親が続出。

台風で停電になったときの備えと対策

停電被害は実際にあってみないとなかなか実感が持てない方もいらっしゃるでしょう。しかし、被害にあってからでは後悔しか残りません。大切な命を守ることにもつながりますし、対策や備えは少しずつでも進めていくことをおすすめします。ここでは台風によって停電したときの対策や備えについて「そんなことが必要なのか」をまとめています。大切なのは、

「自分にとって必要と思えるもの(可能なもの)」

「可能なものから優先順位をつけて備える」

ことです。やれるものから順次やっていく姿勢、行動を起こすことが大切です。順にくわしく解説していきますので参考にしてください。

 

①備蓄の確保(食料品と日用品)

台風によって起こる停電被害は「電気が使えなくなる」以外にも断水になったことで、水の供給も絶たれる可能性があります。備蓄の確保として長期保存できる食料品のほかにも、

1人あたり1日3リットル程度を3日分備蓄しておく

使い捨てのお皿や紙コップ、お箸、スプーンやフォークの備蓄

衣類やトイレットペーパー、ティッシュなどの日用品の備蓄

をしておくと良いでしょう。日用品の備蓄は日常で使用する分としてローテーションで切るようにしておけば、備蓄を習慣化できますよ。また、台風が来ることは予測できるので、お風呂に水を貯めておけば非常時に生活用水として利用することができます。

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②代用品の準備(アウトドア用品)

日常で使用している調理器具やコンロなど、アウトドア用品を揃えておけば非常時にとても役立ちます。とくにカセットコンロ&ガスボンベ台風の停電時に非常に役に立つ便利アイテムです。冬にこたつを囲ってお鍋をするご家庭にはすでにあるかと思いますが、もしまだ家にない方は、購入しておいて損はないでしょう。ほかには、

ろうそくやマッチ

懐中電灯

●乾電池

などがあれば、夜になっても灯りは確保できます。ろうそくなどは余震があったときに倒れて火事になる危険性もあるので、充電式の照明器具の方が安全とも言えますね。

③避難用防災グッズの準備

もし、台風による強風、洪水による浸水によって自宅が使えなくなった場合は避難することになるでしょう。すぐに避難できるように防災リュックを準備しておくことも必要です。防災リュックの中には、

貴重品(身分証明書・預金通帳・印鑑・現金)

非常食(カップ麺・缶詰・ビスケット)

救急用品(絆創膏・消毒液・包帯・常備薬)

飲料水(500mlペットボトル2本くらい)

くらいを入れられる大きさのものが良いです。あまり重たくなると、避難するときに動きが悪くなってしまうので、重さは2~3kg程度に留めておく必要があります。

防災リュックには何をいれてあるのか、避難時に入れるものをメモして貼り付けておくことで、余裕のない精神状態をカバーすることができます。避難が必要になったときは、とても平常心ではいられない状況であることが多いです。思考力も低下していることが考えられるので、メモを見ることで冷静さを取り戻す効果も期待できます。

➃ポータブル電源を用意

停電になったとき、ほかに電力を確保できるものがあれば心強いですよね。スマホの充電など最低限であればモバイルバッテリーで良いですが、数日の停電を乗り切ろうと考えるなら、もっと容量の大きい電力供給減が必要となります。それを可能にしてくれるのがポータブル電源です。

ポータブル電源って何?停電時には大活躍

〇ポータブル電源って何?停電時には大活躍

ポータブル電源は、AC電源(家庭用コンセント)で使用する消費電力の大きい家電製品を動かせる容量の大きい電源バッテリーです。台風などの災害で停電になって場合でも、オーブントースターや電子レンジ、電気毛布などの家電が使えるようになるので、災害時にあるととても便利です。

電気のある生活に慣れてしまった我々の日常は、家電製品が動かなくなると非常に不便な生活を送らなければなりません。とくに夏場や冬場など極端に気温が体調に影響を及ぼす季節には電気がないと命に危険を及ぼしてしまいますよね。外気温から身を守るためにも、電力を確保することは大切です。停電になったときでも安定した電力を確保できるポータブル電源の重要性は高いと言えます。

〇ポータブル電源はどこの製品がおすすめ?

ポータブル電源を検索してみるとさまざまなメーカーの製品が出てきます。大きさや容量も種類があって、値段もピンキリでどれが良いのか。災害時に本当に役立つポータブル電源はどれなのかわからなくなる方も多いでしょう。そんなときは、「Jackery(ジャクリ)」を選ぶのが無難で安心です。なぜなら

世界的に有名で200社以上の企業が推奨しているメーカーである

耐久性・耐衝撃性に優れていて3~5年の長期保証が付いている

●最大4,000回繰り返し使える長寿命の性能を持っている

ことがおすすめする理由です。台風による長期的な停電を視野に入れて考えるなら、太陽光で充電ができるソーラーパネル付きJackery Solar Generatorを選んだ方が、安定した電力を長期間供給できるので安心です。

Jackery Solar Generator 2000 Plus |ジャクリソーラージェネレーター2000プラス

Jackery Solar Generator 2000 Plusは、出力が200Wのソーラーパネル付きでポータブル電源容量も2042Whの超大容量定格出力も3,000wあるのでほぼ全ての家電が使用できるようになります。エアコンや電気ケトル、電子レンジなど消費電力の高いものでも大丈夫。約4,000回の繰り返し使用しても70%以上のパフォーマンスを維持してくれる耐久性を持ち、10年以上使える優れものです。

 

製品名 Jackery ポータブル電源 2000 Plus

容量

2042.8Wh(最大24kWhまで拡張可能)

定格出力

3000W/正弦波(最大瞬間出力:6000W)

出力ポート数

ACⅹ5、DCⅹ1、USBⅹ4

充電時間

AC充電:2時間
ソーラー充電:最速2時間
シガーアダプター:25時間

寿命/サイクル数

約4000回サイクル
※4,000回サイクル放充電後も工場出荷時の容量の70%以上をキープできます。

保証期間

5年間

Jackery Solar Generator 2000 Pro|ジャクリソーラージェネレーター2000プロ

Jackery Solar Generator 2000 Proは、2,200wの定格出力を持つ大容量ポータブル電源2000Proとソーラーパネル200Wを組み合わせた製品です。このサイズでもほぼ全ての家電製品を使用することができます。主にコーヒーメーカー、IH調理器、冷蔵庫などの消費電力の高い家電でも大丈夫です。AC充電もソーラー充電も、最速2.5時間でポータブル電源をフル充電することのできる優れもの。もちろんJackery製品ならではの耐久性、耐衝撃性も兼ね備えたおすすめの商品です。

 

製品名 Jackery Solar Generator 2000 Pro

容量

2160Wh

定格出力

2200W/正弦波(最大瞬間出力:4400W)

出力ポート数

ACⅹ3、DCⅹ1、USBⅹ4

充電時間

AC充電:2.5時間
ソーラー充電:最速2.5時間
シガーアダプター:24時間

保証期間

5年間

台風による停電は復旧が遅れて長期化する恐れもある

台風の強風や大雨による被害は、広範囲で被害が出て長期化する可能性が大きいです。復旧にはかなりの時間がかかることから、台風による備えは長期的な対策を視野に入れる必要があるでしょう。

前述した2019年9月に接近した台風15号の停電被害では、復旧に4日間かかりました。それでも災害が引き起こした爪痕は消えはせず、被災者の家屋はもちろんのこと、精神的なダメージを残しています。台風の備えは長期化を視野に入れた備蓄の確保が必要です。

日用品や食料品をはじめ、電気の供給が絶たれても数日間不便なく過ごせる備えを考えましょう。備えることによって、実際身に降りかかってきたとしても、パニックにならずに済みます。不便さを少しでも和らげるためにも、設備面の備えも含めた装備を揃えることをおすすめします。

まとめ:備えを万全に整えて不安を解消

今回の記事では、台風による停電被害の備えを中心に、実際にあった事例も含めて対策をまとめました。要点は下記の4つです。

台風で停電になる原因

台風が原因で停電になった実例

台風で停電になったときの備えと対処法

台風による停電は長期化する

過去に台風を被害をいくつも経験している日本であるからこそ、過去にあった被害事例から学び対策を考えることで、被害を最小限にとどめることができます。また、冷静さを欠く状況でも正しい行動ができるように、少しでも安心できる備えをしておくことは、被害を悪化させない手段であることを忘れないようにしましょう。


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