ポータブル電源の安全性の要!BMS(バッテリーマネジメントシステム)とは

ポータブル電源の安全性の要!BMS(バッテリーマネジメントシステム)とは

ポータブル電源の信頼性と安全性を担うBMSについて、その仕組みと重要性を解説します。BMSの仕組みを理解することで、安全なポータブル電源の選定や使用に役立ちます。ぜひ、ポータブル電源選びの参考にしてください。

ポータブル電源に欠かせない技術:BMSの役割と重要性

バッテリーマネジメントシステム、略してBMSは、ポータブル電源の心臓部とも言える技術です。普段使っているときに意識することはありませんが、ポータブル電源内部ではBMSが自動的に管理を行っています。

●BMSとは?役割を解説

三元系リチウムイオンバッテリーもリン酸鉄リチウムイオンバッテリーも、それぞれに特有の利点がありますが、どちらのタイプのポータブル電源にもBMSは欠かせません。リチウムイオンバッテリーはエネルギー密度が高く、リン酸鉄バッテリーは熱安定性や耐久性に優れていますが、どちらも適切な充放電が行われなければ性能が低下したり、寿命が縮んだりする可能性があります。

BMSはまさに適切な充放電のために存在し、バッテリーの電圧や電流、温度を常に自動管理しています。もし何らかの問題が起こった場合、例えば電圧や電流が異常に高くなったり低くなったりすると、BMSは保護回路を即座に作動させてバッテリーを保護します。BMSの機能により、電池の劣化を防ぎ、事故なく長い寿命を実現できるのです。

ポータブル電源に搭載のBMSシステムにある6つの機能

ポータブル電源に搭載のBMSシステムにある6つの機能

ポータブル電源の信頼性と性能を高めるためには、バッテリーマネジメントシステム(BMS)の役割が不可欠です。BMSは、電源の安全性と効率を保つために、さまざまな保護機能を提供します。ここでは、その中でもBMSに特に重要な6つの機能を詳しく見ていきましょう。

BMSの機能名

機能説明

過充電保護

バッテリーが満タンを超えて充電されないように監視し、必要以上にエネルギーを吸収することを防ぎます。

過放電保護

バッテリーが必要以上にエネルギーを失うことを防ぎ、回復不能なダメージと寿命の短縮を防ぎます。

過電流保護

電流がある一定の限度を超えた際に自動的に電源を遮断し、バッテリーや家電を守ります。

短絡保護

短絡を即座に検知し、電源を遮断することでポータブル電源の損傷や火災を防ぎます。

バランス機能

全セルの電圧が均一に保たれるよう監視し、調整を行い、バッテリー全体の性能低下や寿命短縮を防ぎます。

温度保護

バッテリーが安全な運用温度範囲内にあることを監視し、過熱を防ぎます。

●過充電保護

ポータブル電源のバッテリーを長持ちさせるためには、充電し過ぎることから防ぐのが肝心です。BMSの過充電保護機能は、バッテリーが満タンを超えて充電されないように監視します。バッテリーが必要以上にエネルギーを吸収することを防ぎ、劣化や損傷を避けるために不可欠です。

具体的には、充電中にバッテリーの電流が設定された安全な限界値を超えそうになったら、BMSが自動で充電を停止します。例えば充電ケーブルを挿したままで放置してしまっても、BMSが働けばバッテリーが過剰に充電されることはありません。

●過放電保護

ポータブル電源のバッテリーが空になりすぎることを防ぐために、BMSには過放電保護機能が備わっています。過放電とは、バッテリーが必要以上にエネルギーを失うことです。これが起こるとバッテリーに回復不能なダメージを与え、寿命を大幅に縮めてしまいます。

BMSはバッテリーの電圧を監視し、安全なレベルを下回った瞬間に電源を自動的にオフにすることで、このような状況を未然に防ぎます。日常生活で例えるなら、車のガソリンが危険なほど少なくなる前に警告灯が点くようなものです。バッテリーを健康な状態で保つことができ、長期間にわたってポータブル電源を安心して使用できます。

●過電流保護

電流が急激に増加してしまうのを防ぐための機能が過電流保護機能です。この機能は、電流がある一定の限度を超えた際に、自動的に電源を遮断することでバッテリーや接続された家電などを守ります。過電流は、バッテリーの発熱や火災といった重大なリスクを引き起こす可能性があるため、特にコントロールする必要があります。

たとえば、ソーラーパネルからの電力で発電している際に、天候の変化で一時的に電流が増加するといった状況において、BMSは機器の安全を確保します。例えば、水道の水圧が強すぎるとホースが破裂するのを防ぐバルブのような役割を果たします。このようにBMSは、過剰な電流がポータブル電源に侵入することを防ぎ、事故の可能性を徹底的に除去します。

●短絡保護

ポータブル電源において短絡は、突如として起こる電気の誤流れであり、火災など大きな危険を伴います。短絡は、ショートとも呼ばれています。BMSは、短絡を即座に検知し、電源を遮断する保護機能を備えています。電気が誤ったパスを通り、大量の電流が流れることによって起こりうるポータブル電源の損傷や火災を防ぎます。

簡単に言うと、BMSは電気の流れが正しい道を外れないように見張っているチェッカーのようなものです。短絡保護は、バッテリーの加熱やそれに伴う火災を未然に防ぎますのでとても重要な機能と言えるでしょう。

●バランス機能

ポータブル電源が長寿命を維持するためには、バッテリーの各セルが均等に使用される必要があります。BMSはバランス機能を通じて、全セルの電圧が均一に保たれるよう監視し、調整を行います。電圧のバランスが取れていないと、限定的に使用されるセルに負担がかかり、バッテリー全体の性能低下や寿命短縮の原因となるためです。

実際の動きとしては、BMSは低い電圧を持つセルに電流を送り、高い電圧を持つセルからは少なくし、すべてのセルが平等に働くように管理します。

●温度保護

BMSにとって、バッテリーの温度を適切に保つことは、安全性を維持する上での重要な役割です。BMSは内蔵された温度センサーを使用して、バッテリーが安全な運用温度範囲内にあることを常に監視します。一般的には-10℃から40℃程度の範囲内に収まる必要があります。

温度が設定された限界を超えた場合、BMSは充放電のプロセスを停止することにより、バッテリーの過熱を防ぎます。これは、バッテリーの劣化を防ぎ、最悪の場合、爆発や火災のリスクを回避するために不可欠です。BMSはポータブル電源の「健康状態」を監視して異常を察知する医師のような存在です。結果として、BMSが作動しないように、取扱説明書に書かれているポータブル電源の適正温度内で使用するようにしましょう。

BMSがポータブル電源の性能に与える影響

BMSがポータブル電源の性能に与える影響

バッテリーマネジメントシステム(BMS)は、ポータブル電源の核となる部分で、性能維持と安全性の確保に不可欠です。このセクションでは、BMSがバッテリー寿命の延長や使用中の安全性の強化など、ポータブル電源の性能にどのようなポジティブな影響を与えるかを掘り下げます。また、安全性はBMSだけではなく複合的な要素で構成されています。詳しくは「ポータブル電源の安全性とは?確認するポイントを解説」をご覧ください。

●バッテリーの寿命を延ばすBMS

BMSは、バッテリーの健康を長期にわたって維持し、その寿命を最大限に延ばすための重要な技術です。BMSは、バッテリーが過充電や過放電といった状態にならないようにし、電池の劣化を遅らせます。これは、充電サイクルを厳密に管理し、バッテリーが常に最適な条件下で動作するようにすることにより実現されます。

たとえば、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源を使用する場合、バッテリーを0℃から40℃または0℃から45℃の範囲で充電することが推奨されています。これは、極端に低い温度や高い温度での充電がバッテリーに悪影響を及ぼすのを防ぐためです。

●安全性を高めるBMSの機能

ポータブル電源は基本的にバッテリーを搭載している危険物です。そのため、ポータブル電源を使う上でユーザーの安心と安全は最優先事項となります。この安全性を確保するために、BMSは重要な役割を担っています。

BMSは過充電や過放電といったリスクを常に監視し、異常が発生しそうになった場合にはただちに保護措置を講じてポータブル電源を守ります。日常的にポータブル電源を使用する際にユーザーが特別な注意を払う必要はありません。重要なことは、ポータブル電源を選ぶ際に、高性能なBMSを搭載した製品を選択することです。

高性能BMS搭載!長寿命で安全性の高いポータブル電源おすすめ

高性能BMS搭載!長寿命で安全性の高いポータブル電源おすすめ

ポータブル電源の選択において、安全性と長寿命は最も重視されるべきポイントです。Jackery(ジャクリ)はこれを深く理解しており、そのポータブル電源製品には独自開発の高性能バッテリーマネジメントシステム(BMS)が搭載されています。

このBMSは、単にバッテリーを保護するだけでなく、特許取得済みのバランス機能や「ChargeShield」などの先進技術を用いて、安全性を一層高め、バッテリー寿命を大幅に向上させています。

●Jackeryの独自開発の安全装置とは?

たとえば、ChargeShield技術は急速充電を可能にしながら、バッテリーへのストレスを最小限に抑え、45℃の高温環境下でも安全に充電を実現します。さらに、62個の保護システムと12重のBMS保護を備え、ソフトウェアとハードウェア両面から万全の安全対策を施しています。

この機能より、Jackeryのポータブル電源は使用中にも1秒ごとに自動的な安全点検を行い、ユーザーに最高のパフォーマンスと安心感を提供します。次のセクションでは、このような優れたBMSを搭載したJackery社の人気ポータブル電源製品をいくつか紹介します。

●安全性抜群!家全体の電力をカバーできるJackery Solar Generator 2000 Plus

充放電サイクル4000回以上の長寿命バッテリー リン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載モデルです。10年以上使い続けることができ、その間高性能BMSがしっかりポータブル電源を見守っています。

バッテリー容量2042Wh・出力3000Wとご家庭のコンセントと同じようにあらゆる家電がお使いいただけます。また、拡張バッテリーが最大5台、12,000Whまで容量を増設できますので、家全体の電力をカバーする太陽光発電システムに育てることも可能です。

​​IBC(Interdigitated Back Contact)セル技術を採用したJackery SolarSaga 200ソーラーパネルとの組み合わせで再生エネルギーの取り組みが簡単に始められます。安全性が極めて高いポータブル電源・ソーラーパネルセットで災害対策・節電対策を始めてみましょう。

製品名 Jackery Solar Generator 2000 Plus

容量

2042.8Wh(最大12kWhまで拡張可能)

定格出力

3000W/正弦波(最大瞬間出力:6000W)

出力ポート数

ACⅹ5、DCⅹ1、USBⅹ4

充電時間

AC充電:2時間
ソーラー充電:最速2時間
シガーアダプター:25時間

寿命/サイクル数

約4000回サイクル
※4,000回サイクル放充電後も工場出荷時の容量の70%以上をキープできます。

保証期間

5年間

●持ち運びできる上に、家の電力バックアップにもJackery Solar Generator 1000 Plus

こちらも2000Plusと同じように充放電サイクル4000回以上の長寿命バッテリー リン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載モデルです。

バッテリー容量1264Wh・出力2000Wとハイパワーでありながら、重量が14.5kgと比較的軽量。軽さを生かして家の中を移動させながら活用する、短期間のキャンプを楽しむ方に適しています。一般的な家庭用電化製品や電動工具の使用に十分な電力供給。

拡張バッテリーで容量も増やせるため、災害時の電力バックアップとしても活用できます。使い道が多彩で優れたコストパフォーマンスを発揮します。Jackery SolarSaga 100Wソーラーパネルとの組み合わせで、キャンプでも家でも簡単に太陽光発電が始められます。

製品名 Jackery Solar Generator 1000 Plus

容量

1264Wh(5kWhまで拡張可能)

定格出力

2000W/正弦波(最大瞬間出力:4000W)

出力ポート数

ACⅹ3、DCⅹ1、USBⅹ4

満充電時間

AC充電:1.7時間
ソーラー充電:最速2時間
シガーアダプター:7時間

寿命

リン酸鉄リチウムイオンバッテリー採用
4000サイクル数(10年以上使える)

保証期間

5年間

BMSを理解して、最適なポータブル電源を選びましょう

この記事では、BMSの基本的な役割から、ポータブル電源におけるBMSの具体的な機能、さらにはバッテリー寿命と安全性に与える影響に至るまでを詳しくご紹介しました。

Jackeryのポータブル電源に組み込まれた先進的なBMS技術は、これらの安全機能をさらに強化し、どんな状況下でも最適な性能を提供します。ポータブル電源を選ぶ際には、BMSの機能性を理解し、長期間安心して使用できる製品を選ぶことが重要です。「Jackery Solar Generator 2000 Plus」を始め、Jackery製品は安全性に非常に力を入れています。さまざまな用途に最適化された「Jackery Solar Generator」をぜひご覧ください。


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