リチウムイオン電池の廃棄方法は?スマホからポータブル電源の場合まで紹介

リチウムイオン電池の廃棄方法は?スマホからポータブル電源の場合まで紹介

リチウムイオン電池の正しい捨て方をご存知ですか?実は、リチウムイオン電池を正しい方法で廃棄しないと、火災などの重大な事故が発生する原因になるのです。現在ではさまざまな製品にリチウムイオン電池が使用されており、小型のものも多いため、安易に他のごみと一緒に捨ててしまうケースが後を絶ちません。この記事では、リチウムイオン電池の捨て方や、廃棄する際のポイントなどを解説します。

リチウムイオン電池とは?

リチウムイオン電池とは、電極にリチウムの化合物を使用している電池のことです。リチウムイオン電池から電気が放電されるときや、逆に充電するときには、電極からリチウムイオンが溶け出して移動することにより電気が流れます。ここではリチウムイオン電池の実用例や、危険性、リサイクルや廃棄についての注意点などを順に解説します。

●リチウムイオン電池が使用されている製品

現代では、リチウムイオン電池は家電製品を中心にさまざまな機器で使用されています。

具体的には、スマートフォン・ノートPC・モバイルバッテリーなどのIT機器や、デジタルカメラ、携帯ゲーム機などのほか、電気自動車のような大型の機器にも使用されています。

近年では、ドローンや人工衛星などにも使用されるなど、活躍の幅を広げています。これほどに普及した要因は、リチウムという元素が非常に軽くて小さいという特徴を持っていることです。

ゆえに、スマートフォンなどが小型でもどんどん高性能になり、電気自動車は少ないスペースで大きな電力を発生させる電池が搭載できるようになったのです。

●リチウムイオン電池はリサイクルが基本

リチウムイオン電池を廃棄する際には、リサイクルして再利用することが基本となっています。

なぜなら、リチウムはレアメタルと呼ばれる希少な金属なため、自然採掘するにはとても経費がかかるからです。

また、リチウムイオン電池には他にもニッケル・コバルト・マンガンといった自然環境に有害な物質が含まれているため、他のごみのように廃棄してはいけません。

日本では「資源有効利用促進法」という法律で、リチウムイオン電池をはじめとする小型二次電池のリサイクルについて厳しく規定されています。リチウムイオン電池のリサイクルは、自治体に相談したり、製造業者や販売業者に依頼することが基本です。

参考:経済産業省

●リチウムイオン電池の危険性

リチウムイオン電池を廃棄する方法が厳しく規定されている要因として、リチウムイオン電池の危険性があります。なぜ危険なのかというと、リチウムイオン電池はもともと熱が発生しやすいうえに、負荷が高くなるとさらに高温になるからです。

高温状態が続くと、やがてリチウムイオン電池は発火したり発煙することがあります。

発火する際には、リチウムイオン電池が膨張したり、異臭を発するなどの前触れがあるので、そのような兆候が表れたときには特に注意しましょう。

また、発火の危険性があるゆえに、他のごみと混ぜて廃棄することは大変危険です。

火災が発生する原因にもなるので、必ず所定の回収BOXに廃棄しましょう。

参考:環境省

●リチウムイオン電池の捨て方を誤ると?

リチウムイオン電池は原則として、不燃ごみやプラスチックごみとして出すことはできません。

なぜなら、リチウムイオン電池は一般廃棄物に分類されており、捨て方を誤ると火災などの事故につながるからです。

また、リチウムイオン電池に使用されている数々の部品は貴重な資源でもあるので、環境保護のためにもリサイクルするのが基本です。

処理を誤ったリチウムイオン電池が過熱し、ごみ収集車の中で発火したり、ごみ処理場で火災が発生する事態も実際に報告されています。身勝手な行為が取り返しのつかない事態を引き起こすこともあるので、絶対にやめましょう。

小型のリチウムイオン電池の捨て方や廃棄方法

小型のリチウムイオン電池の捨て方は、所定の回収BOXを利用することが基本です。なぜなら、小型のリチウムイオン電池は資源有効利用促進法でリサイクルが義務付けられているからです。

回収BOXは、家電量販店やホームセンターなどに設置されており、おもに次の2種類があります。

・小型充電式電池回収BOX
・小型家電リサイクル法対象家電の回収BOX

回収BOXが配置されている場所は、リチウムイオン電池のリサイクル活動を行っている団体のJBRCの公式ホームページで検索できます。

また、回収してもらえる場所は、おもに次の2つがあります。

・店舗で回収してもらう

・自治体に回収してもらう

以下で、それぞれの詳細を順に解説します。

①店舗で回収してもらう

リチウムイオン電池の廃棄は、店舗で回収してもらう方法があります。回収が可能な店舗は、おもに家電量販店やホームセンターで、その他には個人の家電販売店でも回収してもらえる場合があります。

回収が可能な店舗には、専用のリサイクルBOX缶(黄色の缶)が設置されているので、必ず指定のBOX缶に廃棄しましょう。

回収BOXが配置されている店舗は、こちらのJBRCのページから検索することもできるので、店舗を訪問する前に確認しておけば確実です。

②自治体に回収してもらう

リチウムイオン電池の廃棄は、自治体で回収してもらえる場合もあり、その場合は役所や関係機関などに回収BOXが配置されています。

ただし自治体によってはリチウムイオン電池の回収を行っていない場合もあるので、必ずお住まいの自治体に確認して下さい。

また、回収を実施している自治体は、こちらのJBRCのページから検索することもできます。

大型のリチウムイオン電池の捨て方や廃棄方法

大型のリチウムイオン電池の捨て方や廃棄方法

大型のリチウムイオン電池の廃棄も、資源有効利用促進法によりリサイクルすることを前提とした方法をとります。大型のリチウムイオン電池は、おもに次の3種類があります。

・車載用などのバッテリー

・定置用蓄電池

・ポータブル電源

以下で、それぞれの捨て方の詳細を順に解説します。

●車載用などのバッテリーの廃棄と捨て方

車載用などのバッテリーは危険物に分類されるため、自治体では回収してもらえません。回収してもらえる場所には、おもに次の3つがあります。

・ガソリンスタンド

・カーショップ

・不用品回収業者

ガソリンスタンドの場合は、セルフスタンドでは回収してもらえない場合がありますが、一般的には無料または数百円程度の手数料で回収してもらえます。

カーショップも無料か数百円程度で回収してもらえるほか、新しいバッテリーを購入した際には古いバッテリーを引き取ってもらえます。

不用品回収業者の場合は危険物取扱者の資格を所持していることが条件ですが、引き取り訪問サービスを行っている業者もあるので便利です。

安心できる不用品回収業者を選ぶなら不用品回収相談所

●定置用蓄電池の廃棄方法

各家庭に設置したり、業務用として設置する定置用蓄電池を廃棄する場合は、販売店かメーカーのいずれかに相談します。

一般的には、販売店のほうが距離的に近いので、相談しやすいでしょう。販売店に相談すると、廃棄処理を専門とする業者を紹介してもらえます

定置用蓄電池は他のリチウムイオン電池と比較すると非常に大型なので、つい分解して廃棄しようと考えてしまいがちですが、火災の原因ともなり得る大変危険な行為です。

定置用蓄電池は、決して分解して廃棄したりしないようにしましょう。

●ポータブル電源の廃棄とリサイクル

リチウムイオン電池を採用しているポータブル電源を廃棄する場合については、実はまだ明確な規定がありません。

しかしリチウムイオン電池を内蔵しているので、やはり同じように資源有効利用促進法の適用を受けるため、リサイクルを前提とした廃棄方法をとることが基本です。

ポータブル電源は自治体でも回収してもらえる場合がありますが、自治体ごとに対応が異なるので、必ず事前に相談しましょう。

また、ポータブル電源はメーカーに回収を依頼することもできます。

例えば、Jackery(ジャクリ)ではポータブル電源のリサイクルに力を入れており、専門の事業所が解体して再利用するというリサイクルサービスを実施しています。Jackeryは自社のポータブル電源に対して、無料で回収しております

リチウムイオン電池を安全に廃棄するためのポイント

リチウムイオン電池を安全に廃棄するためのポイントは、おもに次の4つがあります。

・絶対に解体しない

・絶対に濡らさない

・出力端子を絶縁する

・確実に梱包する

以下で、それぞれの詳細を順に解説します。

①絶対に解体しない

リチウムイオン電池を廃棄する際には、絶対に解体してはいけません。なぜなら、解体されたリチウムイオン電池は回収してもらえないからです。

リチウムイオン電池に限らず、電気製品は充電部分を露出させないことが基本であり、火災の危険性が増します

適切なリサイクルのためにも、安易に解体しないようにしましょう。

②絶対に濡らさない

リチウムイオン電池を廃棄する際には、水濡れにも十分に注意しなければなりません。

なぜなら、リチウムイオン電池が水に濡れると、あらかじめ組み込まれている保護回路が適切に動作しなくなり、発熱や発火などの危険性が増すからです。

また、特に大型のリチウムイオン電池が水に濡れると、感電の危険性も生じます。事故を防止するために、水に濡れないように注意して廃棄しましょう。

③出力端子を絶縁する

リチウムイオン電池に限らず、電池類を廃棄するときには、出力端子部分を絶縁しなければなりません。

万が一、リチウムイオン電池に電気が残っていると、出力端子が露出している場合は火災の原因にもなります。

出力端子を絶縁するには、絶縁テープを貼って覆い隠してしまう方法が一般的です。

➃確実に梱包する

リチウムイオン電池を廃棄する際には、製品が露出しないように梱包することが基本です。

梱包することによって、リチウムイオン電池が水に濡れないように保護することができます。

また、リチウムイオン電池を確実に梱包しておけば、配送する際に安定感が増すため、外部からの衝撃を受ける可能性が低くなります。

参考:小型充電式電池安全回収のハンドブック

捨て方に悩まず安全に廃棄できるJackeryポータブル電源について

捨て方に悩まず安全に廃棄できるJackeryポータブル電源について

リチウムイオン電池を採用しているポータブル電源は、様々な災家電や電気機器に給電できる、災害の停電時や車中泊等幅広く活躍している大容量バッテリーとして世間で普及されています。ポータブル電源の購入をご検討の方に向けて、捨て方に悩まず安全に廃棄できるJackeryポータブル電源の人気モデルを2つご紹介します。すべてリチウムイオン電池を搭載しているモデルで、Jackery(ジャクリ)が責任を持って廃棄・リサイクルを行うため、環境保護につながります

●Jackery ポータブル電源 2000 Plus

Jackeryポータブル電源2000 Plus」は、高速充電機能と高い安全性が自慢のモデルです。安全性確保の中心となるのが「デュアルバッテリーチップ」で、バッテリーの過充電・過放電を防ぐことにより、バッテリーの寿命を長く保ちます。それに加えて、過熱に対する4つの温度センサーも備えているので安心です。

なお、耐久性に優れているリン酸鉄リチウムイオン電池を採用しているので、サイクル数が4000回で毎日使っても10年以上使える長寿命を実現。

容量2042Wh・定格出力3000W・瞬間最大出力6000Wという高スペックが、あらゆる家電製品の使用を可能にしています。

ACコンセントを利用すれば、最速2時間でフル充電が可能なので、使い勝手の良さは抜群です。キャンプやアウトドア活動、災害時の備えとして、Jackeryポータブル電源2000 Plusは頼れるパートナーとなるでしょう。

製品名 Jackery ポータブル電源 2000 Plus

容量

2042.8Wh(最大12kWhまで拡張可能)

定格出力

3000W/正弦波(最大瞬間出力:6000W)

出力ポート数

ACⅹ5、DCⅹ1、USBⅹ4

充電時間

AC充電:2時間
ソーラー充電:最速2時間
シガーアダプター:25時間

寿命/サイクル数

約4000回サイクル
※4,000回サイクル放充電後も工場出荷時の容量の70%以上をキープできます。

保証期間

5年間

●Jackery ポータブル電源 1000 Plus

Jackeryポータブル電源1000Plus」は、女性でも持ち運びがしやすい14.5kgという軽量ボディに高機能を搭載したモデルです。

容量1264Wh・定格出力2000W・瞬間最大出力4000Wというスペックで、ほぼ全ての家電製品に給電できます。

また、ACコンセントを利用すれば最速の充電時間がわずか1.7時間しかかからないうえに、自然放電が非常に少なく、緊急時にも安心してお使いいただけます。

出力ポートは、ACが3口・USBがA出力とC出力それぞれ2口ずつ・シガーソケット1口と多彩で、同時に8台の電子機器に給電できます

製品名 Jackeryポータブル電源1000Pro

容量

1264Wh(5kWhまで拡張可能)

定格出力

2000W/正弦波(最大瞬間出力:4000W)

出力ポート数

ACⅹ3、DCⅹ1、USBⅹ4

満充電時間

AC充電:1.7時間
ソーラー充電:最速2時間
シガーアダプター:7時間

寿命

リン酸鉄リチウムイオンバッテリー採用
4000サイクル数(10年以上使える)

保証期間

5年間

まとめ

リチウムイオン電池は貴重な資源です。捨て方を誤ると資源を無駄にしてしまうだけではなく、火災の原因にもなり、取り返しのつかない事態を招くことになります。

リチウムイオン電池を廃棄する際には、法律で定められた方法を守って適切に処理することが、自然環境を守ることにもつながります。

Jackeryのポータブル電源は、いずれも廃棄する際にはメーカーが責任を持って引き取り、リサイクルできるモデルばかりです。環境保護の意識が高いユーザーの皆様は、ぜひJackeryポータブル電源をご検討下さい。


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