16の項目で知る!Jackeryポータブル電源1000、1000Pro、1000Plusの違い
まずは16の項目から、Jackeryポータブル電源1000/1000 Pro/1000 Plusの違いを確認していきましょう。
その1:内蔵しているバッテリーの種類
Jackeryポータブル電源 1000と1000 Proには、軽くてコンパクトにできる「三元系リチウムイオン電池」が内蔵されています。一方でJackeryポータブル電源 1000 Plusには、長寿命で安全性をアップした「リン酸鉄リチウムイオン電池」を内蔵しています。
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その2:拡張性の有無やバッテリーの容量
バッテリーの容量や拡張性の有無は、以下のとおりです。
機種名 |
バッテリーの容量 |
拡張性の有無 |
Jackeryポータブル電源 1000 |
1002Wh |
無し |
Jackeryポータブル電源 1000 Pro |
1002Wh |
無し |
Jackeryポータブル電源 1000 Plus |
1264Wh |
5kWhまで拡張可能(Battery Pack 1000 Plusを3台まで接続可) |
本体だけの容量で見ると1000 Plusがやや多いものの、大差があるとはいえません。しかし1000 Plusは、Battery Pack 1000 Plusで拡張できることが強みです。3台つなげば、小型の蓄電池に匹敵する容量を確保できます。
その3:定格出力
定格出力の違いは、使える家電の多さに直結します。Jackeryポータブル電源1000と1000 Proの定格出力は1000Wですので、消費電力の高い(1000w以上)調理家電は使えません。また暖房器具も使える機種が制限されます。
一方でポータブル電源 1000 Plusの定格出力は、2000Wです。ほとんどの家電を動かせるパワーを備えています。
その4:ポータブル電源の大きさや重さ
大きさはスペースの確保に、重さは持ち運びやすさに直結するため重要です。それぞれの違いを、以下の表にまとめました。
機種名 |
大きさ(サイズ) |
重量 |
Jackeryポータブル電源 1000 |
横33.2cm、奥行23.3cm、高さ24.3cm |
約10.6kg |
Jackeryポータブル電源 1000 Pro |
横34cm、奥行26.2cm、高さ25.5cm |
約11.5kg |
Jackeryポータブル電源 1000 Plus |
横35.6cm、奥行26cm、高さ28.3cm |
約14.5kg |
サイズはポータブル電源1000、1000 Pro、1000 Plusの順に、一回りずつ大きくなっています。ポータブル電源1000 Plusは1000と比べて、サイズは10%~15%大きく、重量は4kgほど重くなっています。
その5:50ヘルツの地域で使えるか?
日本では、家庭用電源の周波数が50ヘルツと60ヘルツの地域に分かれています。首都圏や東北、北海道は、50ヘルツの地域です。
Jackeryポータブル電源 1000は、60ヘルツにしか対応しません。50ヘルツの地域で使う場合、動かせる家電は50ヘルツ・60ヘルツ両方に対応する製品に限られます。
一方でJackeryポータブル電源1000 Proや1000Plusは、50ヘルツ・60ヘルツ両方に対応します。もしご自宅に「50ヘルツ専用」「60ヘルツ専用」の家電があったとしても、気にする必要はありません。
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その6:Jackeryアプリの対応状況
Jackeryでは、スマートフォンでポータブル電源の状況を確認し遠隔操作できる「Jackeryアプリ」を提供しています。電池残量や使える時間のチェック、バッテリー節約モードでの充電は代表的です。ポータブル電源 1000 Plusは、アプリに対応しています。
一方でポータブル電源 1000や1000 Proは、Jackeryアプリに対応していません。
その7:充電に必要な時間
ポータブル電源をスムーズ・スピーディーに使ううえで、充電時間の短さは重要です。各製品の充電に必要な時間を、以下にまとめました。
充電方法 |
Jackeryポータブル電源 1000 |
Jackeryポータブル電源 1000 Pro |
Jackeryポータブル電源 1000 Plus |
家庭用AC100Vコンセント |
7.5時間 |
1.8時間 |
1.7時間 |
シガーソケット |
14時間 |
12時間 |
7時間 |
ソーラーパネル |
8時間(SolarSaga 100W×2枚) |
1.8時間(SolarSaga 200W×4枚) |
2時間(SolarSaga 200W×4枚) |
ポータブル電源1000 Proや1000 Plusは、ポータブル電源1000よりも短い時間で充電できます。
その8:複数のソーラーパネルを使った充電方法
Jackeryポータブル電源は、複数のソーラーパネルを使って充電することも可能です。その際にケーブルが必要かどうか、また必要なケーブルの種類は、機種により異なります。
機種名 |
別売りの充電用ケーブルの必要可否 |
Jackery ポータブル電源 1000 |
ソーラーパネルを2枚使う場合は、Jackery SolarSaga 並列接続用ケーブルが必要 |
Jackery ポータブル電源 1000 Pro Jackery ポータブル電源 1000 Plus |
ソーラーパネルを2枚使う場合は、別売りのケーブル不要 ソーラーパネルを3枚以上使う場合は、Jackery SolarSaga アダプター(Pro/Plus専用)が必要 |
2枚のソーラーパネルで充電する場合、ポータブル電源 1000では別売りのケーブルが必要です。一方でポータブル電源 1000 Proや1000 Plusでは、別売りのケーブルはいりません。
その9:充電可能なサイクル数
サイクル数は、ポータブル電源がどれだけ長持ちするかを示す指標です。以下のとおり、製品によって大きな違いがあります。
機種名 |
サイクル数 |
Jackery ポータブル電源 1000 |
500回(初期容量の80%を維持する) |
Jackery ポータブル電源 1000 Pro |
1000回(初期容量の80%を維持する) |
Jackery ポータブル電源 1000 Plus |
4000回(初期容量の70%を維持する) |
ポータブル電源 1000 Plusは、毎日1回充電と放電を繰り返しても10年以上使えます。リン酸鉄リチウムイオン電池の採用により、長寿命を実現しました。
その10:充電を85%に抑える機能
ポータブル電源は、充電を80%~85%程度に抑えるとバッテリーが傷みにくくなり、寿命も延ばせます。Jackeryのポータブル電源は「バッテリー節約モード」で充電を85%に抑えられますが、この機能はJackeryアプリのみ使用できます。
従って充電を85%に抑える機能は、ポータブル電源 1000 Plusでは使えますが、ポータブル電源1000や1000 Proでは使えません。
その11:EPS機能の使用可否
EPS機能はポータブル電源を家庭のコンセントにつないで使うことで、停電した際にも電力の供給を家庭用電源からポータブル電源にすばやく切り替える機能です。ポータブル電源 1000 Plusは、0.02秒以内に切り替えられる機能を有しています。
一方でポータブル電源1000や1000 Proに、EPS機能は搭載されていません。
その12:ポータブル電源を使える温度
21世紀に入り、夏の最高気温が35℃以上となる「猛暑日」も珍しくない時代になりました。暑さの厳しい地域で使うなら、少しでも高い温度まで耐えられる「ポータブル電源 1000 Plus」がおすすめです。リン酸鉄リチウムイオン電池を使っているため、45℃でも充電・使用できます。一方でポータブル電源1000や1000 Proは、40℃までの対応です。
ポータブル電源は、低温の環境で使えるかも気になるポイントです。各製品とも充電は0℃以上、使用は氷点下10℃以上で可能となっています。
その13:稼動中に出る音量
稼動中の音量も、ポータブル電源を使ううえで気になる項目です。各製品の音量を、以下にまとめました。
製品名 |
騒音値 |
騒音の目安 |
Jackery ポータブル電源 1000 |
53デシベル以下 |
書店の店内、役所の窓口周辺 |
Jackery ポータブル電源 1000 Pro |
45デシベル以下 |
美術館の館内、戸建住宅地(昼間) |
Jackery ポータブル電源 1000 Plus |
30デシベル以下 |
ホテルの室内、山間の戸建住宅地(夜間) |
ポータブル電源 1000は昼間なら気にならない音でも、夜になると音が大きく聞こえるかもしれません。ポータブル電源 1000 Proは静かですが、夜の閑静な住宅街では周りが静かなため、音が気になる可能性もあります。一方でポータブル電源 1000 Plusは静粛性が高く、静寂さを求める方も安心して使えます。
その14:ライト機能の有無
停電したときやキャンプ場で夜を過ごす際は、周りが真っ暗になってしまいます。ポータブル電源にライトがあると、周りを照らせるため心強い気持ちになるでしょう。ポータブル電源1000 Proや1000 Plusには、ライトが内蔵されています。一方でポータブル電源 1000には、ライト機能がありません。
その15:保証期間
取扱説明書のとおりに正しく使っていても、ポータブル電源に不具合が発生する可能性はゼロではありません。いざというときに無料で修理してもらえる期間が長いと、安心して使えるでしょう。
ポータブル電源1000の保証期間は3年です。一方でポータブル電源1000 Proや1000 Plusの保証期間は5年ですから、より長く安心して使うことができます。
その16:価格
価格も、製品を選ぶ際に注目される項目です。各製品の価格(セール前)を、以下にまとめました。
機種名 |
本体の税込価格 |
Battery Pack 3台追加後の税込価格 |
Jackery ポータブル電源 1000 |
139,800円 |
(非対応) |
Jackery ポータブル電源 1000 Pro |
149,800円 |
(非対応) |
Jackery ポータブル電源 1000 Plus |
168,000円 |
520,800円 |
ポータブル電源1000と1000 Plusを比較すると、本体の価格は20%ほど高くなっています。一方で各製品の価格差は、それほど大きくありません。ポータブル電源1000 Plusがセール対象となった場合は、ポータブル電源1000より安くなる可能性もあります。
一方でポータブル電源1000 PlusにBattery Packを追加すると、まとまった費用がかかることに注意してください。
ここまで解説した項目を、以下の比較表にまとめました。各製品の違いを把握してください。
項目 |
Jackery ポータブル電源 1000 |
Jackery ポータブル電源 1000 Pro |
Jackery ポータブル電源 1000 Plus |
バッテリーの種類 |
三元系リチウムイオン電池 |
三元系リチウムイオン電池 |
リン酸鉄リチウムイオン電池 |
バッテリーの容量 |
1002Wh |
1002Wh |
1264Wh |
拡張性の有無 |
無し |
無し |
有り(最大5kWh) |
定格出力 |
1000W |
1000W |
2000W |
本体のサイズ (横×奥行×高さ) |
33.2cm×23.3cm×24.3cm |
34cm×26.2cm×25.5cm |
35.6cm×26cm×28.3cm |
本体の重量 |
約10.6kg |
約11.5kg |
約14.5kg |
50ヘルツでの使用 |
× |
○ |
○ |
60ヘルツでの使用 |
○ |
○ |
○ |
Jackeryアプリ |
非対応 |
非対応 |
対応 |
最速の充電時間 |
7.5時間 |
1.8時間 |
1.7時間 |
ソーラーパネルを使える枚数 |
2枚 |
4枚 |
4枚 |
サイクル数 |
500回 |
1000回 |
4000回 |
バッテリー節約モード |
利用不可 |
利用不可 |
利用可 |
EPS機能 |
非搭載 |
非搭載 |
搭載(利用可) |
使用可能な温度 |
氷点下10℃~40℃ |
氷点下10℃~40℃ |
氷点下10℃~45℃ |
稼動中の音量 |
53デシベル以下 |
45デシベル以下 |
30デシベル以下 |
内蔵ライト |
無し |
有り |
有り |
保証期間 |
3年 |
5年 |
5年 |
Jackeryポータブル電源1000、1000Pro、1000Plusはどんな方におすすめ?
ここまで、ポータブル電源1000/1000 Pro/1000 Plusそれぞれの特徴と違いを解説しました。それぞれの製品はどのような方におすすめか、製品ごとに分けて紹介します。
ポータブル電源1000をおすすめする方
他の製品に隠れがちなJackery ポータブル電源 1000にも、おすすめのタイプはあります。以下の3つに当てはまる方には、ベストな機種となるでしょう。
・1000Wまでの家電を、なるべく軽くコンパクトなポータブル電源で動かしたい方
・充電時間の長さや動作音(53デシベル以下)が気にならない方
・東海(富士川以西の静岡県)・北陸(富山県)よりも西で使う方
ポータブル電源1000Proをおすすめする方
Jackery ポータブル電源 1000 Proは、さまざまな機能が強化されています。以下のどれかにあてはまる方におすすめの機種です。
・関東(富士川以東の静岡県も含む)・東北・北海道・新潟県で使う方
・短時間で充電を済ませたい方
・ポータブル電源を長い期間、安心して使いたい方
・本体にライトが欲しい方
ポータブル電源1000Plusをおすすめする方
Jackery ポータブル電源 1000 Plusは以下のように、さまざまな方におすすめです。
・購入後も電池容量を増やしたい方
・調理や暖房など消費電力の高い(1000W以上)家電を動かしたい方
・真夏でもポータブル電源を使いたい方
・静かな動作音を求める方
ユーザーレビューで紹介!製品のメリット・デメリット
ポータブル電源選びには、利用者の生の声も気になるものです。Jackeryのポータブル電源には、さまざまなユーザーレビューが寄せられています。代表的なレビューをもとに、各製品のメリット・デメリットをみていきましょう。
ポータブル電源1000利用者のユーザーレビュー
ポータブル電源1000には、多数のユーザーレビューが届いています。メリットに関するコメントを見ていきましょう。
・燃料が液体ではないので家の中におけるのが助かります!移動もそんなに重くなく重宝してます!
・キャンプでは、扇風機、ドライヤー、パソコンなどスムーズに使うことが出来ました。
・思ったより軽量で持ち運びが楽なうえ、取り扱いも簡単。
・USB端子の数も多いので、カメラの充電や汗をかいたあとの扇風機の稼働など、なにかとツブシが効くのもポイント高しです
一方でデメリットに関するコメントも、以下のとおり投稿されています。
・フル充電にはほぼ1日かかりました。
・騒音が酷く、人のいる部屋では使えませんので、廊下などに置く必要があります。
・ACアダプタは思ってたより大きな感じです。
ポータブル電源1000Pro利用者のユーザーレビュー
ポータブル電源1000 Proにも、多くのユーザーレビューがあります。さまざまな点について、メリットの声が寄せられています。
・待ちに待った1000プロが残量23で届きました。早速100Vで充電したところ1時間半弱で満充電100になりました。
・-5℃でも電気毛布・ケトル・レンジと問題なく稼働しました。
・ユーザーが液晶表示の ON OFF が出来るのはとても良い機能だと思います。AC 500W 以下しか試してませんが冷却ファンも静かだと思いました。
・ポータブル電源はもっと騒音がするものと思っていましたがこんなに静かなのかとびっくりしました想像以上に静かでした
・画面がさらに見やすくなって気に入りました。
・デザインもいいのでインテリアになります。
一方で重量や取り扱いのしにくさ、価格に関するデメリットの声も届いています。
・重さですが、正直これはちょっとこたえています。
・コードが太くて扱いにくいです
・良い商品だけど価格が高い
ポータブル電源1000Plus利用者のユーザーレビュー
ポータブル電源1000 Plusにも、いくつかのユーザーレビューが届いています。そのなかから、メリットに関するコメントを紹介します。
・AC出力2000W(瞬時最大4000W)なのに14.5Kgと他社の製品(20Kg以上)より軽くて運搬し易い所です。4000回の充放電サイクルも魅力です。
・コンロは消費電力が大きいのですが、出力・容量共に十分で、冬の車中泊には電気毛布を使うことができるようになりました。
・ファン音が静か
・重さも、さほどではなく、あっちこっちに持ち運んで使えそうです。
一方で外装やボタンを中心に、以下に挙げるデメリットの声も寄せられています。
・背面の入力のカバーがチャチで壊れそうなのと開けたカバーが邪魔。改良して欲しいです。
・シガーソケット部分にゴム蓋が無いのは何故でしょうか?他モデルは付いていますが1000PLUSにはありません
・メインスイッチのオン/オフの反応が良くないです。
重要と思う項目を優先し、納得ゆくポータブル電源を選ぼう
ポータブル電源1000/1000 Pro/1000 Plusは、いずれもオールマイティーではありません。「性能が軽くてコンパクト、短時間で充電できて大容量の蓄電が可能、しかも安い」といった商品ではないわけです。
あなたが重要と思う項目はどれでしょうか?この点を考えながら選ぶことで、納得ゆくポータブル電源に出会えます。この記事を参考に、あなたにとって最適なポータブル電源を見つけてください。
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