1.炊飯器が使えるポータブル電源の条件・選び方
ここでは、炊飯器の使用に適したポータブル電源の選び方を解説します。
①出力ポート
ポータブル電源で炊飯器を使うには、出力ポートの種類と性能も重要です。一般的な家庭用炊飯器はAC100Vのコンセント給電を前提としているため、AC出力ポート(正弦波タイプ)を備えたポータブル電源を選びましょう。擬似正弦波タイプでは正常に動作しない、または加熱性能が低下する場合があります。
そしてACコンセントが2口以上あるモデルを選べば、複数の電子機器が同時に使えます。さらにUSBポートやDCポートがあるとUSBやDCの対応機器を直接つなげられるため、変換アダプターやケーブルが不要になります。出力ポートの種類と数を事前に確認し、用途に合ったモデルを選びましょう。
②容量
炊飯器をポータブル電源で使用する場合は、ポータブル電源の容量の大きさに注意が必要です。容量が小さいモデルでは1回の炊飯だけでバッテリーの大半を使い切ってしまい、他の家電が使えなくなることもあります。
Jackeryの最新モデルは大容量かつ高出力で、炊飯器利用にも十分対応可能です。以下の表は、消費電力が330Wの炊飯器を使用した場合の、各モデルでの稼働時間目安です。
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製品名 |
容量(Wh) |
定格出力(W) |
炊飯器の稼働時間目安(消費電力:330w) |
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5,040 |
6,000 |
約10時間 |
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3,072 |
3,000 |
約6時間 |
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2,042 |
2,200 |
約5.3時間 |
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1,070 |
1,500 |
約2.7時間 |
Jackeryのポータブル電源は、1,000Whを超える容量のモデルがたくさん用意されているので、消費電力の高い炊飯器もキャンプや車中泊で問題なく使用できます。
③定格出力
炊飯器をポータブル電源で使うには、炊飯器の消費電力を上回る定格出力が必要です。定格出力とは、ポータブル電源が安定して供給できる最大電力のことです。以下の表では、炊飯器の種類別の消費電力目安をまとめています。
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炊飯器のタイプ |
消費電力の目安 |
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1〜2合マイコン式 |
約200〜400W |
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3〜5合マイコン式 |
約400〜700W |
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IH炊飯器 |
約900〜1,200W |
Jackeryの最新モデルは定格出力が高く「ポータブル電源 1000 New」でも1,500Wと十分な性能を備えているため、1,000WクラスのIH炊飯器でも稼働できます。ポータブル電源を購入する前には、炊飯器の消費電力を確認しましょう。
「ポータブル電源 2000 New」や「ポータブル電源 3000 New」のような上位モデルなら、炊飯器と同時に他の家電を使うことも可能です。余裕のある出力と大容量バッテリーにより、車中泊やキャンプでも自宅同様の快適な食事環境が作れます。
④周波数(50Hz/60Hz)と正弦波
ポータブル電源で炊飯器を使用したい場合は、双方の周波数が一致している必要があります。なぜなら、日本では50Hzと60Hzの2つの周波数が使われているからです。ポータブル電源の周波数が炊飯器の周波数と異なっている場合、炊飯器が正常に動作しない可能性があります。
また、炊飯器を安全に使うには「正弦波」出力のポータブル電源を選びましょう。正弦波は家庭用コンセントと同じ滑らかな電流波形で、IH式やマイコン式炊飯器の精密な制御回路にも対応します。擬似正弦波では動作不良や故障の恐れがあります。
Jackeryのポータブル電源は全モデルで純正弦波を採用しており、矩形波や修正正弦波は出力しません。さらに、「New/Ultra/Plus/Proシリーズ」が周波数を自動で切り替え可能。50Hz・60Hzどちらの周波数にも対応できます。
⑤安全性と耐久性
ポータブル電源は、安全性と耐久性にも注意する必要があります。ポータブル電源に搭載されている安全装置には、過充電保護・過放電保護・過熱保護・短絡保護などがあります。安全性の低いポータブル電源は、発火や感電などの事故につながりやすいのです。
また、ポータブル電源は屋外で使用することが多いため、衝撃に対する耐性や防水・防塵機能付きなど、耐久性の高いものを選ぶ必要があります。
Jackeryのポータブル電源「Newシリーズ」と「Plusシリーズ」は、全機種がリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用しています。また高性能なBMSと組み合わせることで発火や性能劣化を抑え、アウトドアから災害時まで安心して長く使える仕様になっているのが特徴です。
2.炊飯器が使えるポータブル電源おすすめ4選

Jackery(ジャクリ)は、世界累計販売台数500万台以上を誇るポータブル電源業界のリーディングブランドです。多くのアウトドア愛好者からも支持を得ていて、これまで13年間の販売実績を積み上げてきました。
Jackeryのポータブル電源は容量・出力のラインナップが豊富で、500Wクラスの小型炊飯器から1,000Wを超えるIH炊飯器まで対応可能です。また静音設計と高効率の廃熱システムにより、夜間の車中泊や人が集まるキャンプ場でも快適に使用できます。ソーラーパネルと組み合わせれば、長期滞在や連泊キャンプでも自給自足の電力運用が可能です。
ここからは、車中泊やキャンプで炊飯器が使えるおすすめのポータブル電源を4つ紹介します。
●Jackery ポータブル電源 1000 New|価格・サイズ・機能性のバランスが良い定番モデル
持ち運びやすいサイズと十分な出力を両立させているモデルです。2〜3合炊き炊飯器や電気ケトル、電子レンジなどであれば安心して使用できます。キャンプや車中泊だけではなく、非常用電源としても頼れるバランスの良いモデルです。
●Jackery ポータブル電源 2000 New|2000Whクラスで業界最軽量・最小
2200Whの高出力で、炊飯器以外の冷蔵庫なども同時に使用可能です。また世界初で2000Whクラスのポータブル電源にセル・トゥ・ボディ技術(電池のセルを構造に組み込む方式)を採用しています。
●Jackery ポータブル電源 3000 New|3000Whクラスで業界最軽量と最小
超大容量と高出力を兼ね備え、3〜5合炊き炊飯器や冷蔵庫、電気ケトルなど消費電力の高い家電も同時に複数使用が可能なモデルです。ファミリーや長期旅行、キャンピングカーでの生活にも対応します。
3072Whの超大容量ながら、市販の同クラスと比較すると圧倒的なコンパクトサイズです。自家用車内へスムーズに積み込み可能で、家庭での収納場所にも困りません。
●Jackery ポータブル電源 500 New|アウトドアにも防災にもちょうどいい中容量モデル
軽量コンパクトで持ち運びやすく、ソロキャンプや少人数の車中泊にぴったりのモデルです。小型炊飯器やLEDランタン、スマホ充電など消費電力500W以下の日常的な家電に対応可能。
3.車中泊・キャンプで使えるおすすめ電気炊飯器ランキング
車中泊やキャンプで炊きたてご飯を楽しむなら、電気炊飯器は欠かせません。最近は小型・軽量で持ち運びやすく、ポータブル電源が使えるモデルも多数登場しています。以下では、車中泊・キャンプで使えるおすすめ電気炊飯器を3つ紹介します。
●山善|ミニライスクッカー(1.5合炊き)

引用:YAMAZEN BOOK「ミニライスクッカー(1.5合炊き)」
コンパクトながらふっくらとした炊き上がりが魅力のマイコン炊飯器です。炊き込みご飯やおかゆなど多彩なメニューにも対応します。1.5合の少量炊きで、車中泊やソロキャンプに最適です。シンプル操作で扱いやすく、お米をセットしたらレバーを下げるだけで炊けます。
持ち運びができるコンパクトなサイズ感で、置き場所を多く取りません。色は「ホワイト」「ブラック」「レッド」の3色から選べます。
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サイズ |
幅19cm×奥行18cm×高さ21cm |
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重量 |
1.3kg |
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炊飯容量 |
0.5〜1.5合(最大0.27L) |
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電源 |
AC100V(50/60Hz) |
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電源コード長さ |
約1.0m |
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消費電力 |
200W |
●Toffy|TOFFY HAPPY COLLECTION ミニ炊飯器

引用:Toffy公式オンラインショップ「TOFFY HAPPY COLLECTION ミニ炊飯器」
かわいいデザインで、アウトドアはもちろん自宅でも映える炊飯器です。1〜2人分のご飯を短時間で炊き上げるのが特徴で、0.5合なら最短19分で炊きあがります。保温機能も付いていて、炊飯が完了すると自動的に保温モードに切り替わるようになっています。
料理初心者でも使いやすく、贈り物にもおすすめです。蓋してスイッチを入れるだけで炊き上がる簡単操作なこともあって、アイデア次第でレシピがどんどん広がっていくでしょう。
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サイズ |
幅20cm×奥行16.5cm×高さ17.5cm |
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重量 |
905g |
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炊飯容量 |
0.5〜1.5合(90~270mL) |
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電源 |
AC100V(50/60Hz) |
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電源コード長さ |
約1.0m |
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消費電力 |
200W |
●VERTEX|マルチライスクッカー

引用:VERTEX STYLE「【マルチライスクッカー】VT-MRCシリーズ」
炊飯だけでなく、煮たり蒸したりデザートまで作れたりする全9種類のマルチな調理機能を有する炊飯器です。メイン家電ではなく、ちょっと使いたいにちょうどよいセカンド家電をコンセプトとして作られています。
車中泊やキャンプでは、この一台があれば多彩でバラエティーに富んだ料理も作れるようになります。コンパクトで持ち運びやすく、一人暮らしの方のファースト家電としてもおすすめです。
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サイズ |
幅19cm×奥行19cm×高さ20.8cm |
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重量 |
約1.55kg |
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炊飯容量 |
白米2.0合、玄米1.0合、粥0.5合 |
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電源 |
AC100V(50/60Hz) |
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電源コード長さ |
約1.1m |
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消費電力 |
300W |
4.ポータブル電源で炊飯器を使うときのコツ|無駄な電力消費を抑える! 使用する場合のコツとは?
ポータブル電源で炊飯器を使用する際は、限られた電力を効率よく使う工夫が重要です。ちょっとしたポイントを押さえるだけで、稼働時間を延ばしてほかの家電も安心して使えます。以下では、無駄な電力消費を抑えてポータブル電源で炊飯器を使うときのコツを紹介します。
①ほかの家電製品を同時に使用しない
炊飯器を使うときは、ほかの家電製品をなるべく同時使用しないようにしましょう。
ポータブル電源の容量や出力には、限りがあります。炊飯器と同時に消費電力の高い家電を使うと、稼働時間が短くなったり出力不足で動作が止まったりすることもあります。炊飯中はほかの家電の使用を控えることで、安定した炊き上がりになるでしょう。
②電力節約のため保温時間を短くする
保温時間を短くすることは、電力節約になります。炊飯器の保温機能は、機種によりますが1時間で約10〜25Whを消費します。
ポータブル電源を使用するときは、炊き上がり後にすぐ食べるか保温時間を最小限にするのがコツです。余ったご飯は密閉容器に入れて保冷・保温バッグに移すなど、電力を使わない保存方法を取り入れましょう。
③エコモードや省エネ機能を利用する
最近の炊飯器には、エコモードや省エネ機能を搭載しているモデルがあります。エコモードや省エネ機能を活用することで、炊飯時間や消費電力量を抑えられます。
また、ポータブル電源との併用時も長時間の動作が可能になり、キャンプや車中泊でも安心です。
関連記事:ポータブル電源の安全な使い方・メンテナンス方法・保管方法を徹底解説
5.ポータブル電源と炊飯器に関連するよくある質問
ポータブル電源と炊飯器に関連するよくある質問は、以下の3つです。
●USBで使える炊飯器はありますか?
USB給電に対応した小型炊飯器は存在します。ただしUSB給電(5V)は供給できる電力が一般的に10〜15W程度と小さいため、通常の電気炊飯器(200W〜1,000W以上)に比べると出力が大幅に不足します。そのためUSB対応炊飯器は弁当箱型やミニサイズが多く、炊飯量も0.5〜1合程度で調理時間も長くなります。
おもにオフィスやデスクでの軽食用または非常用として設計されていて、アウトドアや車中泊での本格的な炊飯には向いていません。AC出力のあるポータブル電源と、通常の小型炊飯器を組み合わせる方が現実的です。
●モバイルバッテリーで炊飯器は使えますか?
USB対応の炊飯器であれば、モバイルバッテリーで使えます。ただしモバイルバッテリーで炊飯器を使おうとすると、USB出力(5V・数W〜15W程度)で動くため、炊飯量は0.5〜1合と少なくなってしまいます。また、炊き上がりまでの時間も長めになります。
家族分のご飯を作りたい場合や短時間で炊きたい場合は、ポータブル電源とACコンセント式の炊飯器を組み合わせて使った方がよいでしょう。
●ポータブル電源で炊飯器の保温機能は何時間もちますか?
ポータブル電源の容量と炊飯器の保温時の消費電力によって異なります。たとえば本記事で紹介したJackeryのポータブル電源と、保温時の消費電力が20Wの炊飯器を使った場合の持続時間の目安は、以下の表のとおりになります。
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製品 |
持続時間 |
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ポータブル電源 5000 Plus(5,040Wh) |
252時間 |
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ポータブル電源 3000 New(3,072Wh) |
153時間 |
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ポータブル電源 2000 New(2,042Wh) |
102時間 |
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ポータブル電源 1000 New(1,070Wh) |
53.5時間 |
※計算式: 持続時間(時間)= 容量(Wh) ÷ 消費電力(W)
本記事で紹介したJackeryのポータブル電源を使えば、1日以上炊飯器の保温機能を使える計算です。
まとめ
車中泊やキャンプで炊きたてのご飯を楽しむためには、ポータブル電源と炊飯器を組み合わせて使うことがおすすめです。ポータブル電源を選ぶときには、炊飯器の消費電力や必要容量、定格出力などの条件を満たすモデルを選ぶことが重要です。
Jackeryのポータブル電源であれば、本記事でおすすめしたモデルはどれも炊飯器が利用しやすくなっています。Jackeryのポータブル電源と炊飯器を手に入れて、最高の車中泊やキャンプを過ごしてください。
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