1.ポータブル電源とは携帯可能なバッテリー装置
ポータブル電源は、電源のない場所でも家電や電子機器に給電できる携帯可能なバッテリー装置です。たとえば、下記のシーンで活躍します。
- ・車中泊で電気毛布を使う
- ・停電時にエアコンを動かす
- ・先で車載冷蔵庫を使う
- ・釣り場で投光器を使って魚を集めやすくする
- ・災害時の避難所でスマホを充電する
なお、製品によって容量や出力などの性能に違いがあります。ここからは、ポータブル電源で重要なポイントを見ていきましょう。
2.ポータブル電源容量の見方は?目安を図るWとWh、定格出力を解説
・Wとは?
『W(ワット)』とは、電力を示す単位を指しています。
みなさんの中にも、電池で活用されている『V(ボルト)』、家庭で活用する『A(アンペア)』という単位を耳にされた方は多いのではないでしょうか。ちなみに、W(ワット)は電気がどのくらいの仕事をする力を持っているのか、その大きさを図るための単位で、次のような公式で示すことができます。
電力(W) = 電圧(V) × 電流(A)
『電圧(V)』は電気を押し出す力のことで、『電流(A)』は電気が流れる量のことを指しています。
・Whとは?
『Wh(ワットアワー)』とは、ポータブル電源のバッテリー容量を示す重要な数値であり、『1時間あたりの消費電力』を指しています。例えば、キャンプにおいて消費電力が60Wの扇風機を2時間使用する場合の消費電力は、
60W × 2時間 = 120Wh
となり、120Whのバッテリー容量のポータブル電源が必要になります。
また、災害時において自宅にある冷蔵庫(520W)を3時間使い続けたい場合には、
520W × 3時間 = 1,560Wh
と計算でき、1,560Whのバッテリー容量を備えておく必要があります。
「Jackery ポータブル電源 2000 New」を例に、スペック表から容量を見てみましょう。
項目 |
数値 |
容量 |
45.6Ah/44.8V DC (2042Wh) |
上記の表を見ると、容量が2,042Whであるとわかります。
・定格出力とは?
『定格出力』とは、ポータブル電源が安定して出力できる電力量を知ることができ、用途に応じたポータブル電源選びには欠かせない重要な数値となっています。
ポータブル電源をよく活用されている家電製品の消費電力を見てみると、
- スマートフォン:18W
- 液晶テレビ:60W
- ヘアアイロン:200~500W
- ミキサー:300W
- 冷蔵庫:520W
- 電子レンジ:1160W
- 電気グリル鍋:1600W
などと記載されているのが分かります。ポータブル電源の定格出力が家電の消費電力を超えないとうまく動作することができません。また、容量の大きい製品には、定格出力も高いという傾向がございます。
例えば、1160Wの消費電力である電子レンジをポータブル電源で活用したい場合、定格出力が500Wでは、電子レンジを作動させるために十分な電力を供給することができません。そのようなことから、ポータブル電源をどのようなシーンで活用することを想定しているのか考えてみることが大切です。
・「瞬間最大出力」(サージ出力)とは?
『瞬間最大出力(サージ出力)』とは、瞬間的に出力できる最大電力のことを指しており、家電製品の起動時などに対応するために重要な数値となっています。
例えばエアコンのように、起動時に高い消費電力が必要な家電製品もあります。そのような消費電力に耐えるためにポータブル電源の中にも、定格出力1000W、瞬間最大出力2000Wという製品もみられます。
ただし、瞬間最大出力はあくまで瞬間的なものですので、定格出力を基準として選ぶことが大切です。
3.各種類電化製品の消費電力及びおすすめのポータブル電源容量目安
●キッチン家電
- ・ミキサー:120W~200W
- ・ジューサー:175W~300W
- ・コーヒーメーカー:450W~650W
- ・電気ポット:700W~1000W
- ・冷蔵庫:150W~500W
- ・電子レンジ:1300W
- アウトドアでのキャンプや災害・停電時の非常用電源としてポータブル電源を検討しているのであれば、キッチン家電の消費電力とポータブル電源の定格出力、容量のバランスを見ておくといいでしょう。
例えば、450Wのコーヒーメーカーを1時間稼働させたい場合、定格出力が500W以上で、かつ容量500Whを超えたポータブル電源が必要です。
また、冷蔵庫の規模にもよりますが、一般的な消費電力は150W~500W程度で、仮に500Wであるなら1時間の稼働だけでも容量は500Wh以上が必要になります。
1時間では災害時の対応としては不安であるため、1000Wh以上の大容量を持つポータブル電源を選択して、ソーラーパネルなどでの充電も検討しておくことが大切です。
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●生活家電
- ●電気スタンド(LED):4W~10W
- ●扇風機:50W~60W
- ●電気毛布:50W~90W
- ●エアコン:45W~2000W
- ●洗濯機:500W~900W
-
キッチン家電だけではなく生活家電も、キャンプや災害時には必要なアイテムになります。
キャンプにおいて言えば、夏場の日中であれば、扇風機があれば快適に過ごせますし、車中泊を考えているのであれば、電気スタンドがあれば便利です。また、冬キャンプで電気毛布を用意しておけば、快適に睡眠を取ることもできるでしょう。
生活家電との併用も考えると、1~2日程度であれば400~500Wh程度の容量を、2~3日程度の利用を考えているならば、容量700Wh程度のポータブル電源を用意しておきたいところです。もちろん、人数や使用家電、使用時間によって、必要とされるポータブル電源の容量も増えるでしょう。
夏や冬場の停電や災害を考えるならば、エアコンの使用は不可欠になります。エアコンは冷房よりも暖房の方が消費電力は高くなる傾向にあり、暖房で使用する場合には最大1000~2000W程度になるものもあります。そのようなことから少なくとも1000Wh程度の製品を用意するようにし、2000Wh程度の容量があれば安心でしょう。
●パソコンや周辺機器
- ●ノートパソコン:50W~120W
- ●デスクトップパソコン:150W~300W
- ●インクジェットプリンター:10W~60W
- ●無線LANアダプター:6W~15W
-
車中泊や車内でのリモートワークであればノートパソコンを活用するシーンがあるでしょうし、災害時においてはスマートフォンだけではなく、自宅のパソコンや周辺機器を活用することもあるでしょう。
ノートパソコンは充電して活用することもできますから、400Wh程度のポータブル電源であれば、3~5回程度の充電が可能です。
また、災害時にデスクトップパソコンや周辺機器だけを活用する場合には、短時間の使用であれば400Wh~500Wh程度の定格容量があれば問題ないでしょう。
ただ、家電との併用なども考えられることから、やはり災害を意識して検討する場合には1000Wh~2000Whの大容量のモデルを、さらにはソーラーパネルも用意しておきたいところです。
●屋外撮影に利用されるヘアアイロンなど
- ●電気シェーバー:10W
- ●ホットカーラー:45W~70W
- ●ヘアアイロン:150W~240W
- ●ドライヤー:600W~1200W
-
屋外撮影のために活用される家電製品をピックアップし、消費電力の目安を調べてみました。
それほど長い時間の使用を考えていない場合でも、ドライヤーを活用する場合には、ある程度の容量のポータブル電源は必要になります。ホットやターボでの運転時において消費電力は高くなる傾向があり、1000W~1200W程度にまで上昇します。
できる限り短時間でセットをしたいということであれば高出力のドライヤーが必要となるため、ポータブル電源も1000Wh~2000Whの定格容量を備えている製品を用意しなければなりません。
近年では省エネモデルのものも販売されており、そのような製品を活用すれば600W程度のものも見かけます。そのような省エネタイプを使用するならば、700Wh~1000Wh程度の定格出力を持つポータブル電源を選ぶといいでしょう。
●移動販売車に使われる家庭用小型冷凍冷蔵庫、LED電球、コーヒーグラインダーなど
- ●家庭用小型冷凍冷蔵庫:150~300W
- ●LED電球:40W~60W
- ●コーヒーグラインダー:150W~650W
- ●電子レンジ:1300W
- ●POSレジ:15W~20W
- ●ノートパソコン:50W~120W
-
移動販売車での店舗営業の開業にあたって、ポータブル電力を活用して、営業に必要な設備を稼働させることを検討している方も多いのではないでしょうか。
飲食を提供する移動販売車であれば『キッチンカー』などと呼ばれることもありますが、店舗と同様に厨房機器が必要になります。
食材を保管するための小型冷蔵庫、車内外の灯り、食材を温めるための電子レンジ、コーヒーを淹れるためのコーヒーグラインダーなどの使用が考えられます。
また、簡易なPOSレジやノートパソコンの活用も考えられるでしょう。その中でも電子レンジは消費電力が高いために、ポータブル電源を活用するためには、定格容量1500Wh~2000Wh程度は必要になります。
●防災におすすめのラジオ、LEDランタン、IH卓上コンロなど
- ・LEDランタン:3W
- ・電気毛布:50W
- ・充電式携帯ラジオ:150W
- ・こたつ:400W
- ・IH卓上コンロ:1,000W
暗がりを歩く際、LEDランタンがあれば転倒による怪我を避けられます。IH卓上コンロがあれば、ガスが使えない状況でも食材を調理可能です。充電式のラジオなら電池切れに悩む心配もなくなるでしょう。
LEDランタンや充電式携帯ラジオなら、容量が少ないポータブル電源でも長時間使えます。しかし、消費電力が大きいIH卓上コンロは大容量が必要です。たとえば、真冬の自宅で電気毛布やこたつとコンロを同時に使うとなると、2,000Wh以上なければ1時間足らずで充電が切れてしまいます。
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4.用途別のポータブル電源容量目安とおすすめの製品
Jackeryのポータブル電源は、12年間で400万台以上売り上げた実績を持ち、下記の特徴を備えています。
- ・2年~5年の無料保証
- ・防災製品等推奨品マーク取得済み
- ・98.9%のユーザーが知人に勧める性能
実際に、防災グッズとしても大きな功績があります。2024年元旦に発生した地震で凄まじい被害を受けた石川県には、2,400万円分に相当するJackeryのポータブル電源が提供されました。
スマホやパソコン、家電への給電に活用され、地震に襲われた多くの人々の助けになっています。自然災害に備えたい人は、ポータブル電源をチェックしておきましょう。
①アウトドア(キャンプや車中泊)におすすめのポータブル電源容量目安
キャンプや車中泊が目的ならおすすめのポータブル電源容量目安は下記です。
- ・容量:600Wh~1,000Wh
- ・定格出力:800W~1,500W
上記の性能に見合ったポータブル電源を2つ紹介します。
【容量632Wh】Jackery Solar Generator 600 Plus 100 Prime ポータブル電源 セット|1日~2日間の少人数用向け
アウトドアにも防災にもちょうどいい中容量モデルJackery ポータブル電源 600 Plusと、車上ソーラーパネルJackery SolarSaga 100Primeのセットです。セットのソーラーパネルは車のルーフに取り付けられるため、運転中も太陽光発電できるので、とても便利です。長期間の車中泊でも電源切れの心配がございません。
【容量1,070Wh】Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル|2日~3日間のアウトドアに最適
大容量のJackery ポータブル電源 1000 Newと、Jackery SolarSaga 100Wのセットです。62種類の最先端保護機能である「ChargeShieldテクノロジー2.0」は、従来のモデルからさらに安全性能を向上させました。また、デュアルPD充電機能を持つため、スマホやタブレットに同時充電可能です。
②3~4人家族の防災用におすすめのポータブル電源容量目安
3~4人の家庭では1,000Wh以上の容量が必要です。その理由として、
- ●冷蔵庫やエアコンなど命を守るための家電製品を使う必要がある
- ●家庭用家電製品の中には消費電力が高いものもある
- ●大規模災害のケースでは復旧まで2~3日かかるケースもある
- といったものが考えられます。
特に食材を新鮮に確保するための冷蔵庫、熱中症や体調不良を防ぐエアコンの使用は欠かすことはできません。ただ、これらの製品は消費電力が高い傾向があるため、1000Wh以上の容量を持つポータブル電源を備えておくことで、うまく活用できるようになります。上記の性能に見合ったポータブル電源を2つ紹介します。
【容量2,042Wh】Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット|大容量・高出力で大型家電の給電におすすめ
Jackery ポータブル電源 2000 NewとJackery SolarSaga 200 のセットです。2,000Whクラスの製品で世界初のCTB(セル・トゥ・ボディ)技術を採用し、従来モデルからエネルギー効率や強度を向上させました。ハンドルを折りたためるため、収納性も抜群です。
【容量3,024Wh】Jackery Solar Generator 2000 Plus ポータブル電源 ソーラーパネル セット|容量を最大24Kwhまで拡張可能
バッテリーの拡張が対応できるJackery ポータブル電源 2000 Plusと、Jackery SolarSaga 200のセットです。合計62個の保護システムと12重のBMS保護システムにより、高い安全性を誇ります。45℃の高温環境でも動かせる耐久性も強みです。
③夫婦家庭の防災におすすめのポータブル電源容量目安
2人暮らしの夫婦なら600Wh以上あれば十分でしょう。扇風機や小型炊飯器を1時間以上同時に動かしても問題ありません。Jackery Solar Generator 600 Plusが、2人暮らしの家庭にピッタリの性能といえます。
④一人暮らしの防災用におすすめのポータブル電源容量目安
一人暮らしの防災におすすめのポータブル電源容量の目安は下記:
- ・容量:250Wh~300Wh
- ・定格出力:300W
南海トラフを代表とする大規模地震が起きた場合、電力復旧まで1か月以上かかる可能性があります。交通機関が麻痺し、道路が寸断されて避難所まで行けなくなるリスクも考えられます。
自然災害から生き延びるためにも、ポータブル電源を用意していつでもスマホや扇風機などの家電を使えるようにしておきましょう。
【容量256Wh】Jackery Solar Generator 240 New 40 Mini ポータブル電源 ソーラーパネル|重さ1.2kgのお手軽サイズ
小容量のJackery ポータブル電源 240 Newと、Jackery SolarSaga 40 Miniのセットです。ソーラーパネルと合わせた総重量は約3.6kgと、負担が小さい携帯性が強み。専用のアプリを使えば外出先からでも電池残量を確認でき、適切なバッテリーモードを選べます。
【容量288Wh】Jackery Solar Generator 300 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル|リュックに入れて持ち運び可能
Jackery ポータブル電源 300 Plusと、Jackery SolarSaga 100wのセットです。稼働時の音量を30db以下に抑えられるため、避難所でも周りを気にせずに使えます。3,000回充電した後でも、80%の電池残量を維持できる効率の良さも見逃せません。
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5.容量と定格出力以外にポータブル電源の購入で重要なポイント5選
用途に合う定格出力と容量の製品を選ぶ以外に、重要なポイントは下記の5つです。
- コンパクトで軽量な製品を選ぶ
- バッテリーが長寿命の製品を選ぶ
- 高速充電機能がある製品を選ぶ
- ソーラーパネル付きの製品を選ぶ
- 安全性の高い製品を選ぶ
順番に見ていきましょう。
①コンパクトで軽量な製品を選ぶ
コンパクトかつ軽量なポータブル電源を選びましょう。重い製品は持ち運びに適しません。女性や子どもでも持ち運べるサイズ感、そして取っ手やキャスターなどの有無もポイントです。
Jackeryのポータブル電源は、他社製品と比較し25%前後もコンパクト・軽量化。圧倒的な持ち運びやすさで、あらゆるシーンで活躍します。
②バッテリーが長寿命の製品を選ぶ
ポータブル電源は、長寿命のバッテリーを搭載した製品がおすすめです。具体的には、リン酸鉄リチウムイオン電池を採用した物です。毎日充電しても10年使える性能を誇ります。
Jackeryの最新ポータブル電源はリン酸鉄リチウムイオン電池を採用するうえ、「バッテリー節約モード」を使って、さらに寿命を延ばすことが可能です。
③高速充電機能がある製品を選ぶ
ポータブル電源の選び方としては、高速充電機能付きの製品がおすすめです。たとえば、普段使わずに充電し忘れたまま停電が起きた場合でも、高速充電機能があれば短時間で家電を動かせます。
Jackeryの製品は、災害に備えて最短1時間でフル充電が可能な緊急充電機能を備えています。
④ソーラーパネル付きの製品を選ぶ
ポータブル電源を活かすコツはソーラーパネル付きの製品を選ぶことです。ソーラーパネルがあれば、停電中や電源がない出先でも充電して繰り返し使えます。また、平常時でも節電の用途で活躍します。
⑤安全性の高い製品を選ぶ
ポータブル電源は安全性の高い製品を選びましょう。どんなに便利なポータブル電源でも耐久性が低ければ、手から滑り落ちた衝撃で使えなくなるかもしれません。Jackeryの製品なら、最大震度7の地震の衝撃に持ちこたえられます。
まとめ
ポータブル電源にはさまざまな容量の製品が販売されているため、どのような用途で活用し、どのような家電製品を活用するのかによって必要なポータブル電源容量目安を確認してから購入することが大切です。
例えば、日帰りキャンプや家族での連泊キャンプの場合であれば、400~700Wh程度の容量を持つポータブル電源を活用すれば、必要な家電製品が活用でき、さらにはコンパクト設計なので手軽に使用することができます。
また、大規模災害が発生した際の非常用電源として使用する場合、大容量の1000~2000Wh程度のポータブル電源を活用すれば、停電時でも安心して電力供給が可能です。このように、用途を想定してポータブル電源を選んでおけば、とても便利に快適に、活用できるのです。
Jackery(ジャクリ)のポータブル電源であれば、高出力・大容量だけではなく、安全性も高く、さらにはソーラーパネル『Jackery Solar Generator』とのセットもお得に提供されているためおすすめです。ぜひ記事を参考にして、用途別のポータブル電源選びに活用してみてください。
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