北海道は太陽光発電向き!?メリット・デメリットから補助金情報まで解説
「北海道で太陽光発電をするは意味ある?」「北海道は逆に太陽光発電向きって噂があるけど本当?」
結論からいうと、北海道でも太陽光発電をする意味は十分にあります。道内のどの地域かによっても変わりますが、意外にも発電量が大きく減ることはないからです。
そこで今回は北海道の太陽光発電の実情や、設置のメリットデメリット・補助金情報まで徹底解説します。道内在住で太陽光発電に興味がある方はぜひ参考にしてください。
北海道が太陽光発電に向いているって本当?
本州以南の地域よりも日没が早く積雪もあるため、北海道は太陽光発電に向いていないと思われがちです。しかし調べていくと、意外にもそのようなことはないという事実が分かりました。詳しく見ていきましょう。
● 気温が低いと発電効率が上がる
まず太陽光パネルは気温が低くなり、パネル裏面の温度が下がると発電効率が上がります。このことは、多くの研究機関がさまざまな実証実験を通して導き出しました。
パネル裏面温度が低下するほど、発電量が増加することが確認できた |
引用:茨城大学「2012年夏季実測に基づく屋上被覆形態と太陽電池発電量の関係」
つまり平均気温が低く、真夏日も少ない北海道は高効率で発電できる日が多いということ。事実として、たとえば埼玉県の「福祉ネットワークさくら市民共同発電事業」の月別発電量は、日照時間が短いものの適温での発電が可能な5月がもっとも多くなっています。
引用元:埼玉自然エネルギー協会「福祉ネットワークさくら市民共同発電事業」
つまり「日照時間が短いから、北海道は太陽光発電に向かない」という考え方は誤りといえるでしょう。効率の良い発電で、売電収入の獲得や電気代の節約効果は十分に期待できます。
● 発電量は東京都とほとんど変わらないことも
実際にシミュレーションしてみると、北海道の発電量は東京都とほとんど変わらないケースもあります。下記の条件で「北海道札幌市」と「東京都八王子市」を比較してみました。
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・太陽光パネルの総出力:4.13kW
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・南向きの標準的な寄棟屋根
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・日陰なし
結果は下記のとおりです。
地点 | 年間の発電量 |
北海道札幌市 | 4,098kWh |
東京都八王子市 | 4,201kWh |
※LIXIL「月別予想発電量シミュレーション」を用いて比較
気象庁によれば北海道札幌市の平年日照時間は1,718時間、東京都八王子市は2,666時間です(※)。およそ1.5倍も八王子市のほうが太陽光パネルに日が当たるにもかかわらず、年間の発電量は約2.5%しか変わりません。このことから、北海道でも太陽光発電を設置するメリットは十分にあるといえるでしょう。
※気象庁「過去の気象データ検索」より
北海道の太陽光発電に使える補助金制度3例
北海道では全38の市町村で太陽光発電や付随する蓄電池の導入に対する補助金事業を展開しています。そこで主要な下記3市における、2024年1月時点の補助金制度情報をまとめました。
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・函館市
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・帯広市
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・釧路市
お得に太陽光発電を始めたい北海道在住の方はぜひチェックしておきましょう。
●函館市:5万円の定額補助
函館市では「函館市新エネルギーシステム等導入補助金」として、市内在住者の太陽光発電システム導入時に5万円の定額補助を実施しています。同時に蓄電池やパワーコンディショナーなどの付随設備を導入する方は、追加で5万円の補助を受けることが可能です。
この補助金は新築時・既設住宅への設置時どちらにも適用できます。函館市在住の方の多くが対象となるので、ぜひ詳細を確認してみてください。
参考:函館市
●帯広市:最大5万円の補助
帯広市では「新エネルギー導入促進補助金」として、市内在住者の太陽光発電システム導入時に最大5万円(対象経費の10分の1)の補助制度を展開中です。蓄電池を併設する場合には、補助上限が最大15万円に変わります。
2024年1月31日で今回の募集はストップしていますが、帯広市の補助金事業はほぼ毎年行なわれているようです。例年は4月から情報がリリースされているのでぜひ確認しましょう。
参考:帯広市
●釧路市:蓄電池との同時設置で最大30万円の補助
釧路市では「令和5年度釧路市ecoライフ促進支援補助金制度」として、市内在住者の太陽光発電システムと蓄電池の同時設置時に最大30万円を補助する事業を展開しています。当初の補助金額は15万円でしたが、北海道の「住まいのゼロカーボン化推進事業」創設により2倍になりました。
道内でも非常に補助金額が大きく、お得に太陽光発電システムと蓄電池を導入できるのが釧路市です。釧路市在住の方は下記で補助金制度の詳細を確認してみてください。
参考:釧路市
北海道で太陽光発電する2つのメリット
北海道で太陽光発電するメリットは下記の2つです。
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・冬の停電対策で命を守れる
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・台風による被害のリスクが低い
それぞれ見ていきましょう。
●メリット①:冬の停電対策で命を守れる
北海道で太陽光発電する最大のメリットは「冬の停電対策」ができること。極寒の北海道で真冬に地震などの大規模災害が起きると、停電により暖房が使えず命の危機に陥るリスクがあります。
太陽光発電により電力を自給できれば、電気毛布やヒーターなどの暖房を動かして暖を取ることが可能です。万が一の災害時の安心感が大きく高まるでしょう。大切な家族を守るためにも、太陽光発電は必要な対策のひとつといえます。
●メリット②:台風による被害のリスクが低い
太陽光パネルの故障の原因のひとつに、台風などの自然災害があります。その点、北海道は台風に見舞われるリスクが圧倒的に低いです。気象庁が公開する資料によれば、平年の台風接近数は北海道がもっとも少ない1.9回となっています。
参考:気象庁「地方ごとの台風接近数の平年値」
一般的なメーカー・施工会社の保証に入っていれば、災害で太陽光パネルが壊れても無償またはわずかな自己負担で復旧が可能です。しかし修理が完了するまでの間は発電量が0になってしまいます。ダウンタイムなく安定した発電が見込める、北海道で太陽光発電をするメリットは大きいでしょう。
北海道で太陽光発電する3つのデメリット
反対に北海道で太陽光発電する3つのデメリットを紹介します。
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・雪の影響で発電量が減る可能性がある
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・落雪事故のリスクがある
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・蓄電池の購入がほぼ必須
設置してから後悔しないように、デメリットもしっかり押さえておきましょう。
●デメリット①:雪の影響で発電量が減る可能性がある
北海道では雪の影響で発電量が大きく減る可能性があります。現在流通している太陽光パネルの多くは、雪が積もらないよう表面が滑りやすい設計です。しかし、それでも災害レベルの豪雪に見舞われれば、太陽光パネルに雪が積もってしまいます。
苫小牧や釧路など、例年積雪の少ない地域なら多くの発電量に期待できるでしょう。反対に深川など積雪の極端に多い地域の場合、冬場の発電にはほとんど期待できないかもしれません。自分の住む地域の降雪量・積雪量は確認しておきましょう。
●デメリット②:落雪事故のリスクがある
先述したように現在流通している太陽光パネルの多くは、雪が積もらないよう表面が滑りやすい設計となっています。しかし、これは裏を返せば「雪が滑り落ちてくる」ということ。少し溜まった雪がまとまって落ちてくることもあるため、落雪で怪我をする事故が起きるリスクがあります。落雪事故を回避するには、下記のような対策が必須です。
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・雪止めを設置する
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・パネルの数を減らす
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・軒下に物を置かない
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・軒下を人が通過しない
金網状の「雪止め」を設置することで、まとまった落雪のリスクは大きく下がります。発電量は減ってしまうものの、屋根の先付近にパネルを置かないよう設計するのもひとつの手です。根本的に軒下に物・人がない状態をつくることも重要でしょう。積雪地域で落雪対策をしないのは非常に危険です。必ず何らかの対策をとるようにしてください。
●デメリット③:蓄電池の購入がほぼ必須
北海道で太陽光発電の恩恵を受けるためには、蓄電池のセット購入がほぼ必須です。冬の日射量が極端に減ってしまうため、蓄電池がないと発電した電気を使える時間が非常に短くなってしまいます。蓄電池があれば、日没後や夜間も溜めた電気を使って暖房などの家電を動かせるのがポイントです。
ただし蓄電池の設置には数十万円~数百万円の費用がかかってしまいます。ただでさえ高い太陽光発電システムにプラスしてお金がかかるため、費用対効果をしっかりシミュレーションしておかないと損をしてしまうかもしれません。
北海道の太陽光発電は「ポータブル電源×ソーラーパネル」がおすすめ!
北海道で太陽光発電を始めるなら、小型の蓄電池「ポータブル電源」と「折りたたみ式のソーラーパネル」を組み合わせるのがおすすめです。その理由やメリットについて詳しく見ていきましょう。
●安価に「蓄電池とソーラーパネルのセット」が揃う
「蓄電池の購入がほぼ必須」で解説したように、冬の日射量が大きく減る北海道では蓄電池を導入しないと太陽光発電の恩恵をほとんど受けられません。しかし蓄電池の設置には数十万円~数百万円の追加費用がかかります。その点ポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせなら、数万円~50万円程度の費用感で太陽光発電システムを揃えられるのがポイントです。
たとえば当社の「Jackery Solar Generator 2000 Plus」なら、定価355,000円で容量2,042Whのポータブル電源と出力200Wのソーラーパネルがまとめて手に入ります。さらに容量は拡張バッテリーで最大12,000Whまで増強可能、ソーラーパネルは6枚まで同時接続が可能です。
発電量が据付型の太陽光発電システムと大差ないどころか、蓄電池の容量はむしろ大きくできます。コストパフォーマンスに優れたポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせは、北海道で太陽光発電を試してみるのに最適でしょう。
●使うときだけ設置すればOK!積雪・落雪のリスクなし
ポータブル電源と折りたたみ式のソーラーパネルは、どちらも屋根などに取り付けて使うものではありません。使うときだけ、使いたい場所に設置すればOKです。固定しないため、積雪や落雪などのリスクとはほぼ無縁です。
ソーラーパネルの角度も自由に変えられるのが一般的で、常に最適な角度で最高効率の発電を実現できるでしょう。小型ながらも、電気代をしっかりと抑えられます。
●持ち運んでキャンプや車中泊・避難所生活にも使える
ポータブル電源と折りたたみソーラーパネルは、持ち運びが可能な利点を活かしてキャンプや車中泊などのシーンでも使えます。例えば下記のように活用可能です。
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・キャンプで電気圧力鍋・炊飯器を使った時短料理を作る
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・車中泊中エンジンをかけずに暖房や照明を確保する
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・災害時避難所に持ち込んでスマホを充電する
ポータブル電源と折りたたみソーラーパネルがあれば、アウトドアの利便性は大幅に向上するでしょう。ソーラーパネル充電のおかげで繰り返し電力を確保できるため、災害が長期化した際の避難所生活でも最低限の快適度を維持できます。先日の能登半島地震では据付型の太陽光パネルが破損で使い物にならなくなった事例もありましたが、サッと持ち出せるポータブル電源と折りたたみソーラーパネルなら破損のリスクも極小です。
●おすすめは「Jackery Solar Generator」シリーズ!
ポータブル電源と折りたたみソーラーパネルのおすすめは、当社Jackeryが提供する「Jackery Solar Generator」シリーズです。リュックに入るほどの小型モデルから家庭内での使用や車載におすすめな大型モデルまで15種のラインナップがあり、あなたの生活スタイルに合ったモデルが必ず見つかります。
世界の累計販売台数は300万台以上で、圧倒的な信頼を得ているのが当社製品の魅力。防災安全協会の「防災製品等推奨品マーク」認定も取得しており、災害時に活用できるほどの安全性の高さ・性能の良さが客観的に評価されています。特に最新の「リン酸鉄リチウムイオン電池」を内蔵した「Plusシリーズ」は10年以上の長寿命を実現し、昨今話題に挙がる災害対策としても最適です。
ソーラーパネルの発電効率も業界最高峰の約25%で、日射量の少ない北海道でも効率よく発電できるでしょう。「Jackery Solar Generator」シリーズは安価なものなら4万円台から、最高クラスでも50万円以下で購入可能です。ぜひ予算と使用目的にあったモデルを揃えて、お得に太陽光発電をスタートしましょう。
まとめ
北海道の太陽光発電による発電量は、意外にも東京などの地域とほとんど変わりません。極端な豪雪地帯でなければ、北海道でも太陽光発電の恩恵を十分に受けられるでしょう。ただし、落雪事故対策や蓄電池のセット購入はほぼ必須です。
積雪・落雪の心配なく低コストで太陽光発電を始めたいなら「Jackery Solar Generator」シリーズをおすすめします。使うときだけ設置すればOKで、場所にとらわれずキャンプなどのシーンでも活躍します。据付型の太陽光発電システムと変わらない、むしろ幅広い活用が可能な「Jackery Solar Generator」シリーズで、北海道在住の方は手軽に太陽光発電を始めてみましょう。