1.屋外用延長コードが必要になる場面
屋外で電化製品を使用する際、通常の延長コードを使用すると感電の危険があるため、屋外用延長コードを使用しなければなりません。屋外用延長コードは、悪天候の中でも使用できるよう防塵・防水処理が施されています。
屋外用延長コードが必要になる場面は、以下のとおりです。
・キャンプ場の電源サイトでAC電源からテントまで距離がある
・ベランダや庭でのDIY作業で電動工具を使用する
・野外イベントで音響機器、調理家電、照明などを使用する
・災害時に屋外に設置した発電機から電気を引く
屋外で電化製品を使用する際には、安全対策として屋外用延長コードを購入しましょう。
2.【シーン別】屋外用延長コードの選び方6選
屋外用延長コードと一口に言っても、防水性や長さ、許容容量など用途によって選び方が変わります。シーンに合った屋外用延長コードを選べば、安全性と作業効率が各段に向上するでしょう。シーン別の屋外用延長コードの選び方は、以下のとおりです。
●【キャンプ】十分な防水処理が施されている
キャンプでは、突然の雨や夜露に備えて十分な防水処理が施されている屋外用延長コードを選びましょう。キャンプ場では、ランタンや電気式グリル、電気ケトルなど、テントの外で電化製品を使用する機会が多くなります。
防雨・防塵機能が付いているのはもちろんのこと、コード自体に防水処理が施されていたり、防水キャップが付いていたりすると安心です。防水性能を示す「IP規格」は、IP44以上のものが雨や水滴からコードを守るため、アウトドアでの使用に適しています。
●【キャンプ】差し込むプラグにカバーが付いている
キャンプで使用する屋外用延長コードは、電源サイトに設置されたAC電源に差し込むプラグにカバーが付いているかも重要です。AC電源の周りが覆われていない無防備な電源サイトでは、感電による事故のリスクが高まります。
屋外用延長コードにカバーが付いていることで、雨や夜露、ホコリがプラグ部分に侵入するのを防ぎ、感電やショートのリスクを大幅に軽減できるでしょう。
●【キャンプ】電源のスイッチが付いている
屋外用延長コードに電源「入・切」のスイッチが付いていれば、電化製品ごとにプラグの抜き差しをする手間がかかりません。キャンプでは、調理家電や冷暖房機器など複数台の家電を同時に使用する場面があります。
屋外用延長コードのスイッチで「入・切」を一括管理できれば、ストレスのない快適なキャンプが実現するでしょう。使わない機器の待機電力を削減できるので、より多くの電化製品を長時間使用できるようになる点も大きなメリットです。
●【DIY作業】コードの長さが10m程度ある
庭やベランダなどでのDIY作業では、コードの長さが10m程度ある屋外用延長コードが大活躍します。広い作業スペースでは、電源コンセントが遠い場所にあることが多いため、十分な長さのコードがあれば、電動工具を自由に動かせて作業効率が向上します。
また、コードが短すぎると無理に引っ張ってしまい、断線や事故の原因にもなりかねません。余裕のある10m程度の長さを選び、安全かつ快適にDIY作業を進めましょう。ただし、コードが長すぎるとまとめるのに手間がかかってしまうので、注意してください。
●【野外イベント】許容出力が大きい
規模の大きい野外イベントでは、音響機材や照明、電気調理器具など高出力な電化製品を同時に複数台使用するシーンが想定されます。屋外用延長コードの許容出力が大きければ、より高出力かつ複数の電化製品を使用できます。
万が一、屋外用延長コードの許容出力が不足すると過熱やショートの原因にもなりかねません。1500W以上の許容出力があるコードを選べば、イベント機材を安心して稼働させられるでしょう。
さらに、安全ブレーカーが付いていると、合計使用容量が許容出力を超えた場合に自動で電源が切れるため安全です。
●【防災対策】夜間でも見やすい色をしている
災害時に使用する屋外用延長コードは、夜間でも認識しやすい青・黄色のタイプを選びましょう。災害は明るい日中帯に起きるとは限りません。災害によって停電が起きていると、さらに視界が悪くなります。
屋外用延長コードが暗い色だと、つまずいたり踏んでしまったりする危険性が高まります。災害の直後は、転倒した家具や割れた窓ガラスの破片などが床に散乱している恐れがあるため、コードが原因で転倒すると大怪我に繋がりかねません。
3.屋外用延長コード使用時の注意点
屋外で電気を使う際に、便利な屋外用延長コード。しかし、使用方法を誤ると感電や火災、故障の原因になる恐れがあります。アウトドアや野外イベントなどで安全に電化製品を稼働するために、必ず以下の注意点を確認しておきましょう。
●濡れた手でプラグの抜き差しを行わない
屋外用延長コードの防水性能がいくら優れていたとしても、濡れた手でプラグの抜き差しを行わないでください。水分が電源に付着すると感電のリスクが高まります。
特に雨が降っている時や湿気の多い環境では、手に水がつきやすいため、注意が必要です。使用前には必ず手を乾かして、周囲の状況にも注意を払った上でプラグの抜き差しを行いましょう。
●コードを束ねたり上から物を乗せたりしない
屋外用延長コードを使用する際、コードを束ねて収納したり、上から物を乗せたりする行為は避けましょう。コードを束ねた状態で使用すると、熱がこもりやすく、過熱や火災の原因になります。
また、物を乗せるとコードが圧迫され、内部の断線や損傷を引き起こす恐れがあります。コードはできるだけ広げて、負担をかけずに使用する工夫が必要です。長時間使用する場合は、コードが絡まないように整え、圧力がかからない場所に置くよう心掛けましょう。
●電源サイトと延長コードの許容出力を超えない
キャンプ場で屋外用延長コードを使用する際は、電源サイトと延長コードの許容出力を超えない範囲で電化製品を使用しなければなりません。延長コードの許容出力を超えると、コードが過熱し、最悪の場合、火災や感電の危険性が高まります。
電源サイトの許容出力を超えるとブレーカーが落ちて、周囲のキャンパーや管理人に迷惑がかかる場合もあります。キャンプ場で使用する機器の消費電力と電源サイト・延長コードの許容出力を確認し、同時に使用できる機器を明確にしておきましょう。
●たこ足配線をしない
キャンプで多くの電化製品を同時に使用するために、屋外用延長コードに電源タップを接続し、コンセント口を増やそうと考える方も多いでしょう。しかし、たこ足配線には以下の危険性があるため、注意してください。
・発熱や火災のリスクが高まる
・電化製品の故障につながる
コンセント口を増やせたとしても、電源サイトや延長コードに備わった許容出力は変わりません。コンセント口の数だけ電化製品を稼働すると、合計使用容量が許容出力を超えて過電流になり、発火の原因になります。コードの発熱は、電化製品の故障原因の一つです。
4.屋外用延長コードと併せて役立つアイテム3選
屋外での電力使用には、屋外用延長コードが便利ですが、さらに安全に使用するためには、以下のアイテムを組み合わせると効果的です。雨天時の感電や許容出力オーバーによる火災を防いで、野外でも快適に電化製品を使用しましょう。
●防雨延長補助コード
屋外用延長コードに防水性能が備わっていても、差し込む側のコンセントが防水仕様でなければ、感電のリスクは少なからず存在します。防雨延長補助コードを用意しておけば、通常のコンセントを防雨型のコンセントに変換が可能です。
コンパクトで携帯性に優れているため、キャンプ場まで気軽に持ち運べます。キャップ付を選べば、未使用時も水滴がコードの内部に入り込む心配はありません。
●ワットチェッカー
屋外用延長コードの許容出力を超えないためには、ワットチェッカーがあると便利です。ワットチェッカーとは、接続された電化製品の消費電力を測定する機器を指します。
電化製品に表示されている電力ではなく、実際に流れている電力を測れるので、発熱や火災のリスクを最小限にできます。
●プラグカッパー
通常のコンセントに取り付けるだけで防雨型プラグにできるアイテムが、プラグカッパーです。使用する電化製品のプラグにプラグカッパーを装着すれば、雨や湿気などから接続部を保護できます。
プラグカッパーは様々な種類が販売されているので、コンセントのタイプとサイズに適合する種類を選びましょう。防塵性・防水性のレベルは、使用環境に合わせてください。
5.屋外用延長コード「電工ドラム」とは
屋外用延長コードとして、電工ドラム(コードリール)を使用するのもおすすめです。電工ドラムとは、電源コードを円筒上にリールで巻いて収納できる延長コードを指します。
通常の延長コードと異なり、コンセントの位置が床と接しないため、接続部にホコリや水滴が付着するリスクは低くなります。一方で、巻き取りリールがある分、重量は重たくなるので、注意しましょう。
6.屋外用延長コード不要!ポータブル電源の魅力とは
屋外用延長コードを使用するためには、大前提として近くに電源がなければなりません。また、屋外用延長コード使用時の配線を考慮するのが煩わしく感じる方もいるでしょう。屋外用延長コードを使わず、どこでも電気を持ち運べるアイテムが、ポータブル電源です。
ポータブル電源とは、内部のバッテリーに大量の電気を溜め込み、場所を選ばずに電化製品に給電できる機器を指します。電源自体を持ち運べるので、使用する場所に制限がありません。キャンプでは電源サイトに限らず、全てのサイトで電化製品を動かせます。
屋外で使用するポータブル電源は、創業から12年間で世界販売台数400万台を突破した実績を誇るJackery(ジャクリ)製品がおすすめです。Jackery(ジャクリ)製品の主な魅力を紹介します。
・BMSとNCM制御機能により、バッテリーの異常を防ぐ
・耐震性や耐火性、耐衝撃性に優れており、屋外のあらゆる環境に対応する
・PSEやUN38.3など、安全に関する客観的な認証を複数取得している
・リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載し、10年以上も屋外で使用できる
・緊急充電モードで自宅のコンセントから最短1時間で満充電できる
Jackery(ジャクリ)のポータブル電源を取り入れて、コンセントの制限から解放されましょう。
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7.屋外用延長コードに関するよくある質問
最後に、屋外用延長コードに関するよくある質問を紹介します。屋外で電化製品の使用を検討されている方は、用途に応じたタイプを選ぶ必要があります。また、誤った使い方をすると、火災や発熱、故障などにつながるので、注意してください。
●延長コードの屋内用と屋外用の違いは?
延長コードの屋内用と屋外用の違いは、防雨性能の有無です。屋内用延長コードは防雨仕様になっていないため、屋外で使用すると触れただけで感電のリスクがあります。
一方の屋外用延長コードは、コードやプラグ部分が防水仕様になっているので、屋外でも安全に使用できます。屋外での作業時は、突然雨が降っている可能性もあるため、必ず屋外用延長コードを使用しましょう。
●屋外用延長コードはホームセンターに売ってる?
屋外用延長コードは多くのホームセンターで販売されています。ホームセンターでは、アウトドア用やDIY作業向けの屋外用延長コードが豊富に取り揃えられているのが特徴です。
使用する環境や用途に応じた延長コードが揃っているため、実際に店頭で確認しながら選べます。ただし、値段は通販サイトの方が安いケースもあるので注意してください。
●電工ドラムを使用する際の注意点は?
電工ドラムはコードを巻いたまま使用すると、熱がこもりやすく火災の危険性があります。消費電力の高い電気製品を使用する際は特に注意が必要です。電工ドラムの中には温度センサー付きのタイプもあるため、発熱を防ぐために取り入れてみてください。
●延長コードを使ってはいけない家電ってありますか?
消費電力の高い家電は、延長コードの許容出力を超える恐れがあるため、使用は控えた方がよいでしょう。延長コードを使わない方がよい家電の例は、以下のとおりです(※1)。
・エアコン(10畳用暖房):起動時2000W
・IHジャー炊飯器:1300W
・電子レンジ:1500W
・洗濯乾燥機:乾燥時1300W
※1参考:東京電力エナジーパートナー「家電製品の消費電力について知りたい」
まとめ
屋外で電源から使用したい場所まで距離がある場合には、屋外用延長コードが活躍します。キャンプやDIY作業、野外イベント、防災対策などの用途に合った屋外用延長コードを選びましょう。屋外用延長コードの代わりにポータブル電源を使用する方法もおすすめです。
屋外用延長コードを使用する際の注意点を守り、安全対策を万全にしてください。
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