ハザードマップを元に防災環境を見直そう

ハザードマップを元に防災環境を見直そう
ハザードマップを元に防災環境を見直そう

経験したことのない揺れ、押しせまる津波。東日本大震災から早くも11年の月日が経ちました。この震災を機に普及が進んだものの一つに、地域のハザードマップがあります。

各家庭に配布されている一方で「実は開いたことがない」「見方がわからない」という方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、ハザードマップの見方とマップを元にした防災計画の立て方について解説します。

経験したことのない揺れ、押しせまる津波。東日本大震災から早くも11年の月日が経ちました。この震災を機に普及が進んだものの一つに、地域のハザードマップがあります。

各家庭に配布されている一方で「実は開いたことがない」「見方がわからない」という方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、ハザードマップの見方とマップを元にした防災計画の立て方について解説します。

ハザードマップで災害時の自宅の状況を把握する

ハザードマップで災害時の
自宅の状況を把握する

まずは、ハザードマップを見て、自宅がどの災害に弱いのかを把握しましょう。引っ越しを考えている方は、引っ越し予定先のハザードマップを見ることで安全なエリアを確認することもできます。

ハザードマップで災害時の自宅の状況を把握する
ハザードマップで災害時の 自宅の状況を把握する

まずは、ハザードマップを見て、自宅がどの災害に弱いのかを把握しましょう。引っ越しを考えている方は、引っ越し予定先のハザードマップを見ることで安全なエリアを確認することもできます。

地形の特徴を知る

地形の特徴を知る

見るべきポイントは、自宅の標高、河川との距離も重要なポイントです。標高が低く、河川や海との距離が近いと水害が起こりやすくなるため、いざという時に避難できる高い建物を把握しておきましょう。

河川や海から遠い地域に住んでいる方も油断は禁物です。特に埋立地に住んでいる方は、地震時に液状化現象が起こる可能性があるため、早期に避難する必要があります。

見るべきポイントは、自宅の標高、さらに河川との距離も重要なポイントです。標高が低く、河川や海との距離が近いと水害が起こりやすくなるため、いざという時に避難できる高い建物を把握しておきましょう。

河川や海から遠い地域に住んでいる方も油断は禁物です。特に埋立地に住んでいる方は、地震時に液状化現象が起こる可能性があるため、早期に避難する必要があります。

ガソリンスタンドの位置を把握する

ガソリンスタンドの位置を把握する

ライフラインが途絶えると燃料が貴重な存在になります。東日本大震災の時に、燃料を確保するためにガソリンスタンドを転々とした人も多いのではないでしょうか。いつも行っているガソリンスタンドだけでなく、近隣のガソリンスタンドを把握しておくことで、最短ルートで効率よく燃料を確保することができます。

ライフラインが途絶えると燃料が貴重な存在になります。東日本大震災の時に、燃料を確保するためにガソリンスタンドを転々とした人も多いのではないでしょうか。いつも行っているガソリンスタンドだけでなく、近隣のガソリンスタンドを把握しておくことで、最短ルートで効率よく燃料を確保することができます。

浸水深を確認する

浸水深を確認する

多くのハザードマップに、0.5m、3mなどの数字が出てきますが、目安として0.5mで大人の膝辺りまで浸かるので、避難が難しくなってきます。3mとなると建物の1階はすべて浸水し、2階以上に避難する必要がでてきます。

自宅の浸水深を把握し、危険なエリアだった場合は、大雨警報などが発令された時は高い建物など、早めに浸水の危険がない場所に避難しましょう。

浸水深を確認する
浸水深を確認する

多くのハザードマップに、0.5m、3mなどの数字が出てきますが、目安として0.5mで大人の膝辺りまで浸かるので、避難が難しくなってきます。3mとなると建物の1階はすべて浸水し、2階以上に避難する必要がでてきます。自宅の浸水深を把握し、危険なエリアだった場合は、大雨警報などが発令された時は高い建物など、早めに浸水の危険がない場所に避難しましょう。

自宅近くの避難場所を確認しよう

自宅近くの避難場所を確認しよう

近くの避難所がどの災害に対応しているか確認しましょう。また災害発生時は、必ずしも避難所へ行く必要はなく、近くの親戚や知人宅なども候補にいれると良いでしょう。

近くの避難所がどの災害に対応しているか確認しましょう。また災害発生時は、必ずしも避難所へ行く必要はなく、近くの親戚や知人宅なども候補にいれると良いでしょう。

災害時のルールを家族と決めよう

災害が起きた時、家族全員が自宅にいるとは限りません。学校の授業や仕事中に被災した場合、家族との連絡手段や合流方法を考えておきましょう。

避難ルートの決め方

  • 1、ハザードマップをコピーし、災害別かつ複数ルートを作成する

大雨や地震など災害別に複数パターン作成しておくことで、アクシデントが発生しても対応することができます。

  • 2、危険箇所のチェック

危険箇所は、水路・側溝、橋、河川・海岸、大きな看板、古い建物、ガラス張りのビル、ブロック塀、せまい路地等があげられます。これらの情報は、地図上で確認することができないため、子どもの学校から自宅までのルートを実際に歩いてみる、などの現地調査することでルート選定がしやすくなります。

  • 3、ルートの決定

実際に調査した危険箇所を参考に安全なルートを決め、ハザードマップに記入しましょう。

  • 1、ハザードマップをコピーし、災害別かつ複数ルートを作成する

大雨や地震など災害別に複数パターン作成しておくことで、アクシデントが発生しても対応することができます。

  • 2、危険箇所のチェック

危険箇所は、水路・側溝、橋、河川・海岸、大きな看板、古い建物、ガラス張りのビル、ブロック塀、せまい路地等があげられます。これらの情報は、地図上で確認することができないため、子どもの学校から自宅までのルートを実際に歩いてみる、などの現地調査することでルート選定がしやすくなります。

  • 3、ルートの決定

実際に調査した危険箇所を参考に安全なルートを決め、ハザードマップに記入しましょう。

連絡手段を確認しよう

連絡手段を確認しよう
連絡手段を確認しよう
  • NTT災害用伝言ダイヤル「171」

    被災時、安否確認や現在地の伝言を録音・再生できるサービスです。被災地同士だとつながらない可能性があるので、離れたところに住む親戚の電話番号を利用し「三角連絡法」をとりましょう。

    ただし、録音件数は1回線につき20件、録音時間は1件につき30秒までです。録音する前に要件をきめて、必要最低限にしましょう。

    災害伝言板は平常時には使用できませんが、毎月1・15日、防災週間などに体験できるので、事前に試しておくことをオススメします。

    SNSを活用して連絡を取る

    LINEは東日本大震災を機に普及したサービスです。既読になることで生存確認が可能になります。いざという時に備えて家族のLINEグループを作成しておくことでスムーズに連絡を取ることができます。

    集合場所を決める

    「●●公園に集合」など事前に決めていた避難所に到着したものの、場所が広くてどこにいるのか分からなかったり、混雑して家族と合流できない、という状況も考えられます。そのため、「学校のすべり台に集合」「〇時に〇分間だけ待つ」など、より踏み込んだ集合場所を設定した方が確実に合流できるでしょう。

  • NTT災害用伝言ダイヤル「171」

    災害用伝言ダイヤル「171」はNTTが提供している被災時、安否確認や現在地の伝言を録音・再生できるサービスです。被災地同士だとつながらない可能性があるので、離れたところに住む親戚の電話番号を利用し「三角連絡法」をとりましょう。

    ただし、録音件数は1回線につき20件、録音時間は1件につき30秒までです。録音する前に要件をきめて、必要最低限にしましょう。

    災害伝言板は平常時には使用できませんが、毎月1・15日、防災週間などに体験できるので、事前に試しておくことをオススメします。

    SNSを活用して連絡を取る

    LINEは東日本大震災を機に誕生したサービスです。既読になることで生存確認が可能になります。いざという時に備えて家族のLINEグループを作成しておくことでスムーズに連絡を取ることができます。

    集合場所を決める

    「●●公園に集合」など事前に決めていた避難所に到着したものの、場所が広くてどこにいるのか分からなかったり、混雑して家族と合流できない、という状況も考えられます。

    そのため、「学校のすべり台に集合」「〇時に〇分間だけ待つ」など、より踏み込んだ集合場所を設定した方が確実に合流できるでしょう。

家庭の備えについて

  • 災害時は、ライフラインと言われる電気・ガス・水道が止まってしまいます。東日本大震災時、各ライフラインが復旧するまでにかかった日数は、電気6日、水道24日、都市ガス34日です。

    内閣府が発表している首都直下型地震発生を想定したライフラインの復旧目標日数は、電気6日、水道30日、都市ガス55日と言われています。

    これらの日数をもとに、防災グッズや備蓄はどのくらい必要なのかを見ていきましょう。

    現金

    被災中はATMが使用できなくなるため、小銭を多めに2万円前後を所持しましょう。

    懐中電灯・LEDランタン・電池

    家族の共有スペースにランタンを一つ、可能であれば懐中電灯は人数分を用意しましょう。

    電気が復旧するまでの1週間、電池はランタンに約20本、懐中電灯一つに付き2本あればよいでしょう。(単3電池)

    ラジオ

    ラジオは災害時には重要な情報源となります。災害用の場合、ライトやSOSサイレンなどの多機能付きで、電池を使わない手回しやソーラータイプがオススメです。

    モバイルバッテリー・ポータブル電源

    災害時に重要な連絡手段であり、情報を入手できるのがスマートフォンです。充電用にモバイルバッテリーを準備しておきましょう。車がある方はシガーソケットから充電する方法もあります。

  • しかし、電気復旧まで一週間と考えると、ポータブル電源をオススメします。Jackeryのポータブル電源は、大容量タイプであれば3~6日間使用でき、スマートフォンが充電できるUSBケーブルに加えて、コンセントも使用できるので、電気毛布やサーキュレーター、車載冷蔵庫なども使用することができます。

    • カセットコンロ・ガスボンベ

      ガスボンベ1本の連続利用時間は、強火で約1時間です。ガスの復旧まで約2ヶ月と想定すると、30〜40本必要になりますが、電気が復旧すれば電気ケトルやホットプレート等で対応できます。大人1人あたり、1週間分の3〜5本あるとよいでしょう。

      簡易式トイレ

      トイレは、下水道が被災すると使用できません。1日5回×7日間×人数分の簡易式トイレを準備し、不足した時はペットシートや大人用のおむつで代用することもできます。

      衛生用品(大判ウェットシート・マウスウォッシュ等)

      体を清潔にすることで、感染症を防ぐことができます。水なしで手軽にできるマウスウォッシュや歯みがきシートも用意しておきましょう。

      ラップ

      災害時は水の無駄遣いはできません。洗い物で使う水を減らすために、食事のたびに食器にラップを巻くことで、食器を洗わずにキレイに保つことができます。食べ残しの保存もでき、止血にも使用することができます

備蓄にはローリングストックを取り入れよう

備蓄にはローリングストックを
取り入れよう

  • 食料の備蓄を考えた時に、家族全員分の防災専用食品(保存期間5〜7年)を準備するのはなかなか難しいことです。備蓄のすべてを防災専用食品にできるなら、それに越したことはありませんが収納場所に制限があったり、気づいたら賞味期限切れだったということが起こりがちです。

    それを解消できる方法が、「ローリングストック」です。これは日常的に食材を多めに購入し、普段から消費し使った分を買い足していく方法。

    例えば、いつも無くなったら購入しているカップ麺を、必ず家族1人1個分はストックすると決めておくことで、いざという時に対応ができるようになります。食材以外にも、カセットコンロやラップ、電池など、ローリングストックできるものがたくさんあります。この方法は、誰でも手軽にはじめられるので取り入れていきましょう。

  • 食料の備蓄を考えた時に、家族全員分の防災専用食品(保存期間5〜7年)を準備するのはなかなか難しいことです。備蓄のすべてを防災専用食品にできるなら、それに越したことはありませんが収納場所に制限があったり、気づいたら賞味期限切れだったということが起こりがちです。

    それを解消できる方法が、「ローリングストック」です。これは日常的に食材を多めに購入し、普段から消費し使った分を買い足していく方法。

    例えば、いつも無くなったら購入しているカップ麺を、必ず家族1人1個分はストックすると決めておくことで、いざという時に対応ができるようになります。

  • 食材以外にも、カセットコンロやラップ、電池など、ローリングストックできるものがたくさんあります。この方法は、誰でも手軽にはじめられるので取り入れていきましょう。

いざという時のために

いざという時のために

  • 防災の備えは、やらなくては、と思っていてもなかなかすぐにはできない、という人も多いと思いますが、自然災害はいつやってくるかわかりません。できるだけ早めに取り組むようにしましょう。

    また災害時にはインターネットにつながるか分かりません。そのため、配布されているハザードマップを最大限活用し、さらにそこに避難経路や家族ルール、備蓄状況等もわかるようメモをしておき、もしもネットがつながらなくても、これを読めばすべてわかるというオリジナルマップにしておくようにしましょう。

  • 防災の備えは、やらなくては、と思っていてもなかなかすぐにはできない、という人も多いと思いますが、自然災害はいつやってくるかわかりません。できるだけ早めに取り組むようにしましょう。

    また災害時にはインターネットにつながるか分かりません。そのため、配布されているハザードマップを最大限活用し、さらにそこに避難経路や家族ルール、備蓄状況等もわかるようメモをしておき、もしもネットがつながらなくても、これを読めばすべてわかるというオリジナルマップにしておくようにしましょう。