地震による二次災害の一覧と対策とは?地震後の対応やペット対策も紹介

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地震による二次災害の一覧と対策とは?地震後の対応やペット対策も紹介

複数のプレートの上に乗っている日本は、地震が多い国です。地震が起きると建物が倒れたり、道路が割れたりといった一次災害に見舞われますが、その後に起きる二次災害も命にかかわる深刻さを秘めています。 

この記事では、地震による二次災害の怖さとその対策について解説します。地震が発生した時に取るべき行動や二次災害対策として必要になるアイテムも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

地震による災害とは


実際に大きな地震を経験したことがなければ、災害にはどのような種類があるのか分からないでしょう。地震による災害には、揺れが直接原因で起きる一次災害と、一次災害の後に起きる二次災害があります。

一次災害

地震による揺れが直接原因となって、引き起こされる被害が一次災害です。一連の災害の中で、最も最初に起こる災害と言えるでしょう。地震による一次災害には、以下のようなものがあります。

・家や建物が倒壊する

・家具が落下する

・窓ガラスが割れる

・標識や信号、電柱が倒れる 

一次災害は地震が起きている最中や直後に発生するので、迅速な対応が欠かせません。倒れる恐れがある物や建物から距離を置き、頭を守ることで命が助かる可能性が上がります。また、家具や家電を固定するなどの事前の対策も重要です。

二次災害

一次災害をきっかけに連鎖的に起きる被害が、二次災害です。一次災害が収まったからといって安心はできません。二次災害によって命を落とす方も多くいます。戦後最悪の災害となった東日本大震災では、約1万6000人の死者のうち、二次災害の津波による溺死で亡くなられた方が9割を占めました。 

地震の揺れが収まった後は、適切な避難所に適切なルートで避難する必要があります。万が一に備えて避難ルートを確認しておきましょう。

地震が及ぼす二次災害の一覧と対策10選


地震

二次災害の種類と対策を事前に把握しておくことは、自分や家族の命を守る上で重要です。二次災害の中には、迅速な対応が求められるものもあります。あなたが住んでいる場所では、どの二次災害が起こりえるのかも併せて確認しておきましょう。

津波

海の近くに住んでいる方が、最も注意すべき二次災害が津波です。海底で地震が発生し、海全体が上下することで10m以上の高さの波が、新幹線並みの速さで襲ってきます。津波が来ているのを見てから逃げるのでは遅いです。 

津波から身を守るためには、津波ハザードマップを確認しておきましょう。津波が発生した時の浸水範囲や避難場所、避難経路などがマップ上に記載されています。津波ハザードマップは市町村が作成している物が信頼性が高く、おすすめです。

火災

地震によって通電火災や、暖房器具による火災が起きる可能性があります。2024年1月1日に発生した能登半島地震では、約20軒が火災により全焼しました。 

通電火災では、停電した電気が復旧した際に出火する恐れがあります。冬場の地震では、ストーブの上に物が落ちて引火したり、ストーブ自体が倒れて引火したりする可能性があります。地震火災を防ぐための対策は、以下の通りです。

・感震ブレーカーを設置する

・住宅用火災警報器を設置する

・暖房器具の周りに、可燃物を置かない

地割れ

強い地震によって地表に割れ目ができる現象が地割れです。地割れが大きくなると、人間や車が挟まれて身動きを取れなくなったり、怪我をしたりすることがあります。 

地割れの対策として、地盤が軟弱な場所を把握しておきましょう。地盤が弱い場所に家を建ててしまうと、地割れにより家の倒壊の危険が高まります。

液状化現象

地震による振動で地下水の圧力が高まり、地盤が液体状になる現象が、液状化現象です。液状化現象が起きると建造物の沈下や傾斜の恐れがあります。また、地面から水や砂が噴き出し、車や自転車が埋没することもあります。 

液状化現象を防ぐための対策は、以下の通りです。

・地盤を固める

・液状化現象のリスクが低い物件を選ぶ

・建物に液状化が起きても機能する施工を施す

土砂崩れ

山の近くに住んでいる方の命に関わる二次災害が、土砂崩れです。山や崖が崩れ、土砂が流れてくることによって、人や建物を飲み込みます。一気に大量の土砂が崩れ落ちるため、迅速に逃げなければなりません。 

土砂崩れの対策は、以下の通りです。

・土砂災害警戒区域の家に住まない

・⼟砂災害警戒情報をすぐに確認できるようにしておく 

土砂災害警戒区域に指定されている場所に住まないことが、何よりの土砂崩れ対策になります。区域内にお住まいの方は、土砂崩れハザードマップで避難場所を確認しておきましょう。また、迅速に避難するために土砂崩れの情報収集ができる手段を確保することも大切です。

余震

大きな地震が起きた後は、本震より小さな地震「余震」が多数起きます。本震の規模が大きいほど、余震の回数や規模も高くなる傾向です。2011年の東日本大震災では、震度7の地震が起きた30分後に震度6の地震が発生しました。 

本震後に自宅でできる余震対策は、以下の通りです。

・落下しそうな物を床に下ろす

・電化製品のプラグをコンセントから抜く

・浴槽に水を貯める

・窓や扉を開ける

停電

地震によって地中に埋まったケーブルが断線したり、地表に立つ電柱が倒れたりすることで停電が発生する可能性があります。大規模な地震の場合は復旧までに数日要することもあるでしょう。 

停電が起きることで、通信手段が遮断されたり、冷蔵庫の食品が腐ったりといった被害があります。停電対策としては、ポータブル電源を使って電気を蓄えておくのがおすすめです。ソーラーパネルを使うことで、停電が発生した後に太陽光から電気を蓄電できます。

断水

水道管が破裂・損傷することで、水の供給がなくなる二次災害が断水です。水は飲み水以外にも、洗面や手洗い、洗濯などにも使い、生活に欠かせません。水が使えなくなることで、生活が制限されます。断水対策は、以下の通りです。

・飲料水・生活用水として、1日1人3リットルを3日分確保しておく

・非常用トイレを購入する

・市区町村の給水所の場所を把握しておく

ガスの遮断

震度5以上を観測すると、ガスメーターの安全装置が作動し、ガスが止まります。ガスが止まれば、お風呂に入れず、衛生状態が保てない恐れがあります。また、加熱調理ができないので、食べられる物も限られるでしょう。 

ガスが止まることへの対策として、カセットコンロとカセットボンベを備蓄しておくと良いでしょう。電気・ガスが使えなくなった場合においても、加熱料理が行えます。

通信障害

地震が発生すると、災害情報を取得しようとユーザーのアクセスが集中します。そうなると回線が混雑し、通信障害が起きる可能性があるのです。また、地震によって通信設備が故障している恐れもあります。 

災害情報が取得できなければ、適切な行動が行えず、命を落とす危険も高まります。通信障害を回避する対策として、手回しラジオを持っておくと良いでしょう。充電切れの心配がなく、周波数を合わせることで、災害情報を収集できます。

感染症

地震で外傷を負った傷口から菌が入り込んだり、人が密集した避難所で菌が流行したりと、感染症も地震の二次災害の一つです。地震で流行しやすい感染症を紹介します。 

原因

感染症

外傷

・破傷風

・創部感染

汚染水

誤嚥性肺炎

飛沫感染

・インフルエンザ

・マイコプラズマ肺炎

経口感染

ウイルス性肝炎

接触感染

黄色ブドウ球菌感染症

 避難所での感染症対策として、マスクの着用や手洗いを心がけるようにしましょう。また、毛布で暖を取り、体を冷やさないようにすることで、免疫を下げないことも重要です。

地震が発生した場合の適切な行動5選


 

地震避難

大きな地震が発生した時、一瞬の判断があなたや家族の命を左右します。地震が発生した時に冷静に適切な行動が取れるよう、事前にシミュレーションしておくことが重要です。地震が起きてからの適切な行動を5つ紹介します。

①揺れが収まるまで待つ

揺れが収まるまでは身の安全を確保するのが最優先です。テーブルやベッドといった頑丈な家具の下に潜り、身を守りましょう。体を小さくして、頭を覆い隠します。クッションで頭を保護するのもおすすめです。

②出口を確保する

揺れが収まったらすぐに窓やドアを開けて、出口を確保してください。地震によって家に歪みが生じれば、窓やドアが開かず、出口が塞がれる危険があります。 

また、床に散乱したガラスの破片や家具で足を怪我する恐れがありますので、スリッパを履いて部屋の中を移動するのが良いでしょう。

③火元を始末する

料理中に地震が発生した時に無理に火を消そうとすると、火傷をしたり、引火したりする危険があります。ガスメーターには揺れを感知したら自動で止まる設定になっているので、まずは揺れが収まるまで待ちましょう。 

揺れが収まり、出口の確保が完了したら、火元の始末をします。ガスを止めるだけでなく、元栓も閉めるのが重要です。

④災害情報を入手する

家を出る前に災害情報を入手しましょう。むやみやたらに逃げると、津波警戒区域や土砂災害警戒区域などの危険な地帯に足を踏み入れてしまう恐れがあります。 

また、テレビやラジオ、消防庁などのサイトから正しい情報を入手する必要があります。SNSは誤った情報が流れている可能性があるので、注意してください。災害時に役立つ情報源は、下記のとおりです。 

機関

URL

内閣府 防災情報

http://www.bousai.go.jp/

国土交通省 災害・防災情報

http://www.mlit.go.jp/saigai/

NHK 各地域災害情報

https://www5.nhk.or.jp/saigai/

総務省消防庁 防災情報

https://www.fdma.go.jp/disaster/

 ⑤安全な場所へ避難する

正しい避難場所が把握できれば、迅速に避難しましょう。車を使うと渋滞を引き起こす恐れがあるので、徒歩で避難してください。ガラスが散乱している可能性があるので、底の厚い履き慣れた靴が望ましいです。 

怪我を防止するために、夏であっても長袖・長ズボンを着用しましょう。自動販売機などが倒れてくる危険があるので、避難中も常に周囲を確認してください。

地震による二次災害対策に欠かせないポータブル電源


地震による二次災害対策に欠かせないポータブル電源

大地震であればあるほど、ガスや電気の復旧が遅れる恐れがあります。避難所でも十分な電気の使用は望めません。そんな状況でも、場所を選ばずに電気の供給が可能になるアイテムがポータブル電源です。 

ポータブル電源とは、モバイルバッテリー以上の電気を内部に溜め込み、AC出力などの多彩なポートからどこでも電化製品に給電できる機器を指します。また、ソーラーパネルと併用することで、避難所にいながら発電も可能です。地震の二次災害対策として、ポータブル電源が活躍するシーンを紹介します。

・扇風機や電気毛布などで体温の低下を防げる

・電子レンジや電気ケトルで簡単に加熱料理が行える

・スマホをフル充電にし、家族への連絡や情報収集が行える

・照明を点灯させ、夜の暗闇を照らせる 

数あるポータブル電源の中でも、Jackery製は、創業から11年間で世界販売台数300万台を突破した実績を誇り、災害時にも安心して使える高い安全性を備えています。災害時におすすめの機種は、以下の通りです。 

    Jackery Solar Generator 2000 Plus

    2042Whの大容量と定格出力3000Wを備えた「Jackery ポータブル電源 2000 Plus」と「Jackery SolarSaga 200W ソーラーパネル」により、避難所で発電した電気を使えます。 

    ■商品の特徴

    ・合計10ポートから、家族全員の気温対策や加熱調理が行える

    ・リン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載により、地震の二次災害対策以外の用途で普段使いしたとしても、10年以上使用できる

    ・365日経過しても、自然放電は10%程度なので、地震発生時にすぐ使える

    ・約30dB以下の静音設計により、避難所でも周りの迷惑にならない

    Jackery Solar Generator 1000 Plus

    1264Whの大容量かつ2000Wの定格出力を備えた「Jackery ポータブル電源 1000 Plus」と「Jackery SolarSaga 100W ソーラーパネル」により、避難所で発電した電気を使えます。 

    ■商品の特徴

    ・LEDライトや調理家電、スマホなどの計8台に同時に給電できる

    ・ChargeShield技術により、1.7時間で高速充電できる

    ・IBCセル技術の採用により、業界トップクラスの変換効率で発電できる

    ・合計62個の保護システムと12重のBMS保護システムを搭載し、避難所でも安全に電気を使用できる 

    ペットを地震や地震などによる二次災害などから守る対策


    ペット

    大切なペットを地震や二次災害から守るためには、事前の備えが欠かせません。飼い主がペットのために事前に備えておくべき主な対策は、以下の通りです。 

    対策の種類

    内容

    普段の暮らしの中での防災対策

    ・家具を固定する

    ・飼育場所の周囲から破損や倒壊する恐れがある物を排除する

    ・首輪や鎖が外れないか確認する

    ・以下のような防災グッズを準備する

     *最低5日分のフード・水・常備薬

     *ペットシーツ

     *非常用トイレ

     *リード

     *食べ慣れた食器

     *持ち運びしやすいゲージ

    ペットが迷子にならないための対策

    ・迷子札を付ける

    ・マイクロチップを装着する

    ・AIPOに登録する

    ペットの災害に備えたしつけと健康管理

    ・「待て」「おいで」「お座り」「伏せ」などのしつけを行う

    ・ゲージに入ることへの抵抗をなくす

    ・むやみに吠えないようにする

    ・決められた場所で排泄できるようにする

    ・定期的にシャンプー等で体を清潔に保つ

    ・ワクチン接種を受ける

    ・ノミやダニの駆除を行う

    ・不妊や去勢手術を行なっておく

     避難所での慣れない生活では、ペットもストレスを抱えやすく、消化器系の不調を起こしやすいです。いつも以上にペットの体調に気を配り、愛情を注いであげましょう。

    まとめ|地震の二次災害に備えよう


    地震が揺れが収まった後にやってくる二次災害は、命を奪う危険があるものばかりです。この記事で紹介した二次災害の中で、お住まいの地域で起こり得るものの対策は必ず把握しておきましょう。 

    ポータブル電源や非常食、常備薬などの防災グッズを携えたリュックを自宅に保管しておき、万が一の大地震に備えてください。

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