1.USBをコンセントに変換することは基本できない
USBをコンセントに変換することは基本的にできません。USBの出力は5V・数W程度に対し、コンセントは100V・数百Wとまったく異なります。
モバイルバッテリーのUSBポートをシガーソケットに変換するケーブルを使って変換する方法もありますが、一般的ではありません。あくまで例外的な手段と理解しておきましょう。安全性の確保や機器の故障を防ぐためにも、用途に合った使い方を推奨します。
2.家庭用コンセントをUSBに変換するなら「USB充電器」が使える
家庭のコンセントにUSBケーブルを直接差し込むことはできませんが、「USB充電器」を使えば簡単にUSB出力へ変換可能です。下記で詳しく解説します。
●「USB充電器」と「USBアダプター」は名前が違っても基本同じ
「USB充電器」や「USBアダプター」など呼び名は違っても、どちらもACコンセントをUSB出力に変換するための機器です。構造や機能に大きな違いはなく、名称が異なるだけと考えて差し支えありません。
したがって、名称にとらわれず必要なポート数や出力性能、対応機器を基準に選ぶのが重要です。購入時にはパッケージに「USB出力ポート」や「急速充電対応」などの記載があるかをチェックしましょう。
●出力電流と充電速度が重要
USB充電器を選ぶ際は「出力電流」に注目しましょう。数値が大きいほど充電速度が速くなり、2.4A以上であればタブレットやスマホの急速充電にも対応可能です。
最近は、3.0A以上の高出力で充電時間をより短縮できるモデルも登場しています。短期時間で機器を充電したいなら「USB Power Delivery」や「Quick Charge」といった、高速充電規格に準拠しているかも確認しておきましょう。
●互換性をチェックしよう
USB充電器は、すべての機器に使えるとは限りません。スマートフォンやタブレットなど、充電する機器ごとに最適な電圧や電流が決められている点に注意してください。
充電器側の出力仕様と一致していないと、充電が極端に遅くなったり、そもそも充電ができなかったりする場合もあります。
特に、iPhoneはLightningコネクタ、AndroidはUSB Type-C(またはUSB-A)と端子が異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
●USB AとType-Cの違いを押さえておこう
USBポートには「USB A」と「USB Type-C」の2種類があり、差込口の形状や性能が大きく異なります。USB Aは従来の規格です。上下の向きを確認し、差し込む必要があります。
一方、Type-Cは新しい規格で、向きを気にせず差せるリバーシブル構造が特徴です。また、急速充電や大容量データ転送、映像出力など性能面でも大きく進化しています。
●安全確保には認証マークのチェックが欠かせない
発熱や発火、過電流といった危険を回避するためにも、下記のような認証マークを取得しているUSB充電器なのかチェックしてください。
PSEマーク ![]() |
電気用品安全法(PSE法)に基づいて、日本国内で販売される電気製品に適合する認証マーク |
UL認証 ![]() |
UL(Underwriters Laboratories)という米国の民間第三者試験機関による認証マーク |
CEマーク ![]() |
EU(欧州連合)で販売される製品に必要な適合宣言マーク |
ネット通販などで販売されている激安品の中には、安全基準を満たしていない粗悪品が紛れているケースもあります。使用すると火災や感電などの重大な事故につながる恐れがあるため、購入時は本体やパッケージに記載された安全認証マークを確認しておきましょう。
3.コンセントをUSBに変換する「USB充電器」はどこで買える?
USB充電器を購入できる代表的な販売場所をご紹介します。
●ヨドバシカメラなどの家電量販店やホームセンター
USB充電器を実際に手に取って選びたいなら、ヨドバシカメラやビックカメラといった家電量販店がおすすめです。スタッフからの説明を受けたり比較したりできるため、用途にぴったりの製品を見つけられます。
ホームセンターでも電気用品コーナーでUSB充電器を扱っており、家電量販店ほどではないものの、防災や日常用途向けの商品が販売されています。
●コンビニ
緊急でUSB充電器が必要になったときには、24時間営業のコンビニが頼りになります。セブンイレブンやファミリーマートなどの大手チェーンではUSB充電器を販売している店舗があり、深夜や早朝でも購入可能です。
ただし、取り扱い商品は基本的に簡易的なモデルが中心で価格も割高な傾向があるため、あくまで緊急用として考えると良いでしょう。
●ダイソーなど100円ショップ
とにかく安くUSB充電器を手に入れたい場合は、ダイソーやセリアなどの100円ショップがおすすめです。100円商品ではないこともありますが、比較的安価で購入できます。
ただし、急速充電機能や高出力を求める方には向いていません。また、品質にばらつきがある可能性もあり、あくまでサブ用・予備としての利用に適しています。
4.コンセントをUSBに変換する「USB充電器」のおすすめ8選
コンセントをUSBに変換するのに役立つUSB充電器のおすすめモデルを厳選してご紹介します。
①アンカー Anker PowerPort III Nano 20W

引用元:Anker
世界最小・最軽量クラスのUSB急速充電器です。一辺約27mm、重さ約30gの超コンパクト設計ながら、最大20Wの出力を実現しています。
USB Power DeliveryやQuick Chargeなどの充電規格と互換性があり、幅広い機器に対応可能です。
②バッファロー 2.4A USB急速充電器 AUTO POWER SELECT機能搭載 2ポートタイプ BSMPA2402P2WH
引用元:バッファロー
2ポート搭載のUSB急速充電器です。最大2.4Aの出力で、スマートフォンやタブレットを2台同時に効率よく充電できます。
接続された機器を自動で判別する「AUTO POWER SELECT機能」により、最適な電流で急速充電できる点も魅力です。
③エレコム USB Power Delivery 65W キューブAC充電器(C×2) ACDC-PD4365BK
引用元:エレコム
高効率・高耐圧の半導体材料の一種「窒化ガリウム」技術を採用したコンパクトなUSB充電器です。2つのUSB Type-Cポートを搭載し、単ポート使用時には最大65Wの出力でノートパソコンの充電も可能です。
2ポートを活用すれば、2台のスマートフォンを同時に効率よく充電できます。折りたたみ式プラグを採用し、持ち運びに便利です。
④サンワサプライ USB-C充電器 700-AC040W
引用元:サンワサプライ
高速充電規格のUSB Power Deliveryに対応した超小型のUSB-C充電器です。約W30×D32×H31mm、重さ約40gのキューブ型デザインで、コンセントタップに並べて挿しても他の差込口を邪魔しません。
軽量かつコンパクトな設計で持ち運びやすく、旅行や出張のほか、日常使いにもおすすめです。
⑤Apple 20W USB-C電源アダプタ
引用元:Apple
iPhoneやiPadなどのApple製品を効率的に充電できる純正アクセサリです。iPhone 8以降のモデルと組み合わせると、約30分でバッテリーを50%まで充電できます。
さまざまなUSB-C対応デバイスとの互換性があり、自宅やオフィス、外出先などですばやく効率的に充電が可能です。
⑥オウルテック OWL-APD45C1A1G
引用元:オウルテック
最大45W出力のUSB Type-Cポートと、最大18W出力のUSB Type-Aポートを備えたUSB充電器です。2ポート仕様ながら約50×35×35mm、重量約91gのコンパクトサイズを実現しています。
USB Power DeliveryとPD-PPSに対応し、ノートPCやスマートフォンなどの急速充電が可能です。また、接続機器に応じて最適な電流を供給する「かしこく充電(Smart IC)」機能を搭載しています。
⑦CIO Polaris CUBE WALL CIO-PC67W2C1A-AC3
引用元:CIO
ACコンセントとUSBポートを一体化した、多機能な壁挿し型電源タップです。クレジットカードサイズのコンパクト設計ながらACコンセント×3、USB-Cポート×2、USB-Aポート×1を搭載しています。
独自の電力自動振り分け技術「Nova Intelligence」によって最大6台の機器を同時に充電でき、接続されたデバイスに最適な電力を供給可能です。
⑧VOLTME USB急速充電器 Revo 45 Duo (C+A)
引用元:VOLTME
窒化ガリウムを半導体に採用したコンパクトな急速充電器です。USB-CポートとUSB-Aポートを搭載し、最大45Wの出力でノートパソコンやスマートフォンの急速充電に対応します。
折りたたみ式プラグを採用し、持ち運びに便利です。過電圧と過電流、短絡保護など安全性に配慮した機能を備えています。
5.車なら「カーインバーター」でUSBをコンセントに変換できる
車内でUSB機器を充電したいときや、コンセント機器を使いたい場合に便利なのが、車のバッテリーを家庭用コンセントに変換する機器「カーインバーター」です。ただし利用には注意点があるので、詳しく見ていきましょう。
●インバーターの過負荷に注意
カーインバーターにはそれぞれ「定格出力」および「最大出力」が設定されており、超える電力が必要な機器を接続すると自動的に停止したり、故障したりします。
特に起動時に電力が大きい機器と接続すると、瞬間的な出力がインバーターの限界を超えてしまう場合があるため注意が必要です。
●長時間の使用は「バッテリー上がり」に注意
エンジンをかけた状態でも長時間カーインバーターを使用すると、車のメインバッテリーに負荷がかかり続けて劣化を早める原因になります。特にアイドリング状態で冷蔵庫などを長時間使うと発電量を消費電力が上回り、エンジンがかからなくなる「バッテリーが上がり」のリスクが高まる点に留意しておきましょう。
バッテリー上がりを回避するには、「ポータブル電源」を用意するのがおすすめです。車のバッテリーと関係なく独立して行えるため、車両への負荷を大幅に軽減できます。車中泊や防災対策で長時間の電源使用を想定している場合には、ポータブル電源を活用しましょう。
●モバイルバッテリーのUSBをコンセントに変換できる
モバイルバッテリーのUSBポートをシガーソケットに変換するケーブルを接続し、車用のインバーターと組み合わせればUSB出力をコンセントとして使用可能です。小型家電やノートPCの充電に対応し、非常時や外出先でも重宝します。
ただし、モバイルバッテリーは基本的に5V出力のため、変換には限界があります。例えば、ドライヤーや電子レンジなどの消費電力が大きい家電には対応できません。使用可能な出力は製品によって異なりますが、おおむね10〜100W程度が上限の目安です。
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6.ポータブル電源なら1台でUSBもコンセントも使える!!
USB充電器やカーインバーターなど個別の機器を用意するのが面倒な方には、蓄電式のバッテリーである「ポータブル電源」がおすすめです。コンパクトな本体にUSB出力とACコンセント出力の両方を備えており、スマホからノートPC、小型家電まで幅広く対応。複数ポートを同時に使用できるので、ファミリー世帯でも全員で電源をシェアできます。
なかでも当社Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は軽量で持ち運びやすく、出力も安定しているため安心です。バッテリー容量が大きいモデルなら、冷蔵庫や電気毛布のような消費電力の大きい機器も使用できます。災害時の非常用電源としても活躍するでしょう。電源を確保できないアウトドアや車中泊、停電対策におすすめです。
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まとめ
USBとコンセントはそもそも電圧も用途も異なるため、安易な変換はできません。USBをコンセント化するのは基本的に非現実的ですが、ポータブル電源を利用すれば簡単に対応できます。
特に当社Jackeryのポータブル電源はUSBとACコンセントの両方に対応し、スマホから家電まで安心して電力を供給可能です。シーンに応じた最適な電源環境構築に役立つので、用途に合わせてご活用ください。
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