東京電力の電気代値上げは結局どうなる?電気代を30%カットできる節電方法も

東京電力の電気代値上げは結局どうなる?電気代を30%カットできる節電方法

東京電力の電気代値上げは結局どうなるの?」東京電力をはじめ、2023年1月に各電力会社は政府に対し「規制料金値上げ」の申請を行いました。しかし同年3月には一時撤回の動きがあり、世間は不安と混乱に陥っています。そこでこの記事では「東京電力の電気代値上げは最終的にどうなるのか」という点についてまとめました。あわせて、これからの値上げに対応するための節電方法についても見ていきましょう。

東京電力の電気代は2023年6月から平均17.6%の値上げ予定

東京電力の規制料金に関してはさまざまな動きがありましたが、最終的には2023年6月から平均17.6%ほどの値上げとなる見込みです。まずは今回の東京電力値上げの動きについて詳しく見ていきましょう。

なお規制料金とは、2016年の電力自由化開始前からある電気料金の種類のことです。一般家庭のほとんどが規制料金タイプで契約しています。

●再算定で当初の予定よりも値上げ幅は11.7%縮小

2023年1月23日に東京電力が政府に申請した規制料金の値上げ幅は、29.3%となっていました。しかし、同年3月30日に再申請する形となり、最終的な値上げ幅は標準家庭で平均17.6%となる見込み。当初の予定から11.7%減という形です。

東京電力の電気代:再算定で当初の予定よりも値上げ幅は11.7%縮小

引用元:東京電力エナジーパートナー株式会社「規制料金値上げ申請に係る再算定について

上記は実際に東京電力エナジーパートナー株式会社がプレスリリースした内容です。平均値上げ幅、平均値下げ率が当初の予定よりも下がっていると分かるでしょう。今回、値上げ幅が縮小した理由について見ていきます。

●値上げ幅が縮小した理由とは

今回東京電力の値上げ幅が縮小した理由は、下記の電気料金の上昇要因となる価格が下落傾向にあるからです。

・為替レート
・原油価格
・天然ガス価格
・基準燃料価格

東京電力エナジーパートナー「規制料金値上げ申請に係る再算定について」

引用元:東京電力エナジーパートナー「規制料金値上げ申請に係る再算定について

最終的な市場価格が大幅下落を起こしており、この情勢を無視した値上げは消費者にとって不当だという判断から、政府は各電力会社に電気料金の再算定を要請しました。最終的に値上げとなることは変わりませんが、値上げ幅が抑えられたので消費者にとっては嬉しいニュースでしょう。

●低圧・高圧・特別高圧の電気代は予定通り4月に値上げなので注意!

基本料金の値上げ幅は縮小しましたが、「自由料金」と呼ばれる低圧・高圧・特別高圧の電気代は当初の予定通り4月から値上げとなっています。また、低圧については6月にも値上げ予定です。低圧・高圧・特別高圧の標準家庭における平均値上げ幅は下記の通りです。

種類

標準家庭における平均値上げ幅

低圧(4月分)

0.5%

低圧(6月分)

5.28%

高圧

-5.0%~34.0%

特別高圧

-5.9%~34.1%

上記はあくまで標準値上げ幅なので、実際にはプランにより差があります。詳細は東京電力の各種資料で、ご家庭で契約しているプランをご確認ください。
参考:
託送料金見直しに伴う特定小売供給約款の変更届出等について」「規制料⾦値上げ申請等の概要について(抜粋版)」「特別高圧・高圧の料金メニュー(標準メニュー)の見直しについて

東京電力の電気代はなぜ値上がりしている?

東京電力の電気代はなぜ値上がりしている?

そもそも東京電力の電気代はなぜ値上がりしているのでしょうか。物価高などの背景もありなんとなく想像がつく方も多いかもしれませんが、詳しく見ていきましょう。

①社会情勢を背景とした天然ガス・石炭の価格高騰

最大の原因は、日本の発電の大部分を占める火力発電に使われる「天然ガス」や「石炭」「石油」といった化石燃料の価格が高騰していることです。高騰の主な理由は、ロシア・ウクライナ情勢によるロシアからの輸出の停止。下記のように、2020年時点での天然ガス・石炭・石油の輸出額は、いずれもロシアが上位となっています。

順位

天然ガス(単位:US$)

石炭(単位:US$)

 

石油(単位:US$)

 

1

ロシア(33,005)

オーストラリア(30,097)

サウジアラビア(94,120)

2

カタール(20,480)

インドネシア(14,158)

ロシア(83,200)

3

アメリカ(18,672)

ロシア(14,124)

アラブ首長国連邦(57,251)

参考:グローバルノート

上位のロシアが欠けたことにより、各国とも他国からの輸入に頼らざるを得ず、需給のバランスが崩れて価格上昇を起こしている状態です。昨今では円安の影響もあり、日本はアメリカからの天然ガス輸入コストの上昇も引き起こしています。さまざまな社会情勢の影響により、電気量の上昇は止むを得ない状況です。

②原発停止と火力発電の縮小による影響

東日本大震災以降、全国各地の原発が停止している状況です。原発は低コストで大量に発電できる方法のため、稼働していれば電気料金をほぼ上げることなく電力を十分に供給できます。しかし震災以降、原発のある地域の住民からは「原発再稼働反対」の動きもあり、なかなか再稼働には至りません。

実は原発と同時に火力発電も縮小しており、電力供給が根本的に不足しているのも値上げの原因です。2010年以降、火力発電量は下記のように推移しています。

火力発電量(原油換算万kl)

2010

7,520

2011

8,754

2012

9,544

2013

9,573

2014

9,258

2015

8,823

2016

8,797

2017

8,673

2018

8,079

2019

7,722

2020

7,637

参考:経済産業省総合エネルギー統計

2011年の東日本大震災の直後は、原発停止で不足した電力供給を補うために火力発電量が増えています。しかし現在では、震災前の2010年とほぼ同じ火力発電量に。原発による発電量はほとんど増えていないので、必然的に電力供給が不足し、国内の市場価格の上昇に至りました。

電気代は2023年10月から実質大幅値上げ!その理由とは?

2023年6月に電気代が値上げとなり、それ以降の値上げは特に決まっていない状況です。しかし同年10月から、実質的に電気代は大幅値上げとなってしまいます。その理由について詳しく見ていきましょう。

政府の「激変緩和措置」が9月で終了!

2023年1月から政府の「激変緩和措置」による値引きが適用されていましたが、9月で終了となってしまいます。そのため、値引き額にあたる約2,800円分が実質値上げする形です。

政府の「激変緩和措置」が9月で終了!

引用元:経済産業省資源エネルギー庁

自動で適用されていたので、そもそも激変緩和措置が行われていたことを知らない方も多いはず。10月に突然電気代が上がって驚かないよう、事前にしっかり把握しておきましょう。

東京電力では実質4,000円以上の値上げ見込み

「激変緩和措置」の終了と6月の値上げを合わせると、標準家庭において10月以降は実質4,000円以上の値上げとなる見込みです。4人家族の標準家庭における電気代値上げの内訳は下記のようになっています。

内訳

値上げ金額

6月:電気代値上げ※

1,598円

9月:「激変緩和措置」終了分

2,800円

4,398円

※4人家族の標準月間電気代13,664円をベースに計算

4人家族の場合、6月から9月にかけては現在より約1,600円、10月以降は約4,400円値上がりします。1人分のスマホ代に匹敵するような金額になっており、家計に大打撃を与えることは間違いありません。今からできるだけ対策していきましょう。

東京電力の電気代値上げは避けられない!家庭でできる節電対策

東京電力の電気代値上げは避けられない!

東京電力における6月の電気代値上げと、10月以降の激変緩和措置終了による約4,400円の値上げは避けられません。少しでも家計へのダメージを下げるために、家庭でできる節電対策を2つ紹介します。

・家電の使い方を変える

・電力料金プランを見直す

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①家電の使い方を変える

家電の使い方を見直すだけでも、10%以上もの電気代を抑えられる可能性があります。1台1台の節電量は微々たるものでも、トータルすれば相当な節電が可能です。たとえば経済産業省では、下記のような家電の使い方を推奨しています。実際の節電量の目安とあわせて見てみましょう。

家電の使い方

節電量の目安

エアコンの設定温度を2℃上げる・下げる

1.6~5.4%

エアコンのフィルターを掃除する

0.6~1.9%

不要な照明を消し、明るさを下げる

2.5~3.9%

冷蔵庫の温度設定を「強」から「中」に下げる

1.2~1.8%

テレビを「省エネモード」にする

1.8~3.0%

洗濯をまとめ洗いにして回数を減らす

0.4~1.1%

参考:経済産業省「どうやったら節電できる?明日からすぐに役立つ節電・省エネのヒント

またそもそも家電が古い場合、電力消費量が多く余計に電気代がかかっている可能性があります。たとえば冷蔵庫の場合、15年前のモデルから最新のものに買い替えるだけで、年間の電気代が5,000円以上節約できるケースも。もちろん購入費用がかかってしまいますが、年数が経っている場合は早めの買い替えも検討してみてください。

電力料金プランを見直す

一度、契約している電力料金プランを見直してみましょう。電力料金プランにはさまざまな種類があり、プランを変更するだけで電気代が安くなる場合があるからです。東京電力には下記のような電力料金プランがあります。

・一定量までは定額、それ以上は従量料金の「プレミアムS/Lプラン」

・単純に利用料で電気代が決まる「スタンダードS/Lプラン」

・23時以降の電気代が安くなる「夜トクプラン」

参考:東京電力エナジーパートナー「電気の料金プラン一覧

たとえば「スタンダードS/Lプラン」を契約している方で、毎月400kWh以上の電力消費をしている場合は「プレミアムS/Lプラン」に切り替えると毎月300円以上電気代が下がります。ぜひ値上げの前に最適なプランに切り替えて、できる限り電気代を抑えましょう。

東京電力の電気代値上げには「夜トクプラン」×「ポータブル電源」で対応!

東京電力の電気代値上げには「夜トクプラン」×「ポータブル電源」で対応!

東京電力の電気代値上げには「夜トクプラン」×「ポータブル電源」で対応するのがおすすめです。ポータブル電源とはコンセントやソーラーパネルから電力を蓄えて、様々な家電に給電できる持ち運びできる大容量蓄電池のこと。多くのモデルはコンセントと同じAC100V電源が出力できるので、ポータブル電源につなげばたいていの家電が使えます。では、なぜ「夜トクプラン」×「ポータブル電源」で節電できるのか見ていきましょう。

・「夜トクプラン」×「ポータブル電源」で電気代を最大30%カット!

東京電力の「夜トクプラン」は、午前7時~午後11時までは32.71円/kWh、午後11時~翌午前7時までは21.75円/kWhとなる料金プランです。夜にポータブル電源を充電して、昼間に冷蔵庫などの家電にポータブル電源から電力供給すれば、電気料金を最大30%ほどカットできます。

現実的にすべての家電に電力供給をするのは難しいですが、それでも10%~20%ほどの節電効果が見込めるでしょう。4人家族の標準月間電気代13,664円をベースに計算すると、月間1,300円~2,700円ほどの節電効果があるとわかります。これは現在の電気代をベースに計算されているので、6月・10月の値上げ後は4,000円以上電気代が下がる可能性もあるでしょう。

・ソーラーパネル充電で太陽光発電を活用して電気代を0円!

ポータブル電源は、ほとんどソーラーパネルを使って充電できます。晴れる日に、ソーラーパネルをベランダや庭に置いてポータブル電源に充電します。ポータブル電源に蓄えた太陽光電力を家電に給電することで、電気代を節約できます。

ポータブル電源を活用した節電方法の詳しくは下記記事をご覧下さい。

関連人気記事:省エネ対策に有効な方法とは?ポータブル電源が節約できる電力量と電気代も解説

・節電におすすめのポータブル電源・ソーラーパネル製品は?

数あるポータブル電源の中でも、もっともおすすめなのは「Jackery Solar Generator 2000 Pro」です。ポータブル電源2000Proとソーラーパネル200Wを組み合わせた商品です。

2,160Whの大容量と2,200Wの出力を備えており、一般的な家庭の家電をなんでも長時間動かせるスペックです。ソーラーパネルも含め持ち運びが可能なので、もっとも陽が当たる位置に置いて効率的に充電が可能です。
高速充電機能を搭載しているため、大容量にもかかわらず、ACコンセントならわずか2.5時間でフル充電きます。ソーラー充電も最速2.5時間で充電完了できます。

最長5年の製品保証がついており、長期にわたって安心して使えます。特に、Jackeryのポータブル電源・ソーラーパネル製品は、全部一般社団法人防災安全協会の定める「防災製品等推奨品認証」を取得しています。圧倒的な耐久性と堅牢性で、災害時にも安心して使えるでしょう。

Jackeryポータブル電源・ソーラーパネル製品一覧

・節電だけじゃない!ポータブル電源は遊びの選択肢を広げる

節電の面で注目されるポータブル電源ですが、用途は節電だけではありません。多くのユーザーが、下記のような用途でポータブル電源を使用しています。
・車中泊
・キャンプ
・庭でのバーベキュー
・自宅のコンセントがない場所での使用

車中泊やキャンプなどのアウトドアで活躍するポータブル電源。本来ならコンセントがなく家電が使えない場面でも、ポータブル電源があれば自由に家電が使えます。その便利さから、単身のテレワーカーやノマドワーカーがもはや車で生活しているケースもあるほどです。ポータブル電源があるだけで遊びや生活の選択肢が広がります。

【Jackery ポータブル電源 ソーラーパネル セット】パワー無限大

まとめ

東京電力の電気代は、2023年6月から平均17.6%の値上げ予定です。9月には政府の「激変緩和措置」が終了し最大2,800円の値引きが受けられなくなるので、10月以降は4人家族の標準家庭で約4,400円の電気代値上げが想定されます。セレクトラの電気料金の値上がりの記事にて電気代関連最新情報をご確認できますのでぜひご覧ください。

また、電気代の値上げになんとか対応するには、家電の使い方を見直したり、電力料金プランを見直したりしてみるのがポイントです。

これからの対策におすすめなのは、夜間の電気料金が安くなる「夜トクプラン」に切り替えて、夜間にポータブル電源をフル充電し、昼間にポータブル電源から給電する方法。10~20%程度の電気代削減効果が期待できます。購入代金も5年~7年でペイできるでしょう。

ポータブル電源は節電だけでなく、アウトドアなどの「遊び」や停電時における「防災」の面でも活躍します。購入代金をペイしつつ、生活のあらゆる面で役立つのがポイント。


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