火災保険は台風時におりない?請求フローや保険金がおりた事例・金額を紹介

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台風のニュースを見るたびに「自宅が被害を受けたら修理費用はどうなるのか」「火災保険で台風被害は補償されるのか」と心配になることはありませんか。

 

実は台風による屋根の破損や雨漏り、フェンスの損壊なども火災保険の風災・水災補償でカバーできます。

 

この記事では、台風被害に対する火災保険の仕組みや実際の支払い事例、おすすめの保険商品を解説します。適切な知識を身につけて、もしもの被害に備えましょう。

目次
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1.火災保険は台風でも使える!仕組みと補償範囲を解説

台風による住宅の被害は火災保険で十分カバーできます。ここでは、火災保険の仕組みと、台風被害における補償範囲について詳しく解説します。

火災保険は風災・水災・雪災など自然災害にも対応している

火災保険は火災だけでなく、以下のような災害にも幅広く対応可能です。 

風災(台風・竜巻・強風など)

雪災(積雪や雪崩など)

水災(大雨による洪水・高潮・土砂崩れ等) 

台風による被害の多くは「風災」として扱われ、屋根の破損や飛来物による窓ガラスの損壊などが補償対象となります。 

ただし、加入している保険商品や契約時に選択した特約により補償範囲は異なるため、契約内容の確認が必要です。特に水災補償は別途特約として設定されている場合があり、台風による浸水被害に備えるなら事前にチェックしておきましょう。

風災・水災で補償されるケース

台風による風災・水災では、主に以下のような被害が発生すると補償されます。 

被害内容

補償の種類

補償される例

強風で屋根瓦が飛んだ

風災補償

台風の強風で屋根や屋根瓦が壊れた場合

飛来物で外壁・窓ガラスが破損

風災補償

強風で物が飛んできて外壁や窓ガラスが割れた場合

強風でカーポートが倒壊

風災補償

台風の風でカーポートやフェンスが壊れた場合

屋根破損による雨漏り

風災補償

強風で屋根が壊れ、そこから雨が入り室内が濡れた場合

河川氾濫による床上浸水

水災補償

台風の大雨で川があふれ、家が床上まで浸水した場合

土砂災害で建物が壊れた

水災補償

台風の大雨で土砂崩れが発生し、建物が損壊した場合

建物だけでなく、家財を保険対象に含めていれば、浸水で故障した家電製品や家具の損害も補償を受けられます。適切な補償を受けるには、建物と家財の両方を対象とした契約を検討しましょう。

経年劣化と判断されるケース

築年数が古い住宅では、屋根材のひび割れや外壁の剥がれが「経年劣化」と判断され、保険金の支払い対象外となる場合があります。 

火災保険は突発的で偶然な事故による損害を補償するため、時間の経過で自然に生じる劣化は対象外です。台風による被害として認定されるには、あきらかに災害が原因であることを証明する必要があります。 

日頃から住宅の状態を写真で記録し、定期的な点検・修繕の履歴を残しておけば、災害時に適切な補償を受けやすくなります。

台風被害による火災保険請求フロー

被害が発生した際は、スムーズに補償を受けるためにも適切な手続きを進めましょう。

請求の手順は以下のとおりです。

1.事故の連絡

2.必要書類の準備(保険金請求書・被害状況の写真・修理見積書・罹災証明書など)

3.現地調査(損害鑑定)

4.保険金額の決定

5.支払い手続き

調査結果をもとに保険金額が決定し、承認後に指定口座へ振り込まれる流れです。なお、保険金の請求は、事故発生日から3年以内と期限が決まっているため、早めに手続きしてください。

2.台風で被害を受けたら保険金はいくらもらえる?

台風で被害を受けたら保険金はいくらもらえる?

台風被害による保険金の支払い額は、損害の種類や規模によって大きく異なります。ここでは実際の支払い事例と、保険金額を左右するポイントについて詳しく解説します。

保険の活用事例を紹介

台風による実際の被害事例を通じて、火災保険がどのような場面で活用されるかを具体的に確認していきましょう。

|屋根修理事例

台風による屋根被害では、棟板金の浮きや瓦のズレ、スレート材の割れなどが主な損傷パターンです。棟板金が強風で浮いてしまった場合、浮いた部分から雨水が侵入して室内の雨漏りが発生するケースが多く見られます。

屋根被害は目視で確認しにくく、被害が放置されると雨漏りが建物内部まで拡大し、修理費用が高額になる可能性が高いです。早期発見と適切な修繕により、建物の長期的に保護が可能です。

|雨漏り修繕事例

屋根の損傷が原因で発生した雨漏りは、火災保険の風災補償で修繕できます。台風により棟板金が浮いたり、瓦がズレたりして生じた隙間から雨水が侵入し、天井や壁に水漏れ跡が現れるケースが多いです。

押入れの天井まで雨水が浸透してカビの原因となり、室内の家財にも被害が及ぶことがあります。雨漏りは一度発生すると建物の構造材を腐食させる恐れがあるため、迅速な対応が必要です。

台風による屋根損傷が原因であることを適切に証明できれば、雨漏り修繕費用も保険でカバーされます。

|フェンス修繕事例

敷地内のフェンスも台風による強風で損傷を受けやすい箇所の1つです。台風の暴風により外構フェンスが曲がったり、目隠し部分が破損したりするケースが報告されています。

また、門扉の柱が歪んで取手が破損する場合もあります。火災保険で建物を補償対象としていると、フェンスや門扉などの工作物も対象に含まれるケースが多いです。

風による被害であれば、保険金を請求できる可能性があります。ただし、カーポートなど一定の大きさを超える工作物は、特約がなければ補償されないケースもあるため注意が必要です。

免責20万円ルールを超えるかの目安

火災保険の支払い方法には「フランチャイズ方式」と「免責金額方式」の2種類があります。それぞれの違いを簡潔にまとめていますので、見てみましょう。

方式

内容・特徴

支払い例

フランチャイズ方式

一定額(例:20万円)未満の損害は補償なし

20万円以上の損害は全額支払い

損害額15万円→支払いなし

損害額25万円→25万円全額支払い

免責金額方式

設定した免責額(例:20万円)を超えた部分のみ補償

損害額15万円→支払いなし

損害額25万円→5万円(25万円-20万円)支払い

支払い方式はどちらかが採用されていることが多く、両方が使われているわけではありません。また、保険請求の際に必要となる損害認定は、次のように分類されています。

一部損(20%未満)

半損(20%以上70%未満)

全損(70%以上)

火災保険の支払い方式や損害の認定基準は、契約内容によって異なります。万が一に備えて、契約内容を確認しておいてください。

保険金って確定申告が必要?雑損控除もチェック

火災保険の保険金は原則として非課税のため、確定申告での所得計算には含まれません。ただし、災害による損失について雑損控除を適用する場合は注意が必要です。

雑損控除(ざっそんこうじょ)とは、災害や盗難などで資産に損害を受けた場合に、所得税の負担を軽くするための税金控除制度です。

雑損控除の内容を確認しましょう。

項目

内容

対象となる損失

災害や盗難などで住宅や家財が壊れた・失った場合

控除できる人

被害を受けた本人や家族(生計を一にする人)

控除額

損失額や修理費から保険金などを引いた金額

控除の方法

確定申告で申請

必要な書類

罹災証明書、修理の領収書など

雑損控除は災害による損失額から保険金などで補てんされた金額を差し引いて計算するため、保険金の受取額が影響します。災害でかかった費用は、保険金と雑損控除をうまく使うことで、家計の負担を軽くできます。

参考:国税庁|No.1110 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき(雑損控除)

3.台風被害に対応するおすすめの保険5選

台風被害に対応するおすすめの保険5選

台風による損害に備えるには、適切な火災保険選びが重要です。各保険会社の特徴と補償内容を比較して、最適な保険を見つけましょう。

東京海上日動「住まいの保険」

東京海上日動「住まいの保険」の保険内容を以下にまとめました。

項目

内容

保険名称

トータルアシスト住まいの保険

補償対象

建物・家財(選択可能)

補償範囲

火災・落雷・風災・水災・盗難・破損等

特約の有無

家財補償特約・個人賠償責任補償特約等

東京海上日動の住まいの保険は、台風による風災・水災を基本補償でカバーできる火災保険です。

復旧費用だけでなく、損害調査費用やブルーシート養生費用などの復旧付随費用も基本補償に含まれるため、追加の特約が不要です。

また、建物に7割以上の損害が発生した場合の建てかえ費用特約も自動セットされており、全国の損害サービス拠点による手厚いサポート体制も整っています。

参考:東京海上日動|住まいと日々の生活に安心をお届けするトータルアシスト住まいの保険(火災保険)

損保ジャパン「THE すまいの保険」

損保ジャパン「THE すまいの保険」の保険の内容を以下にまとめました。

項目

内容

保険名称

個人用火災総合保険「THE すまいの保険」

補償対象

建物・家財(選択可能)

補償範囲

火災・風災・水災・盗難・破損等(プラン選択)

特約の有無

地震危険等上乗せ特約・個人賠償責任補償特約等

損保ジャパンのTHE すまいの保険は、ベーシック(Ⅰ型・Ⅱ型)とスリムの3つのプランから選択できる柔軟性が特徴です。

台風による風災・水災はベーシックプランで補償され、水災補償の有無も選択可能です。地震危険等上乗せ特約をセットすれば、地震保険と合わせて最大100%まで補償されます。

LINEで事故連絡から保険金請求まで完結し、24時間対応の専用ダイヤルで日常のトラブルもサポートします。代理店と連携した業界最大規模の事故サポート体制により、安心感の高い保険です。

参考:損保ジャパン|個人用火災総合保険『THE すまいの保険』 | 【公式】損保ジャパン

都道府県県民共済グループ「新型火災共済」

「新型火災共済」(都道府県県民共済グループ)の保険内容を以下にまとめています。

項目

内容

保険名称

新型火災共済

補償対象

建物・家財(選択可能)

補償範囲

火災・風水雪害・地震等(見舞共済金)

特約の有無

地震特約・借家人賠償責任特約

都道府県県民共済グループの新型火災共済は、手頃な掛金が最大の魅力です。木造住宅の場合、1,000万円の保障が月々700円という低コストで利用できます。

台風による風水雪害は見舞共済金として支払われ、火災等共済金とは別に補償されます。年間決算により剰余金が生じた場合は割戻金として還元されるため、負担はさらに軽減できるでしょう。

全国で343万件の加入実績があり、助け合いの精神に基づく安定した共済事業として信頼性も高い保険です。

参考:都道府県民共済グループ|火災や自然災害への備えに 都道府県民共済グループの【新型火災共済】

ソニー損保「新ネット火災保険」

ソニー損保「新ネット火災保険」の保険内容を以下にまとめています。

項目

内容

保険名称

新ネット火災保険

補償対象

建物・家財(選択可能)

補償範囲

火災・風災・水災・盗難・破損等(選択可能)

特約の有無

地震上乗せ特約・個人賠償特約等

ソニー損保の新ネット火災保険は、リスクに合わせて補償を自由に組み合わせられるカスタマイズ性に優れた保険です。台風による風災・水災も基本補償に含まれ、築年数に応じた保険料率により新しい家ほどお得になります。

ダイレクト型のため営業コストが抑えられ、手頃な保険料です。24時間365日いつでも事故を受け付ける体制に加え、ドローンやビデオ通話によるスピーディーな損害確認にも対応しています。

各種割引が充実しており、6年連続で顧客満足度1位を獲得した信頼性の高い保険です。

参考:ニー損保|火災保険ならソニー損保の新ネット火災保険

日新火災「お家ドクター」

日新火災「お家ドクター」の保険の内容は以下のとおりです。

項目

内容

保険名称

すまいの保険(お家ドクター火災保険)

補償対象

建物・家財(選択可能)

補償範囲

火災・風災・水災・盗難・破損等(オプション選択)

特約の有無

指定工務店特約・個人賠償責任特約等

日新火災のお家ドクター火災保険は、自由設計型・ネット完結型の火災保険で、生活スタイルに合わせた無駄のない補償設計が可能です。

独自の指定工務店特約により、事故発生時に日新火災が提携工務店を手配し、修理見積から実際の修理まで一貫してサポートします。

ネット完結型なので手続きが簡単で、スマホによる書類提出やクレジットカード決済にも対応している利便性の高い保険です。

参考:日新火災|【お家ドクター】火災保険

4.台風前に確認!火災保険を見直すポイント

台風シーズンが到来する前に、契約している火災保険の以下の内容を確認しましょう。

契約内容の確認(「風災」「水災」補償が含まれているかチェック)

水災補償の有無(水災補償を外す契約もあり、補償対象外となっていないか注意)

免責金額と家財補償(免責額の引き下げと家財補償の追加で、補償範囲が広がる)

近年はコストを抑える目的で水災補償を付けない選択も可能なため、無意識に補償が外れていることがあります。

長く契約を続けていると、古い補償のままになりがちです。現状に合った補償内容かどうか、一度見直してみましょう。

5.台風に備えるならJackery(ジャクリ)「ポータブル電源」がおすすめ!

台風による長期停電に備えるなら、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源の導入がおすすめです。ポータブル電源とは、コンセントが使える持ち運び式蓄電池のことで、停電時でもスマホの充電や冷蔵庫などが使用できます。

ソーラーパネルとセットで使用すれば太陽光によって電力供給ができるため、復旧まで数日かかる大規模停電でも安心です。子どもや高齢者のいる家庭では、体を温められる食事や飲み物が用意できるだけでも、非常時の安心につながります。

Jackery(ジャクリ)は全世界で500万台以上の販売実績を持つ信頼性の高いブランドで、最大5年の無料保証と日本語サポートが充実しています。非常時の不安を減らすために、信頼できるJackery(ジャクリ)のポータブル電源で万全の備えをしましょう。


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まとめ

台風による住宅被害は、火災保険の風災・水災補償で適切にカバーできます。屋根修理や雨漏り、フェンス修繕など実際の支払い事例からもわかるように、早い段階での保険金請求が重要です。

保険金請求には3年以内の申請期限があります。事故連絡から必要書類準備、現地調査を経て支払いまでの流れを理解しておきましょう。

Jackery(ジャクリ)のポータブル電源があれば、停電中も家電の使用を維持できます。台風シーズン前に保険内容を見直し、万全の備えで自宅と家族の安全を守りましょう。

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