なぜ岡山には台風が来ない?災害リスクが少ない街・岡山での安心の暮らし

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岡山は台風をはじめとする災害が少ない地域として注目されていて、移住を検討する方から高い関心を集めています。とくに「なぜ岡山には台風が来ない?」といわれることは、暮らしの安全を重視する方の大きな関心事のひとつです。

 

本記事では、災害リスクが少ない街・岡山での安心の暮らしを解説します。岡山には本当に台風が来ないのか、台風以外の災害リスクなども一緒に紹介します。

目次

1.なぜ岡山には台風が来ないの?

 

岡山は台風の影響を受ける頻度が近隣の県と比べて少なく、移住を検討している方には大きな魅力となっています。以下では、なぜ岡山には台風が来ないといわれているのか解説します。

中国山地と四国山地に挟まれた地形に関係している

岡山県は、中国山地と四国山地の2つの大きな山脈に挟まれた地形です。南北を高い山々に守られる地形のため、台風の進路上にあっても山岳によって勢力が弱まる傾向があります。 

とくに南から台風が接近する際は四国山地が自然の防壁のような役割を果たし、風雨の勢いを弱めるように働くとされています。

瀬戸内海式気候の影響を受けている

岡山県は、次のような特徴がある「瀬戸内海式気候」に分類されています。 

年間を通して温暖で降水量が少ない

季節風や台風、低気圧の影響を強く受けにくい

台風や大雨による被害が相対的に少ない

年間通じて気候が比較的安定している 

晴れの日が多いことから岡山県は「晴れの国」とも呼ばれています。岡山の降水量1mm未満の年間日数は、全国最多です。

参考:岡山県移住ポータルサイトおかやま晴れの国ぐらし「岡山県の概要」

参考:岡山県「岡山の降水量1mm未満の年間日数は、引き続き全国最多です。」

瀬戸内海の海面水温が比較的低い

一般的に、台風は海面水温が26~27℃の海域で発生するといわれています。

参考:気象庁「海洋について」 

しかし瀬戸内海は外洋に比べて海水温がやや低く海域が狭く浅いため、台風が十分なエネルギーを取り込めない環境になっています。

参考:せとうちネット「海象」 

こうした特性により瀬戸内海を通過する台風は勢力が弱まりやすく、岡山に達するころには台風の勢力が弱まっている傾向があります。

台風の定番ルートから外れやすいため直撃しにくい

岡山は台風の定番ルートから外れやすいため、直撃しにくくなっています。下図は、台風の月別のおもな経路です。

台風の定番ルートから外れやすいため直撃しにくい

引用:気象庁「台風の発生、接近、上陸、経路」 

上図の実線は台風のおもな経路、破線はそれに準ずる経路です。いずれも岡山が矢印上にないことがわかります。

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2.岡山にも台風は来る!過去の被害例

 

実は岡山にも台風が来て大きな被害をもたらしています。以下では、岡山にきた台風の過去の被害例について触れます。

1934年室戸台風

1934年(昭和9年)の室戸台風では、岡山市の沿岸部を中心に高潮や河川の氾濫が起きました。とくに旭川や百間川の氾濫により、大規模な水害となっています。室戸台風による当時の具体的な被害状況は、以下のとおりです。 

雨量(2日間):226mm(※)

死者:60人

流潰家屋:2,929戸

浸水家屋:35,214戸

※2日間の流域平均雨量

参考:岡山河川事務所「防災情報」 

その後河川改修やダム建設などが進められ、被害の再発リスクは大きく軽減されています。しかし現在も同様の規模の雨が降れば、同様の災害が発生する可能性は否定できません。

2004年台風16号

2004年(平成16年)の台風16号では、瀬戸内海沿岸で大きな高潮が発生しています。とくに宇野港では、観測開始以来の最高潮位を記録しました。2004年の台風16号による岡山県の具体的な被害状況は、以下のとおりです。 

床上浸水:4,918件

床下浸水:6,205件

参考:気象庁「広島地方気象台」 

これは岡山県内でも近年まれに見る大規模な水害にあたります。沿岸地域における高潮対策や災害への備えの重要性が改めて認識されるきっかけとなりました。

2023年台風7号

2023年(令和5年)の台風7号では、岡山県を含む中国地方で記録的な大雨が観測されています。とくに台風周辺から流れ込んだ暖かく湿った空気の影響で、鳥取・岡山両県には線状降水帯が発生しました。岡山県では、床下浸水の被害が報告されています。

参考:気象庁「広島地方気象台」 

台風による被害が少ないとされる岡山でも、日頃からハザードマップの確認や防災備蓄の見直しが大切です。

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3.岡山は本当に災害が少ないの?他の地域との比較検証

 

岡山は災害が少ない地域として知られていますが、実際に気象データや他県との比較に基づいて検証することが重要です。岡山は本当に災害が少ないのか、他の地域と比較検証します。

岡山の警報発表数は全国的に少ない

岡山の警報発表数は、全国的にみても少ないほうです。たとえば岡山県の大雨特別警報の累計継続時間は、長い県と比べると以下のとおり差があります。 

岡山県:1,171分(約19時間)

福岡県:5,934分(約99時間)

長崎県:4,635分(約77時間)

参考:大雨特別警報-統計情報 

警報級の災害があまり発生しておらず、安心して過ごせる時間が長いことがわかるでしょう。

近隣他県(大阪・広島・香川)と比べても災害リスクが低い

岡山は、近隣他県と比べると災害リスクが低くなっています。災害が少ない都道府県ランキングでも、岡山は上位にランクインすることがあります。 

たとえば、2024年の地震観測回数は以下のとおりです。 

岡山:18回

大阪:27回

広島:35回

香川:22回

参考:気象庁「令和6年(2024年)の都道府県別の震度観測回数表」 

台風があまり来ないことや地震リスクも相対的に低いことから、岡山は近隣他県と比べて災害リスクが少ない地域として考えてよいでしょう。

西日本豪雨の被害はあったが復興と対策が進んでいる

2018年7月に発生した「西日本豪雨」では、岡山県を含む西日本の広範囲で記録的な大雨となりました。とくに倉敷市真備町では小田川の堤防が決壊するなど、甚大な被害が発生してしまっています。 

岡山県内では住宅の浸水や土砂災害が多発したため、西日本豪雨は全国的にも大きな注目を集めた災害です。長時間の降水量で多くの観測地点が観測史上1位を記録するなど、極めて異例の状況となった事例です。

参考:国土交通省「平成30年7月豪雨災害の概要と被害の特徴」

参考:気象庁「平成30年7月豪雨」 

この災害を受け、国土交通省中国地方整備局は「岡山三川流域治水プロジェクト」を立ち上げました。おもに3つの対策を進めています。 

氾濫をできるだけ防ぐ・減らすための対策

被害対象を減少させるための対策

被害の軽減、早期復旧・復興のための対策

参考:中国地方整備局「岡山三川流域治水プロジェクト取組概要資料 (案)」 

岡山は西日本豪雨で大きな被害を受けましたが、徐々に復興と対策が進んでいる状況です。

4.岡山における台風以外の災害リスクと対策

 

台風以外にも、岡山は洪水・土砂災害や火災など複数の自然災害リスクに直面しています。以下では、岡山における台風以外の災害リスクと対策を解説します。

川が多く「洪水・土砂災害」のリスクが高め

岡山県は吉井川・高梁川・小田川など複数の主要河川が流れていることから、集中豪雨時には洪水や土砂災害のリスクが高まります。とくに西日本豪雨では平成30年7月豪雨では、観測史上最大級の長雨により河川決壊や山腹崩壊が発生しています。 

この災害以降岡山では堤防の強化や流域治水、ハザードマップの見直しなど再発防止に向けた対策が進められています。

老朽化した住宅が多いエリアでは「火災」の延焼リスクも

老朽化した住宅が多いエリアでは、地震や火元の発生により火災が起きた際に延焼リスクが高くなります。最近では岡山市南区で発生した山林火災が老朽化した建物へ延焼し、過去最大規模の焼失面積となった事例があります。 

岡山は雨が少なく乾燥しやすい気候であることから、火災の延焼リスクが比較的高いことは頭に入れておくのが必要です。

比較的「地震」は少ないが南海トラフ地震のリスクは無視できない

岡山は地震が少ない地域で知られていますが、南海トラフ地震(※)のリスクは無視できません。

※南海トラフ地震:駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域として、おおむね100~150年の間隔で繰り返し発生してきた大規模地震

比較的「地震」は少ないが南海トラフ地震のリスクは無視できない

引用:気象庁「南海トラフ地震について」 

南海トラフ巨大地震が発生した場合、岡山県では最大で震度6強の揺れを想定しています。また、津波の浸水高さは最大で2〜3メートル程度が想定されています。 

南海トラフ地震の30年以内の発生確率は、最新情報によると80%程度です。過去の南海トラフ沿いの大地震発生から約80年が経過しているため、切迫性の高い状態になっています。将来の南海トラフ地震のリスクに対し、以下の点を念頭におく必要があります。 

建物の耐震・耐火性能を確認し、必要に応じて強化する

津波が到達する可能性のあるエリアや浸水想定をハザードマップで事前に把握しておく

応急対策や避難計画を定期的に見直し・更新する 

たしかに地震の頻度自体は低く、大地震の発生まで時間的余裕があるようにも見えます。しかし、巨大地震の発生確率が高まっている現在では、備えておいて損はありません。 

参考:岡山県「震度分布図【岡山県想定】

参考:岡山県「岡山県津波浸水想定について」

参考:気象庁「南海トラフ地震に関連する情報」

5.停電が心配ならJackery(ジャクリ)のポータブル電源があれば安心

 

災害による停電が不安で地方移住を検討しているという方にこそ知ってほしいのが、ポータブル電源の存在です。ポータブル電源があれば、停電時にコンセントが使えないときでも安心です。 

なかでもJackery(ジャクリ)は13年以上の販売実績と500万台以上の出荷実績があり、防災安全協会の「災害製品等推奨品マーク」も取得済みです。災害時の家族の安心を守りたい方に選ばれてきたブランドとして知られています。 

長寿命バッテリーや静音設計など、非常時でも安心して使える機能が充実しています。さらにソーラーパネルと組み合わせれば最大25%の業界最高峰の変換効率で電力を自給でき、停電時も電源確保に困りません。 

もちろん、移住して引っ越してもなお地震などが原因の停電が怖い方にもおすすめです。手の平に乗るほど小型サイズのモデルもあり、手軽に持ち運べます。 

引っ越すよりも「備える」ことで、家族の安心はもっと手軽に手に入ります。Jackery(ジャクリ)のポータブル電源で、停電しても安心して生活できる暮らしを始めましょう。


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6.岡山での暮らしに関するよくある質問

 

岡山での暮らしに関するよくある質問は、以下の3つです。

岡山に台風はいつごろ(何月頃)に上陸することが多いですか?

岡山に台風が上陸することが多いのは、8月と9月ごろです。

参考:気象庁「中国地方(山口県を除く)への台風接近数」

お盆前後は太平洋高気圧の勢力が変動しやすく進路が本州寄りになるため、岡山でも風雨の影響を受けやすい時期とされています。

ただし岡山県は台風の定番ルートから外れているため、直撃する頻度は低くなっています。それでも8~9月はこまめに天気情報を確認し、防災意識を高めましょう。

岡山の年間の気温変化はどんな感じですか?

岡山の年間の気温平年値は、以下のとおりです。

最高気温/日:21.1°C

最低気温/日:11.1°C

平均気温:15.8°C

参考:気象庁「過去の気象データ検索」

夏は暑くなりますが、冬は比較的温暖で春秋は過ごしやすい気候になるのが特徴です。ただし近年は地球温暖化の影響もあり、気温上昇傾向にあります。

参考:岡山市「岡山の気温、雨量、海面水位等の過去・予測・影響」

岡山でとくにおすすめの移住地はどこですか?

岡山でもっともおすすめの移住地は「岡山市」や「倉敷市」など県南部の都市部です。交通や買い物などの都市機能が整いながら自然も近く、移住支援制度や子育て環境も充実しています。

参考:岡山市「【補助金】令和7年度岡山市移住支援金のご案内」

参考:倉敷市「移住支援金」

岡山県はエリアごとに特色があり、移住者のニーズに応じて選べるのが魅力です。自分のライフスタイルや重視したい点に合った地域を選びましょう。

まとめ

 

岡山県は台風の通り道から外れやすく、瀬戸内海式気候の影響もあって災害リスクが全国的に見ても低い地域です。

過去には一部で大きな被害もありましたが、近年は復興と対策が進み安全性がより高まっています。自然災害に不安を感じる方にとって、安心して暮らせる移住先として岡山は魅力的な地域です。

さらに万が一の停電にも備えられるJackery(ジャクリ)のポータブル電源を導入することで、災害時の不安も軽減できます。防災対策のひとつとしてチェックしてみてください。

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