1.意外と多い?「夏キャンプで焚き火やめた」派の意見
夏キャンプの焚き火には魅力がある一方、実際にやってみて「思っていたより辛かった」と感じる人も少なくありません。夏キャンプで焚き火をやめた派の意見として多いのは、以下の3点です。
● 平地・低標高では夜でも気温が下がらず焚き火の熱で体力を消耗した
● 風が強い日や乾燥注意報が出ている日は火災リスクが高く安心して楽しめなかった
● 料理に夢中になっているうちに水分補給を忘れて熱中症になりかけた
焚き火をやめた理由はどれも「準備不足」か「環境選びのミス」によるものです。それぞれの背景と対策を以下で解説します。
①平地・低標高のキャンプ場では夜でも気温が下がらず焚き火が辛い
標高が低い平地のキャンプ場では、真夏の夜でも気温が25℃以上の熱帯夜になることがあります。そこへ焚き火の輻射熱が加わると、焚き火の周囲はさらに数度高くなります。「楽しもうと思っていたのに、暑くて焚き火の前に座っていられなかった」と後悔する人は多いです。
同じ焚き火でも、標高が高いキャンプ場であれば夜間の気温が大きく下がるため、快適さがまったく違います。
関連記事:夏キャンプで寝るときどうしてる?朝までぐっすり寝られる6つの暑さ対策
②風が強い日や乾燥注意報が出ているときは火災リスクが高い
夏は強い季節風が吹く日や、高温乾燥で山火事注意報が発令される日も少なくありません。そういった日に焚き火を行うと、火の粉が飛んでテントや周囲の乾燥した草木に引火するリスクが上がります。
天気予報で風速3m以上が予想される日や、乾燥注意報が出ている日の焚き火は控えるのがベターです。また、キャンプ場によっては強風時に焚き火を禁止しているケースも。事前にキャンプ場のルールを確認しておきましょう。
③調理に集中しすぎて熱中症になりかけた
焚き火料理は楽しいですが、火の管理に集中しすぎて水分補給を忘れがちです。夏の日中帯に焚き火の前でしゃがみ込んで調理を続けると、気温・輻射熱・直射日光の三重の熱にさらされます。焚き火の魅力に引き込まれているうちに軽い熱中症の症状が出た、という方は珍しくありません。
日中の焚き火調理は短時間に留め、タープで日陰を作ったうえで行いましょう。そして定期的に水分を補給するのが安全に楽しむための最低条件です。
関連記事:夏キャンプは暑さに要注意!熱中症を防ぐための暑さ対策14選!寝るとき・子供や犬の暑さ対策も
2.夏キャンプで焚き火をする3つの楽しみ方・魅力
夏の焚き火には「暑さと引き換えにしてでも体験したい」と感じさせる魅力があります。以下の3つが、夏のキャンプで焚き火をする理由として多く挙げられます。
●夜風に当たりながら自由な服装で焚き火の風情をじっくり味わえる
●焚き火で焼き上げた料理をアツアツのまま食べられる
●虫除け効果が期待でき、虫が多い夏に焚き火がひとつの対策になる
それぞれの魅力を以下で詳しく解説します。
①夜風に当たりながら自由な身なりで焚き火に癒やされる
焚き火の本領が発揮されるのは夜です。炎のゆらめき、パチパチと薪が爆ぜる音が五感を刺激し、ただぼーっと眺めているだけで心が安らぐ。これが焚き火本来の魅力です。
春・秋・冬の夜は「寒さ」との戦いになり、上着を着込んでも煙の匂いが気になったり、長時間眺め続けるのが辛くなったりします。しかし夏の夜なら、夜風の涼しさに身を任せたまま、好きなだけ焚き火の前で過ごすことが可能。Tシャツ一枚で炎の前に座り、時間を忘れて過ごせるのは夏のキャンプならではです。
②夏キャンプで作る焚き火料理が最高に美味い
焚き火で焼き上げた直火料理は、夏のキャンプではアツアツのまま楽しめます。夏の夜は気温が高いため料理が冷めにくく、焼きたての味をじっくり堪能できます。
塩コショウで下味をつけたステーキを強火で豪快に焼き上げ、メスティンで炊いたご飯と一緒に食べる。そこに冷えたビールが加われば、「これが夏の焚き火飯か」と、その一皿の価値を噛みしめることになります。
③虫除け対策に効果を発揮する
夏キャンプで気になるのが虫ですが、焚き火がその対策になります。焚き火の煙には虫が嫌がる匂いが含まれており、焚き火の熱と酸素消費により焚き火周辺の虫を遠ざける効果が期待できます。
とく特にヨモギの葉を一緒に燃やせば、虫が嫌う成分「シネオール」の効果でさらに虫が近寄りにくいです。完全な虫除けにはなりませんが、虫除けスプレーとの併用で多くの虫は撃退できます。
3.夏の焚き火を快適にする4つのコツ
夏の焚き火は「暑さ・虫・煙」の3点さえうまく対処できれば、十分に楽しむことが可能です。以下のコツを事前に把握しておくだけで、快適さが大きく変わります。
● 焚き火は夕方から夜に絞る:日中の熱と輻射熱の重なりを避けるだけで体への負担が減る
● 標高が高い場所を選ぶ:夜間の気温が下がり、焚き火の熱との相性がよくなる
● 小型の焚き火台を使う:火の大きさをコントロールして輻射熱を抑えられる
● 虫よけと煙対策を整える:ヨモギや市販の虫除けスプレーを活用する
それぞれのコツを以下で詳しく見ていきましょう。
①焚き火は夕方から夜にかけての時間帯に絞る
夏キャンプで日中の焚き火は気温・直射日光・輻射熱が重なり、体力の消耗が激しくなります。夕方以降は日が傾いて気温が下がり始めるため、同じ焚き火でも体への負担がまったく違います。
日中はタープの日陰で過ごし、焚き火は17〜18時以降に始めるスケジュールにするだけで快適に過ごせるはずです。
②標高が高いキャンプ場を選ぶと夜間の気温が下がって快適になる
標高が100m上がるごとに気温は約0.6℃下がります。標高1,000mのキャンプ場であれば、真夏でも夜間は平地より6℃ほど涼しくなる計算です。焚き火の輻射熱があってもちょうどよい温かさになり、長時間焚き火の前で過ごしやすくなります。
「夏キャンプでも焚き火を楽しみたい」と思うなら、キャンプ場選びの段階で標高を確認するのが先決です。目安として標高1,000m以上のキャンプ場を選ぶことをおすすめします。
関連記事:【関東・関西・東海別】避暑におすすめな標高の高いキャンプ場12選!選び方や快適に過ごすためのアイテムも
③小型の焚き火台を使って火の大きさをコントロールする
大きな焚き火は迫力がありますが、輻射熱も強く夏には体への負担が大きいです。小型の焚き火台で炎を小さめに保てば、熱を抑えつつも焚き火の風情は十分に楽しめます。薪の消費量も減り、火の管理にかかる手間も自然と軽減されるでしょう。
焚き火料理をするときだけ少し火を大きくして、食事が終わったらまた小さく戻す。夏の焚き火はこのくらいの火加減がちょうどよいです。
④虫よけと煙対策を事前に整えておく
夏の焚き火で不快感を高める要因が「虫」と「煙」です。ヨモギの葉を焚き火に加えると虫が嫌う匂いが広がります。市販の虫除けスプレーやリングも事前に用意しておくと確実です。
煙対策は、風向きを意識して座る位置を決めるのが基本です。風向きが変わったとき素早く移動できるよう折りたたみチェアを使い、煙が流れてきたら座る位置を変えましょう。
また、防煙ゴーグルや煙が目に沁みにくいメッシュ素材のアウターは、長時間焚き火を楽しみたい人への心強いアイテムです。
関連記事:夏キャンプの虫除け対策7選|最強虫除け対策グッズやキャンプ場の選び方など紹介
4.夏キャンプで焚き火を楽しむための5つの注意点
夏キャンプで焚き火を存分に満喫するために、注意しておく事柄が5つございます。
①キャンプ道具から離れた位置で焚き火を焚く
「焚き火を間近で眺めたい」という気持ちから、ついチェアを焚き火に近づけ過ぎたり、テントの側で焚き火を焚いてしまうことがあります。これは、火災に繋がりかねませんので、絶対に止めましょう。
また、焚き火に近づき過ぎると、焚き火の火の粉が衣服に付いて、穴が空いたり火傷してしまうこともあります。テント、タープ、チェア、テーブルなどのキャンプギアから離れた位置で、焚き火を焚くのが、安全に焚き火を楽しむ上での重要事項です。
②タープなどを用いて日陰で焚き火を眺める
夏キャンプの日中帯は特に暑く、日陰を作らずに焚き火の側にいるのが一番危険です。場合によっては熱中症になって倒れるリスクもあるので、しっかり対策しておきましょう。
焚き火に夢中になって日陰を意識する余裕がなくなる気持ちも分かりますが、安全第一で、タープなどを用いて日陰を作り、その下から焚き火を楽しむのがおすすめです。
③風よけ対策を行う
いくらキャンプギアから離れた位置に焚き火を設置したとしても、風で炎や火の粉が降り掛かってしまっては火災が起きてしまう可能性があります。
そのため、焚き火リフレクター、テント、タープ、車などを焚き火の防風対策として使用するのが望ましいです。また、キャンプに行く日の朝は必ず天気予報を確認して、風の強さに応じて風よけ対策グッズを切り替えるのも重要です。
➃水分補給を欠かさない
暑さ対策として、のどが渇いていなくても水分補給は定期的に行うようにしましょう。筆者も焚き火や料理に夢中になり、気づいたら軽い熱中症で頭痛がしてきた、といった経験をしたことがあります。
夏キャンプで焚き火をする場合は特に、多めに水分を準備しておきましょう。
⑤キャンプ場の焚き火ができる時間を厳守する
キャンプ場では焚き火ができる時間が決められていることがほとんどです。焚き火は時間を忘れてしまうほどの魅力がありますが、そこは来ているみんながキャンプを楽しむためのマナーなので、キャンプ場に着いたら必ず消灯時間を確認し、厳守しましょう。
5.夏キャンプで焚き火を楽しむために重宝するグッズ10選
夏キャンプで焚き火をさらに楽しむために持っていると非常に便利なグッズを10個ご紹介します。「これは知らなかった!」という発見があるかもしれないので、ぜひご覧ください。
①焚き火台
焚き火をする上で欠かせないのが「焚き火台」です。焚き火台はキャンプ場でレンタルができたり、備え付けがある場所もありますが、一つ持っているととても便利です。
特に筆者はメッシュ網仕様のものを使っていて、軽くて手入れがしやすいので重宝しています。
②ポータブル電源

夏キャンプで焚き火をしていて最も気になるのが「暑さ」です。椅子に座っているだけで汗が滴り落ちてきて、特に日中帯にはストレスになりがちです。
そんな時に活躍してくれるのが「ポータブル電源」です。一台持っているだけで、扇風機やポータブルクーラーを稼働し続けられるので、自分のみならず一緒にキャンプをしているみんなにも感謝されます。
「ポータブル電源で涼しい環境を作り出して、直火料理を食べながら焚き火を眺める」
これが夏キャンプの真骨頂とも言えるかもしれません。
関連人気記事:キャンプにポータブル電源は必要か?メリット・使い道・選び方・おすすめ4選を紹介
③火ばさみ
火ばさみは薪を焚き火の中に追加する際に使用したり、焼き芋やピザなど焚き火の中に直接入れて調理する際に使用したりします。
トングとは違い火ばさみは長さがあるので、火傷の心配がなく、焚き火をする上では欠かせないグッズの一つです。
➃耐火グローブ
火ばさみや調理器具は熱伝導性が高いものが多いので、素手で触るのは危険です。必ず耐火グローブを使用するようにしましょう。
筆者はキャンプに行くと必ずコーヒー豆を自家焙煎するのですが、その際には炭火焼き器を長時間焚き火で炙るので、耐火グローブは必要不可欠です。
また、軍手よりは耐火グローブの方が断然耐熱性がありますので、購入を推奨します。
⑤着火剤
松ぼっくりなどの自然の産物をティンダーとして、焚き火の燃料に使用することは可能ですが、初心者の方には向いていません。できれば100円ショップなどで売っている着火剤を、組んだ薪の中心に置き、その周りに木の葉や松ぼっくりなどを並べると楽に焚き火を作ることができます。
⑥ファイヤースターター
「ファイヤースターター」というグッズに馴染みがない方は多いかもしれません。ファイヤースターターとは、マグネシウムやフェロセリウムの棒「ロッド」に、ロッドを削る「ストライカー」を組み合わせた総称で、火を付けるための道具です。
ロッドをストライカーで勢いよく削ることで、火花が散り、燃料に着火させます。これは、キャンプで火を付ける際の基本となる道具ですので、1つは持っているとよいでしょう。
キャンプにあまり行かない人が見ると、「かっこいい!」となるのでおすすめですよ。
⑦火吹き棒
焚き火を作る上では、薪にしっかり火が移るかどうかが肝になります。太い薪の芯に火が付けば、焚き火の完成といえますが、それまでには火吹き棒によって風を送り込む必要があります。
火吹き棒を使うタイミングとしては、中くらいの薪に火が移ってから吹き始めるのがポイントです。着火剤が燃えているだけなのに火吹き棒で風を送ってしまうと、せっかく着いた火が消えてしまう可能性がありますので注意してください。
⑧焚き火リフレクター
火災を防ぐために必要となってくるのが風除けです。風除けとしてテントやタープを使う場合もありますが、火が大きくなりテントやタープに燃え移る恐れもありますので、できれば焚き火リフレクターを使うのがおすすめです。
焚き火リフレクターは風除けとなるだけでなく、火の粉を防いだり、火の寿命を延ばしたりしてくれるので、とても役に立ちます。
⑨薪置き
「薪を取ってきたけど置く場所に困る...」これは地味によくある悩みです。
地面にそのまま置いていたら、地面が湿っていて薪も濡れてしまい、火が着きにくくなることはよくあります。そんな時に薪置きの出番です。薪置きがあると、地面から離れた位置に薪を蓄えておくことができ、次の薪が取りやすいので、スムーズに焚き火を育てていくことができます。
⑩帽子
夏キャンプで焚き火をする場合には、先述した通り、日陰を作り熱中症を防ぐことが重要です。キャンプをしていると焚き火の薪を取りに行ったりと、一箇所にとどまることは少なく、出歩く際にも直射日光は降り注ぎます。
そのため、帽子は必ず着用し、直射日光をできるだけ防ぐ対策をしましょう。
6.夏キャンプを快適にしてくれるJackeryポータブル電源
● 扇風機やポータブルクーラーを稼働し続けて熱中症対策
● 小型冷蔵庫で飲み物や食材を最後まで冷やしておく
● 就寝中もエアコンや扇風機を動かして快眠を確保
● スマホやカメラをいつでも充電して緊急連絡手段を維持
● 電気ケトルや調理家電を使って焚き火を使わない調理も可能
Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は排気ガスも騒音も出さないため、テントサイトでそのまま安心して使えます。キャンプのスタイルや人数に合ったモデルをチェックしてみましょう。
まとめ
夏の焚き火は、夜風に当たりながら炎を眺め、料理をアツアツのまま楽しめる、夏のキャンプにしかない体験です。暑さや虫が気になるのは事実ですが、標高の高い場所を選び夕方以降に焚き火を始め、事前に虫除けと熱中症対策を整えれば十分に楽しめます。
快適な夏キャンプのためにポータブル電源を一台用意しておくと、暑さ対策の幅が大きく広がります。この記事のコツを参考に、夏ならではのキャンプでの焚き火を満喫しましょう。

コメント