1.冬キャンプで味わう熱燗の魅力
大人のキャンプに欠かせない楽しみといえば、お酒です。特に寒い冬キャンプでは、熱燗が体を温める役割も担います。湯気とともに香りが引き立ち、冷酒や常温では分からない繊細な味を楽しめるでしょう。
熱燗は、温度や種類によって味が異なるので、自分好みの一杯を探す作業も醍醐味の一つです。仲間と一緒に熱燗を作り、焚き火を囲んで味わう時間は、最高の思い出になります。
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2.キャンプで熱燗を作るために必要なグッズ5選

より美味しい熱燗を楽しむには、湯煎で作る方法がおすすめです。必要になる道具はどれも軽量コンパクトなので、持ち運びの邪魔になりません。キャンプで熱燗を作るために必要なグッズは、以下のとおりです。
①徳利(ちろり)
日本酒を美味しく味わうために欠かせない道具が、日本酒を入れる容器である徳利やちろりです。ちろりはコップのような形をしており、錫や銅などの金属で作られているため、湯煎で好みの温度まで温められます。
一方の徳利は、湯煎や電子レンジでの加熱に対応しています。陶器で作られているので、高級感のある見た目が魅力です。湯煎のしやすさを重視するなら、取っ手が付いているちろりを、おしゃれな見た目を重視するなら、徳利を選びましょう。
②メスティン
お湯を作るための容器には、メスティンがおすすめです。メスティンとは、アルミ製で四角い形状をした飯盒を指します。煮る、炊く、炒める、揚げる、蒸すといった調理方法を1台で担えるので、熱燗作り以外の調理シーンでも大活躍するアイテムです。
熱伝導率の高いアルミ製なので、中火〜弱火で熱して効率的にお湯を作れます。一度沸かしたお湯が、すぐに冷める心配もありません。メスティンは、取っ手や網、カトラリーなどを中に収納してコンパクトになるので、ソロキャンプやデイキャンプにも最適です。
③おちょこ
熱燗を飲むための容器として、おちょこも必要です。おちょことは、一口で飲めるほどのお酒が入る小さな器を指します。おちょこには明確な定義がないため、大きさや形状、素材は多種多様です。
徳利とセットで販売されていることも多く、あなた好みのデザインを探してみてください。熱燗をぐびぐび飲みたいという方は、一口〜二口では飲みきれないサイズのぐい呑みを選ぶとよいでしょう。
④熱燗グリル
お酒を湯煎で温められる専用のグリルとして、熱燗グリルがあると便利です。付属のステンレスカップをグリルにはめ込むと、簡単に湯煎できます。横の網では調理もできるので、熱燗に合うおつまみを作るのに最適です。
ただし、持っている道具だけで済ませたいのであれば、焚き火台やバーベキューグリルで代用しても問題ありません。焚き火台で湯煎する場合は、土台がしっかりしているタイプを選びましょう。
⑤日本酒
キャンプで熱燗を楽しむためには、日本酒選びが重要です。うまみ・甘み・酸味のバランスが整った純米酒は、温めるとより深い味わいになります。高級な吟醸酒や大吟醸酒は冷酒向きのものが多いので、熱燗には比較的手頃な価格の日本酒を選びましょう。
キャンプで飲む熱燗には、米のうまみが凝縮した純米酒「米だけの酒」がおすすめです。パック酒なので、道中で瓶が割れる心配もありません。飲み終えたら、小さく潰して簡単に捨てられます。
3.キャンプにおける熱燗の作り方
徳利やちろりに日本酒を注いで熱燗を作る方法を紹介します。好みの温度に調節したい方は、温度計もあると便利です。キャンプで熱燗を作る手順を見ていきましょう。
1.徳利やちろりに日本酒を注ぐ
2.メスティンに水を入れて、熱燗グリルや焚き火台で加熱する
3.お湯が沸騰する直前に徳利やちろりをメスティンに入れる
4.湯煎の中のお湯が泡立ってきたら火を止める
熱燗ができたら徳利やちろりをメスティンから取り出して、おちょこに注いで飲んでみてください。最初は人肌燗(35〜40℃)から味わい、熱燗(50〜55℃)まで温度を上げながらちょびちょび楽しむ方法もおすすめです。
4.【100均】熱燗の晩酌セットにおすすめギア
キャンプの晩酌タイムをもっと手軽に楽しみたい方は、100均で揃うアイテムを取り入れましょう。持ち運びも簡単なミニサイズのギアが勢ぞろいしているので、荷物を軽量化できます。100均で揃えられる熱燗の晩酌セットにおすすめのギアは、以下のとおりです。
●スキットル
お酒を持ち運ぶための容器には、スキットルが活躍します。日本酒を飲みたい量だけ持ち運べるので、バックの容量を圧迫しません。ステンレス製のスキットルを選べば、瓶のように割れる心配も不要です。
付属の漏斗を使うと、ストレスなく日本酒を充填できます。ダイソーのスキットルであれば190mlほど入るので、熱燗用の日本酒を入れるのにぴったりなサイズです。
●シェラカップ
湯煎用のクッカーをできるだけ軽量化したい方には、シェラカップが最適です。シェラカップとは、クッカーや計量カップ、コップなど様々な使い方ができる金属製の広口カップを指します。ダイソーやセリアでは、ステンレス製で軽量のシェラカップが販売されています。
製品によっては直火NGの注意書きがあるので、焚き火で直接調理するのは控えましょう。計量カップとしても使いたい場合は、ダイソーのプラスチックシェラカップがおすすめです。
●温度計
熱燗は温度によって味わいが変わるので、自分好みの味を模索したい方は、100均で温度計も購入しておきましょう。日本酒の温度と呼び名の種類は、以下のとおりです。
日本酒の温度 |
呼び名 |
特徴 |
50~55℃ |
熱燗 |
キレの良い辛口 |
45~50℃ |
上燗 |
日本酒特有の締まった香り |
40~45℃ |
ぬる燗 |
旨味の詰まった味わい |
35~40℃ |
人肌燗 |
米の優しい香り |
5.簡単に作れる!熱燗に合うキャンプ飯レシピ
熱燗の美味しさを引き立てる役割を担うのが、キャンプ飯です。熱燗のお供にぴったりな料理は、シンプルな材料と手順で作れます。熱燗に合うキャンプ飯のレシピを詳しく見ていきましょう。
●メスティン「アヒージョ」

出典:RE-PAL「メスティンで作る簡単おつまみレシピ10選」
■材料
食材(一人分) |
分量 |
オリーブオイル |
大さじ6~8 |
ニンニク |
2かけ |
キノコ |
適量 |
赤身ステーキ肉 |
150g |
塩 |
1.5g |
バター |
20g |
■作り方
1.ステーキ肉を一口大にカットし、ニンニクを2、3ミリの薄切りにする
2.メスティンにオリーブオイルとニンニクを入れて弱火で加熱する
3.バターとキノコを先に入れる
4.全体にオイルがまわったら、ステーキ肉を入れる
5.上下を返して火が通ったら完成!
●スキレット「ベーコン巻き」
■材料
食材(一人分) |
分量 |
カマンベールチーズ |
50g |
薄切りロングベーコン (3枚) |
50g |
黒こしょう |
適量 |
ミニトマト |
1個 |
レタス |
適量 |
■作り方
1.カマンベールチーズを薄切りロングべーコンで巻く
2.スキレットに入れて、焼き色が付くまで15分間焼く
3.黒コショウを振って、レタスとミニトマトを添えたら完成!
●ダッチオーブン 「おでん」
出典:BRAVO MOUNTAIN「ダッチオーブンで作る「放っておいてもウマい」超絶レシピ」
■材料
食材(一人分) |
分量 |
大根 |
1/4本 |
ゆで卵 |
1個 |
こんにゃく |
1/4枚 |
ちくわぶ |
1/2本 |
さつまあげ |
1枚 |
餅巾着 |
1個 |
おでんの素 |
1袋 |
■作り方
1.大根を厚さ2センチ、こんにゃくを三角形に切り、下茹でする
2.ちくわぶは食べやすいサイズにカットし、さつまあげは油抜きする
3.ダッチオーブンにおでんの素と水を入れ、火にかける
4.大根を入れて沸騰したら、残りの具材を入れる
5.再び沸騰したら、火を弱めて蓋をして2時間ほど煮る
6.大根が柔らかくなっていたら完成!
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6.キャンプ用の熱燗セットを販売するブランド
キャンプ用品を揃えた経験がない方は、数ある熱燗セットの中からどれを選べばよいのか、分からないのではないでしょうか。人気アウトドアブランドが販売する熱燗セットは、必要な道具が一式揃っているので、キャンプ初心者にもおすすめです。
キャンプ用の熱燗セットを販売するおすすめのブランドを紹介します。
●ロゴス
出典:ロゴスショップ公式オンライン「携帯・アウトドア熱燗セット」
おしゃれなデザインのギアをお手頃価格で購入できるロゴスは、キャンプ初心者にもおすすめのブランドです。ロゴスは「携帯・アウトドア熱燗セット」として、2人用の熱燗セットを販売しています。
燗ポットはちろりとしても使用でき、660mlの大容量です。グリルの上で直接温められるので、熱燗と料理を同時に楽しめます。持ち運びに便利な収納巾着付きです。
●スノーピーク
出典:スノーピーク「酒筒(さかづつ)Titanium(TW-540) 」
新潟県三条市で生まれたスノーピークは、高品質で高級なギアが取り揃えられているブランドです。洗練されたシンプルなデザインは、キャンパーを虜にします。
スノーピークが販売する酒筒やお猪口で熱燗を味わえば、日本酒の味がより一層贅沢に感じられるでしょう。酒筒は、チタン製で情緒ある日本酒を粋に持ち運べるアイテムです。
●ユニフレーム
出典:ユニフレーム アウトドア用品総合メーカー「ユニセラ熱燗あぶり台」
シンプルで耐久性の高いアイテムが幅広いキャンパーに支持されているユニフレーム。キャンパーの使いやすさを追求して、製品開発が行われています。
ユニフレームが販売する「ユニセラ熱燗あぶり台」は、熱燗や鍋物料理、湯豆腐などを同時に作れる調理器具です。焼き鳥台を取り付ければ、焼き魚や焼き鳥も楽しめます。
7.キャンプの快適性が格段に向上する「ポータブル電源」
熱燗を湯煎で作るためには、火起こしをしてクッカーでお湯を作ってから、徳利に入れた日本酒を温める必要があり、工程の多さに抵抗を感じる方も多いでしょう。そこで活躍するアイテムが、ポータブル電源です。
ポータブル電源とは、内部のバッテリーに電気を蓄え、コンセントがない場所でも電化製品に給電できる機器を指します。ポータブル電源があれば、電子レンジを使って簡単に熱燗が作れます。その他にキャンプでポータブル電源が活躍する場面は、以下のとおりです。
●電気ストーブや電気毛布などの暖房機器を使って、快適な気温で過ごせる
●電気ケトルや炊飯器などの調理家電を使い、簡単に調理が行える
●ポータブル冷蔵庫にキャンプ料理で使う食材を冷蔵保存しておける
●LEDランタンを点灯し、夜の暗闇を照らせる
●検索や撮影で使うスマホを常にフル充電にしておける
創業から13年間で世界販売台数500万台を突破した実績を誇るJackery(ジャクリ)のポータブル電源は、高い安全性と高出力・大容量を備えています。業界最大級の軽量コンパクト設計を誇るため、持ち運びの邪魔になりません。
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8.キャンプで作る熱燗に関するよくある質問
最後に、キャンプで作る熱燗に関するよくある質問を紹介します。せっかく熱燗をたしなむのであれば、最高の条件でお米の味を最大限堪能したいですよね。熱燗に合うおつまみも用意して、キャンプの夜を楽しみましょう。
●キャンプで楽しむ熱燗は湯煎と直火どちらがよい?
ゆっくりと日本酒を温めて、まろやかで優しい味わいを楽しみたい方には、湯煎がおすすめです。湯煎後の酒器は熱くなっているので、火傷には注意してください。
手間や時間をかけずに最短で熱燗を作りたい場合には、直火がよいでしょう。加熱し過ぎると味が落ちてしまうので、こまめな確認が必要です。
●キャンプで熱燗のお供におすすめのつまみは?
寒い冬キャンプには、熱燗のお供に温かい鍋や蒸し料理、煮込み料理が合います。キャンプでたしなむ熱燗のお供におすすめのおつまみは、以下のとおりです。
熱燗に合うおつまみ |
特徴 |
ハリハリ鍋 |
・大阪や京都を中心に食べられている郷土料理 ・豚肉、水菜、油揚げで簡単に作れる |
アサリの酒蒸し |
炒めて蒸し焼きにするだけの簡単おつまみ |
牛トマトすき煮 |
スキレットでできる熱燗にぴったりなおつまみ |
●キャンプで熱燗を瓶ごと湯煎する際の注意点は?
熱燗を瓶ごと湯煎する場合は、加熱し過ぎないように注意してください。冷えた瓶を沸騰しているクッカーの中に直接入れると、瓶が割れる恐れがあります。必ず火を止めた上で、慎重に熱を加えましょう。耐熱容器に日本酒を移してから湯煎した方が安心です。
●キャンプの熱燗にぴったりな日本酒は?
45℃以上の温度帯で作る熱燗には、精米歩合の低い純米酒が合います。お酒が苦手で、お米の甘みと香りを存分に味わいたい方には、甘口の日本酒がおすすめです。
一方で、すっきりとした味わいとキレの良さを感じたい方は、辛口の日本酒を選びましょう。酸度の高い日本酒を選べば、甘みと旨味をさらに堪能できます。
まとめ
寒さが厳しい冬のキャンプでは、温かい熱燗が冷えた体に染みます。湯煎で好みの熱燗が作りたい場合は、徳利やメスティン、熱燗グリルなどを用意しましょう。ポータブル電源と電子レンジがあれば、誰でも簡単に短時間で熱燗が作れます。
熱燗作りに必要なアイテムを準備して、キャンプ場で熱燗をたしなみましょう。
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