1.ポータブル電源の安全使用方法と使い方ポイント
ポータブル電源はバッテリーに蓄えられている電気を放電する際に熱が発生していますので、本体が温かくなります。家庭内のコンセントや電化製品と同様に、感電の恐れもあります。ポータブル電源に限らずバッテリーを使用すると熱と感電のリスクが付きまといますが、使い方次第でリスクは高くなったり低くなりかねません。そこで、以下のポータブル電源を安全にご使用いただくためのポイントをご説明いたします。
● 熱に注意する
● 感電に注意する
● 接続機器の電圧・消費電力を確認し安全に使用する
● こまめに充電することで安心して使用できる
● 危険な使用場所は必ず避ける
● その他安全に使用するために気を付けること
危険な使い方を知ることでリスクを低減し、より安全にお使いいただくことができますので、必ずご確認ください。
①熱に注意する
ポータブル電源を使用する際は、適切な放熱管理が何より重要です。バッテリーは使用に伴い発熱するため、以下の環境では使わないでください。
● 密閉容器内
● 直射日光の当たる場所
● 暖房機器の近く
● 炎天下の車内など高温環境
これらの注意点は、スマートフォンなど他のバッテリー製品と同様です。短時間の使用では熱が徐々に放出されて冷めていきますが、長時間使用すると熱が蓄積されて本体の温度が上昇します。
一般的に40℃~45℃でリチウムバッテリーの劣化が始まると言われており、この温度を超えると蓄電量や出力が低下し、ポータブル電源の寿命が短くなるリスクがあります。また、内蔵された電子回路へのダメージや、周辺の熱に弱い素材の変形なども懸念されます。
本体を手で触って熱いと感じる場合(約40℃)は、一時使用を中止して温度が下がるのを待ちましょう。
②感電に注意する
感電事故を防ぐため、ポータブル電源を水回りでの使用には特に注意が必要です。以下のような状況では感電リスクが高まります。
● 雨天時の屋外使用
● 浴室など湿気の多い場所での使用
● 濡れた手でのプラグ操作
● 結露が発生する環境での使用
特に、濡れた手でプラグの抜き差しを行うと、手についた水がコンセント内に入り込み、重大な事故につながりかねません。できるだけポータブル電源を水や水蒸気から遠ざけて使用してください。また、事故防止のために、ケーブルの金属部分がむき出しになっていないか、接続部分が汚れていないかを定期的に確認しましょう。
さらに、小さなお子様がいる環境では、いたずらによる事故を防ぐための配慮が必要です。使用していない時はプラグを抜いて、お子様の手の届かない場所に保管してください。
③接続機器の電圧・消費電力を確認し安全に使用する
ポータブル電源は以下のような機器に使用できます。
● AC100V対応の電化製品全般
● USBポートを使用する機器(スマートフォン等)
● シガーソケット(DC12V)対応機器
機器を接続して動作する際は、それぞれの機器の消費電力を必ず確認してください。例えば、定格出力1,000Wのポータブル電源では、大型エアコン、高出力ドライヤーなど消費電力1,000Wを超える機器が動作できません。同様に、600Wの電子レンジと500Wの炊飯器(合計1,100W)を動かす場合など、複数の機器の合計消費電力がポータブル電源の出力をオーバーした場合にも動作しません。
最大出力を超えた場合は安全のため自動的に電流が遮断されますが、まれに電流が流れすぎて高温になるケースがあります。火災防止のため、ポータブル電源の出力を超える機器はつながないこと、周囲に可燃物を置かないことに留意してください。
④こまめに充電することで安心して使用できる
ポータブル電源の充電方法の選択は状況に応じて行い、バッテリー残量には常に気を配りましょう。定期的な充電管理により、必要な時に十分な電力を確保することができます。市販のポータブル電源には充電方法は主に以下の3つです。
・家庭用コンセントでの充電:自宅のコンセントで充電するオーソドックスな方法
・車載シガーソケットでの充電:車移動中にポータブル電源を充電できる便利な方法
・ソーラーパネルでの充電:主に屋外で好きな時に充電する方法
Jackeryポータブル電源には、専用の折り畳みソーラーパネルを用意しており、これを使用することで安定した充電が可能です。さらに、パススルー充電機能により、AC充電しながら電化製品を使用することもできます。これらの充電方法をうまく組み合わせながら、バッテリー残量がなくならないよう管理しましょう。
⑤危険な使用場所は必ず避ける
ポータブル電源を使用する際には必ず適切な使用場所を選択してください。水や湿気の多い場所での使用を避けることに加えて、転倒の危険性のある不安定な落下の危険のある不安定な高所など故障や事故につながりますのでこのような場所でのポータブル電源の使用はやめてください。
他にも、粉塵や木屑が舞う場所、さらには化学物質を扱う場所、振動が多い場所などでポータブル電源を使用すると故障のリスクが増しますし、粉塵や化学物質などは引火してしまう危険もありますので火災のリスクもあります。
⑥分解や改造をしない
ポータブル電源の安全性を確保するため、以下の行為は絶対に行わないでください。
・本体の分解
・製品の改造
・ラベル類の除去
・独自の方法での修理
ポータブル電源内のバッテリーには大量の電気エネルギーが蓄えられており、不適切な分解や改造は感電事故や火災の原因となります。また、ラベルには重要な安全情報や製品情報が記載されていますので、剥がさずにそのまま保管してください。なお、万が一ポータブル電源の使用中に煙が出るなどの異常が発生したら、すぐにメーカーサポートへ連絡しましょう。緊急性が高い場合は、すぐに消防署へご連絡ください。
⑦液漏れが発生したら触らない
ポータブル電源の安全設計や素材の選択には細心の注意を払っておりますが、強い衝撃等が加わると破損してしまう恐れがあります。特に電源内から液体が漏れていることを見つけたらその液体に直接触れないでください。リチウムバッテリーから漏れだした液体の恐れがありますので、皮膚や衣服に付着したり目に入ったりした場合は擦らず水で洗浄した後に直ちに医師に相談してください。また、ポータブル電源を廃棄する際にはお住いの市町村の条例に従い廃棄してください。
関連記事:ポータブル電源は回収してもらえる?不要になったポータブル電源の廃棄方法
メンテナンスはポータブル電源を長持ちさせるために大切になります。特にバッテリーを保護することによりバッテリーの劣化を抑えることができますので、出来る限り実施してください。
●バッテリーの保護
①適切な温度でポータブル電源を使用する
温度管理は、ポータブル電源の性能と寿命に大きく影響します。使用状況に応じて、以下の温度範囲を厳守してください。
・充電時:0℃~40℃
・使用時:-10℃~40℃
・保管時:-10℃~40℃
高温環境では、バッテリーの劣化が急速に進行し、性能低下や寿命短縮につながります。一方、低温環境では充電効率が著しく低下し、十分な充電ができなくなる場合があります。できるだけ室温に近い環境での使用を心がけ、極端な温度変化も避けるようにしましょう。
なお、Jackeryのポータブル電源は専用の「ヒーティングキャリーバッグ」を使用することで、最大で-40℃の極寒でも使用が可能になります。北海道の道北・道東地域をはじめとした-10℃を頻繁に下回る地域などで使用する場合は、ヒーティングキャリーバッグの活用がおすすめです。
②ポータブル電源を空の状態にしない
ポータブル電源は使用していない時でも少しずつ放電していきます。完全放電状態が続くとバッテリーに悪影響を与え、充電容量が減少したり、最悪の場合は充電不能になったりする可能性があります。以下の点を意識しておきましょう。
・通常使用時:20%~80%の容量を保つ
・保管時:60%~80%まで充電してから保管する
・定期点検:3ヶ月ごとにバッテリー残量を確認し、60%を切っていたら充電する
ポータブル電源のバッテリー残量はディスプレイで簡単に確認できますので、定期的にチェックする習慣をつけましょう。使い切る前の充電や継ぎ足し充電による悪影響はありません。むしろ、こまめな充電を心がけることで、バッテリーの寿命を延ばすことができます。
③ポータブル電源を充電しっぱなしにしないバッテリーの保護と長寿命化のために、充電しっぱなしにするのは避けてください。過充電はバッテリーに負担をかけ、ポータブル電源の劣化を早める原因となります。充電が完了したら速やかに電源を抜き、適切な残量を維持するよう心がけましょう。
ただし、長期間使用しない場合でも、定期的な充電状態の確認は欠かさないようにしてください。バッテリーの自然放電は避けられないため、計画的な充電管理がポータブル電源製品の長寿命化につながります。
●ポータブル電源の保管及び清掃方法
最後に、ポータブル電源を長期保管する時や清掃する際に留意していただきたい2つのポイントを解説します。
①ポータブル電源の清掃方法|アルコールなど有機溶剤の使用はNG
適切な清掃方法は、ポータブル電源の寿命を延ばす重要なポイントです。以下の点に注意して清掃を行ってください。
・中性洗剤の使用
・乾いた布での丁寧な拭き取り
・コンセント部分の入念な清掃(穴に異物が詰まっていないか)
・清掃前の電源オフ確認
コンセント部分に異物が詰まっていた場合は、つまようじなど電気を通さないもので慎重に取り除きましょう。
なお、アルコールなどの有機溶剤は絶対に使用しないでください。有機溶剤は製品の変色や劣化を引き起こす可能性があり、最悪の場合は火災の原因にもなります。
また、ケーブル類の状態確認も忘れずに行い、深い傷や劣化が見られた場合は使用を中止してください。特に野外で使用した後は、泥や砂などの付着がないか入念にチェックしましょう。
②ポータブル電源の保管・収納のポイント①|移動時はコンセントを抜く
保管の際にはバッテリーの残量に気を付けること以外にも、安全のためにコンセントから機器類のプラグを全て抜いておくことも大切です。プラグを差し込んだまま電源を動かすと、プラグ及びコンセントが物にぶつかり破損してしまう恐れもあります。また、収納の際は電源を縦向きや逆さ向きに置かずに、正しい向きで保管してください。
③ポータブル電源保管・収納のポイント②|高温多湿の環境に置かない
適切な保管・収納は、ポータブル電源の寿命を大きく左右するので、以下のポイントを押さえて保管しましょう。
● 室温:15~25℃が理想的
● 湿度:60%以下を推奨
● 日光:直射日光を避ける
● 通気:適度な換気がある場所
● その他:窓際など結露や温度変化が発生しやすい場所も避ける
風通しの良いクローゼットなど、高温多湿にならず直射日光が当たらない場所での保管がおすすめです。また、本体を移動する際は必ずケーブル類を外し、落下や衝撃に注意して取り扱ってください。
3.圧倒的な安全性で長くご利用いただけるJackeryポータブル電源
Jackeryポータブル電源は、高性能なBMS(バッテリーマネジメントシステム)を搭載し、安全性と使いやすさを両立できた製品です。BMSには以下の保護機能が備わっており、さまざまな異常から機器を守ります。
● 過充電・過放電保護機能
● 過電流保護機能
● 短絡保護機能
● 温度異常保護機能
● 電圧バランス制御機能
さらに、Jackery独自の最先端技術により、従来製品と比較しバッテリーの自然放電を1/150にまで軽減しました。100%の電池残量状態から1年間保管しても、わずか5%しかバッテリー残量が減らないため、特に災害対策用の非常用電源として活躍します。
持ち運びやすさにも徹底的に配慮し、従来比約20~25%の軽量化を実現。取っ手は片手でもしっかり握れる太さと角度に設計されており、安定した持ち運びを可能にしています。また、耐衝撃性に優れたABS樹脂を採用し、アウトドアでの使用にも十分な堅牢性を確保してました。
操作パネルには大型LEDディスプレイを採用し、残量表示や出力状況を見やすく表示。暗所でも確認しやすい明るさで、使用環境を選びません。さらに、ACアダプター、車載充電器、ソーラーパネルなど、多彩な充電方式に対応し、さまざまなシーンでご活用いただけます。
安全性、携帯性、使いやすさ、すべてを兼ね備えたJackeryポータブル電源で、いつでもどこでも必要な電力をお使いください。災害時の備えから、アウトドアでの電源確保まで、あなたの生活をより安心で快適なものにします。
4.安全性が高く10年間以上使えるポータブル電源おすすめ4選
災害時の備えや車中泊、キャンプなど、さまざまなシーンで活躍するポータブル電源。中でも「安全性が高く、長く使える」製品は安心感が違います。今回は、10年以上使える耐久性と高い安全性を兼ね備えたおすすめのポータブル電源をご紹介します。
●Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット|容量:2,042Wh|2,000Whクラスで市販最軽量
製品スペック詳細 |
Jackery Solar Generator 2000 New |
容量 |
2,042Wh |
定格出力 |
2,200W (瞬間最大4,400W) |
充電速度 |
ACコンセント充電:2時間(緊急充電モードなら1.7時間) |
出力ポート数 |
AC出力×3、 |
充放電サイクル数 |
約4,000回 |
使える家電 |
消費電力2,200W以下の家電; |
●Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル|容量:1,070Wh|「第6回防災グッズ大賞2024」防災部門の優秀賞を受賞
製品スペック詳細 |
Jackery Solar Generator 1000 New 100W |
容量 |
1,070Wh |
定格出力 |
1,500W (瞬間最大3,000W) |
充電速度 |
ACコンセント充電:1.7時間(緊急充電モードなら1時間) |
出力ポート数 |
AC出力×3、 |
充放電サイクル数 |
約4,000回 |
使える家電 |
消費電力1500W以下の家電; |
●Jackery ポータブル電源 3000 New セット|市販3,000Wh容量帯で最小
製品スペック |
Jackery ポータブル電源 3000 New セット |
容量 |
3,072Wh |
定格出力 |
3,000W (瞬間最大6,000W) |
充電速度 |
ACコンセント充電:2.5時間 |
出力ポート数 |
AC出力×4(最大20A)、AC出力×1(最大30A) |
充放電サイクル数 |
約4,000回 |
使える家電 |
消費電力3,000W以下の家電; |
●Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル セット|アウトドアにも災害にもちょうどいい中容量モデル
製品スペック詳細 |
Jackery Solar Generator 600 Plus 100W |
容量 |
632Wh |
定格出力 |
800W (瞬間最大1,600W) |
充電速度 |
ACコンセント充電:1.7時間 |
出力ポート数 |
AC出力×2(最大8A) |
充放電サイクル数 |
約4,000回 |
使える家電 |
消費電力800W以下の小型家電 |
コメント