1.家庭用冷蔵庫の消費電力はどのくらい?
家庭用冷蔵庫が1日に消費する電力を知ることは、ポータブル電源を使える時間の算出に重要な情報です。まずは消費電力がどのくらいなのか、確認していきましょう。
●サイズが大きくなっても、消費電力はそれほどアップしない
家庭用冷蔵庫の消費電力量は、サイズが大きくなってもそれほどアップしないことが特徴です。資源エネルギー庁が公表する「省エネ性能カタログ2022年版」のデータを、以下に示しました。
方式やサイズ |
年間消費電力量の平均値(kWh) |
1日当たりの消費電力量(Wh) |
間冷式 定格内容積140リットル以下 |
282 |
772.60 |
間冷式 定格内容積141~200リットル |
297 |
813.70 |
間冷式 定格内容積201~250リットル |
312 |
854.79 |
間冷式 定格内容積251~300リットル |
323 |
884.93 |
間冷式 定格内容積301~350リットル |
337 |
923.29 |
間冷式 定格内容積351~400リットル |
355 |
972.60 |
間冷式 定格内容積401~450リットル |
287 |
786.30 |
間冷式 定格内容積451~500リットル |
271 |
742.47 |
間冷式 定格内容積501リットル以上 |
278 |
761.64 |
直冷式 |
205 |
561.64 |
1日当たりの平均消費電力量は、間冷式が750~1,000Wh、直冷式が562Whです。1000Wh以上の容量のポータブル電源であれば、多くの冷蔵庫をまる1日動かすことが可能です。
●省エネにつながる機器選びが重要
冷蔵庫の電力使用量は、サイズよりも機種によるばらつきが大きくなっています。「省エネ性能カタログ2022年版」では、消費電力量の最小値と最大値も公表しています。以下の表で確認していきましょう。
方式やサイズ |
年間消費電力量(kWh) |
1日当たりの電力量(Wh) |
間冷式 定格内容積140リットル以下 |
120~301 |
328.77~824.66 |
間冷式 定格内容積141~200リットル |
93~326 |
254.79~893.15 |
間冷式 定格内容積201~250リットル |
285~395 |
780.82~1082.19 |
間冷式 定格内容積251~300リットル |
163~382 |
446.58~1046.58 |
間冷式 定格内容積301~350リットル |
134~520 |
367.12~1424.66 |
間冷式 定格内容積351~400リットル |
323~540 |
884.93~1479.45 |
間冷式 定格内容積401~450リットル |
195~334 |
534.25~915.07 |
間冷式 定格内容積451~500リットル |
229~390 |
627.40~1068.49 |
間冷式 定格内容積501リットル以上 |
217~410 |
594.52~1123.29 |
直冷式 |
98~400 |
268.49~1095.89 |
401リットル以上の大きな冷蔵庫でも1日当たり600Wh程度の消費電力量で済む機種がある一方で、300リットル台の容量で1日当たり1,500Whを要する機種もあります。消費電力量が大きくなると電気代が高くなり、ポータブル電源も活用しにくくなります。冷蔵庫の選定には、省エネにつながる機器選びが重要です。
2.ポータブル電源は冷蔵庫を何時間稼働できる?
ポータブル電源だけで冷蔵庫を稼動させた場合、最大でどのくらい使えるのでしょうか?ここではJackery(ジャクリ)の代表的なポータブル電源を例に挙げ、冷蔵庫を動かせる時間を以下に示しました。
機種名\冷蔵庫の消費電力量 |
800Wh/日 |
1kWh/日 |
1.5kWh/日 |
ポータブル電源1500Pro(1512Wh) |
45.4時間 |
36.3時間 |
24.2時間 |
ポータブル電源2000Pro(2160Wh) |
64.8時間 |
51.8時間 |
34.6時間 |
ポータブル電源を冷蔵庫の稼働だけに使った場合、24時間前後であれば1500Wh程度のポータブル電源でまかなえることがわかります。省エネ対応の冷蔵庫なら、2日近く使えるでしょう。また2160Whのポータブル電源を使えば、平均的な電力消費量の冷蔵庫に対して2日以上電力を供給することも可能です。
3.冷蔵庫を稼働できるポータブル電源おすすめ8選
ポータブル電源を冷蔵庫の給電に使うなら、Jackery(ジャクリ)の製品がおすすめです。冷蔵庫は24時間使うものですから、接続するポータブル電源には静粛性と安全性が求められます。Jackeryのポータブル電源は静かで高い安全性を備えているため、安心して使えます。
またポータブル電源を充電しながら、同時に機器への給電を行う「パススルー充電」は、電池への負荷がかかりがちです。しかし、高速充電対応のProシリーズと、リン酸鉄を採用したPlusシリーズとNewシリーズは、パススルー充電を行ってもバッテリーに負荷がかからないよう工夫されています。また、【Plus】シリーズと【New】シリーズは、EPS又はUPS機能を搭載しており、パススルー充電機能と併用すれば、突然停電が起きた場合でも中断のない電力を冷蔵庫に供給できます。
なお、地震などの災害に備える場合、ソーラーパネルとセットになった製品がおすすめします。長期間の停電が起きても太陽光発電で繰り返し充電できるので安心です。ここからは、各製品の特徴と主なスペックを紹介していきます。
●Jackery Solar Generator 2000 Plus|ジャクリ ソーラー ジェネレーター2000プラス
Jackery Solar Generator 2000 Plusの容量は最大で24kWhまで拡大できる、定格出力は3000Wと、Jackeryポータブル電源のなかで最も高い性能を備えています。以下に挙げる利便性の高さも魅力です。
・太陽光変換効率は25%。一般的なソーラーパネルよりも効率よく発電できる
・曇りの日の発電効率が1.5倍に向上
・動作時の騒音は42デシベル以下、充電時の騒音は30デシベル以下と静か
・リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用し、充電と放電を4,000回繰り返しても、70%以上の電池容量を維持できる寿命の長さを実現
・交流100V電源(AC100V電源)のコンセントが5口用意されており便利
・拡張バッテリーは直接ソーラーパネルやシガーソケットで充電できる
以下に挙げる安全性も備えており、安心して利用できる点も見逃せません。
・高い難燃性(UL 94V-0)
・耐衝撃性の高さ
・独自の静音冷却システムにより、30%の放熱効率向上を実現
・ソーラーパネルの一部に日陰が当たっても問題なく発電できる
Solar Generator 2000 Plusの主なスペックを、以下の表に示しました。
製品名 | Jackery Solar Generator 2000 Plus |
容量 |
2042.8Wh(最大24kWhまで拡張可能) |
定格出力 |
3000W/正弦波(最大瞬間出力:6000W) |
出力ポート数 |
ACⅹ5、DCⅹ1、USBⅹ4 |
充電時間 |
AC充電:2時間 |
寿命/サイクル数 |
約4000回サイクル |
保証期間 |
5年間 |
●Jackery Solar Generator 1000 Plus ポータブル電源 セット
●Jackery Solar Generator 1000 New 200W ポータブル電源 ソーラーパネル
●Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル セッ
●Jackery Solar Generator 300 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル セット
●Jackery Solar Generator 240 New 40 Mini ポータブル電源 ソーラーパネル
●Jackery Solar Generator 2000 Pro|ジャクリ ソーラー ジェネレーター2000プロ
Jackery Solar Generator 2000 Proは2160Whもの大きな容量を持ちながら、充電はAC電源なら最短で2時間、ソーラーパネルなら最短で2.5時間で済むことが魅力です。1日1kWh程度の電力量を消費する冷蔵庫なら、2日間程度つないで使い続けられる容量を持っていますから、万が一の停電も安心です。
安全性も万全です。過充電や過放電を防ぐバッテリーマネージメントシステムや、異常発熱を防ぐ4つの温度センサーを備えています。また充電時の騒音は53デシベル以下に抑えているため、深夜や早朝でも安心して使えます。
Solar Generator 2000 Proの主なスペックを、以下の表に示しました。
製品名 | Jackery Solar Generator 2000 Pro |
容量 |
2160Wh |
定格出力 |
2200W/正弦波(最大瞬間出力:4400W) |
出力ポート数 |
ACⅹ3、DCⅹ1、USBⅹ4 |
充電時間 |
AC充電:2.5時間 |
保証期間 |
5年間 |
●Jackery Solar Generator 1500 Pro|ジャクリ ソーラー ジェネレーター1500プロ
Jackery Solar Generator 1500 Proを使えば、ほとんどの冷蔵庫に対して1日以上電気を供給できます。寿命は2,000サイクルの長さを誇ります。80%の電池残量で472日間保管できる保存性の高さに加えて、充電時でも46デシベル以下の静粛性も魅力的です。「万が一の際も冷蔵庫を使いたいが、費用も抑えたい」という方におすすめです。
安全性を高めるさまざまな機能も搭載しています。
・8基の温度管理システムと2つのスマートチップによる高度な温度制御
・マルチダクト設計により、従来モデルと比べて冷却効率が30%向上
・0.9メートルから3度の落下にも耐える耐衝撃設計
・アメリカUL規格で最高となる、94V-0の耐火素材を使用
Solar Generator 1500 Proの主なスペックを、以下の表で確認していきましょう。
製品名 | Jackery Solar Generator 1500 Pro |
容量 |
1512Wh |
定格出力 |
1800W/正弦波(最大瞬間出力:3600W) |
出力ポート数 |
ACⅹ3、DCⅹ1、USBⅹ4 |
充電時間 |
AC充電:2時間 |
保証期間 |
5年間 |
4.冷蔵庫をポータブル電源で使う5つのコツ
電力会社の電気と異なり、ポータブル電源から給電できる電力は限られています。少しでも冷やせる時間を長くするために押さえておきたい5つのコツを確認していきましょう。
①冷蔵庫への給電に適したポータブル電源を選ぶ
冷蔵庫をポータブル電源で使うためには、冷蔵庫への給電に適したポータブル電源を選ぶことが重要です。ここでは2つのポイントを取り上げ、どのようなポータブル電源を選べばよいか解説します。
・容量は大きいほど長い時間使える
ここまで解説したとおり、冷蔵庫は1日で800Wh~1,500Wh程度の電力を消費します。容量の大きいポータブル電源を選べば、冷蔵庫を長い時間動かし続けることが可能です。
容量が大きくなると定格出力も高くなる製品が多いため、より多くの家電をつないで使えることも魅力といえるでしょう。ポータブル電源を選ぶ際は、できるだけ電池容量の大きい製品を選ぶことをおすすめします。
・交流100Vの出力は正弦波であること
ポータブル電源には交流100Vの出力があり、冷蔵庫の差込プラグを挿して使えます。交流100Vの出力波形は、ポータブル電源により以下の3種類に分かれることに注意してください。
l 正弦波(滑らかな波形。電力会社から供給される電力と同じ)
l 矩形波(長方形を等間隔に並べた波形)
l 修正正弦波(矩形波を正弦波の形に近づけたもの)
冷蔵庫を使うためには、正弦波を出力するポータブル電源を選びましょう。矩形波や修正正弦波のポータブル電源を使うと、正常に稼働しないおそれがあります。Jackeryのポータブル電源は正弦波を使っているため、安心してお使いいただけます。
関連人気記事:ポータブル電源選びの決め手「正弦波」とは
②省エネ性能が高い冷蔵庫を選ぶ
冷蔵庫の消費電力量は、年々下がり続けています。一方で消費電力量は機種によるばらつきが多いです。省エネ性能が高い冷蔵庫を選ぶことで、ポータブル電源から供給できる時間を増やせます。
家電には、省エネ性能を示す「統一省エネラベル」があります。省エネ基準を達成した機種は緑色のマークやラベルで表示されていますから、目安にするとよいでしょう。できるだけ高い省エネ性能をご希望の方は、点数が5点(5つ星)に近い製品を選んでください。
③ソーラーパネルを用意すると停電時でも安心
冷蔵庫はポータブル電源だけでもある程度の時間の給電が可能ですが、電池切れが気になる方は多いでしょう。ソーラーパネルがあれば停電時でも太陽光を使って充電できるため、電池切れのリスクが減ります。Jackeryではポータブル電源とソーラーパネルがセットになった「Jackery Solar Generator」を発売しており、購入後すぐに充電を始められることが魅力です。
ここからはソーラーパネルとポータブル電源を活用するうえで、知っておきたい2つのポイントを紹介します。
・冷蔵庫を1日使うために必要な充電時間は?
冷蔵庫が1日に消費する電力量は、800Wh~1000Whの機種が多くなっています。変換効率が業界トップクラスのJackeryソーラーパネル「SolarSaga 200」を1枚使えば、晴れた日なら6~7時間程度でポータブル電源2000 Proに充電できます。接続するソーラーパネルの枚数が増えれば、ポータブル電源のフル充電時間も短縮できます。
状況によっては、電池残量がほぼ無い状態から満充電にしなければならないかもしれません。その場合でも晴れた日ならばJackeryポータブル電源1500 Proで2枚、Jackeryポータブル電源2000 Proの場合は3枚のSolarSaga 200を使うことで、5時間程度で満充電にできます。
➃ドアの開閉は最小限にとどめる
そもそも冷蔵庫は、食品を低い温度に保つ家電です。ドアを開けると暖かい空気が庫内に入り込むため、再び低温に戻すための電力が必要となります。開閉する回数が多いほど、またドアを開けている時間が長いほど、より多くの電力が必要です。
資源エネルギー庁では、ドアを開ける時間を20秒から10秒に減らすことで、年間で6.1kWhの省エネを実現できると公表しています。また冷蔵庫のドアの開閉回数を2倍に増やすと、年間で10.4kWhの電力が余分に消費されることも公表しています。ドアを開ける回数はできるだけ少なく、またできるだけ短い時間で閉めることで電力量を抑えることが可能です。
⑤食品を詰め込み過ぎないよう注意する
ディスカウントスーパーに行ったときなど、安さにつられてあれもこれもと買ってしまう方も多いのではないでしょうか?冷蔵庫に食材が詰まっていると安心しがちですが、冷蔵庫が消費する電力量は多くなり、電気代も増えます。
資源エネルギー庁では冷蔵庫に保管する食材を半分の容量に抑えることで、いっぱいに詰め込んだ場合と比べて年間で43.84kWhもの省エネを実現できると公表しています。思ったよりも消費電力量が増えることに、意外さを感じた方も多いのではないでしょうか?
せっかく安い食材を購入しても、電気代が増えてしまったのでは本末転倒です。食材の購入は冷蔵庫の容量の半分程度を目安にしましょう。家族が多い場合は、大きめの冷蔵庫を購入しておくこともおすすめです。
5.省エネに優れた冷蔵庫と大容量のポータブル電源を選ぼう
冷蔵庫は大型になったからといって、消費電力量が多くなるとは限りません。むしろ技術の向上により、サイズは大きくなったが消費電力量は少なくなる場合も多いでしょう。冷蔵庫は省エネ性能に優れた製品を、ポータブル電源はできるだけ大容量の製品を選ぶことで、停電などいざという事態でも長い期間電気を供給できます。冷蔵庫に保管している食料も、安心して使えることでしょう。
Jackeryでは、ポータブル電源とソーラーパネルがセットされた「Jackery Solar Generator」を発売しています。冷蔵庫をポータブル電源で動かしたい方は、この機会にJackery製品の購入をぜひご検討ください。
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