ルーミーでの車中泊はちょっと厳しい?
結論から言えば、ルーミーのシートはフルフラットが可能なため車中泊が可能な車です。しかし、いざ座席をフルフラットにしてみると、後部座席の背もたれにネックな部分があり、人によっては少し寝心地が悪くなる恐れが出てきます。その点を踏まえてくわしく解説していきます。
身長170cm以上だと足を延ばして眠れない
後部座席の背もたれは、約70度までしか倒れないため高身長の方だと少し窮屈に感じるでしょう。ルーミーの室内の広さは下記の表をご覧ください。
[ルーミーの室内の広さ]
室内長 |
2,180mm |
室内幅 |
1,480mm |
室内高 |
1,355mm |
参照元:トヨタ ルーミーのサイズは?全長/全幅/全高や室内寸法など
室内長だけを見ると、2,180mmとかなり広くて高身長の方でも余裕のある寝床がつくれそうに見えますが、シートアレンジで平らな部分をつくることができないため真っすぐ寝ることができない部分がでてきてしまいます。
ただ、厚みある車中泊マットを敷いてシート段差をなくし、背もたれ部分の傾き(70度)を補正することができれば、その点は改善できる範囲と言えます。
身長170cm以下の人なら快適車中泊が可能
身長が170cm以下の方であれば、後部座席の背もたれの傾きを気にすることなく横になることが可能です。シートの段差さえうまく解消すれば、快適な寝床をつくることが可能です。
天井までの高さや横幅にも余裕があるので、2人までなら車中泊が可能なスペースを確保できます。
ルーミーで車中泊をするときの5つのメリット
ルーミーは、室内の広さに定評のある軽自動車です。シートアレンジにややネックな部分があるものの、空間の広さは軽自動車の中でも上位クラスとなるでしょう。そんなルーミーでの車中泊をするメリットをご紹介します。
フルフラットで寝床づくりが手軽にできる
後部座席の背もたれ部分の傾きさえ対処できれば、フルフラットにして手軽に車中泊をすることができます。一人で車中泊をするなら、片方をフルフラットにして、後部座席を折りたたんで格納し、荷物をたくさん積み込むことも可能です。車中泊の寝床づくりでは、
・フルフラットが可能かどうか
・シートの段差を埋める工夫
・寝転んだときの広さ
がポイントとなります。ルーミーは車中泊マットをうまく使えば、手軽に寝床づくりができるため車中泊向きの車と言えるでしょう。
荷物の積み下ろしが楽
ルーミーの良さは、後部座席を格納してフラットな荷室を確保できるところです。またバックドアが全開して後部座席からの荷物の積み下ろしがとても楽であること。車中泊をするための荷物も横からでも後ろからでも乗せることができるので、積み下ろしに不便さを感じません。
室内高が1,335mmで広く感じ取れる
荷室の高さも1,335mmと高く、圧迫感を感じることはありません。フルフラットにして座っても、天井まで余裕があるため車中泊中の車内で過ごすときも余裕があって広々としています。ポイントは、
・座っても天井までの高さに余裕がある
・天井収納を取り付けられる高さがある
ことです。軽自動車では広いと言っても限界があるため、高さを利用した収納も考えられるのは魅力です。
車中泊に嬉しいオプション装備が豊富
初めての車中泊をルーミーで挑戦する方は、装備品として何を車に持ち込めばよいかわからない方もいらっしゃるかと思います。そんなときは、車中泊に利用できる純正オプションを活用するのもひとつの方法です。車中泊に便利なオプションとしては、
・純正ブラインドシェード
・純正ルーフネット
は購入の際に付けておくと車中泊をするのに役立ちます。外からの視線や太陽光から車内を守るシェードや、荷物の置き場所が天井に確保できるルーフネットはおすすめです。その他、ネット通販でもルーミー専用の装備品が豊富に販売されているので、自作するのが苦手な方は買い揃えるのも良いですね。
低燃費で車中泊旅の旅費をさらに抑えられる
ルーミーのカタログに記載されている燃費は以下の通りです。
・FF(ノーマルエンジン):4km/L
・FF(ターボエンジン):8km/L
・4WD:8km/L
ガソリン仕様車として考えるなら燃費性能は良い方なので、お財布に優しく車中泊旅に最適な車と言えるでしょう。車中泊は宿泊費も抑えられるので、ルーミーでの車中泊旅は低予算で計画が立てられそうです。
ルーミーで車中泊をするための注意点
初めてルーミーで車中泊をされる方に、挑戦する前に知っておきたい注意点をまとめています。軽自動車ならではの制限や、快適な車中泊を過ごすために、積み込む荷物についてくわしく解説します。
荷物はコンパクトにまとめられるものを選ぶ
ルーミーは室内空間を広く確保できる車ですが、軽自動車であることを忘れてはいけません。
また、初めて車中泊をするときは、“必要なもの”と感じる装備品が多すぎて、逆に窮屈に感じてしまうこともあるでしょう。
・かさばりそうな荷物はコンパクトにまとめられるものを選ぶ
・収納BOXなどを利用して整理し、車の振動や揺れで荷崩れしないよう積み込む
ことが大切です。
「信号を右折しようとしたら後ろで荷物が崩れる音がした」というのはよくある話です。装備品を積み上げるきは、ベルトなどで固定するようにしましょう。
収納スペースを事前に考えて装備を整える
車内レイアウトを事前に考えておくと、積み込むときにスムーズに進められます。
・どこに寝床をつくるのか
・荷物の置き場所と配置はどうするのか
を、簡単にでも紙に書いておくと便利です。軽自動車なので、あまり身動きがとれない分「手を伸ばせば必要なものに手が届く」配置を考えておくと、車内で過ごすときに快適さを感じれるようになります。
女性の車中泊では防犯グッズも忘れずに
ルーミーは、フルフラットで得られる寝床の長さから女性の一人車中泊に向いている車です。
女性のひとり車中泊は、防犯対策も考えておくと不安を和らげることができます。
・車内に女性がいることを悟られないようにする鉄壁のシェード&目隠しカーテン
・防犯ブザー
・スマホの緊急SOS発信の設定
など、対策をしっかり整えておきましょう。また、運転席はすぐに発進できるようにあけておくことで、危険を察知したら逃げることができます。
ルーミーで車中泊をするために必要な装備
ルーミーでの車中泊をするときに必要な装備品をまとめています。装備品は、車中泊の快適さを高めるために必要なものです。これから車中泊に挑戦するために装備を揃えようとお考えの方は参考にして揃えてみてください。
荷物をコンパクトにできる「寝袋(シュラフ)」
寝袋はコンパクトにまとめることができる野外用の簡易寝床です。キャンプや登山でよく使われていますが、車中泊でも大活躍する装備品です。クルクルっとまるめて収納袋にまとめれば、広げたときよりもかなり小さくまとめられるので収納スペースが限られている軽自動車での車中泊に最適の装備品です。
シート段差をフラットにできる「車中泊マット」
車中泊マットは、車内で快適に眠るための装備品です。フルフラットはどうしてもシート段差が気になってしまうのがネックなところ。その段差を限りなくフラットにしてくれるアイテムとして車中泊マットは必要な装備品です。そのほか、
・下から伝わる冷気を遮断してくれる
・クッション性に優れていて寝心地が良くなる
・空気を抜けばかなりコンパクトにまとめられる
などの特徴があり、機能性に優れていて車内で使用するのに利便性の良いアイテムです。
外からの視線を遮断する「目隠しカーテン」
車内で長時間過ごすときに、外からの視線を遮断してくれる効果がある目隠しカーテンも、車中泊における必須装備品です。
・カーテンの素材次第で断熱性も上げられる
・カーテンの色を考慮すれば、遮光性も上げることができる
などの効果があり、目的に合わせてカーテンを取り付けましょう。安く仕上げたいのであれば、100円ショップのアイテムで手軽に自作もできます。もちろん汎用性のあるものも豊富に販売されているので、ぜひ車中泊をするなら取り付けましょう。
電気の力で快適車中泊「Jackeryポータブル電源」
車中泊で電気を使うことができれば、快適さを上げられるほか充実した時間を過ごせるようになります。ポータブル電源は、モバイルバッテリーよりも容量が大きく、家庭用電源(AC100V)が利用でき、車内で家電製品を使用できるようになる電力供給源です。
・電気ケトルやIH調理器が車内で使用でき、車中飯を堪能できる
・暑さ・寒さ対策に電気を使用した装備品を車内で使用できる
・スマホやタブレット、ゲーム機などもエンジンを切った状態で充電&使用できる
せっかくの車中泊、目的地に着いたら寝るだけでは物足りなさを感じてしまいますよね。車内で充実した非日常を過ごしたいと思うはずです。ポータブル電源を装備すれば、そんな非日常を車内で味わうことができるので、おすすめです。
その中でもJackeryのポータブル電源なら、リン酸鉄リチウムイオン電池を採用しているので一度購入すれば長期間使えるのでおすすめです。そのほか、最長5年間の長期保証などもついているため安心・安全に車内でご利用いただけます。以下に、軽自動車のルーミーに最適なJackery製品をご紹介します。
〇Jackery Solar Generator 600 Plus
荷物スペースが限られている軽自動車・ルーミーでの車中泊に、ピッタリなサイズのポータブル電源としておすすめなのが600Plusです。約300×219×197mmの大きさは、軽自動車に乗せても場所を取りません。車中飯も堪能できる家電も使える容量&出力も持っているため充実した車中泊を楽しめるポータブル電源です。
〇Jackery ポータブル電源708
一泊二日の車中泊に最適な中容量サイズです。約299×191×190の大きさで、軽自動車のルーミーに乗せてもかさばりません。炊飯器やちょこっと家電を利用すれば、お湯を沸かしたり一人前のちょっとしたお料理も楽しめるので、充実した車中泊を楽しむことができるポータブル電源です。
暗い車内を明るく照らす「照明器具」
日が暮れてカーテンを閉めれば、夕方でも車内はかなり暗くなります。車内で長時間過ごすことになる車中泊では、夕方から翌日の朝まで車内で過ごすためには照明器具は必須です。
充電式の照明器具であれば、一晩くらいなら余裕で明るく車内を照らしてくれるため、かならず準備しておきましょう。
ルーミーで車中泊をするときによくある質問
ルーミーで車中泊をするときに聞かれる“よくある質問”をまとめています。購入を迷っている方は参考にして検討してみるのも良いですね。
ルーミーで車中泊するなら何人できますか?
荷物の置き場所を考えるなら、余裕を見て一人車中泊がベストです。天井収納をしっかりつくれば、全てフルフラットにして最大2人までが限界ではないでしょうか。やはり軽自動車なので、妥協と工夫は必要になるかと思います。
ルーミーとライズなら、どちらが車中泊向けですか?
ルーミーです。ライズはフロントシートを倒してもリアシートに重なってしまうため、フラットにならないので車中泊にはあまり向いた車とは言えません。ルーミーは天井が高くて着替えも比較的楽にできます。天井に収納スペースもつくれるので車中泊には合っていると思います。
まとめ:ルーミーでの車中泊はコンパクトを意識するのがベスト
ルーミーは軽自動車の中でも車内スペースが広く、車中泊に向いている車です。ただ、シートアレンジの関係でフルフラットでの車中泊となるため、少し工夫が必要となる部分が出てくるでしょう。
今回の記事では、ルーミーでの車中泊に向いている点や、車中泊をするときの必要な荷物についてくわしくまとめました。初めて車中泊をされる方には装備品の揃え方など参考になる点も多いかと思います。コンパクト性を意識して装備品を整えて、車中泊を楽しんでください。