【徹底解説】ポータブル電源の購入前に知っておくべき定格出力とは?
持ち運びができて、キャンプなどのアウトドアや車中泊でも活躍する、ポータブル電源。ポータブル電源があれば、屋外でも電気を使えますが、一度に使用できる電気の量には限りがあることをご存知でしたか?
ポータブル電源には、「定格出力」があります。
定格出力について知らないまま、ポータブル電源を購入すると、使おうと思っていた電化製品が使えず、失敗してしまうかもしれません。
そのため、これからポータブル電源を購入する方は、失敗を防ぐために、定格出力について理解しておきましょう。
今回は、ポータブル電源の定格出力と、定格出力不足を防ぐための方法について、説明していきます。
ポータブル電源の定格出力とは?
ポータブル電源の最大出力とは?
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定格出力が足りない事態の5つの防ぎ方
定格出力が足りなく、電化製品が使えないという事態を未然に防ぐためには、以下5つの方法があります。
- ①定格出力の大きいポータブル電源を選ぶ
- ②ポータブル電源をもう1台購入する
- ③キャンプ使用の際は電源サイトの電源と併用する
- ➃消費電力の小さい電化製品を使用する
- ⑤電化製品の出力を「弱」設定にして使用する
ここでは、それぞれの方法について、説明していきます。
①定格出力の大きいポータブル電源を選ぶ
ポータブル電源は、製品ごとに、定格出力が異なります。
これからポータブル電源を購入するのなら、あらかじめ定格出力の大きな製品を選ぶことで、定格出力不足を防げる確率がグッと高くなります。
販売実績が200万台を超えた「Jackery(ジャクリ)」のポータブル電源の場合、製品ラインナップと、それぞれの定格出力は以下のとおりです。
定格出力の大きなタイプなら、一度に使える電気の量が増えるぶん、使用できる電化製品の幅が広がるほか、多くの電化製品を同時に使用できます。
※「ポータブル電源 1500」「1000」などの数字は、各製品の容量を表すものであり、定格出力を表すものではありません
Jackery ポータブル電源 一覧
②ポータブル電源をもう1台購入する
すでにポータブル電源を購入していて、複数の電化製品を同時に使用したいものの、定格出力が足りないという場合は、サブ機として、別のポータブル電源を追加で購入するのがおすすめです。
③キャンプ使用の際は電源サイトの電源と併用する
キャンプでポータブル電源を使用する場合は、「電源サイト」の電源との併用がおすすめです。
電源サイトとは、ACコンセント電源が使える、キャンプ場内のサイト(敷地・区画)のこと。電源サイトを利用すれば、ポータブル電源がなくても、テントやその周辺で電化製品を動かせます。
ただし、電源サイトも一度に使用できる電気の量に上限があり、多くのキャンプ場では1000Wまでとなっています。
とはいえ、ここに定格出力1000Wのポータブル電源を持っていけば、合計2000Wもの電気が一度に使用可能です。
➃消費電力の小さい電化製品を使用する
定格出力不足を防ぐうえで有効なのが、消費電力の小さい電化製品を使用することです。同じタイプの電化製品でも、製品によって、消費電力は異なります。
例えば、一般的な電気ケトルの消費電力は1200~1300W程度ですが、なかには消費電力1000Wの電気ケトルもあります。また、お湯を沸かすのに、電気ケトルではなく、電気ポットを使用するのも有効です。
電気ケトルは、短時間でお湯を沸かすことに特化しているため、一時的な消費電力量が大きくなってしまいます。
その点、電気ポットは時間をかけてお湯を沸かすので、電気ケトルに比べて、消費電力が小さく済みます。
このように、用途に合わせて、消費電力の小さい電化製品をチョイスしつつ、そのなかでも特に消費電力の小さい製品を購入するといいでしょう。
・電化製品の出力を「弱」設定にして使用する
電化製品に記載された消費電力が、ポータブル電源の定格出力より大きくても、製品によっては、使用できるケースもあります。
それは、出力の設定を変えられる電化製品を使ったケースです。
例えば、以下は消費電力800Wで、「強」と「弱」のモードがある、ハロゲンヒーターです。
これを定格出力500Wの「ポータブル電源708」に接続して、動くかどうか試してみたところ、「弱」の設定なら、問題なくハロゲンヒーターが作動しました。
出力の設定ができる電化製品のなかには、1番強いモードでの消費電力が記載されているものもあります。
この場合、出力の弱いモードでなら、消費電力がポータブル電源の定格出力を下回り、使用できるケースもあるのです。ただし、強弱の設定ができるすべての電化製品が、これに当てはまるわけではありません。
また、弱モードの消費電力も、ポータブル電源の定格出力より大きい可能性もあります。
そのため、この方法は、自宅にある電化製品で試すようにしましょう。
Jackery ポータブル電源 708
キャンプ、災害時に2~3日使用できる大容量ポータブル電源708。
容量:708W
定格出力:500W
通常価格:¥84,500
電化製品の消費電力の確認方法
ここまでの説明で、ポータブル電源の定格出力不足を防ぐうえでは、使用する電化製品の消費電力が重要だということが分かったはずです。
では、各電化製品の消費電力は、どのように確認すればいいのでしょうか?
ここでは、以下のケースごとに、電化製品の消費電力の確認方法について、説明していきます。
・電化製品を購入済みの場合
多くの場合、消費電力は、電化製品の本体、または取扱説明書に記載されています。製品本体に記載がなく、説明書も捨ててしまったという場合は、インターネットで、製品名や型番などで検索してみましょう。
メーカーの製品紹介ページが見つかるはずなので、スペック表などから、消費電力を確認しましょう。
また、購入済みの電化製品なら、実際にポータブル電源に接続してみるのが、最も手っ取り早い方法です。
Jackeryのポータブル電源では、ディスプレイの「OUTPUT(アウトプット)」に、電気の出力量が表示されます。
OUTPUTは、接続中の電化製品の、現在の消費電力量とイコールなので、簡単に消費電力が確認できます。
この数値を見ながら、定格出力を超えないように、同時に接続する電化製品の数を増やしていくといいでしょう。起動しても、電化製品の運転がすぐにストップしてしまう場合は、定格出力オーバーを意味します。
この場合は、接続した電化製品の消費電力は確認できません。
・ネットショップで電化製品を選ぶ場合
ポータブル電源に接続する電化製品を、これからネットショップで購入する場合は、各商品販売ページに、その製品の消費電力が記載されているので、チェックしておきましょう。
ネットショップの商品販売ページに記載がない場合は、製品名や型番などで検索して、メーカーの製品紹介ページから、消費電力が確認できます。
・実店舗で電化製品を選ぶ場合
家電量販店などの実店舗で、これから電化製品を購入する場合、値札に製品のスペックが書かれているケースもあるので、消費電力の記載がないか確認しましょう。
消費電力の記載がない場合は、ネットでメーカーの製品紹介ページをチェックする方法が有効です。
店員さんに声をかけて、電化製品の消費電力を調べてもらってもいいでしょう。
ポータブル電源の定格出力についてのQ&A
・各電化製品の消費電力はどれくらい?
充電を含めた、主な電化製品の消費電力は、おおむね以下のとおりです。
電化製品 |
消費電力 |
電化製品 |
消費電力 |
ライト |
5W |
ドローン |
60W |
一眼レフカメラ |
~8.4W |
電気敷毛布 |
55W |
ノートパソコン |
30W |
スマホ |
~18W |
プロジェクション |
100W |
スポーツカメラ |
~5W |
携帯ゲーム機 |
~18W |
タブレット |
~12W |
32インチ液晶テレビ |
60W |
車載冷蔵庫 |
60W |
※上記の消費電力は目安であり、製品によって異なります
上記の電化製品であれば、どれも消費電力が小さいため、定格出力の小さいポータブル電源でも、問題なく使用可能です。
・どのポータブル電源を選ぶべき?
ポータブル電源の定格出力不足を防ぐには、定格出力の大きな製品を選ぶのが無難です。
とはいえ、定格出力が大きい製品は、小さい製品に比べて、価格も高くなります。
キャンプなどのアウトドアで、ポータブル電源を使用するのならまだしも、自宅での使用がメインなら、定格出力の大きさよりも、価格の安さを重視したいという方も多いでしょう。
どのポータブル電源を選ぶべきかについては、主にどの電化製品を使用するかによって変わってきます。
「Jackery Japan」では、使用する電化製品ごとに、おすすめのポータブル電源を紹介するYouTube動画を公開しています。どれを購入すべきか迷ったら、以下の動画をぜひ参考にしてください。
まとめ
ポータブル電源を使用するうえで、定格出力についての理解は欠かせません。
特に、アウトドアで使用する場合は、定格出力について何も知らないと、ポータブル電源を持って行った先で、使おうと思っていた電化製品が使えないという事態にもなりかねません。
このような事態を防ぐためにも、ポータブル電源の購入前に、この記事で紹介した方法で、しっかり対策しておきましょう。
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