非常用発電機のメンテナンスは必要!最低限のチェック項目や費用感を解説

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非常用発電機のメンテナンスについて知りたい方は必見です。消防法により定期的な点検が義務付けられているため、事前に点検内容やメンテナンス費用を確認しておく必要があります。

 

この記事では消防法で定められた点検項目や、業者に依頼した場合の費用など、非常用発電機のメンテナンスについて詳しく解説します。またメンテナンスが不要な非常用発電機も紹介するので、参考にしてみてください。

目次

1.非常用発電機のメンテナンスの重要性

 

非常用発電機は、停電時に電力を供給するための装置です。いざという時に備えるには、定期的なメンテナンスが欠かせません。メンテナンスを怠ると、発電機が正常に動作しなくなり、必要な時に電力を供給ができない最悪の事態を招く恐れがあります。具体的な影響は以下のとおりです。 

地震による火災でスプリンクラーや排煙ファンなど防災機器が稼働しない

通信機器が機能せず、情報伝達が途絶え救助活動や避難指示が遅れる可能性がある

医療現場で医療機器が作動せず、人命に危険が及ぶ 

また緊急事態が発生した際にも防災設備が適切に稼働するよう、以下の規則に基づいてメンテナンスの実施と報告が義務付けられています。 

消防法

電気事業法

建築基準法 

これらの規則を守るという意味でも非常用発電機のメンテナンスは重要です。規則に従って定期的なメンテナンスを行うことで、安全性を高め発電機の寿命を延ばせます。さらに適切なメンテナンスは、故障を未然に防ぎ長期的なコスト削減にもつながるでしょう。

2.消防法で決められた非常用発電機の最低限のメンテナンス項目

 

消防法で決められた非常用発電機の最低限のメンテナンス項目

ここでは、消防法で定められた非常用発電機の最低限のメンテナンス項目を解説します。これを参考に発電機のメンテナンスを行い、いざという時に備えましょう。

【半年に1回】機器点検

半年ごとに機器点検を行う必要があります。機器点検とは、発電機の基本的な動作確認や異常の有無のチェックです。具体的な内容は以下のとおり。 

1.設置状況

2.表示

3.自家発電装置

4.始動装置

5.制御装置

6.保護装置

7.計器類

8.燃料容器等

9.冷却水タンク

10.廃棄筒

11.配管

12.結線接続

13.接地

14.始動性能

15.運転性能

16.停止性能

17.耐震措置

18.予備品等

参考:消防庁 

これらの点検を半年ごとに行うことで、非常用発電機の性能を維持し災害時にも安心して使用できる状態を確保できます。必ず半年に1回機器を点検しましょう。

【1年に1回】総合点検

発電機全体の性能を詳細に確認し、必要な修理や調整を行う総合点検は1年ごとに必要です。総合点検の具体的な内容は以下となります。 

1.接地抵抗

2.絶縁抵抗

3.自家発電装置の接続部

4.始動装置

5.保護装置

6.負荷運転または内部観察等(運転性能の維持に係る予防法な安全策が講じられている場合は6年に1回)

7.切替性能

参考:消防庁 

1年ごとの総合点検は、緊急時に発電機が確実に機能するための重要なステップです。定期的な点検を怠ることなく、最良の状態を維持しましょう。

【1年に1回】予防的な保全策

予防的な安全策は、発電機の性能を維持し故障を未然に防ぐために重要な項目です。ここでは、4つの確認項目と8つの交換部品について解説するので、参考にしてみてください。

4つの確認項目

以下のパーツがある非常用発電機は1年ごとの確認が必要です。 

1.予熱栓

2.点火栓

3.冷却ヒーター

4.潤滑油プライミングポンプ

参考:消防庁 

これらのパーツは比較的消耗しやすいパーツなので、1年ごとに確認する必要があります。発電機のパフォーマンスを最大限に引き出すためにも確実に1年に1度確認しましょう。

8つの交換部品

以下8つのパーツは、メーカーが推定する推奨交換年内に交換が必要です。 

1.潤滑油

2.冷却水

3.燃料フィルター

4.潤滑油フィルター

5.ファン駆動用Vベルト

6.冷却水用等のゴムホース

7.パーツごとに用いられるシール材

8.始動用の蓄電池等 など

参考:消防庁 

メーカーが推奨するタイミングで交換することで、発電機の効率を最大限に引き出し、故障を未然に防げます。

【予防的な保全策をしていれば6年に1回】負荷点検または内部観察

1年に1回の予防的な安全策を行っている場合、6年ごとに負荷点検または内部観察を行う必要があります。負荷点検とは非常時と同様に停電させた状態で発電機に負荷をかける点検です。一方で内部観察は、部品やシステムの状態を確認します。 

2018年の法改正以降、運転性能を維持するための予防的な安全策をしている場合、負荷運転を伴わない内部観察だけでも対応が可能となりました。内部観察の内容は以下のとおりです。 

1.過給器コンプレッサ翼及びタービン翼並びに排気管等の内部観察

2.燃料噴射弁等の動作確認

3.シリンダ摺動面の内部観察

4.潤滑油の成分分析

5.冷却水の成分分析

参考:消防庁 

負荷点検または内部観察を行い、いざという時にも使える状態を維持しましょう。

3.非常用発電機のメンテナンスを業者に頼むと費用はどのくらい?

 

非常用発電機のメンテナンス費用は、点検する内容によって異なります。業者に依頼する必要がある負荷点検の費用相場は、20kW以下の発電機で約15〜20万円程度、230kW以上のものは約30〜50万円程度です。一般的に発電機の容量や負荷点検の内容によって費用は異なります。 

特に100%の負荷試験を行う場合は必要な機器が増えるため、費用が高くなります。業者ごとに料金設定が異なるため、必ず2社以上の業者から見積もりを取り、比較してみましょう。 

またメンテナンス費用以外にも下記の料金がかかる場合があるので、事前に確認しておくと良いでしょう。 

交通費

現場管理費用

ケーブル延長費用

負荷試験機運搬費用 など 

見積もりをとる際には、総額費用かどうかをしっかりと確認してみてください。

4.定期メンテナンス以外でも、こんなときは業者に相談しよう

 

定期メンテナンス以外でも、こんなときは業者に相談しよう

非常用発電機は、以下のような症状が出た場合には早めに業者に相談するのがおすすめです。

エンジンがかからない

エンジン回転数が不安定で電圧が下がる

排ガスが以前より多く出ている

これらの症状に早めに気付くことで、大きな故障を未然に防ぎ安心して発電機を使用できます。少しでも異常を感じたら、すぐに専門家に相談しましょう。

エンジンがかからない

発電機のエンジンがかからない場合は、以下の原因が考えられます。

▲スターターが回らない場合

始動スイッチの故障

リード線の断線

蓄電池(バッテリー)の劣化

蓄電池(バッテリー)のスイッチが入っていない

蓄電池(バッテリー)の容量不足

アース不良

▲スターターは回転するけどエンジンがかからない場合

燃料不足

燃料フィルタの目詰まり

燃料ソレノイドの故障

調整レバーの故障

エア抜きの不良 など

エンジンがかからない場合は、まず燃料が入っているか、蓄電池のスイッチがオンになっているかなど自分で確認できる項目をチェックしてみましょう。それでも解決しない場合は、専門業者に相談してみるのをおすすめします。

エンジン回転数が不安定で電圧が下がる

エンジンの回転数が不安定になり、供給される電圧が下がってしまう原因として以下の項目が考えられます。

圧縮もれ

ZNR焼損

エア抜きの不良

AVR・VRの不良

回転整流器の焼損

発電機配線の焼損

ガバナロットの調整不良

燃料フィルタの目詰まり

噴射弁の開弁圧力の不良

燃料ラックの作動不良 など

これらの項目はいずれも専門知識が必要になり自分で解決するのは難しいため、業者に依頼するのをおすすめします。

排ガスが以前より多く出ている

排ガスが以前よりも多く出ている場合は、以下の原因が考えられます。

使用燃料の劣化

フィードポンプの故障

噴射弁の開弁圧力の不良

煙道に結露がたまっている など

排ガスが以前より多く出ていたり、白煙や黒煙が出たりした場合は速やかに業者に相談し、修理を受けるのがおすすめです。これらの症状を放置すると発電機の性能が低下するだけでなく、さらなる大きな故障を引き起こす可能性があります。少しでも気になる点があれば、早めに業者に相談してみてください。

5.メンテナンス不要!災害時の非常用発電機は「ポータブル電源+ソーラーパネル」がおすすめ

 

災害時の非常用発電機には、メンテナンスが不要な「ポータブル電源+ソーラーパネル」がおすすめです。ポータブル電源は可搬式の電源装置で、家庭のコンセントやソーラーパネルから充電して電力を蓄えられます。メンテナンスの手間を省きつつ、安定した電力供給が可能です。自分に合ったモデルを見つけてみてください。

「ポータブル電源+ソーラーパネル」と「非常用発電機」の違いを比較

「ポータブル電源+ソーラーパネル」と「非常用発電機」の違いを下記の表にまとめましたので、参考にしてみてください。

 

ポータブル電源+ソーラーパネル

非常用発電機

メンテナンス

不要

細かなメンテナンスが必要

サイズ

持ち運べるほどコンパクト

大きくて持ち運べない

重量

重いものでも約40kg程度

約500〜3,000kg程度

稼働音

30〜55dB(40dBで図書館の音)

超低騒音タイプで約75dB(70dBで騒々しい街頭)

室内での使用

可能(排気ガスが出ないため)

可能(外部排気システムが必要)

定格出力

300〜3,000W

150,000W〜500,000W程度

エネルギー源

太陽

燃料(ガソリン・ディーゼル)

設置しやすさ

設置不要、好きな場所で使える

業者に設置してもらう

価格

比較的安価(3〜50万円程度)

高価(150〜250万円程度)

災害時の非常用発電機には「Jackery Solar Generator」がおすすめ

メンテナンス不要な非常用発電機をお探しの方には、ポータブル電源とソーラーパネルがセットになった「Jackery Solar Generator」がおすすめです。「Jackery Solar Generator」のメリットは以下のとおり。

ソーラーパネルは、業界トップクラスの太陽光発電効率25%を実現

静音レベル30dB以下(静かな図書館レベル)

安心の5年間の長期保証

充電スピードが速い(最速60分)

販売台数500万台突破と創業13年の実績

毎日使っても10年間持つ長寿命バッテリー

静音性が高く排気ガスが出ないため、災害時の家庭や企業向けバックアップ電源として最適です。持ち運びが容易で、オフィスや工場内のどこでも電源供給できます。定期的なメンテナンスが不要で操作もシンプルなので、どなたでも安心して使いこなせるでしょう。

また、「Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル」などミドルクラスのモデルは、定価で30万円を切っているので一括償却の対象になる場合もあります。「Jackery Solar Genarator」から貴社に合う製品を見つけて、非常用電源を確保してみてください。

災害時におすすめの非常用ソーラー発電機一覧|Jackery Solar Genarator


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6.非常用発電機のメンテナンスに関するよくある質問

 

ここでは、非常用発電機のメンテナンスに関するよくある質問を3つ取り上げ、それぞれの回答を紹介します。

非常用発電機を長期保管するときはエンジンオイルを抜くべき?

非常用発電機を長期保管する際には、古いエンジンオイルは抜いておきましょう。古いオイルがエンジン内部に残ると、劣化や腐食の原因となります。保管後に使用する際は、新しいエンジンオイルを補充するのを忘れないでください。

小型発電機でもメンテナンスは必要?

小型発電機も以下のメンテナンスは欠かせません。

エンジンオイルの交換

スパークプラグの点検・清掃

フューエルストレーナの清掃

燃料タンクフィルタの清掃

エアクリーナエレメントの点検・清掃 など

サイズにかかわらず、定期的な点検やメンテナンスで性能を維持し故障を防げます。適切なメンテナンスを心がけて、安心して使用できる状態を長く維持しましょう。

非常用発電機のメンテナンスに資格はいらないの?

消防法にもとづく非常用発電機のメンテナンスを行うためには次の資格が必要です。

消防法の定期点検を行うために必要な資格

資格の種類

消防設備士

消防設備の設置工事・点検整備を行うための国家資格

消防設備点検資格者

消防設備の適切な維持・管理を行うための国家資格

資格を持つ専門家でなければ、法令に従った定期点検はできません。そのため非常用発電機のメンテナンスは、実績のある信頼できる業者に依頼するのをおすすめします。

まとめ

 

非常用発電機のメンテナンスは、企業にとっていざという時に安心して電源を確保するために欠かせない要素です。特に定期点検は消防法で義務付けられているため、信頼できる業者に依頼しましょう。

メンテナンスの手間を省きたい企業には、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源とソーラーパネルのセット「Jackery Solar Generator」がおすすめです。定期的なメンテナンスや設置工事が不要で、手間なくリーズナブルに非常用電源を確保できます。「Jackery Solar Generator」シリーズから自社のニーズに合った最適なモデルを選んで、非常時の電源を準備してみてください。

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