1.おもしろい・レアな発電方法を5つ紹介
ここではおもしろい・レアな発電方法を5つ紹介します。
・猫発電
・発電床
・振力電池
・音力発電
・ダンス発電
順番に見ていきましょう。
●猫発電
猫発電と聞いてどんな発電方法が思い浮かぶでしょうか。日本では、猫がキャットホイールを回す力を電力に変える実験が行われたことがあります。
比較対象として、ハムスターも回し車を回す役割で参加しました。猫とハムスターが1カ月で生み出すおよその電力量は、次のとおりです。
・猫:0.3円
・ハムスター:1円
この実験はあくまでジョークとして行われました。しかし、電力を生み出す方法として、生物の動きは見逃せない要素です。次からは、人々の日常生活を発電方法に活かすアイデアを紹介します。
参考:【検証】キャットホイールで発電したら1ヶ月あたりいくら電気代をまかなえるの!?【猫発電】
●発電床
発電床は、人の歩行や車の走行で発生する振動を利用して電力を生み出す発電機です。廊下の曲がり角に設置してLEDを発光させ、人の接近を知らせるといった取組事例があります。
また、通勤ラッシュを利用した発電方法についてJR東日本が実験しました。3回行われた実験の結論として1日当たり、100Wの電球を160分間点灯できる発電量を見込めると発表しています。
発電床システムは日本の環境問題への取り組みをアピールするために、上海国際博覧会に展示されました。実際にサッカースタジアムの観客席に導入されています。
●振力電池
振力電池は、人が指でボタンを操作したときの振動を電力に変える発電ユニットです。使用方法としては次の例が挙げられます。
・押した瞬間にLEDを発光させる
・無線でLEDのオンオフを切り替える
周りで起こる小さな現象を発電に活かす「エネルギーハーベスト」を学ぶ教材や、発電技術に関するさまざまな研究に活用されています。
●音力発電
音力発電は音を電力に変える装置で、実際に人の会話や音楽で発光ダイオードを光らせることに成功しています。
活用方法として、道路の騒音を電力に変える発電遮音壁が考案されました。欧州で旅客機を製造するエアバス社も、飛行機の騒音を電力に変える取り組みとして、開発者と共同開発を考えているようです。
野球やサッカーのスタジアム、コンサート会場の音声など、音で発電できる場所は数多く想定されます。人の生活に密着した発電方法といえるでしょう。
●ダンス発電
イギリスのスコットランドにあるクラブでは、踊った人が放出する熱を電力に変えるダンス発電が導入されています。冷暖房にガスを使わないため、会場内で年間70トンのCO2削減を見込めるようです。
実際、大人の人間は代謝によって安静時でも約100Wの熱エネルギーを発生させます。大勢の人が集まって代謝が活発になるイベント会場は、発電に活かす場所として最適です。
参考:沖縄県公式ホームページ「序章 住宅の快適性とエネルギー消費の基礎」
2.【次世代発電方法7選】実用例から構想まで導入事例付きで紹介
次世代の発電方法を導入事例と合わせて7つ紹介します。
・地熱発電
・バイオガス発電
・海洋温度差発電
・Wi-Fiの電波で発電
・最新の風力発電設備
・牛のゲップを燃料に変換
・宇宙太陽光発電システム
それぞれ詳しく解説します。
●地熱発電
日本は世界3位の地熱発電の資源を持ちながら、下記の課題によって開発が滞っていました。
・地下2,000mの地下資源に到達する難しさ
・地下資源の付近に国立公園や自然公園が点在
技術不足や法規制への対応のハードルは高いものですが、近年地熱発電の開発が進み始めています。経済産業省は地熱発電を推進するために、補助事業者の公募を開始しました。
IoTやAIを地熱発電に活用する取組も進み、約2,300万kWあるとされる地熱資源が注目されています。
参考:経済産業省 資源エネルギー庁「令和6年度第2回「地熱発電理解促進事業費補助金」に係る補助事業者の公募について」
●バイオガス発電
バイオガス発電は、廃棄予定の食品や家畜の排せつ物、下水の汚泥などをエネルギーに変換する方法です。2030年度には、17.9~19.5万kWの発電量が見込まれています。
しかし、発電施設の高額な建設費や、人件費・化石燃料の高騰の問題がネックです。メンテナンスの効率化や発電効率の上昇など、バイオガス発電の収益性を上げる方法が模索されています。
参考:一般社団法人日本有機資源協会「メタン発酵バイオガス発電に関わる情勢」
●海洋温度差発電
海洋温度差発電は、表面と深い位置の海水の温度差を利用する発電方法です。具体的には、次の方法で電力を発生させます。
・低い温度で沸騰する液体を表面の暖かい海水に通して蒸発させる
・蒸気でタービンを回して発電する
・タービンを回した蒸気を、深い位置にある低温の海水で液体に戻す
この発電方法は気候に影響を受けにくい手段として注目され、2013年に沖縄県の久留米町で実証実験が行われました。2018年にはマレーシアが支援プロジェクトを立ち上げ、モーリシャスやインドネシア、ハワイなどの地域も発電設備の候補地として注視されています。
参考:政府広報オンライン「夢の発電・海洋温度差発電の実用化に向けて」
●Wi-Fiの電波で発電
東北大学とシンガポール国立大学は、Wi-Fiの2.4 GHzの周波数を電力として活用する方法を開発しました。この技術の活用により、LED発光ダイオードを1分光らせることに成功しています。
Wi-Fiは世界中で使われているため、実用化すればスマホなどのデバイスの充電やバッテリー交換が不要になる日が来るかもしれません。
参考:東北大学「Wi-Fiの電波で発電するスピントロニクス技術を開発」
●最新の風力発電設備
巨大な扇風機のような風力発電設備を見たことがある人は多いでしょう。最新の風力発電設備は小型化が進み、一般家庭や街中の看板、学校など幅広いサイズが存在し、次のような設備も開発されました。
・垂直軸型マグナス式風力発電機:風速40mまで耐えられる発電設備
・浮体式洋上風力発電:広い海域に設置できる発電設備
既存の設備は風速25m/秒までの耐久性でしたが、台風の被害に強い風力発電機が登場しています。
浮体式洋上風力発電は海底に風車を固定するのではなく、洋上に浮かぶ物体に設置する発電設備です。従来の設備は水深50mまでしか設置できませんが、この設備は水深50m以上の海域にも設置できます。
風力発電は山や海、住宅街など場所を選ばず発電できる方法です。
参考:環境省『台風でも発電可能な「垂直軸型マグナス式風力発電機」』
●牛のゲップを燃料に変換
アルゼンチンでは、牛のゲップを燃料に変える技術が開発されました。牛の胃に通したチューブから消化ガスを収集し、メタンガスを抽出する方法です。メタンガスは天然ガスの主成分で、自動車や発電所を動かす燃料として使われています。
1日に1頭の牛が排出するメタンガスは250~300ℓとされ、この量があれば24時間冷蔵庫を動かせるようです。
アルゼンチンの温室効果ガス排出の30%は、牛のゲップが由来とされています。牛のゲップを燃料として活用するこの技術は、CO2の温室効果を抑える方法の一つとして研究されているようです。
●宇宙太陽光発電システム
JAXAでは、宇宙太陽光発電システムが検討されています。宇宙に巨大な太陽電池とマイクロ波の送電アンテナを建設し、太陽光で生み出したエネルギーを地上のアンテナで受電して電力を供給するシステムです。システムの歴史は古く、1968年にアメリカで提唱されました。
実現するうえでの利点と課題を見てみましょう。
利点 |
課題 |
天候の影響を受けずに創り出せるエネルギーを生産可能 |
建築・送電・運用などの技術不足 |
温室効果ガスや廃棄物を出さない運用方法 |
スペースデブリや太陽フレアなどの被害への対処方法 |
紛争や燃料の高騰の影響を受けない運用方法 |
周波数や地上の受電設備の確保 |
JAXAと経済産業省は、100万kW級の宇宙太陽光発電システムを検討していました。100万kWの発電設備があれば、約30万世帯に電力供給可能です。しかもこのシステムが実現すれば、常に安定した電力を創り出せます。
技術不足や資材の輸送方法などさまざまな問題はありますが、エネルギー不足解消の方法として目が離せません。
参考:JAXA「宇宙太陽光発電システム(SSPS)について」
3.設置工事がいらない太陽光発電!?「Jackery Solar Generator」で手軽に発電をはじめよう
太陽の光から電力を生み出す「太陽光発電」も、近年は再生可能エネルギーを活用した二酸化炭素を出さない発電方法として注目されています。しかし、一般家庭で太陽光発電をはじめるには、大規模な設置工事が必要。費用も数十万円~数百万円と、決して安いものではありません。
そこで紹介するのが、設置工事が不要で、本体さえ購入すれば太陽光発電をすぐに始められる「Jackery Solar Generator」です。持ち運び可能な蓄電池「ポータブル電源」と携帯型ソーラーパネルのセットで、わずか4万円台からラインナップがあります。手軽にエコな太陽光発電をスタートして、電気代の節約も可能です。
さらにJackery(ジャクリ)の製品は12年間で400万台の販売実績があり、下記の特徴やサービスを備えています。
・最長5年の無料保証
・ケーブル接続のみで使える手軽さ
・故障時の修理と廃棄時の回収サービス
モバイルバッテリーや蓄電池は産業廃棄物の扱いになるため、使わなくなったときに不法投棄などの廃棄トラブルが起きがちです。その点、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は無償回収サービスを用意しており、環境に悪影響を与えないよう当社で適切に廃棄します。「Jackery Solar Generator」で、環境に優しい新しい発電方法を始めてみましょう。
●Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル
Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネルは、Jackery ポータブル電源 1000 Newと、Jackery SolarSaga 100Wのセットです。バッテリー節約モードを活用すれば寿命が1.5倍になり、10年の長寿命をさらに延長できます。専用アプリを使うことで、遠隔操作で電池残量に合ったバッテリーモードを選択可能。バッテリーの消耗を抑える省エネ機能を多く備えたこのモデルは、環境への負荷を抑えながら長く使い続けられます。
●Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット
Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セットは、Jackery ポータブル電源 2000 NewとJackery SolarSaga 200 のセットです。2,000Whの容量帯で世界初のCTB(セル・トゥ・ボディ)技術を採用し、より高いエネルギー効率と頑丈さを実現しました。ハイレベルの容量で扇風機や電気毛布を長時間使えます。電子レンジでレトルト食品も温められるため、自然災害後のライフライン復旧までの防災対策としておすすめです。
●Jackery Solar Generator 240 New 100Wポータブル電源 ソーラーパネル
Jackery Solar Generator 240 New 100Wポータブル電源 ソーラーパネルは、Jackery ポータブル電源 240 Newと、Jackery SolarSaga 100Wのセットです。リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載したこのモデルは、10年以上の長寿命を誇ります。ポータブル電源の大きさはティッシュボックス2つ分ほどで、重量も3.6kgとコンパクト。小さな子どもでも手軽に持ち運んで、太陽光発電にチャレンジできます。
●Jackery Solar Generator 600 Plus 100 Prime ポータブル電源 セット
Jackery Solar Generator 600 Plus 100 Prime ポータブル電源 セットは、Jackery ポータブル電源 600 PlusとJackery SolarSaga 100 Prime のセットです。ソーラーパネルを車のルーフに取り付けられるため、運転中に発電できます。雨に濡れても問題なく稼働する防水耐性を備え、車に付けっぱなしにしても安心です。キャンプや車中泊などの長距離旅行が趣味の人も、天気を気にせず持ち運べます。
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4.新しい発電方法についてよくある質問
新しい発電方法についてよくある質問にお答えします。
・一番環境にいい発電方法は?
・2050年の発電方法はどうなるか?
・日本に適した一番いい発電方法は何ですか?
発電方法についての疑問を解消しておきましょう。
●一番環境にいい発電方法は?
一番環境にいい発電方法は環境によって変わります。例えば、カーボンネガティブに認定されたブータンは、大量の水力発電で電力を生産しています。
カーボンネガティブとは、温室効果ガスの吸収量が排出量を超えている状態です。国の70%を森林が覆っているブータンは、森林環境を保護するための憲法と膨大な水力発電によって、カーボンネガティブを達成しました。
日射量が多い砂漠地帯なら太陽光発電、地熱資源が豊富な日本では地熱発電が注目されています。環境に合わせた発電方法が、環境問題を解消するための最適な手段です。
●2050年の発電方法はどうなるか?
国際エネルギー機関(IEA)2050年までに、世界の電力設備の70%を太陽光・風力発電へ切り替えることを目標にしました。また、石炭による発電の廃止やクリーンエネルギーに関わる職員の増員など、環境問題への取り組みは世界中で行われています。
参考:環境省「再生可能エネルギー電力 100%に向けたシナリオに係る文献調査結果」
●日本に適した一番いい発電方法は何ですか?
現状、日本にもっとも合っている発電方法といえば地熱発電でしょう。
日本は世界3位の地熱資源を誇り、予測されている発電量は約2,300万kW。地下を掘り進むための技術開発や、国立公園・自然公園に関わるガイドラインの見直しも進み、地熱発電の取り組みは加速しています。
まとめ
この記事では、おもしろい・レアな発電方法と次世代の発電方法を紹介しました。猫発電のようなジョーク実験から、SF映画のような宇宙太陽光発電システムまで、世界ではさまざまな研究が行われています。
ポータブル電源とソーラーパネルのセットは、環境の負荷軽減と暮らしの利便性を両立します。設置工事も不要で手軽に始められるので、エコで新しい発電方法を試してみたい方におすすめです。
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