冷蔵庫の地震対策は“転倒防止”がカギ!賃貸でも使える転倒防止グッズ3選や注意点を紹介

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冷蔵庫が地震で転倒すると、非常に危険であるということはご存知でしょうか。この記事では、地震が発生したときに冷蔵庫が転倒する危険性や、転倒を防ぐグッズの選び方、冷蔵庫の地震対策で役立つポータブル電源などをご紹介します。

目次

1.冷蔵庫の地震対策・転倒防止対策の必要性


冷蔵庫の地震対策・転倒防止対策の必要性

冷蔵庫が地震で転倒すると、どのような危険が考えられるのでしょうか。具体的な例を見てみましょう。

●冷蔵庫の下敷きになる


最大の危険としては、人が冷蔵庫の下敷きになってしまうことで、特に冷蔵庫のすぐそばで料理をしている時が大変危険です。

冷蔵庫は数十キロから100キロ近くの重さがあるので、地震で転倒するときに激しく揺れ、転倒時にはその重量よりはるかに大きな衝撃が伴います。

冷蔵庫単体の重量だけではなく、中身が多く入っているとさらに重量が増しますから、冷蔵庫の重さはイメージよりもはるかに重いものだと想定しておきましょう。

そんな冷蔵庫の下敷きになった場合は、大怪我をしたり、最悪の場合は死亡につながる可能性もあります。

さらに、冷蔵庫が倒れて扉など通路を塞いでしまうと、避難が遅れて二次災害に遭う可能性もあるのです。

●高層階ほど揺れが大きい


冷蔵庫の転倒の危険性は、特にマンションの高層階ほど増加します

特に10階以上の高層階の場合は、震度3程度でもかなり大きな揺れとなるので、何の対策もしていない場合は冷蔵庫が転倒する確率が非常に高くなります。

一般的に、高層ビルは地震の衝撃を和らげるために、あえて揺れやすい構造になっているので、高層階の揺れは地上の揺れよりはるかに大きいのです。ご存知のように、震度3程度の地震は、日本全国どこに住んでいても遭遇する可能性が常にあります。

もしも急な地震で冷蔵庫が転倒し、ご自身が下敷きになって頭を挟まれたりしたらどうなるか想像していただければ、どれほど危険なことかお分かりいただけるかと思います。

●他の家電や家具などが破損してしまう


冷蔵庫が転倒することにより、他の家電製品や家具などが破損し、金銭的な被害を被ることにもつながります。このことは実際に経験していないとイメージしづらいものですが、冷蔵庫の周囲にどんなものが配置されているか確認してみて下さい

特に大型の冷蔵庫が転倒すると、キッチンのテーブルを破壊してしまったり、食器棚が下敷きになって食器まで破壊してしまったり、ガスコンロが下敷きになるかもしれません。

大地震が発生して転倒したときの冷蔵庫の瞬間的な衝撃は、数百kgにも及びます。

地震はいつ起こるかわからないため、冷蔵庫の転倒防止対策を万全にしておきましょう。

2.賃貸もOK!冷蔵庫の地震対策におすすめの転倒防止グッズ3選|利用時の注意点も解説


賃貸もOK!冷蔵庫の地震対策におすすめの転倒防止グッズ3選|利用時の注意点も解説

ここでは、冷蔵庫の地震対策で役立つ転倒防止グッズと、使用方法、おすすめの製品を紹介します。

①突っ張り棒

突っ張り棒は、冷蔵庫の天板と天井の間に設置し、棒を突っ張らせることで冷蔵庫を固定します。地震対策用の突っ張り棒は、冷蔵庫の天板と天井それぞれに接する面が広くなっていて、がっちりホールドします。突っ張り棒で固定すれば、冷蔵庫が床から天井までつながって一体となるため、物理的に安定した転倒対策です。

冷蔵庫地震対策用の突っ張り棒には、アルミサッシのように軽量で頑丈な高級タイプから、100均でも購入できる安価なものまであります。
壁や天井に穴を開けたりする必要がないので、賃貸物件でも使用できます。

●突っ張り棒で冷蔵庫を固定する際の注意点

突っ張り棒は、天井と冷蔵庫の間に突っ張り棒が入る程度のスペースがないと取り付けることができません。サイズは冷蔵庫に合わせて選ぶ必要があります。つまり、冷蔵庫の背が高過ぎても、低過ぎても使用できません

また、突っ張り棒を設置する際には、天井の強度にも注意する必要があります。古い住宅では木製の天井であったり、石膏ボードにクロスを貼ってあるだけの天井の場合もあるでしょう。このようなケースでは、大きな地震が発生したときには天井が突っ張り棒に破壊されてしまう可能性もあります。

突っ張り棒を設置できる強度があるのか、事前に確認しておきましょう。

●冷蔵庫の転倒防止におすすめの突っ張棒

突っ張り棒でおすすめの商品は、アイリスオーヤマの「家具転倒防止棒・耐震バー 突っ張りタイプ」です。

さまざまな寸法の商品が用意されているうえに、お値段も比較的手頃なので、コストパフォーマンスに優れています。

引用:アイリスオーヤマ公式サイト

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耐震ジェルマット

耐震ジェルマットは、冷蔵庫の底の部分の四隅に1つずつ敷くだけで冷蔵庫を固定できるタイプのグッズです。強力な粘着力があり、冷蔵庫を床にガッチリ固定させて転倒を防ぎます。また、冷蔵庫の底面と床の間のクッションにもなるので、地震が発生したときには緩衝材となって冷蔵庫を地震の衝撃から守ります

この方法は、特別なスペースを必要としないため、設置場所の制限がありません。冷蔵庫を少しだけ持ち上げて底面に貼り付けるだけなので、設置も簡単です。水洗いして何度も使用できるタイプもあるので、比較的長く使用できるでしょう。

●冷蔵庫の地震対策に耐震ジェルマットを利用する際の注意点

耐震ジェルマットを設置するときには、冷蔵庫を持ち上げる必要があるので、力の弱い方が一人で設置するのは困難です。
また、冷蔵庫を完全に固定するわけではないので、激しい揺れに対して耐えられるかどうかという疑問は残ります

より強固に固定したい場合は、マットの数を増やすこともできますが、冷蔵庫の接地部分が四隅しかない場合はマットを増やせません。
さらに、冷蔵庫を持ち上げるときに怪我をするリスクもあります。ジェルマットを設置する際には、誤って冷蔵庫の底面で指を挟まないように十分に注意しましょう。

●冷蔵庫の転倒防止におすすめの耐震ジェルマット製品

耐震ジェルマットのおすすめは、枚方技研の「ノンブレン」です。こちらの商品は、耐震ジェルマットとしては高級品ですが、高い性能を持っており、新幹線にも採用されているほどです。大型の冷蔵庫にも安心して使用していただけるでしょう。

引用:枚方技研公式サイト

ベルト

地震対策用のベルトは、壁と冷蔵庫をベルトで固定するタイプです。冷蔵庫と壁の双方に、粘着パッドの付いたフックを貼り付け、それぞれのフックをベルトでつなぐことにより冷蔵庫を動かないように固定します。

ベルトで固定する位置は自身で選ぶことができ、おもに冷蔵庫の天板に使用するほかには、冷蔵庫の側面に使用することも可能です。
この方法は、壁に粘着パッドを貼って固定するだけなので、壁に穴を開けたり傷つけたりすることがないため、賃貸物件でも使用できます。取り付ける際にも、冷蔵庫を動かしたり、強い力で締め付けたりする必要はないので、他の方法に比べて設置が楽です。

●冷蔵庫の転倒防止にベルトを取り付ける注意点

ベルトを設置する場合、壁の材質によっては粘着パッドが貼れない場合もあるので、購入前に確認しておきましょう。
ベルトのサイズも、冷蔵庫のサイズに合わせて選ぶ必要があります。

また、長期間使用しているとパッドの粘着力が弱くなる可能性もあるので、使用期限に目を通しておきましょう。
ベルトの固定力は、突っ張り棒と比較するとやや弱いので、心配な場合は固定数を増やすなどの対策をおすすめします。

●冷蔵庫の転倒防止におすすめのベルト製品

ベルトのおすすめ商品は、リンテック21から販売されている「転倒防止ベルト・ビヨンタ」です。ゴム製のベルトなので、地震が発生したときにベルトが伸び、衝撃を緩和することができます。もちろん転倒を防ぐ能力も優秀で、震度6強まで耐えられます。

引用:リンテック21公式サイト

3.100均で揃えられる冷蔵庫転倒防止グッズ



100均で揃えられる冷蔵庫の転倒防止グッズは、耐震ジェルマットがあります。

例えば、ダイソーから販売されている耐震マットは、厚さ5mm・1辺4cmの正方形のマットが4点セットになっています。耐荷重量は1枚約16kgなので、中型程度までの冷蔵庫ならば問題なく使用できます。必要に応じてハサミでカットすることもでき、汚れた場合は水洗いも可能です。貼り直しもできるので、冷蔵庫の位置を変えるときにも一緒に移動させることができます。

引用:ダイソーネットストア

ちなみに、突っ張り棒は100均で販売されているものでは細くて耐荷重が少ないため、耐震用としては使用できません。

関連人気記事:地震発生時にやってはいけないこと7選を解説|失敗例を踏まえて地震防災対策も紹介

4.冷蔵庫の地震対策で大切なポイント5つ


冷蔵庫の地震対策で大切なポイント5つ

ここでは、転倒防止グッズの選び方をはじめとした「冷蔵庫の地震対策で大切なポイント」を4つ紹介します。

使用している冷蔵庫のサイズや重量により転倒防止グッズを選ぶ

例えば、4人程度の家族用など一般的な大きさの冷蔵庫ならば、突っ張り棒が最もおすすめです。突っ張り棒は固定する力が強いうえに、中程度の大きさの冷蔵庫ならば天井との距離も丁度良いでしょう。

大家族用の大型の冷蔵庫になると、サイズの計測は慎重に行わなければなりません。もし突っ張り棒が入らない場合は、耐震ジェルマットを敷いて、さらにベルトで固定すると良いしょう。

少人数用の小型の冷蔵庫の場合は、逆に天井との距離が長すぎて、突っ張り棒で固定できない可能性がありますその場合は、耐震ジェルマットかベルトを使用すると良いしょう。

②「ためしてガッテン」でも紹介!転倒防止対策は重いものを優先しよう

自宅の地震対策では、まず「重いものから優先して転倒防止対策をする」ことが大切です。 

冷蔵庫のような重いものが倒れると、逃げ道がふさがれて逃げ遅れるリスクが高まります。実際に、阪神淡路大震災では家具の転倒や散乱により、逃げ遅れたり怪我をしたりしてしまった方が多数いました。 

そのため、冷蔵庫のような重いものの転倒防止対策は、NHKの「ためしてガッテン」でも紹介していたように「上下2か所を固定」しましょう。上部には突っ張り棒や転倒防止ベルトを、下部には耐震ジェルマットをセットして、冷蔵庫が動かないようにガッチリ固定してください。 

参考:総務省消防庁

参考:NHK

③突っ張り棒は100均NG!ニトリなどで頑丈なものを選ぼう

冷蔵庫の転倒防止に使う突っ張り棒は100均のものではなく、ニトリのような大手メーカーで頑丈なものを選びましょう。100均でよく見かける「白くて細い突っ張り棒」は、地震対策用につくられていないため、耐荷重量が約1kgしかありません。 

一方で、ニトリの「家具突っ張り棒」は耐圧が200kgもあり、重い家電・家具にも耐えられるパワーがあります。そのうえ、穴あけ不要で賃貸でも簡単に取り付けが可能です。 

ニトリと100均の突っ張り棒の価格差は1,000円〜3,000円ほど。本格的な冷蔵庫地震対策にはできるだけ頑丈な突っ張り棒を選んで、1,000円〜3,000円で安心と安全を買いましょう。

④冷蔵庫の転倒防止ベルトは種類が豊富なパナソニック製品をチェックしよう

「転倒防止ベルトって、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない……」という場合は、大手メーカーのパナソニックから選ぶのがおすすめです。 

パナソニックの転倒防止ベルトは、一般冷蔵庫用とシステムキッチン用の2種類があります。自宅に合うアイテムを選びやすいため、悩む時間をかけずに転倒防止ベルトを選べるでしょう。 

ただし、パナソニックの転倒防止ベルトはネジで壁にしっかり固定するタイプです。冷蔵庫をがっちり固定したい方にはおすすめですが、賃貸にお住まいの方は「壁に穴が開く」ことも加味して購入を検討しましょう。

⑤震度7の地震でも倒れない冷蔵庫の転倒防止対策を心がけよう

震度7クラスの地震が予想される「首都直下地震」や「南海トラフ地震」は、30年以内に70〜80%の確率で発生するといわれています。そのため、これから冷蔵庫の地震対策に取りかかる場合は、震度7の地震でも倒れないような転倒防止対策が必要です。 

国民生活センターがおこなった振動試験によると、突っ張り棒や転倒防止ベルトで冷蔵庫の転倒防止対策をした場合、次のような結果が予想されます。 

震度

固定なし

突っ張り棒

転倒防止ベルト

震度6弱

震度6強

震度7

×

◯=転倒なし、△=転倒なし(移動あり)、×=転倒あり

参考:国民生活センター 

このように、冷蔵庫は固定しないと震度7の地震で転倒してしまう可能性が高いです。突っ張り棒や転倒防止ベルトなどのグッズで転倒防止対策をして、近いうちにくるかもしれない大地震に備えましょう。 

参考:国土交通省 

6.冷蔵庫の地震対策は「停電対策」も必要!ポータブル電源3選


冷蔵庫の地震対策は「停電対策」も必要!ポータブル電源3選

地震で冷蔵庫が転倒することは非常に危険ですが、そもそも地震で停電してしまうと冷蔵庫を使用することができなくなりますそんなときに役立つのが、ポータブル電源です。ポータブル電源があれば、冷蔵庫が停電時でも使用できるので、停電が長引いても食材の保管に困ることがありませんその食材を利用して、電子レンジを使って調理したり、電気ケトルでお湯を沸かしたりすれば、日常生活に近い食事を味わうことができます。

また、地震が発生したときには、情報の確保も非常に大切です。ポータブル電源では、スマートフォンを充電したり、テレビやラジオを視聴することができるので、地震の被害状況や避難所の情報も知ることができます。

さらに、夏や冬のように気候の厳しい時期には、冷暖房が使えることも命にかかわるので、ポータブル電源があると安心です。

ここでは、地震の停電対策におすすめポータブル電源をご紹介します。

●Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット|3~4人家族の防災におすすめ


●Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル|2~3人家族の防災におすすめ


●Jackery ポータブル電源 3000 New セット|4人以上の家族防災や企業防災におすすめ


地震が発生したときに冷蔵庫の転倒を防ぐことが、いかに命を守るために重要なことかお分かりいただけたでしょう。

また、地震対策として停電に備えることも忘れてはならず、非常用電源を確保しておくことも重要で、一家に一台ポータブル電源があれば安心です。この機会にぜひJackeryのポータブル電源の導入をご検討ください。

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