オフィスの防災対策|チェックリストや防災グッズリスト

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いざというときのオフィスの防災対策は万全でしょうか。防災備蓄のワンストップサービス「あんしんストック」を運営する株式会社Laspyの調査では、2024年に入って33.8%の企業の防災担当者が「経営層から防災対策を強化するよう指示があった」と回答しています。

 

防災備蓄のワンストップサービス「あんしんストック」を運営する株式会社Laspyの調査では、2024年に入って33.8%の企業の防災担当者が「経営層から防災対策を強化するよう指示があった」と回答しています。

引用:PRTIMES

 

勤務時間中に災害が発生した場合、従業員の安全確保と事業の早期復旧は企業の責任です。この記事では、オフィスの防災対策チェックリストや、備えておくべき防災グッズについて詳しく解説します。

目次

1.オフィスの防災対策チェックリスト|最低限やるべきこと

 

オフィスの防災対策として、最低限実施すべき項目をチェックリストにまとめました。 

従業員・取引先との連絡方法・安否確認方法の整備

非常用電源の確保

避難経路の確保・周知

防災マニュアルの作成・周知

BCPの作成・周知

オフィス家具の固定・レイアウトの調整

建物の強度の確認・補強

定期的な避難訓練の実施

重要データのバックアップ・クラウド化

防災グッズの準備

定期的な防災点検 

自社の対策状況と照らし合わせて、不足している部分を補強していきましょう。

従業員・取引先との連絡方法・安否確認方法の整備

災害発生時、もっとも重要なのは人命の安全確保。そのためには、従業員の安否確認と適切な指示を出すための連絡体制が不可欠です。ポイントは以下のとおり。 

社内の緊急連絡網・連絡手段を整備する

部署ごとに責任者を決める

取引先の連絡先も決めておく

連絡が途絶えた場合の代替手段も用意しておく

可能であれば安否確認システムを導入する 

取引先との連絡方法も事前に決めておくことで、災害時のビジネスへの影響を最小限に抑えられます。定期的に連絡先リストを更新し、複数の連絡手段を確保しましょう。

非常用電源の確保

災害時に困るのが「電気が使えない」状況です。停電時でも最低限の業務を継続するためには、非常用電源の確保が必須となります。以下の非常用電源を、社内の状況に合わせて整備していきましょう。 

自家発電機:大規模なオフィスビル向け。燃料の保管場所や定期的なメンテナンスが必要

UPS(無停電電源装置):瞬間的な停電に対応。サーバーなど重要機器の保護に有効

ポータブル電源:小〜中規模オフィス向け。コンセント不要で手軽に電源確保ができる 

ポータブル電源とは、AC電源(コンセント)搭載の持ち運び式バッテリーのこと。Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は軽量ながら大容量のバッテリーを搭載しており、オフィスの非常用電源として最適です。PC、サーバー、スマホ、照明など、災害時に必要な機器を動かせます。燃料が必要な自家発電機とは異なり、ソーラーパネルさえあれば長時間の電源確保も可能です。

避難経路の確保・周知

まずは避難経路図を作成し、オフィス内の見やすい場所に掲示しましょう。 

避難経路は複数用意し、どの経路が使えなくなっても安全に避難できるようにします。また、経路上に物を置かないよう徹底し、定期的に経路の安全性を確認してください。新入社員や来客者のために、避難経路を示す表示を床に入れたり、蓄光テープなどの視覚的なガイドを貼ったりすると効果的です。

防災マニュアルの作成・周知

防災マニュアルは、災害発生時に従業員が迅速に適切な行動をとるための指針となります。以下のような要素を明記しましょう。 

災害の種類別(地震、火災、台風など)の対応手順

避難経路

集合場所

役割分担

救急処置の方法

重要連絡先リスト 

ポイントは「わかりやすく」「実践的」であることです。難解な専門用語は避け、可能であれば写真やイラストを交えて視覚的にわかりやすく工夫してみてください。

BCPの作成・周知

BCP(事業継続計画)は、災害発生時でも核となる事業を継続し、できるだけ早く通常業務に復帰するための計画です。防災マニュアルが人命を優先するのに対して、BCPでは人命だけでなく事業継続まで視野に入れた計画を立てます。以下のような内容を盛り込んで作成ましょう。 

優先して継続・復旧すべき重要業務

目標復旧時間の設定

オフィスが使えないときの代替オフィス

サプライチェーンの代替案

重要データのバックアップ計画

非常時の指揮系統と権限委譲 

内閣府防災情報のページでは、BCPの文書構成モデル例を公開しています。あくまでモデルであり、実際の計画は企業によってまったく異なるものになりますが、参考にしてみると良いでしょう。 

参考:内閣府防災情報のページ「事業継続計画(BCP)の文書構成モデル例 第一版」

オフィス家具の固定・レイアウトの調整

書棚や棚、コピー機などの大型機器は、固定していないと転倒して人命を脅かす危険があります。 

高さのある家具はL字金具や突っ張り棒で壁や天井に固定し、キャスター付きの機器にはストッパーをかけましょう。PCやモニターなどデスク上の機器も、ワイヤーなどで固定できるものは固定し、地震の揺れによる落下を防いでください。

建物の強度の確認・補強

古い建物をオフィスに使用している場合は、耐震診断を実施し、必要に応じて補強工事を検討しなければいけません。 

とくに、1981年に施行された「新耐震基準」に満たない場合は震度7の地震で倒壊するリスクが高く、即座に補強工事が必要です。1981年以前に建てられた可能性があり、補強工事の履歴が確認できない場合は、まず日本耐震診断協会などに耐震診断の見積り依頼をかけると良いでしょう。

定期的な避難訓練の実施

防災計画やマニュアルを作成しても、実際に訓練しなければ緊急時に活かせません。訓練は年に2回以上、業務上可能であれば予告なしで実施するのが理想的です。就業時間内の地震や火災などさまざまなシナリオを想定し、その都度役割や避難経路を変えて訓練すると、より高い効果が期待できるでしょう。 

また、訓練後は必ず振り返りの時間を設け、うまくいかなかった点や改善すべき点を洗い出します。これを防災計画の改訂に活かせば、よりスムーズに人命を守り、早期に事業継続に着手することが可能になるはずです。

重要データのバックアップ・クラウド化

事業継続のためには、万が一のパソコン・サーバーの破損に備えてデータのバックアップ体制を整えることが不可欠です。 

外付けHDDなどを使ったオンプレミスでのバックアップに加え、クラウドストレージの活用をおすすめします。「パソコンとハードディスクが両方とも壊れて、データが取り出せなくなった」といったトラブルを防止可能です。

防災グッズの準備

オフィスには、従業員が数日間過ごせるだけの防災グッズを備蓄することが重要です。とくに都市部では、災害発生時に公共交通機関が停止し、多くの従業員が帰宅困難者となる可能性があります。 

2011年の東日本大震災で公共交通機関が停止し、多くの帰宅困難者が発生したことを踏まえ、東京都では「東京都帰宅困難者対策条例」を制定し防災グッズの準備を呼びかけています。 

参考:東京都防災ホームページ「東京都帰宅困難者対策条例」 

詳細は「オフィスに必要な防災グッズリスト」で後述しますが、水・食料・簡易トイレ・毛布などの生活必需品や、救急用品・ラジオ・懐中電灯などの災害対応用品を最低限用意しましょう。

定期的な防災点検

防災対策は一度実施して終わりではなく、定期的な点検と改善が必要です。年に2回程度を目安に、以下のような点検を行うと良いでしょう。 

オフィス内の危険箇所(固定されていない家具、障害物のある避難経路など)がないか

防災グッズの内容は十分か、消費期限が切れているものはないか

非常用電源は正常に動作するか

連絡網や重要連絡先リストは最新か

新入社員や転入者に防災計画が周知されているか 

点検結果は必ず記録し、発見された問題点は速やかに改善してください。このPDCAサイクルを回すことで、オフィスの防災体制は着実に強化されていきます。

関連人気記事:企業が地震が来る前にしておくこと・対策|ポータブル電源を備えておくメリットも紹介!

2.オフィスに必要な防災グッズリスト

 

ポータブル電源:どこでも使える安全性災害時にはオフィスで過ごすことになる場合もあります。従業員の安全と快適性を確保するために、以下のような防災グッズを準備しておきましょう。 

防災グッズ

備蓄量の目安

水・非常食

人数×3日分

※水は1人あたり3L/日が目安

防災用ヘルメット

従業員の人数分

救護用品

各部屋または部署ごとに1セットずつ

衛生用品

各部屋または部署ごとに1セットずつ

ラジオ

各部屋または部署ごとに1セットずつ

ライト・懐中電灯

できれば従業員の人数分

軍手

従業員の人数分+予備を多めに

防寒具

できれば従業員の人数分

寝袋

従業員の人数分

モバイルバッテリー・ポータブル電源

モバイルバッテリーは可能な限り多く

ポータブル電源は各部屋または部署ごとに1セットずつ

 以下で詳しく解説していきます。

水・非常食

水と食料は人命を守るための、もっとも基本的な備蓄品です。1人1日あたり3リットルの水と、1,500〜2,000キロカロリーの食料を目安に準備しましょう。効率的にカロリーを摂取でき、日持ちもする非常食の例は以下のとおり。 

アルファ米やレトルト食品

乾パンやクラッカー

栄養補助食品(カロリーメイトなど)

チョコレートなどの糖分補給用菓子

缶詰 

水と食料は定期的に消費期限をチェックし、ローリングストック(古いものから消費し、新しいものを補充する方法)で管理するのがおすすめです。

防災用ヘルメット

地震では落下物による頭部の怪我が危険です。全従業員分の防災用ヘルメットを用意しましょう。ヘルメットは各デスク周りや避難経路の近くなど、すぐに手に取れる場所に配置するのがおすすめです。また、予備もかねて来客用のヘルメットも数個用意しておくと良いでしょう。

救護用品

以下の救護用品を備えておくことで、医療機関が開いていない状況でも応急処置が可能です。 

救急箱(消毒液、絆創膏、包帯、ガーゼなど)

常備薬(解熱鎮痛剤、胃腸薬、持病薬など)

三角巾

止血帯

体温計

AED(自動体外式除細動器)

担架や車いす 

AEDの使用方法や基本的な応急処置については、定期的に講習会を開催することをおすすめします。

衛生用品

感染症予防のためにも、以下のような衛生用品を備蓄しておきましょう。 

簡易トイレ(1人1日5回使用で計算)

トイレットペーパー

ウェットティッシュ

手指消毒液

マスク

生理用品

ゴミ袋(45L以上の大きめのもの)

使い捨て手袋 

とくに「簡易トイレ」は余るほど用意しておくのがおすすめです。水が使えない状況ではトイレによる衛生環境の悪化が深刻化しやすく、臭いによるオフィス環境の悪化や感染症などの健康被害にもつながります。

ラジオ

停電時にはテレビやインターネットが使えなくなるため、以下のような電源不要のラジオが重要な情報源となります。 

手回し充電式ラジオ

乾電池式ラジオ

ソーラー充電対応ラジオ 

乾電池式ラジオを選ぶ場合は、定期的な電池の消費期限チェックと予備の電池の用意も忘れずに。また、定期的に動作確認して使える状態にしておきましょう。

ライト・懐中電灯

オフィス内が暗くなると避難や作業が困難になるだけでなく、従業員の精神的な不安も大きくなります。以下のような照明器具を複数備えるのがおすすめです。 

LED懐中電灯(乾電池式)

ヘッドライト(両手が使えて便利)

ランタン(広範囲を照らせる)

電池式LEDライト(卓上タイプ)

化学発光スティック(電池切れの心配がない) 

懐中電灯やランタンは避難経路や共有スペースなど、主要な場所ごとに配置しておくと良いでしょう。また、定期的に電池交換や動作確認を行うことを忘れないでください。

軍手

地震で割れたガラスの破片など鋭利なものを片づける際に、軍手は必須アイテムです。耐久性が高い滑り止め付きの軍手をなるべく多く備えておきましょう。最低でも従業員の人数分、可能であれば1人あたり3双ほどあると安心です

防寒具

災害時は故障や停電で空調が使えなくなる可能性があります。とくに冬期は低体温症防止のため、防寒対策が重要です。以下の防寒具をなるべく多く備えることをおすすめします。 

非常用アルミブランケット(コンパクトで収納しやすい)

フリースブランケット

カイロ(使い捨てタイプ)

防寒ポンチョ 

ブランケットやポンチョのような防寒具は、圧縮袋に入れておけばスペースを取りません。収納場所がなくお悩みの場合は活用してみてください。

寝袋

冬のオフィスで一夜を過ごすことになった場合、寝袋があれば床での就寝も快適になります。寝袋は全従業員分用意するのが理想です。ただしそれなりにコストがかかるので、最低限の事業継続に必要な従業員の人数分をまず確保し、徐々に増やしていくのも良いでしょう。

モバイルバッテリー・ポータブル電源

災害時、情報収集や連絡のためにスマートフォンは必須です。しかし、停電時には充電ができなくなるため、モバイルバッテリーやポータブル電源の備蓄が必要になります。 

モバイルバッテリーを人数分、ポータブル電源を部署や部屋ごとに1~2台ずつ備えておくのがおすすめです。モバイルバッテリーの充電が切れても、ポータブル電源があれば再充電して使えます。連絡手段が途絶えたり、スマホを使う業務がストップしたりする心配はありません。ソーラーパネルも用意しておけば、ポータブル電源自体の充電切れリスクも解消します。

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3.オフィスの非常用電源には「Jackery Solar Generator」がベスト

 

ポータブル電源とソーラーパネルがセットになった「Jackery Solar Generator」は、オフィスの非常用電源として多くのメリットがあります。 

持ち運び可能で設置工事不要

ソーラーパネルで充電できるため長期停電にも対応

複数のポートを搭載しパソコンやスマホ・ルーターなどを同時に動作

純正弦波出力で精密機器の動作も安全

静音設計でオフィス環境を妨げない 

従来の発電機と比較すると、排気ガスや騒音がなく、室内での使用に適しているのも大きなメリットです。燃料の備蓄も不要なため、長期保管時の劣化を心配する必要もありません。 

Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は全世界で500万台以上を販売し、多くの自治体・オフィスや家庭の防災を担っています。防災以外にも社外イベントや、アウトドア系の社内レクレーションなどでも活躍。投資対効果が高いので、従業員の安全を守りつつ事業を継続するためにも、今から備えておきましょう。

4.オフィスの防災に関するよくある質問

 

オフィスの防災に関するよくある質問と、その回答をまとめています。

オフィスの防災対策において従業員が個人でやるべきことは?

会社全体の防災対策に加えて、従業員個人でも以下のような対策をしておくと良いでしょう。 

自分の席周辺の整理整頓

デスク周りの危険物の固定(モニター、書類棚など)

個人用の防災グッズの準備(靴、軍手、懐中電灯、モバイルバッテリーなど)

家族との連絡方法や集合場所の事前確認

自宅から会社までの複数の経路の把握

持病がある場合は常備薬の保管

会社の防災計画や避難経路の把握 

とくに通勤距離が長い従業員は帰宅困難になる可能性を想定し、最低限の防災グッズを職場に保管しておくことをおすすめします。

「オフィス防災 EXPO」とは何?出展企業は?

「オフィス防災 EXPO」は、オフィスや事業所向けの防災製品・サービスが一堂に会する専門展示会です。毎年東京ビッグサイトなどで開催され、最新の防災ソリューションを知る絶好の機会となっています。以下のような企業が出展します。 

防災用品メーカー(非常食、防災グッズなど)

防災設備メーカー(消火設備、避難設備など)

防災システム提供企業(安否確認システム、気象情報サービスなど)

非常用電源メーカー(発電機、ポータブル電源など)

BCP支援コンサルティング企業

耐震関連企業(耐震工事、制振装置など) 

展示会では製品の展示だけでなく、セミナーや実演なども行われています。直接製品に触れたり、専門家に相談したりできるので、何から手をつければ良いか迷っている企業におすすめです。

まとめ

 

オフィスの防災対策は、従業員の安全確保と事業継続の両面から重要です。とくに重要な以下のポイントは押さえておきましょう。 

連絡体制の整備と安否確認方法の確立

非常用電源の確保(Jackeryポータブル電源などの活用)

防災マニュアルの作成と周知

定期的な避難訓練の実施

必要十分な防災グッズの備蓄と定期的な点検 

災害はいつ起こるか分かりません。「備えあれば憂いなし」の精神で、今日からでも取り組める対策から始めてみましょう。「Jackery Solar Generator」は、停電時でも必要な機器を稼働させ、業務継続や従業員の安全確保に大きく貢献します。まずは1台から、可能であれば部屋や部署ごとに1台備えて、災害でも業務が止まらない環境を整えましょう。

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