1.防風ネットでの台風対策の効果
台風による強風で農作物が倒れたり、傷ついたりするのを防ぐために、よく使われるのが防風ネットです。防風ネットの施工にはお金がかかるため、本当に効果があるのか不安を感じる方もいらっしゃるかと思います。ここでは防風ネットの効果についてくわしく解説します。
●防風ネットを台風対策として設置するメリット
強風による農作物への影響を緩和させる役割を果たす「防風ネット」は、
・風の勢いを弱める
・風の流れを変える
ことができます。風を弱める効果は、体感として50~90%ほど風の影響を抑えられると言われており、防風ネットを設置する大きなメリットとなっています。たとえば、ビニールハウスに防風ネットを設置すれば、強風時の気流の流れが変わり、風上側のハウスが受ける風圧を軽減する効果が期待できます。
●防風ネットを台風対策として設置する場合の注意点
防風ネットを台風対策としてうまく発揮させるためには、以下の注意点を踏まえて設置しなければなりません。
・事前に台風の主な風向きを調べておき、その方向に合わせて防風ネットを設置する
・風向きに直角方向にも防風ネットを設置することで、風向きの変化に対応させる
・防風ネットを設置する前に、その場所の土壌の状態にも気を配る
防風ネットの基礎となる支柱には、引き抜く力が加わるため土壌がしっかりしていないと強風に負けてしまう恐れがあります。砂地など土壌が比較的柔らかい場合は、風によって引き抜かれにくい「ねじり加工」が施された支柱や杭を使うのがおすすめです。
2.防風ネットは台風対策としてどんなものを選べば良い?
防風ネットを選ぶときのポイントで一番重要なのは、ネットのメッシュサイズです。防ぎたい風に対してネットの目合のサイズを変えることによって風圧の影響を抑えられます。また、風以外に雪や砂を防げるものまであるので、防風ネットを取り付ける場所や目的に合った防風ネットを選ぶことが大切です。
ここでは防風ネットの選び方としてメッシュサイズの目安を含めてくわしく解説しています。あなたが設置したい場所の環境に合わせて農作物に影響のない防風ネットを選びましょう。
●防風ネットを選ぶポイント
前述した防風ネットを選ぶポイントとしてあげたメッシュサイズでは、用途によって細かく分けられており、メッシュサイズを小さくすればするほど風を通しにくくなります。そのほかに、
・高さ
・強度
が選ぶポイントとして重要です。これらを調整することで、どれくらい風を和らげられるかも変わってきます。たとえば、4mmほどの目合であれば、通気性が保たれ、適度に風通しが良くなります。空気がこもりやすい場所でも利用しやすいでしょう。強風対策を強化したいのであれば、目合の細かいものを選び強度の高いものを選ぶと良いですが、その分通気性が悪く日光も通しにくい性質があります。農作物の環境にも考慮して選ぶことをおすすめします。
●防風ネットにある強風対策以外の「付加機能」
防風ネットには、強風を和らげる働きのほかに、「付加機能」として防炎機能付きのものも存在します。ほかには、遮光機能などもあるので、もし防風以外の効果も求める場合は、注目してみるのも良いでしょう。また、メッシュサイズによっては
・目隠し効果も期待でき、プライバシーを守る目的でも使用できる
・防塵や防雪性能を持たせることもできる
など、防雨風以外の効果も期待できるようになります。農作物を守るためには、それなりの風圧に耐え得るネットが必要で、強度もないと農作物を守ることができません。「付加機能」も考慮しながら防風ネットを選ぶと良いでしょう。
3.防風ネット以外の農作物を台風から守る方法[事前準備編]
農作物を台風から守る手段として、防風ネットによる強風対策以外も考えておく必要があります。たとえば、台風による被害には、大雨による農作物への影響もあるでしょう。ここでは台風が接近してきたときの事前対策についてくわしく解説します。
●大雨による帯水や法面などの崩壊防止、排水溝の整備
台風による大雨の影響によって農作物への被害を防ぐためには、帯水への配慮と法面などの崩壊防止処置、溜まった水を排出させるための排水溝の整備が必要です。また、露地栽培では「土寄せ」を十分に行っておくことが大切です。
●ハウス栽培の場合は換気扇を稼働、吸気口を用意
ビニールハウスなどの施設栽培をされている場合は、パイプや杭、針金などの点検をしておきましょう。換気扇を設置している場合は、ビニルの張りを少なくしてばたつきなどによる損傷を軽減させるために換気扇を稼働させ、パイプが曲がらないよう空気の流れをつくるために排気口を用意しておく必要があります。
●台風による停電を予測し予備電源を確保しておく
台風による二次災害で停電すると、換気扇など電気で稼働している設備は稼働しなくなってしまいます。停電したときのために予備電源としてポータブル電源などを用意しておくと安心です。
ポータブル電源は、EPS機能付き(突然停電したときでも即座に電力供給が可能)のものを選ぶと、中断のない安定した電力供給が可能なものを選ぶことをおすすめします。下記にEPS機能付きのJackery(ジャクリ)ポータブル電源をご紹介していますので、参考にして検討してみてください。
4.防風ネット以外の農作物を台風から守る方法[事後処置編]
台風が通過したあとは、農作物に被害が出ていないかを確認する必要があるとともにやっておかなければならない対策があります。ここでは台風通過後の処置についてくわしく解説します。
●浸水や冠水したときには速やかに排水処置を施す
台風による大雨で、土壌が浸水や冠水している場合には、速やかに排水処置を施しましょう。また、強風によって作物が倒伏していたら、引き起こし必要であれば誘引を行い折れている枝などは取り除かなくてはなりません。
●病害の恐れがあるため農薬の散布
強風に煽られると、作物の葉や茎は目には見えない小さな傷がつき、その傷口から菌が入り込んでしまう可能性があります。とくに痛みを確認できなかったとしても、予防のため農薬を散布しておくことが大切です。
●潮風害の心配が予測される場合には速やかに洗い流す
台風による被害で潮風害というものがあります。潮風害とは、台風による大雨の中に海水が含まれている可能性がある場合、塩分を多量に含んだ雨が農作物に降り注ぐことで塩分が作物の細胞を枯死させたり、機能を失わせたりすることです。潮風害が疑われる時は、作物を水で洗い流し作物に付着した塩分を取り除く必要があります。
5.ハウス栽培時の台風対策として停電時に活躍する予備電源
台風対策で予備電源の必要性については前述したとおり、台風による二次災害で停電した場合に設備が動かなくなることによる被害の拡大を防ぐためには予備電源を確保しておく必要があります。予備電源として考える場合、持ち運びができるポータブル電源が最適です。
長期的な面で安心してご利用いただけるポータブル電源として、Jackery(ジャクリ)はおすすめです。
・手軽に持ち運びができ、スイッチひとつで簡単に使える
・アウトドア用に設計されているため、衝撃に強く屋外で利用する際に便利
・リン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載型で10年間以上使える長寿命
・EPSやUPS機能とパススルー充電機能を搭載して中断のない電力を供給
・最大5年間長期保証が付いていてアフターケアも万全だから安心して使える
などの特性を持った製品を揃えていることもあり、必要な電力量に応じた豊富な品揃えがあるのも魅力。
●Jackery ポータブル電源 1000 New
2024年7月に新発売されたコンパクト設計で高性能なポータブル電源です。大きさ約327×224×247mmと業界屈指のコンパクトなモデルで重さも約10.8kgと大容量モデルなのに扱いやすい製品となっています。
●Jackery ポータブル電源 1000 Plus
台風による停電対策としての予備電源以外にも、農作業時の電動用具も使える大容量モデルです。合計3つのAC100V出力ポートを持ち同時に使用も可能。専用アプリと連携すれば、台風接近時でも離れたところから製品の状態を確認できます。
●Jackery ポータブル電源 2000 Plus
台風時の予備電源として、停電状態が数日間続いたとしても継続して安定した電力を送り続けられる容量を持った大容量ポータブル電源です。キャスター付きなので持ち運びもラクラク。長期的な停電対策がご希望の方におすすめの製品です。
6.Jackeryのアクセサリーも台風対策準備に大活躍
農作物を台風の被害から守るための予備電源として、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は最適です。
しかし、Jackery(ジャクリ)が取り扱っている製品は、ポータブル電源だけではありません。日頃の農作業に役立つアイテムも販売しているので、ここでご紹介させて頂きます。
台風接近時の対策のための準備で、設備や荷物の運搬時に使えるJackery(ジャクリ)のキャリーカートをご紹介します。
●Jackeryキャリーカート
台風対策設備の持ち運びを可能な限り一気にハウスまで持っていきたいときに便利なキャリーカートです。防風ネットやポータブル電源の持ち運び時にご活用ください。
●Jackery折り畳みキャリーカート
「1000 Plus」がスッポリ入る大きさで、ポータブル電源の持ち運びはもちろん防風ネットなどの台風対策備品の持ち運びの際に便利なキャリーカート。収納時には非常にコンパクトにできるのが魅力です。
まとめ:防風ネットは台風による強風対策に最適
今回の記事では、防風ネットによる台風対策効果についてくわしくまとめました。また、農作物に対しての台風対策の準備や過ぎ去ったあとの処置も一緒にまとめていますので、台風対策を万全にできます。
防風ネットは台風から農作物をまもるために非常に有効な設備です。使う場所と環境に合わせて防風ネットも選ぶことができるので、適切な防風ネットを選びましょう。