1.ポータブル電源3000Wの特徴とメリット

3000W級の高出力モデルには、他の小型・中型モデルにはない大きなメリットがあります。まずは、ポータブル電源3000Wならではのメリットを詳しく見ていきましょう。
①使用頻度が高い、消費電力の大きい家電を同時に動かせる
3000Wクラスのポータブル電源の最大のメリットは、消費電力の大きい家電を同時に動かせることです。以下のような消費電力が大きい家電でも2~3台同時に動かせます。
※出力が3000Wなら、消費電力の合計が3000W以下に収まっていることが条件です。
家電 |
消費電力 |
エアコン(1.0馬力) |
900W前後 |
電子レンジ |
900~1200W |
電気ケトル |
1300~1500W |
ホットプレート |
1200~1500W |
コーヒーメーカー |
1000~1500W |
ドライヤー |
1000~1200W |
電気ストーブ |
800~1200W |
炊飯器 |
800~1200W |
トースター |
800~1300W |
一般的な1000Wクラスのポータブル電源では、電子レンジやドライヤーなどの消費電力が大きい家電は一度に1台しか使えません。3000W級のポータブル電源があれば、例えば停電時にも電子レンジで食事を温めながら、電気ケトルでお湯を沸かす……といった使い方ができます。
②業務用の電動工具を動かせる
3000W級ポータブル電源なら、業務用の電動工具も問題なく動かせます。ポータブル電源3000Wであれば、DIY愛好家や建設現場で働く方も以下のような業務用電動工具を好きな場所で使用可能です。
● 電動ドリル(400~800W)
● 丸ノコ(800~1500W)
● 電動チェーンソー(1000~2000W)
● 高圧洗浄機(1200~1800W)
● 溶接機(1500~3000W)
● 電動のこぎり(500~1000W)
● 電動サンダー(400~800W)
また、上記のようなコードタイプの電動工具はもちろん、コードレス工具のバッテリーが切れた際の充電にも使えます。
③長期間の停電に対応できる
3000W級のポータブル電源は、3000Wh前後の大容量バッテリーを搭載しています。そのため、災害時など数日間にわたる停電でも電力供給の継続が可能です。たとえば4人家族が停電時に最低限必要とする、1日の電力量を考えてみましょう。
● LED照明 5W:12時間=60Wh/日
● 冷蔵庫 100~150W:24時間=約600Wh/日
● スマスマホ充電(4台) 25W:4台分=100Wh/日
● 電気毛布 55W:6時間=330Wh/日
● 電子レンジ 1000W:10分間=約160Wh/日
● 炊飯器 500W:30分=250Wh/日
これらを合計すると、1日あたり約1,500Whの電力消費となります。3000Wh級のポータブル電源があれば、4人家族の約2日間の停電に十分対応できる計算です。さらにソーラーパネルと組み合わせれば、バッテリーを回復させながら3日以上の充電に対応できます。
2.ポータブル電源 3000Wで使える家電一覧

3000W級の高出力ポータブル電源があれば、ほとんどの家庭用電化製品を動かせます。ここでは、3000Wポータブル電源の定番製品「Jackeryポータブル電源 3000 New」(定格出力:3,000W)を例に、どのような家電が使えるか一覧表にまとめました。各家電の消費電力の目安もあわせて確認しましょう。
家電ジャンル |
家電名 |
消費電力(目安:機種により異なる) |
生活家電 |
エアコン |
900W |
電気毛布 |
55W |
|
ヒーター |
350~2000W |
|
液晶テレビ |
60W |
|
扇風機 |
15~40W |
|
LED照明 |
5~20W |
|
電気掃除機 |
400~1000W |
|
調理家電 |
電子レンジ |
960~1160W |
電気ケトル |
1600W |
|
IH調理器 |
2300W |
|
炊飯器 |
330~820W |
|
コーヒーメーカー |
200~1500W |
|
トースター |
650W |
|
電気圧力鍋 |
1080W |
|
ミキサー・ブレンダー |
300W |
|
通信・デジタル機器 |
スマートフォン |
18~29W |
タブレット |
12~20W |
|
ノートパソコン |
30~100W |
|
デスクトップPC |
100~200W |
|
プロジェクター |
100W |
|
DIY・工具 |
電動ドリル |
150~800W |
高圧洗浄機 |
400~1400W |
|
草刈り機 |
1100~2200W |
|
電動水ポンプ |
60W |
キャンプや車中泊などのアウトドアでは、冷暖房から照明、スマホ充電まで幅広く使用でき、自宅と変わらない快適さを実現できます。また災害時の備えとしても、スマホや冷蔵庫のような必需品はもちろん、エアコンのような冷暖房から、電子レンジのような調理家電まで幅広くカバー。1000~2000W級以下のポータブル電源と比べて、安心感が段違いです。
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3.3000W級ポータブル電源は家電を何時間使える?
以下は、Jackeryの「ポータブル電源3000 New」(容量3072Wh、定格出力:3000W)を例にした、おもな家電の使用可能時間の目安です。
家電 |
消費電力 |
使用可能時間(目安) |
エアコン |
900W |
2.5時間 |
電気毛布 |
55W |
30時間 |
液晶テレビ |
60W |
30時間 |
ヒーター(小型) |
350W |
6時間 |
ヒーター(大型) |
2000W |
1.2時間 |
LED照明 |
5W |
66時間 |
電子レンジ |
960~1160W |
2時間 |
電気圧力鍋 |
1080W |
2時間 |
炊飯器 |
330W(小型) |
6時間 |
530W(中型) |
5時間 |
|
820W(大型) |
3時間 |
|
コーヒーメーカー |
200~1080W |
2〜15時間 |
トースター |
650W |
3.5時間 |
電気ケトル |
1600W |
1.6時間 |
IH調理器 |
2300W |
1.2時間 |
スマートフォン |
29W |
108回充電 |
タブレット |
20W |
42回充電 |
ノートパソコン |
80W |
36回充電 |
デスクトップPC |
100~200W |
15時間 |
プロジェクター |
100W |
21時間 |
冷蔵庫(家庭用) |
15~520W |
冷凍5時間/保冷70時間 |
冷蔵庫(車載用) |
60W |
冷凍42時間/保冷96時間 |
ドローン |
90W |
30回充電 |
電動工具(ドリル) |
400~800W |
5時間 |
高圧洗浄機 |
1400W |
2時間 |
例えば、ポータブル電源3000Wなら、停電時には冷蔵庫を保冷モードで数日間稼働させることも可能です。また、スマートフォンやタブレットは数十回以上充電できるため、企業防災や介護施設などの災害時の通信手段も確保し続けられるでしょう。
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4.3000W級ポータブル電源の選び方ポイント

3000W級の高出力ポータブル電源は決して安い買い物ではありません。ここでは、買ってから後悔しないためのポータブル電源3000Wの選び方のポイントを6つ紹介します。
①定格出力
一概に「3000W級」と言っても、製品によって実際の定格出力は2000W~3000Wと幅があります。また、この「3000W」が出力ではなく容量を指しているケースも。使いたい家電の消費電力を確認し、それを上回る定格出力を持つモデルを選びましょう。複数の家電を同時に使いたいなら、合計消費電力よりも余裕を持った定格出力のポータブル電源がおすすめです。
また、エアコンや冷蔵庫のような一部の家電は、起動時に通常の2~3倍の電力(起動電力)を必要とするケースがあります。これに耐えうる「瞬間最大出力」があるかもチェックしましょう。
ちなみにJackeryの「ポータブル電源 3000 New」は、定格3,000Wに対して瞬間最大6000Wの出力が可能。起動電力が大きい機器の動作も問題ありません。
関連記事:初心者必見!ポータブル電源の購入前に知っておくべき定格出力とは?
②自然放電
とくに防災用として備えておく場合、いざという時に電力が残っていなければ意味がありません。そのため、放置で容量が減ってしまう「自然放電」の少なさもポイントです。
一般的なポータブル電源は、1年間で30~50%程度自然放電するものが多いですが、最近のモデルは改善されてきています。例えば、Jackeryの「Newシリーズ」は独自の低自然放電技術により、100%の電池残量で1年間放置してもわずか5%程度しか自然放電しません。従来製品の約150分の1にあたる驚異的な性能で、防災用として大活躍します。
③充電速度
従来の3000W級ポータブル電源は、フル充電に10時間以上かかるものも少なくありませんでした。しかし台風などの災害が迫っている時や急な外出の際には、短時間で充電できるかがポイントとなってきます。
その点、Jackeryの「ポータブル電源 3000 New」は、ACコンセントで僅か2.5時間フル充電できるという高速充電を対応できます。「今すぐ充電して持って行きたい!」シーンで活躍するでしょう。
④持ち運びやすさ
3000W級ポータブル電源は大容量バッテリーを搭載しているため、どうしても重量が増加します。しかし、実際の使用シーンを考えると、「持ち運びやすいこと」を重視すべきです。
Jackery製品は人間工学に基づいたハンドル設計で、「腕や足腰に負担がかからない持ち運びやすさ」を実現しました。また、最新機種「ポータブル電源3000 New」は国内で初めて「セル・トゥ・ボディ技術」を3000W級ポータブル電源に採用し、27kgまで軽量化されています。従来の3000W級ポータブル電源は40kg以上ある製品も多く、1人での持ち運びが困難なケースもありましたが、Jackeryならその心配はありません。
④充放電サイクル数(寿命)
ポータブル電源は決して安価な買い物ではないため、買い替えせずに長く使いたいです。ポータブル電源の寿命は「サイクル数」で表され、これが多いほど長期間使用できることを意味します。一般的なリチウムイオン電池を使用したポータブル電源は、「500~1000サイクル」程度が相場です。しかし、最新のリン酸鉄リチウムイオン電池を採用した製品では、サイクル数が「2000~4000回」と大幅に向上しています。
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Jackeryの最新ポータブル電源「Newシリーズ」は、もちろんリン酸鉄リチウムイオン電池を採用。4000回のサイクル数で、毎日充放電を行ったとしても10年以上使用可能です。
⑤安全に使える耐久性
一部のポータブル電源は安全性のテストなどを行っておらず、充電のし過ぎ(過充電)や使いすぎ(過放電)また強い衝撃などで、壊れたり発熱・発火したりするリスクがあります。こうした過充電・過放電からバッテリーを保護する機能があるか、安全性を確保するテストを行っているか確認しましょう。
Jackeryのポータブル電源は、62個の保護システムと12重のBMS(バッテリーマネジメントシステム)を搭載。過充電や過放電による発熱や発火、故障の心配はありません。「1mの高さから3回連続で落下させる試験」をはじめ、さまざまな安全性テストも行っているため安心してお使いいただけます。
5.ポータブル電源 3000w製品のおすすめ3選
ポータブル電源3000Wの製品をお探しなら、全世界で500万台以上の販売実績がある「Jackery」のポータブル電源がおすすめです。Jackeryはポータブル電源市場のパイオニアとして、「圧倒的な使いやすさ」と「高い安全性」を両立した製品を提供し続けています。
ここでは、ポータブル電源 3000wの人気製品を4モデル紹介。予算・用途にマッチしたモデルがあれば、製品ページで詳細をチェックしてみてください。
●Jackery ポータブル電源 3000 New|3000Whクラスで業界最軽量・最小
Jackeryポータブル電源3000Newは、世界で初めて、3000W級のポータブル電源にCTB(セル・トゥ・ボディ)を採用しました。バッテリーセルをケースに直接組み込む構造により、従来の3000W級製品に比べて47%もの小型化、43%もの軽量化に成功しています。
「最強の出力・容量を備えているのに、最高に使いやすい一台」として、災害対策からアウトドアまで大活躍すること間違いなしです。
●Jackery ポータブル電源 2000 Plus|容量を最大24Kwhまで拡張可能
拡張バッテリーを追加できる革新的な設計で、基本の2042Whから最大で約24000Whまで容量を増やせるモデル。「容量をどのくらい使うか分からない」と悩んでいる人も、使ってみてから必要に応じて拡張すれば損をしません。
ポータブル電源2000Plusの容量は2042Whと、先述の「3000 New」よりは少ないものの、出力は3000Wで使い方は変わらず。消費電力の大きい家電をたくさん使いたいけど、コスパも重視したい欲張りな願いも叶える1台です。
●Jackery ポータブル電源 1000 Plus|容量を最大5Kwhまで増設可能
3000W級と比較するとやや控えめな2000W出力ですが、拡張可能なバッテリーで使い方に応じてカスタマイズできるのが魅力のモデルです。
拡張バッテリーを3台まで追加し、基本の1264Whから最大で約5000Wh以上まで容量を拡張できます。「最初は安く抑えたいけど、徐々にグレードアップさせたい」という人にもおすすめです。
6.長期間の電源確保にソーラーパネルセットがおすすめ!
Jackeryでは、ポータブル電源とソーラーパネルのセット「Jackery Solar Generator」シリーズも展開しています。ソーラーパネルセットの最大のメリットは、電源のない場所でも太陽光さえあればバッテリー使い切ったポータブル電源に繰り返し充電できること。連泊キャンプや車中泊のような日をまたぐアウトドアはもちろん、長期間の停電が続く災害時にもバッテリー切れの心配がなくなります。
Jackeryのソーラーパネル「SolarSaga」は、軽量&折りたたみ可能な設計で持ち運びも簡単。ポータブル電源と一緒に保管しても場所を取りません。どうせ買うなら、ポータブル電源3000Wをソーラーパネルとセットにした「Jackery Solar Generator」製品がおすすめです。
7.3000W未満でおすすめの大容量ポータブル電源2選
「3000W級のポータブル電源、スゴいけど高い!」とお悩みの人もいるのではないでしょうか。実は1000W~2000W級のポータブル電源でも、電子レンジやエアコンのような消費電力の大きい機器の動作は問題ありません。デメリットは「同時に使える家電の数(消費電力の合計)」が限られること。つまり、一度にたくさん家電をつながないなら、グレードを落としても十分に使えるのです。
そこで、コスパ重視の人におすすめな大容量ポータブル電源をそれぞれ1機種ずつ紹介します。
①Jackery ポータブル電源 2000 New|2,000Whで業界最軽量
Jackeryポータブル電源2000Newは、「2200W」と3000W級に近い出力で、ほとんどの家電を問題なく動かせます。27kgある「3000 New」よりもはるかに軽い19kgとなっており、圧倒的な使いやすさを実現しています。通常時でも2時間、急速充電モードを使用すれば約1.7時間でフル充電が可能。すぐに充電して持ち出したいシーンにも便利です。
②Jackery ポータブル電源 1000 New|1,000Whクラスで業界最軽量
Jackeryポータブル電源1000Newは、1500Wの定格出力で、電子レンジや6~8畳程度のエアコンなども問題なく使えるモデルです。わずか約10.8kgの超軽量設計は、市場の1000W級ポータブル電源では最軽量クラス。女性でもラクラク持ち運べます。2~3人程度の停電対策やキャンプにピッタリな「コスパの良い、ちょうどいいスペック」のポータブル電源です。
まとめ
ポータブル電源 3000wの製品は「高出力」と「大容量」で、ほぼすべての家電を長時間動かせるパワーが魅力。価格の高さや重さがネックになるものの、用途の幅広さや安心感は段違いです。
Jackeryには3000W級の高出力モデルから、より安価で持ち運びやすい2000W・1000W級まで豊富な選択肢があります。用途や予算に合わせた1台で、停電対策やアウトドア用の電源を確保しましょう。
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